1.経営成績等の概況 ………………………………………………………………………………………………2
(1)当四半期連結累計期間の経営成績の概況 ………………………………………………………………2
(2)当四半期連結会計期間の財政状態の概況 ………………………………………………………………5
(3)連結業績予想などの将来予測情報に関する説明 ………………………………………………………5
(4)継続企業の前提に関する重要事象等 ……………………………………………………………………6
2.四半期連結財務諸表及び主な注記 ……………………………………………………………………………8
(1)四半期連結貸借対照表 ……………………………………………………………………………………8
(2)四半期連結損益計算書及び四半期連結包括利益計算書 ………………………………………………10
(四半期連結損益計算書) ……………………………………………………………………………………10
(第3四半期連結累計期間) ………………………………………………………………………………10
(四半期連結包括利益計算書) ………………………………………………………………………………11
(第3四半期連結累計期間) ………………………………………………………………………………11
(3)四半期連結財務諸表に関する注記事項 …………………………………………………………………12
(セグメント情報等の注記) …………………………………………………………………………………12
(株主資本の金額に著しい変動があった場合の注記) ……………………………………………………12
(継続企業の前提に関する注記) ……………………………………………………………………………13
(キャッシュ・フロー計算書に関する注記) ………………………………………………………………15
(重要な後発事象) ……………………………………………………………………………………………15
1.経営成績等の概況
当第3四半期連結累計期間における当社グループの事業の進捗状況は以下のとおりです。
当社グループは、2030年に国内売上高と海外売上高の比率を50対50とする「50:50 in 2030」の目標を達成することで、グローバルスペシャリティファーマの実現を目指します。
事業の中核であるブリンシドホビル(以下「BCV」)は広域かつ高い抗ウイルス活性および高い抗がん活性を持つことからゲームチェンジャーとしてのポテンシャルが高く、複数の疾患領域をターゲットに事業化を目指しています。現在、移植後ウイルス感染症領域、固形がん領域、脳神経変性疾患領域の3つの重点疾患領域にグローバル開発を推進しております。
また、ピコレベルでの超高感度を実現したイムノクロマトシステム特許を基盤としたIVD(体外診断検査)は、POCTによって現場での即時測定による早期診断を可能とします。また、医療分野以外にも産業分野・非医療分野での貢献が期待されます。
当第3四半期連結累計期間においては、成長戦略を中核に据え、当社グループはBCVの開発およびIVDの事業化に向けた取り組みを着実に推進いたしました。注射剤ブリンシドホビル(以下「IV BCV」)の造血幹細胞移植後アデノウイルス感染症を対象としたグローバル第Ⅲ相臨床試験ついてはEU主要国および米国に加え、オーストリア、ベルギー、デンマーク、オランダ、ポルトガル、スウェーデンの6か国で臨床試験を開始し、症例登録は10月22日時点で41症例となりました。また、造血幹細胞移植後のアデノウイルス感染症を対象としたBCVについて、MTS Health Partners(本社:ニューヨーク)をアドバイザーとして起用し、早期承認・商業化が見込まれる欧州を中心とした戦略的パートナーの選定を開始しました。
さらに、BCVの多発性硬化症(MS)に関して、米国国立衛生研究所との共同研究成果として特許申請中の新規治療法について、今般、米国保健福祉省から排他的にライセンスを受けることができ、パートナリング活動を本格的に開始しました。本治療法は、従来のB細胞リンパ球の除去を目的とした治療方法とは異なるEBウイルスのみを標的とした画期的なものです。
