1.経営成績等の概況 ………………………………………………………………………………………………2
(1)当期の経営成績の概況 ……………………………………………………………………………………2
(2)当期の財政状態の概況 ……………………………………………………………………………………3
(3)当期のキャッシュ・フローの概況 ………………………………………………………………………3
(4)今後の見通し ………………………………………………………………………………………………4
2.会計基準の選択に関する基本的な考え方 ……………………………………………………………………5
3.連結財務諸表及び主な注記 ……………………………………………………………………………………6
(1)連結貸借対照表 ……………………………………………………………………………………………6
(2)連結損益計算書及び連結包括利益計算書 ………………………………………………………………8
連結損益計算書 …………………………………………………………………………………………………8
連結包括利益計算書 ……………………………………………………………………………………………9
(3)連結株主資本等変動計算書 ………………………………………………………………………………10
(4)連結キャッシュ・フロー計算書 …………………………………………………………………………12
(5)連結財務諸表に関する注記事項 …………………………………………………………………………14
(継続企業の前提に関する注記) ………………………………………………………………………………14
(会計方針の変更) ………………………………………………………………………………………………14
(追加情報) ………………………………………………………………………………………………………14
(セグメント情報等) ……………………………………………………………………………………………14
(1株当たり情報) ………………………………………………………………………………………………17
(重要な後発事象) ………………………………………………………………………………………………17
当連結会計年度における世界経済は、一部の地域で成長の鈍化がみられたものの、インフレ率の減速などを背景に、全体としては緩やかな回復基調を示しました。一方で、ロシア・ウクライナ情勢の長期化、中東情勢、中国における不動産市場の低迷、米国の政策動向など、先行きに対する不透明感は依然として残りました。
当社関連市場につきましては、カメラ市場はミラーレスカメラを中心にレンズ交換式デジタルカメラ及び交換レンズ需要が堅調に推移しました。半導体露光装置市場はメモリやパワー半導体需要の回復に遅れがみられるものの、生成AIに使用されるメモリ及びロジック半導体需要が高まったことなどから装置需要が堅調に推移しました。FPD露光装置市場はパネルの需給バランスの改善に伴い装置需要に緩やかな回復がみられました。
このような状況のもと、当連結会計年度の当社業績は、売上高28,895百万円(前期比3.5%増)、営業利益1,794百万円(同17.6%減)、経常利益2,289百万円(同11.5%減)、親会社株主に帰属する当期純利益1,730百万円(同10.4%増)となりました。
売上高は、光事業が15,310百万円(同9.8%増)、エレクトロニクス事業が13,585百万円(同2.7%減)となったことから28,895百万円(同3.5%増)となりました。
営業利益は、売上総利益が8,546百万円(同2.7%減)、販売費及び一般管理費が6,752百万円(同2.2%増)となったことから1,794百万円(同17.6%減)となりました。売上総利益は、半導体露光装置向け製品の在庫調整に伴い生産設備の稼働率が低下したこと及び製品ミックスが変化したことなどから8,546百万円(同2.7%減)となりました。販売費及び一般管理費は、人件費、修繕費、及び運搬費が増加したことなどから6,752百万円(同2.2%増)となりました。
経常利益は、営業外収益として円相場の大幅な変動による為替差益の計上及び持分法による投資利益の計上により改善したことから2,289百万円(同11.5%減)となりました。
親会社株主に帰属する当期純利益は、特別利益として政策保有株式の売却による投資有価証券売却益897百万円を計上したこと、及び法人税等調整額341百万円を計上したことなどから1,730百万円(同10.4%増)となりました。
なお、期中平均の為替レートは、米ドルが149.34円(前期は150.54円となり1.20円の円高)、ユーロが166.06円(前期は163.59円となり2.47円の円安)となりました。
セグメントの業績は次のとおりです。
当事業の売上高は、15,310百万円(前期比9.8%増)、営業損失は799百万円(前期は800百万円の営業損失)となりました。売上高の内訳は、光学プレス品12,458百万円(前期比8.8%増)、光学ブロック品2,851百万円(同14.1%増)となりました。
