1.当四半期決算に関する定性的情報 ……………………………………………………………………………2
(1)経営成績に関する説明 ……………………………………………………………………………………2
(2)財政状態に関する説明 ……………………………………………………………………………………3
(3)研究開発活動に関する説明 ………………………………………………………………………………3
(4)連結業績予想などの将来予測情報に関する説明 ………………………………………………………5
(5)継続企業の前提に関する重要事象等 ……………………………………………………………………5
2.四半期連結財務諸表及び主な注記 ……………………………………………………………………………7
(1)四半期連結貸借対照表 ……………………………………………………………………………………7
(2)四半期連結損益計算書及び四半期連結包括利益計算書 ………………………………………………9
四半期連結損益計算書 …………………………………………………………………………………………9
第3四半期連結累計期間 ……………………………………………………………………………………9
四半期連結包括利益計算書 ……………………………………………………………………………………10
第3四半期連結累計期間 ……………………………………………………………………………………10
(3)四半期連結財務諸表に関する注記事項 …………………………………………………………………11
(継続企業の前提に関する注記) ……………………………………………………………………………11
(セグメント情報等の注記) …………………………………………………………………………………12
(株主資本の金額に著しい変動があった場合の注記) ……………………………………………………12
(キャッシュ・フロー計算書に関する注記) ………………………………………………………………12
(重要な後発事象) ……………………………………………………………………………………………13
1.当四半期決算に関する定性的情報
当社グループ(当社及び連結子会社3社)は、”遺伝子の力を活用し、すべての人に治療の機会を届ける”ことを目指し、研究開発を行う創薬系のバイオベンチャーです。“遺伝子医薬のグローバルリーダー”として、自社における医薬品の開発及び開発パイプラインの拡充のための国内外企業との共同開発、業務提携、資本参加等を積極的に行っています。また、希少遺伝性疾患の有無を調べるスクリーニング検査や、主に希少疾患向けに海外で販売されていて、日本国内では販売されていない医薬品の国内への導入等も積極的に取り組んでおります。
当第3四半期連結累計期間の事業収益は前年同期に比べ1億74百万円増加し6億46百万円(前年同期比37.0%増)となりました。当社グループでは、2024年5月より早老症治療薬「ゾキンヴィ」の販売を開始しており、当期において2億16百万円の商品売上高を計上しております(同31百万円の増加)。アンジェスクリニカルリサーチラボラトリー(以下、「ACRL」といいます。)においては、拡大新生児スクリーニングの受託数が前年同期に比べ順調に増加していることから、手数料収入として4億12百万円(同2億13百万円の増加)を計上いたしました。連結子会社EmendoBio Inc.(以下、「Emendo社」といいます。)において、Anocca ABとの契約締結に伴う契約一時金を計上したこと等により、研究開発事業収益を16百万円計上しております(同59百万円の減少)。
当第3四半期連結累計期間における事業費用は、前年同期に比べ33億25百万円減少し、41億88百万円(同44.3%減)となりました。
売上原価は、前年同期に比べ1億1百万円増加し、3億87百万円(同35.7%増)となりました。ゾキンヴィにかかる商品売上原価は、商品売上高の増加に伴い前年同期に比べ18百万円増加し、1億40百万円となっております(同15.3%増)。ACRLにおける拡大新生児スクリーニング検査にかかる原価は、受託数の増加に伴い前年同期に比べ91百万円増加し、2億46百万円(同58.9%増)となりました。
研究開発費は、前年同期に比べ5億53百万円減少し、23億75百万円(同18.9%減)となりました。前年同期に計上していた使用期限切れによる廃棄が見込まれる材料及びコラテジェンの製品にかかる評価損の計上が無くなったため、研究用材料費が5億30百万円減少しております。Emendo社において、事業再編成に伴う人員の減少により役員報酬が26百万円、給料手当が55百万円、法定福利費が41百万円減少しております。
当社グループのような研究開発型バイオベンチャー企業は先行投資が続きますが、提携戦略等により財務リスクの低減を図りながら、今後も研究開発投資を行っていく予定です。研究開発の詳細については、本決算短信「(3)研究開発活動に関する説明」をご参照ください。