脳神経変性疾患領域での臨床試験では、PMLを対象としたNIH主導の第Ⅱ相臨床試験における症例登録は10月15日時点で11件となりました。
また、知的財産権に関して、IV BCVの複数適応に関する用途特許を確保しました(米国・欧州:アデノウイルス感染症/2026年2月・5月、日本:悪性リンパ腫/2026年3月)。これらの排他的権利の確保を通じて、将来の事業基盤の強化に努めてまいります。
IVD事業につきましては、当社と日鉄ケミカル&マテリアル株式会社が共同で取得した超高感度イムノクロマトシステム特許を基盤に事業化を進めており、現在、検体を測定するリーダーの開発や事業展開に向けたパートナリングに関するデューデリジェンスを内外の企業と進めております。また、グローバルヘルス技術振興基金(GHIT)にリーシュマニア症抗体の検出に関する研究開発助成を申請中です。
当第3四半期連結累計期間の経営成績につきましてはトレアキシン®点滴静注液100mg/4mL[RTD(Ready-To-Dilute)製剤]の売上高が薬価改定および後発品の浸透の影響により、722,099千円(前年同期比25.6%減)となりました。
販売費及び一般管理費は、合計で5,397,023千円(前年同期比33.8%増)となり、そのうち研究開発費は3,968,642千円(前年同期比61.9%増)となっております。
これらの結果、営業損失は4,870,788千円(前年同期は営業損失3,339,421千円)、経常損失は4,849,508千円(前年同期は経常損失3,538,974千円)、親会社株主に帰属する四半期純損失は、4,879,997千円(前年同期は親会社株主に帰属する四半期純損失3,565,655千円)となりました。
当社グループの事業は医薬品等の研究開発及び製造販売並びにこれらの付随業務の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。
② 研究開発活動
当第3四半期連結累計期間においては、開発パイプラインに関する研究開発を以下のとおり推進しました。
SyB V-1901(一般名:brincidofovir<ブリンシドホビル>「BCV」)
移植後ウイルス感染症領域
・アデノウイルス感染症:造血幹細胞移植後のアデノウイルス感染症を対象とするIV BCVの臨床試験については、第Ⅱ相試験でPOCを達成したあと、グローバル第Ⅲ相臨床試験において、2026年3月に米国で最初の患者登録を達成、10月22日時点で41症例となり、対象の各国・地域で現在症例集積が順調に進んでおります。本試験は、米国および欧州を中心とした計80施設で180例の患者登録を計画しており、EUでの新薬承認申請は2028年下半期を予定しています。2026年10月に開催された英国小児BSBMTCT年次総会において、既存の抗ウイルス薬では制御不能であった免疫不全小児患者のアデノウイルス(AdV)感染症に対し、静注ブリンシドホビル(IV BCV)が極めて強力かつ迅速な抗ウイルス効果を示した症例がLeeds Children's HospitalのDr. Beki Jamesによって発表されました。
・サイトメガロウイルス感染症:免疫不全患者のサイトメガロウイルス感染症を対象とした第Ⅱ相臨床試験を米国で実施いたしました。本試験結果は、2026年2月に米国ユタ州で開催されたTandem Meetingsにおいて、Late-Breaking Abstract(最新の重要演題)として口頭発表されました。複数の前治療歴を有する患者において、CMV血症の減少効果および良好な忍容性(副作用への耐性)が示され、治療選択肢が限られるCMV感染患者に対する新たな治療選択肢となる可能性が示されましたが、アデノウイルス感染症を対象とした開発の方に注力するため、開発を一旦停止しています。
血液がん・固形がん領域
BCVは高い抗ウイルス作用に加え、抗腫瘍効果も確認されており、がん領域における臨床試験を実施しています。また、各国の研究機関との共同研究等を通じて、固形がん領域における新規適応症の探索も行っています。
・悪性脳腫瘍(膠芽腫):2021年からカリフォルニア大学サンフランシスコ校脳腫瘍センターと、BCVの脳腫瘍に対する抗腫瘍効果に関する共同研究を実施しています。研究成果は複数の国際学会および国内の学会で発表され、現在、第Ⅱ相臨床試験について、医師主導治験の開始に向けて準備中です。