光学プレス品の売上高は日本及び中国におけるレンズ交換式デジタルカメラ及び交換レンズ需要が回復したことから前期比で増加しました。一方で、カメラ市場向け需要が堅調に推移したことに加え、当社台湾工場の事業転換に伴う製品在庫の積み増しをしたことなどから光学ガラスの生産量が増加したものの、原材料費の高騰、製品ミックスの悪化によるコストの増加、及びレアアース調達リスク対応に関連した費用が発生したことから、原価率は前期並みの水準となりました。また、販売が堅調に推移したこと、及び光製品の素材開発費用が増加したことに伴い、販管費が増加しました。これらの結果により、光事業は前期比で増収、営業損失は同程度の推移となりました。
当事業の売上高は、13,585百万円(前期比2.7%減)、営業利益は2,593百万円(同12.9%減)となりました。売上高の内訳は、特殊ガラス8,285百万円(同7.7%減)、石英ガラス5,300百万円(同6.2%増)となりました。
特殊ガラスは、AIサーバー向けプリント基板へ使用される低誘電ガラスの売上が増加したものの、半導体露光装置向け製品の在庫調整に伴い売上が減少しました。石英ガラスは、FPD露光装置及び半導体フォトマスク向け製品の売上が増加しました。また、半導体露光装置向け製品の在庫調整に伴う生産設備の稼働率低下及び製品ミックスの変化がありました。これらの結果により、エレクトロニクス事業は前期比で減収、減益となりました。
(資産)
当連結会計年度末における総資産は66,884百万円(前連結会計年度末比2.7%増)となり、前連結会計年度末と比べ1,772百万円の増加となりました。資産の内訳ですが、流動資産は、原材料及び貯蔵品が745百万円増加したことなどにより、前連結会計年度末と比べ1,205百万円増加し40,259百万円(同3.1%増)となりました。固定資産は、建物及び構築物が350百万円増加したことなどにより、前連結会計年度末と比べ567百万円増加し26,625百万円(同2.2%増)となりました。
(負債)
当連結会計年度末における負債は14,537百万円(前連結会計年度末比1.8%増)となり、前連結会計年度末に比べて258百万円の増加となりました。負債の内訳ですが、流動負債は、短期借入金が188百万円増加したことなどにより、前連結会計年度末と比べ238百万円増加し9,977百万円(同2.5%増)となりました。固定負債は、繰延税金負債が402百万円増加したことなどにより、前連結会計年度末と比べ20百万円増加し4,559百万円(同0.4%増)となりました。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産は52,347百万円(前連結会計年度末比3.0%増)となり、前連結会計年度末に比べて1,513百万円の増加となりました。これは利益剰余金が1,168百万円増加したことが主な要因です。
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、税金等調整前当期純利益を計上したものの、棚卸資産の増加や有形固定資産の取得による支出があったことなどから、前連結会計年度末に比べて583百万円減少し、当連結会計年度末には13,011百万円(前連結会計年度末比4.3%減)となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は1,049百万円(前期比61.7%減)となりました。
これは、税金等調整前当期純利益3,065百万円(同18.5%増)や減価償却費1,442百万円(同3.3%減)があったものの、棚卸資産の増加1,468百万円(同922.8%増)があったことが主な要因であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は854百万円(前期比61.7%減)となりました。
これは、有形固定資産の取得による支出1,858百万円(同17.0%増)があったことが主な要因であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は942百万円(前期比24.5%減)となりました。
これは、配当金の支払額562百万円(同15.3%増)や割賦債務の返済による支出233百万円(同12.3%減)があったことが主な要因であります。
今後の経営環境につきましては、世界経済の減速が予測されるほか、ロシア・ウクライナ情勢の長期化、中国における個人消費の停滞と不動産市場の不振、及び米国の政策動向など、景気の下押しリスクが残る見込みです。
光事業の関連市場では、カメラ市場は、ミラーレスカメラの新製品が需要を下支えしていることから、市場縮小に歯止めがかかり、当面は横ばいで推移することが見込まれます。その他光学機器市場は、画像認識技術及び拡張現実技術の進展により、品質の高い光学ガラス需要の増加が見込まれます。