販売費及び一般管理費は前年同期に比べ28億73百万円減少し、14億26百万円(同66.8%減)となりました。前年同期においてはEmendo社買収にかかるのれん償却額を24億88百万円計上しておりましたが、前年度において当該のれんを減損したことにより、当期においてはのれん償却額の計上がありませんでした。Emendo社において、事業再編成に伴う人員の減少により役員報酬が51百万円、給料手当が1億22百万円、法定福利費が22百万円減少しました。Emendo社における弁護士等専門家及びコンサルタントへの報酬が減少したため、支払手数料が前年同期より1億44百万円減少しております。
この結果、当第3四半期連結累計期間の営業損失は35億42百万円(前年同期の営業損失は70億42百万円)となりました。
営業外損益においては、Emendo社へのUSドル建貸付金の評価替の影響により、為替差損10億52百万円を計上しております(前年同期は為替差益8百万円)。前年同期において、Vasomune Therapeutics, Inc.(以下、「Vasomune社」といいます。)が米国において獲得した助成金について、当社開発費負担分に応じて27百万円を受領し、補助金収入に計上しておりましたが、当期においては補助金収入の計上はありませんでした。
この結果、当第3四半期連結累計期間の経常損失は46億15百万円(前年同期の経常損失は70億50百万円)となりました。
特別損失においては、前年同期にEmendo社の研究開発部門の再編成に伴う事業構造改革費用21百万円を計上しておりましたが、当期においては計上がありませんでした。
これらの結果、当第3四半期連結累計期間の親会社株主に帰属する四半期純損失は46億88百万円(前年同期の親会社株主に帰属する四半期純損失は71億56百万円)となりました。
当第3四半期連結会計期間末の総資産は前連結会計年度末に比べ19億43百万円増加し、66億12百万円となりました。
流動資産は前連結会計年度末に比べ20億24百万円増加し、55億67百万円となっております。2024年9月17日に発行したCantor Fitzgerald Europeを割当先とする第45回新株予約権について当第3四半期連結累計期間に57億28百万円を調達し、現金及び預金は前連結会計年度末に比べ18億44百万円増加して35億52百万円となりました。
当第3四半期連結会計期間末の固定資産は前連結会計年度末に比べ81百万円減少し、10億44百万円となっております。
当第3四半期連結会計期間末の負債は前連結会計年度末に比べ72百万円減少し、24億39百万円となりました。固定負債において、Emendo社の社屋に係るリース債務が1億8百万円減少しております。
当第3四半期連結会計期間末の純資産は前連結会計年度末に比べ20億16百万円増加し、41億72百万円となりました。Cantor Fitzgerald Europeを割当先とする第45回新株予約権の行使により、資本金が28億82百万円、資本剰余金が28億82百万円増加しております。親会社株主に帰属する四半期純損失の計上により、利益剰余金が46億88百万円減少しております。
(3)研究開発活動に関する説明
当第3四半期連結累計期間における研究開発費は前年同期に比べ5億53百万円減少し、23億75百万円(前年同期比18.9%減)となりました。
当社グループは、“遺伝子の力を活用し、すべての人に治療の機会を届ける”ことを目指し、遺伝子医薬を中心に医薬品の開発、実用化に取組んでおります。また、当社グループのEmendo社は、究極の遺伝子治療といわれるゲノム編集において独自の開発を進めており、ゲノム編集の分野でもオフターゲット効果の少ない難易度の高い技術を開発しております。さらに、ACRLにおいて、希少遺伝性疾患の検査として拡大新生児スクリーニングの受託を始め、遺伝学的検査、バイオマーカー検査における新たな疾患への取り組みなどを行っております。
さらに当社は国内外の企業と積極的に提携し、有望な医薬品の実用化に向けて共同開発を進めております。
以下に、当社グループの開発品並びに当社提携先の開発状況についてご説明いたします。
当社の開発プロジェクト
■HGF遺伝子治療用製品(一般名:ベペルミノゲンペルプラスミド)(自社品)
HGF遺伝子治療用製品については、米国において、軽度から中等度の下肢潰瘍を有する包括的高度慢性下肢虚血(CLTI)を対象とした後期第Ⅱ相臨床試験につき、2024年6月に試験結果の速報値により良好な結果を確認いたしました。この結果から、米国FDAから2024年9月にブレイクスルー・セラピー(画期的新薬)に指定されました。米国での開発計画は、FDAとの協議結果に則して臨床試験を完了とし、現在、FDAと協議を進めながら生物製剤認可申請(BLA)を目指して準備を進めています。また、BLAに向けて8月20日の発表のとおり、ベーリンガー・インゲルハイム・バイオファーマシューティカルズ社とHGF遺伝子治療用製品の原薬に関する受託開発・製造契約を正式に締結いたしました。また、米国での臨床試験結果に関する主導医師の論文が11月4日(米国時間)に米国心臓学会(AHA)が発行する「Circulation: Cardiovascular Interventions」誌で発表されました。これに伴い、今後販売パートナーの検討、交渉を進めてまいります。