・頭頸部がん:BCVの頭頸部がんに対する治療効果について、免疫チェックポイント阻害剤(抗ヒトPD-1抗体)との顕著な併用効果を含む前臨床試験の結果を、2025年10月20日、欧州臨床腫瘍学会(ESMO Congress 2025、ドイツ・ベルリン)で発表しました。現在、第Ⅱ相臨床試験について、医師主導治験の開始に向けて準備中です。
・EBウイルス関連胃がん:BCVと免疫チェックポイント阻害薬の併用療法がEBウイルス関連胃がんの新たな治療選択肢となる可能性を示す前臨床試験結果が、2026年6月に開催された米国臨床腫瘍学会(ASCO)で発表されました。現在、医師主導治験の開始に向けて準備中です。
以上の3つの固形がんについて、今後の開発促進のために、日米欧の製薬企業とのパートナリングの交渉を開始しております。
・悪性リンパ腫:現在一時停止している悪性リンパ腫患者を対象とした国際共同第Ⅰb相臨床試験は、1例の再発難治性悪性リンパ腫患者において部分奏効(PR、腫瘍の縮小を表す一指標)が確認され、動物試験で確認された本剤が持つ抗がん活性がヒトでも示唆される結果となりました。本試験を通じて、IV BCVのオンコロジーにおける開発にとって有益な知見が得られたものと考えておりますが、現在は経営資源を固形がんに集中するため、一旦開発は中断しております。
・EBウイルス関連リンパ増殖性疾患(LPD):米国国立衛生研究所(NIH)傘下の米国国立アレルギー・感染症研究所(NIAID)とLPDを対象に2023年に締結した共同研究開発協定(CRADA)を3年間延長しました。ヒト化マウスを用いてEBウイルスの再活性化を伴った動物モデルの作製に成功したことにより、今後の共同研究は本動物モデルを活用してBCVの治療効果を検証し、臨床試験の開始に向け、知見を蓄積することを目的としております。
脳神経変性疾患領域
近年、複数のウイルス感染が脳神経変性疾患のリスク因子であることが示されています。中でも、ウイルス性脳炎の既往はアルツハイマー病と強い関連を示し、EBウイルスは多発性硬化症(MS)との関連が確認されています。培養細胞を用いた前臨床試験でBCVがこれらのウイルスを抑制することが示されているため、当社グループはウイルス関連の脳神経変性疾患領域をBCV開発の第3の柱と位置づけています。
2026年2月より、NIH主導で進行性多巣性白質脳症(PML)に対する第Ⅱ相臨床試験をNIH臨床センターで実施しております。以下疾患ごとに最近の進捗について記述します。
・PML:ポリオーマウイルスであるJCウイルス(JCV)は、二本鎖DNAウイルス(dsDNAウイルス)の中でも、脳に重篤なPMLという脱髄疾患を引き起こすことが知られています。既存の抗ウイルス薬では効果がほとんど見られないため、有効な治療薬の開発が待望されています。2026年2月に、米国国立衛生研究所(NIH)内の米国国立神経疾患・脳卒中研究所(NINDS)との間でCRADAを締結しました。この契約に基づき、IV BCVを用いてJCVが活性化して起こる希少疾患であるPMLを対象とした第Ⅱ相臨床試験をNIH臨床センターで開始し、2026年6月に最初の患者登録が完了し、10月15日現在、11症例まで組入れが進展しました。また、アカデミアとの共同研究による前臨床試験から得られた研究成果を基に特許出願を行うとともに、ライセンス契約を締結することで、本疾患領域における今後の開発および事業化を独占的に進めてまいります。
・MS:難病である多発性硬化症は、近年、体内のリンパ球に潜伏するEBウイルスの再活性化が主たる発症原因のひとつである可能性が示されています。2023年3月にNINDSとCRADAを締結し、EBウイルスを直接的に標的とした新規治療法の開発に向けた共同研究を開始し、成果は2026年1月にJournal of Clinical Investigation誌に掲載されました。本成果は、従来のB細胞リンパ球の除去を目的とした治療方法とは異なる画期的な多発性硬化症治療法の開発につながる可能性を強く示唆するものです。2026年3月には、CRADAを3年間延長しており、ヒトへの適応につなげることを視野に研究を進めてまいります。なお、CRADAに基づく研究の成果として得られた発明に関して申請済みの特許について、当社と米国保健福祉省との間において、当社に対する独占的ライセンスの付与に係るライセンス契約を9月に締結いたしました。当該ライセンス契約は、上記申請済みの特許に基づく新規治療法が将来的に実用化された場合に、当社が当該特許を独占的に利用することを可能とするものです。上述の通り、これによって、MSを適応症とするパートナリング活動を本格化しました。