エレクトロニクス事業の関連市場では、半導体露光装置市場は、AI半導体を中心とした世界的な設備投資を背景に、需要の増加が見込まれます。また、FPD露光装置市場についても、需要の改善が予想されます。
当社グループの事業別主要施策及び今後の見通しは、次のとおりです。
(光事業)
(i)事業構造の改革による収益性の改善
光学ガラス生産拠点の再編による生産性向上を図り、適正利益の確保に向けた原価低減活動を進めます。また、東南アジアでのサプライチェーンの構築を進めることで付加価値の高いレンズ加工品の供給体制及び販売体制を強化します。
(ii)新規事業の立ち上げ
成長分野であるXR(クロスリアリティ)市場において、資本業務提携先と連携し、ARグラス向けディスプレイモジュールに対応したガラス素材の開発活動を進めます。また、顧客ニーズに対応した新製品をリリースすることで業績への貢献を目指します。
(iii)レアアース調達リスク対応
中国国内の合弁会社を活用し、レアアース原料を含有する光学ガラスの生産の一部を中国国内生産に切り替えるとともに、レアアースを含有しない光学ガラスの開発を進めるなどの取り組みにより、レアアース調達リスクを低減します。
(エレクトロニクス事業)
(i)既存事業の強化
半導体市場の中長期的な需要拡大に対応するため、半導体露光装置向け素材の生産設備増強に継続して取り組みます。2023年10月期からi線用高均質性光学ガラスの生産設備増強を進めてまいりましたが、2026年10月期からは石英ガラスの熔解工程及び加工工程の生産設備増強を進めます。また、海外拠点の販売体制を強化してアジア地域及び欧州への拡販を進めます。
(ii)新規事業の立ち上げ
リチウムイオン伝導性ガラスセラミックス「LICGC™」は、酸化物系固体電解質の中でトップクラスのイオン伝導性を持ち、高い化学的安定性と耐水性を備えています。当社は、液系リチウムイオン電池の添加材として電池性能の向上に貢献する「LICGC™PW-01」と、次世代電池材料として期待される「LICGC™SP-01」のラインナップを有しています。「LICGC™PW-01」については、新たに製造ラインを設置し、国内外の電池メーカーへの採用拡大に向けて取り組みます。また、「LICGC™SP-01」については、量産技術を確立し生産能力を高めることで、新規需要の獲得を目指します。
電子基板用低誘電ガラスは、AIサーバー市場の拡大に伴い、プリント基板に使用されるガラスクロスとして需要が増加しております。当社は台湾工場において、電子基板用低誘電ガラス専用の熔解炉立ち上げを進めており、2026年10月期に売上への寄与を見込んでいます。台湾工場においては、既存の光学ガラス生産設備を低誘電ガラス生産設備へ転換することで、資産効率の向上と売上高の拡大を図ってまいります。
2026年10月期(2025年11月~2026年10月)の連結業績予想は、次のとおりとしております。
売上高28,900百万円(当年度比0.0%増)
営業利益1,100百万円(同38.7%減)
経常利益1,600百万円(同30.1%減)
親会社株主に帰属する当期純利益900百万円(同48.0%減)
次期見通しにおける為替相場につきましては、1米ドル150.00円、1ユーロ165.00円と想定しております。
(中期経営計画の進捗について)
当社は、2026年10月期を最終年度とする3ヵ年の中期経営計画に基づき、事業戦略の推進に取り組んでまいりました。しかしながら、2026年10月期においては、半導体露光装置向け製品の在庫調整の長期化や、新規事業のターゲット市場であるリチウムイオンバッテリー市場における当社関連製品の量産供給ニーズの変化に伴い、新規事業の立ち上げが遅延するなど、計画策定時に想定した前提条件から大きく乖離する事業環境となっております。このような状況から、収益性の向上には課題が残り、中期経営計画で掲げた経営数値目標の達成が困難となる見込みです。なお、現行中期経営計画における事業戦略は、当社の持続的成長を実現するための重要施策であることから、引き続き着実に推進してまいります。
上記予想につきましては、現時点での入手可能な情報と最も合理的と判断される一定の前提に基づき算定しておりますが、実際の業績の結果は見通しと大きく異なることがあります。
2.会計基準の選択に関する基本的な考え方
当社グループは、国内の同業他社との比較可能性の確保及び国際会計基準に基づく連結財務諸表を作成するための体制整備の負担等を考慮し、日本基準に基づき連結財務諸表を作成しております。
前連結会計年度(自 2023年11月1日 至 2024年10月31日)
当連結会計年度(自 2024年11月1日 至 2025年10月31日)
該当事項はありません。
(「法人税、住民税及び事業税等に関する会計基準」等の適用)
「法人税、住民税及び事業税等に関する会計基準」(企業会計基準第27号 2022年10月28日。以下「2022年改正会計基準」という。)等を当連結会計年度の期首から適用しております。