・アルツハイマー型認知症:dsDNAウイルスの中には単純ヘルペスウイルス1型(HSV-1)をはじめ水痘・帯状疱疹ウイルス(VZV)等、脳神経組織への指向性を有するウイルスが存在します。これらのウイルスが潜伏感染からの再活性化を通じて、アルツハイマー型認知症を含む様々な脳神経疾患の発症に関与している可能性が近年示唆されています。当社グループは、米国タフツ大学との共同研究による知見に基づいて、アルツハイマー型認知症および軽度認知障害(MCI)に対するBCVの開発を進めてまいります。アカデミアとの共同研究による前臨床試験から得られた研究成果を基に特許出願を行うとともに、ライセンス契約を締結することで、本疾患領域における今後の開発及び事業化を独占的に進めております。
③ IVD事業(新規開発事業)
当社グループは、日鉄ケミカル&マテリアル株式会社(以下、日鉄C&M)と取得した「高感度かつ簡便なイムノアッセイ法、及びその装置」に関する共同出願特許を基にした超高感度(ピコレベル)の測定システムの早期商業化に取り組んでいます。IVDにおける既存測定技術はナノモル(nM)レベルの壁に阻まれており、感度および精度の制約によりIVD事業の成長性が限定的となっています。当社の独自技術である「ピコモル(pM)高感度エンジン」は、POCTとして現場で超高感度・定量化ができ、ウイルスを早期に検出できるという測定ニーズに応えるものであり、「空白の診断領域」を埋める技術基盤となるものです。また、本検査システムの応用範囲は医療分野に限らず、農業における病害検査、畜産業における感染症検査、食品産業における安全性検査等、非医療分野においても様々な展開が可能となります。そのため、現在実績を持つ専門性の高い企業との事業提携を基本戦略としており、現在、内外の企業がデューデリジェンスを行っています。また、グローバルヘルス技術振興基金(GHIT)にリーシュマニア症抗体の検出に関する研究開発助成を申請中です。
④ 新規開発候補品の導入
当社グループは2019年に導入したBCVのグローバル開発を推進するとともに、従来からの取り組みである複数のライセンス案件の検討を進め、新規開発候補品の探索および評価の実施を通じて、収益性と成長性を兼ね備えたバイオ製薬企業として中長期的な事業価値の創造を目指してまいります。
当第3四半期連結会計期間末における総資産は932,356千円となりました。流動資産は891,533千円となり、主な内訳は、現金及び預金が253,989千円、売掛金が181,845千円、商品及び製品が56,797千円であります。固定資産は40,822千円となり、主な内訳は、敷金及び保証金が37,349千円であります。
負債の部については、総額2,228,051千円となりました。流動負債は2,222,783千円となり、主な内訳は、未払金が1,199,652千円、1年内償還予定の転換社債型新株予約権付社債が800,000千円であります。固定負債は5,268千円となり、内訳は、退職給付に係る負債が5,268千円であります。
純資産の部については、親会社株主に帰属する四半期純損失の計上等により利益剰余金が△42,341,975千円となったことなどから、総額△1,295,695千円となりました。なお、資本金は20,449,378千円、資本剰余金は20,424,205千円、新株予約権は243,907千円であります。
この結果、自己資本比率は△165.1%となりました。
2026年12月期の連結業績予想につきましては、2026年2月5日の「2025年12月期 決算短信」で公表の連結業績予想から変更はありません。当第3四半期連結累計期間における親会社株主に帰属する四半期純損失は4,879百万円となっており、通期の当期純損失予想4,331百万円に対して548百万円超過しております。これは、通期で計上を見込んでいるパートナリング収入が、現時点において未計上であることが主な要因です。当該パートナリング収入については、現在複数の相手先と交渉中です。