法人税等の計上区分(その他の包括利益に対する課税)に関する改正については、2022年改正会計基準第20-3項ただし書きに定める経過的な取扱い及び「税効果会計に係る会計基準の適用指針」(企業会計基準適用指針 第28号2022年10月28日。以下「2022年改正適用指針」という。)第65-2項(2)ただし書きに定める経過的な取扱いに従っております。なお、当該会計方針の変更による連結財務諸表に与える影響はありません。
また、連結会社間における子会社株式等の売却に伴い生じた売却損益を税務上繰り延べる場合の連結財務諸表における取扱いの見直しに関連する改正については、2022年改正適用指針を当連結会計年度の期首から適用しております。当該会計方針の変更は、遡及適用され、前連結会計年度については遡及適用後の連結財務諸表となっております。なお、当該会計方針の変更による前連結会計年度の連結財務諸表への影響はありません。
(追加情報)
(法人税等の税率の変更による影響)
「所得税法等の一部を改正する法律」(令和7年法律第13号)が2025年3月31日に国会で成立し、2026年4月1日以後に開始する連結会計年度より防衛特別法人税が新設されることとなりました。
これに伴い、2026年11月1日以後開始する連結会計年度において解消が見込まれる一時差異等については、繰延税金資産及び繰延税金負債の計算に使用する法定実効税率は従来の30.6%から31.5%となります。
なお、この税率変更による影響は軽微であります。
(セグメント情報)
1 報告セグメントの概要
当社グループの報告セグメントは、当社の構成単位のうち分離された財務情報が入手可能であり、取締役会が、経営資源の配分の決定及び業績を評価するために、定期的に検討を行う対象となっているものであります。
当社は、製品別のセグメントから構成されており、光学プレス品、光学ブロック品などの光学製品用途向けの製品群から構成される「光事業」と、特殊ガラス、石英ガラスなどのエレクトロニクス製品用途向けの製品群から構成される「エレクトロニクス事業」の2つを報告セグメントとしております。
2 報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産、負債その他の項目の金額の算定方法
(報告セグメントごとの利益又は損失に関する事項)
報告セグメントの各項目の合計額は、連結貸借対照表又は連結損益計算書上のそれぞれの金額と一致しております。
報告セグメントの利益は、営業利益ベースの数値であります。
3 報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産、負債その他の項目の金額に関する情報及び収益の分解情報
前連結会計年度(自 2023年11月1日 至 2024年10月31日)
(注) セグメント資産の「調整額」の額は、全社資産であり、その主なものは、親会社での余資運用資金(現金及び預金等)及び長期投資資金(投資有価証券等)であります。
当連結会計年度(自 2024年11月1日 至 2025年10月31日)
(注) セグメント資産の「調整額」の額は、全社資産であり、その主なものは、親会社での余資運用資金(現金及び預金等)及び長期投資資金(投資有価証券等)であります。
4 報告セグメントごとの固定資産の減損損失又はのれん等に関する情報
前連結会計年度(自 2023年11月1日 至 2024年10月31日)
該当事項はありません。
当連結会計年度(自 2024年11月1日 至 2025年10月31日)
該当事項はありません。
(注) 1.潜在株式調整後1株当たり当期純利益金額については、潜在株式が存在しないため記載しておりません。
2.株主資本において自己株式として計上されている株式会社日本カストディ銀行(信託E口)が保有する当社の株式は、1株当たり純資産額の算定上、期末発行済株式数から控除する自己株式に含めております(前連結会計年度94,900株、当連結会計年度144,900株)。また、1株当たり当期純利益金額の算定上、期中平均株式数の計算において控除する自己株式に含めております(前連結会計年度94,900株、当連結会計年度137,229株)。
3.1株当たり当期純利益金額の算定上の基礎は、以下のとおりであります。
(自己株式の取得)
当社は、2025年12月11日の取締役会決議において、会社法第459条第1項の規定及び当社定款の定めに基づき、自己株式を取得することといたしました。
(1) 自己株式の取得を行う理由
株主還元及び経営環境に応じた機動的な資本政策の遂行を可能とするため。
(2)取得の内容
① 取得する株式の種類 :当社普通株式
② 取得し得る株式の総数 :630,000株を上限とする
(発行済株式総数(自己株式を除く)に対する割合2.59%)
③ 株式の取得価額の総額 :891,000,000円を上限とする
④ 取得する期間 :2025年12月12日~2026年4月10日
⑤ 取得方法 :東京証券取引所における市場買付
(自己株式立会外買付取引(ToSTNeT-3)による買付を含む)