当社グループは、「空白の治療領域」に特化した新薬開発事業に取り組み、大手製薬企業が参入しにくい開発の難度の高い「ウイルス感染症、がん、脳神経変性疾患を中心とする難病および希少疾患」に取り組んでグローバル市場を対象として新薬開発を実施しております。BCVをプラットフォームとして研究開発型事業モデルのもと、グローバル市場におけるスペシャリティ・ファーマとしての成長を目指して事業を推進しております。
BCVについては、幅広い活性を踏まえて、造血幹細胞移植後アデノウイルス感染症に加え、脳神経変性疾患の稀少疾患であり治療薬がない進行性多巣性白質脳症(PML)や、稀少疾患のがん領域等、複数の適応症を対象とした研究開発に取組み、パイプラインの拡充を図ることで事業価値の飛躍的向上を目指しております。これらの領域は、治療選択肢が限られており、未充足の医療ニーズが極めて高い分野であることから、臨床開発に移行できるものを厳選して着実に商業化に向けてグローバル市場を対象として事業展開してまいります。
この結果、当第3四半期連結累計期間においては、BCVによる造血幹細胞移植後アデノウイルス感染症について、グローバル第Ⅲ相臨床試験において3月に患者登録を開始し、症例集積は進んでおります。さらに、PMLを対象としたNIH主導の第Ⅱ相臨床試験は6月に患者登録を開始し、症例解析が進んでいます。
一方、こうした研究開発型事業は、医薬品として製品化し、収益を得るまでに多額の研究開発費と長い時間を要する等の特性があります。BCVを中心とした研究開発活動は投資の回収までには一定の期間を要する事業構造であることから、前連結会計年度まで3期連続して、営業損失、経常損失及び親会社株主に帰属する当期純損失を計上しており、また、前連結会計年度の損失額に重要性が認められることから、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況が存在しているものと認識しておりました。
当第3四半期連結累計期間においても、引き続き営業損失、経常損失及び親会社株主に帰属する四半期純損失を計上しており、当第3四半期連結会計期間末において債務超過であることから、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況が存在しております。
このような状況に対応するため、当社グループでは、以下の施策を講じております。
1.事業価値の向上
BCVについては、造血幹細胞移植後アデノウイルス感染症を対象としたグローバル第Ⅲ相臨床試験およびPMLの第Ⅱ相臨床試験等を継続し、新薬承認申請および商業化に向けた開発活動を着実に推進いたします。また、希少疾患に関する新薬保護指定の規制上の独占的地位の確保に加え、欧州・米国および日本における用途特許の取得により知的財産基盤の保全を図ります。
IVD事業については、超高感度POCT技術を用いた空白の診断領域への対応、および非医療分野を含む多様な用途への展開に向け、早期事業化のための開発活動を継続いたします。
2.資金の確保
今後の研究開発の進捗および資金需要に応じ、機動的な資金調達を行うため、エクイティ・ファイナンス等の資金調達に向けた協議・検討を継続して進めております。これらにより、事業継続に必要な手元流動性の確保に努め、財務基盤の安定化を図ります。
3.他社との協業による資金調達および事業提携
BCV開発およびIVD事業において、製薬企業やグローバル展開企業とのパートナリング交渉を推進しております。具体的には、①MTS Partnersを起用してBCVの欧米市場における商業化権のライセンス供与、②さらには、多発性硬化症(MS)について、パートナリング活動の開始、③がん領域において他の製薬企業との共同開発を目指して、商業化権のオプション権を付与すること、④IVD企業との提携交渉により、契約一時金やマイルストーン収入等の資金調達、早期の事業価値顕在化を目指すとともに、将来の研究開発費用の分担により開発費の軽減を図り開発事業の促進を図ります。
4.事業収支の改善および支払いサイトの見直し
経費削減によりバーンレートを抑制することで、事業収支の改善を推進いたします。また、支払いサイトの見直しをすることによりキャッシュフローの改善を図ります。
以上の施策を講じておりますが、BCVの研究開発の進捗状況、具体的なパートナリングや事業提携の成否、並びに資金調達額には不確実性が存在しております。2026年9月より、行使価額修正型条項付き新株予約権を用いた資金調達を再開しましたが、当初予定された資金量の調達ができておりません。また、そのほかの資金調達および事業提携について、実現に向けて努力を継続しているものの、債務超過の解消時期については現時点では未確定です。以上のことから、当社グループには継続企業の前提に関する重要な不確実性が存在しているものと認識しております。
なお、四半期連結財務諸表は継続企業を前提として作成しており、継続企業の前提に関する重要な不確実性の影響を四半期連結財務諸表に反映しておりません。
2.四半期連結財務諸表及び主な注記
(1)四半期連結貸借対照表
(2)四半期連結損益計算書及び四半期連結包括利益計算書
(四半期連結損益計算書)
(第3四半期連結累計期間)
(四半期連結包括利益計算書)
(第3四半期連結累計期間)
(3)四半期連結財務諸表に関する注記事項
セグメント情報
前第3四半期連結累計期間(自 2025年1月1日 至 2025年9月30日)
当社グループの事業は、医薬品等の研究開発及び製造販売並びにこれらの付随業務の単一セグメントであるため、記載を省略しております。
当第3四半期連結累計期間(自 2026年1月1日 至 2026年9月30日)
当社グループの事業は、医薬品等の研究開発及び製造販売並びにこれらの付随業務の単一セグメントであるため、記載を省略しております。
(株主資本の金額に著しい変動があった場合の注記)
当社グループは、当第3四半期連結累計期間において、第44回、第49回、第53回、第54回、第55回、第56回、第57回、第59回、第60回、第65回、第66回及び第70回新株予約権の一部についての権利行使による新株の発行及び転換社債型新株予約権付社債の転換により、資本金が1,205,250千円増加、資本剰余金が1,205,239千円増加しております。
一方で、造血幹細胞移植後アデノウイルス感染症を対象としたグローバル第Ⅲ相臨床試験の研究開発活動が本格化したことに伴い、研究開発費が増加しました。その結果、親会社株主に帰属する四半期純損失4,879,997千円を計上いたしました。これにより利益剰余金が同額減少しております。
これらの結果、当第3四半期連結会計期間末における資本金は20,449,378千円、資本剰余金は20,424,205千円、自己株式が△89,888千円、株主資本の金額全体では△1,558,281千円となっております。
(継続企業の前提に関する注記)
当社グループは、「空白の治療領域」に特化した新薬開発事業に取り組み、大手製薬企業が参入しにくい開発の難度の高い「ウイルス感染症、がん、脳神経変性疾患を中心とする難病および希少疾患」に取り組んでグローバル市場を対象として新薬開発を実施しております。BCVをプラットフォームとして研究開発型事業モデルのもと、グローバル市場におけるスペシャリティ・ファーマとしての成長を目指して事業を推進しております。
BCVについては、幅広い活性を踏まえて、造血幹細胞移植後アデノウイルス感染症に加え、脳神経変性疾患の稀少疾患であり治療薬がない進行性多巣性白質脳症(PML)や、稀少疾患のがん領域等、複数の適応症を対象とした研究開発に取組み、パイプラインの拡充を図ることで事業価値の飛躍的向上を目指しております。これらの領域は、治療選択肢が限られており、未充足の医療ニーズが極めて高い分野であることから、臨床開発に移行できるものを厳選して着実に商業化に向けてグローバル市場を対象として事業展開してまいります。
この結果、当第3四半期連結累計期間においては、BCVによる造血幹細胞移植後アデノウイルス感染症について、グローバル第Ⅲ相臨床試験において3月に患者登録を開始し、症例集積は進んでおります。さらに、PMLを対象としたNIH主導の第Ⅱ相臨床試験は6月に患者登録を開始し、症例解析が進んでいます。
一方、こうした研究開発型事業は、医薬品として製品化し、収益を得るまでに多額の研究開発費と長い時間を要する等の特性があります。BCVを中心とした研究開発活動は投資の回収までには一定の期間を要する事業構造であることから、前連結会計年度まで3期連続して、営業損失、経常損失及び親会社株主に帰属する当期純損失を計上しており、また、前連結会計年度の損失額に重要性が認められることから、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況が存在しているものと認識しておりました。
当第3四半期連結累計期間においても、引き続き営業損失、経常損失及び親会社株主に帰属する四半期純損失を計上しており、当第3四半期連結会計期間末において債務超過であることから、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況が存在しております。
このような状況に対応するため、当社グループでは、以下の施策を講じております。
1.事業価値の向上
BCVについては、造血幹細胞移植後アデノウイルス感染症を対象としたグローバル第Ⅲ相臨床試験およびPMLの第Ⅱ相臨床試験等を継続し、新薬承認申請および商業化に向けた開発活動を着実に推進いたします。また、希少疾患に関する新薬保護指定の規制上の独占的地位の確保に加え、欧州・米国および日本における用途特許の取得により知的財産基盤の保全を図ります。
IVD事業については、超高感度POCT技術を用いた空白の診断領域への対応、および非医療分野を含む多様な用途への展開に向け、早期事業化のための開発活動を継続いたします。
2.資金の確保
今後の研究開発の進捗および資金需要に応じ、機動的な資金調達を行うため、エクイティ・ファイナンス等の資金調達に向けた協議・検討を継続して進めております。これらにより、事業継続に必要な手元流動性の確保に努め、財務基盤の安定化を図ります。
3.他社との協業による資金調達および事業提携
BCV開発およびIVD事業において、製薬企業やグローバル展開企業とのパートナリング交渉を推進しております。具体的には、①MTS Partnersを起用してBCVの欧米市場における商業化権のライセンス供与、②さらには、多発性硬化症(MS)について、パートナリング活動の開始、③がん領域において他の製薬企業との共同開発を目指して、商業化権のオプション権を付与すること、④IVD企業との提携交渉により、契約一時金やマイルストーン収入等の資金調達、早期の事業価値顕在化を目指すとともに、将来の研究開発費用の分担により開発費の軽減を図り開発事業の促進を図ります。
4.事業収支の改善および支払いサイトの見直し
経費削減によりバーンレートを抑制することで、事業収支の改善を推進いたします。また、支払いサイトの見直しをすることによりキャッシュフローの改善を図ります。
以上の施策を講じておりますが、BCVの研究開発の進捗状況、具体的なパートナリングや事業提携の成否、並びに資金調達額には不確実性が存在しております。2026年9月より、行使価額修正型条項付き新株予約権を用いた資金調達を再開しましたが、当初予定された資金量の調達ができておりません。また、そのほかの資金調達および事業提携について、実現に向けて努力を継続しているものの、債務超過の解消時期については現時点では未確定です。以上のことから、当社グループには継続企業の前提に関する重要な不確実性が存在しているものと認識しております。
なお、四半期連結財務諸表は継続企業を前提として作成しており、継続企業の前提に関する重要な不確実性の影響を四半期連結財務諸表に反映しておりません。
(キャッシュ・フロー計算書に関する注記)
当第3四半期連結累計期間に係る四半期連結キャッシュ・フロー計算書は作成しておりません。なお、第3四半期連結累計期間に係る減価償却費(のれんを除く無形固定資産に係る償却費を含む。)はありません。
(重要な後発事象)
(関連当事者からの資金の借入)
2026年10月15日付で、以下のとおり関連当事者から短期資金の借入を行っております。
注)取引条件および取引条件の決定方針等借入条件については、交渉により決定しております。