国内におけるHGF遺伝子治療用製品の開発については、米国での開発の進捗を踏まえ、検討してまいります。
■NF-κBデコイオリゴDNA(自社品)
核酸医薬NF-κBデコイオリゴDNAについては、2018年より米国で実施した第Ⅰ相臨床試験の結果が北米脊椎学会が発行する「The SPINE JOURNAL」に掲載されました。当論文において、NF-κBデコイオリゴDNAがプラセボに対し、痛みの有意な軽減と、椎間板厚の有意な改善が見られたことが示されました。
2023年10月に開始したNF-κBデコイオリゴDNAの日本国内における第Ⅱ相臨床試験は、年内の完了を目指し症例の登録を進めております。当該試験に関して塩野義製薬株式会社と契約を締結し、費用の一部を負担いただくとともに、試験結果に基づき第Ⅲ相臨床試験の実施について協議する予定です。
■高血圧治療用DNAワクチン(自社品)
高血圧治療用DNAワクチンについては、オーストラリアでの第Ⅰ相/前期第Ⅱ相臨床試験は重篤な有害事象はなく、安全性に問題がないことを確認しました。今後の開発につきましては、プラスミドDNAの発現に関する改善策などの検討を進めてまいります。
■Tie2受容体アゴニスト(共同開発品)
Tie2受容体アゴニスト(AV-001)は、カナダのバイオ医薬品企業であるVasomune社と共同開発契約を締結し、米国において急性呼吸不全等、血管の不全を原因とするウイルス性及び細菌性肺炎を含む急性呼吸窮迫症候群(ARDS)を対象に前期第Ⅱ相臨床試験を実施しております。今後も医療機関との連携を進め、2025年度中の目標症例数の登録完了を目指しています。
また当開発品は、カナダのウェスタン大学の医学・医学生物物理学・小児科学の教授であり、ロバート・リンゼイ透析研究・イノベーション講座の主任を務めるDr. Christopher McIntyreの医師主導試験で、血液透析によって引き起こされる細胞毒性脳浮腫を軽減し、脳の白質の機能維持について評価することとなりました。この研究は、カナダ心臓・脳卒中財団の助成を受けて実施され、良好な結果が得られれば、より大規模な試験も検討してまいります。
Emendo社の開発プロジェクト
■ゲノム編集技術による遺伝子治療用製品開発
当社は、究極の遺伝子治療法ともいわれるゲノム編集技術を用いた遺伝子疾患治療の開発を行っているEmendo社を子会社化しました。Emendo社では、ゲノム編集の安全な医療応用を目指し、新規CRISPRヌクレアーゼ(※1)を探索・最適化するプラットフォーム技術(OMNI Platform)を確立しており、ゲノム編集でしばしば問題視される「オフターゲット効果」(※2)を回避できる等、新たな特徴をもった新規ヌクレアーゼ(OMNI ヌクレアーゼ)を数多く作出し、特許を出願しております。
2024年には、知識集約的な研究開発体制に移行するための事業再編成を実施し、Emendo社のイスラエルにある研究施設における研究開発活動を適正化いたしました。また、イスラエルと周辺国との戦争の状況を踏まえ、イスラエルの研究所における研究成果を米国でバックアップする体制を構築しており、米国における研究開発活動及び導出等の活動を開始しております。今後は、カリフォルニア州パロアルトに研究開発拠点を新設する予定で、準備を進めてまいります。なお、現在はこれまでに開発してきたOMNIヌクレアーゼの更なる最適化、効率化等を進めております。
さらに、スタンフォード大学医学部と共同で、ゲノム編集技術を活用した新たながんゲノム編集治療法の研究を進めるとともに、国内外の企業や研究機関とEmendo社のゲノム編集技術の活用拡大を進めております。
※1 新規CRISPRヌクレアーゼ:ゲノム編集で使用する新たなRNA誘導型DNA切断酵素で、ガイドRNAで規定した塩基配列を識別し、その標的とした塩基配列を切断する。
※2 オフターゲット効果:ゲノム編集で、DNA鎖上の目的とする塩基配列以外の別の領域に、意図せぬ突然変異を引き起こしてしまうこと。
検査受託サービス及び提携先における開発状況
■希少遺伝性疾患検査を主目的としたACRLの検査受託
ACRLでは、拡大新生児スクリーニング検査を受託しております。この拡大新生児スクリーニングにおいて陽性となった受検者のうち、偽陽性の受検者を選別するための二次スクリーニング検査方法を開発し、今後もその対象疾患を拡大すべく開発を継続いたします。2025年には長野県において拡大新生児スクリーニングとともに当該二次スクリーニングについても受託を開始しました。
一方、早老症治療薬ゾキンヴィの発売に伴い、ハッチンソン・ギルフォード・プロジェリア症候群(HGPS)及びプロセシング不全性のプロジェロイド・ラミノパチー(PDPL)の遺伝学的検査を受託できる体制を構築し、希少遺伝性疾患の確定のための遺伝学的検査も受託しています。さらに、治療効果をモニタリングするバイオマーカーの検査について、拡大新生児スクリーニングの対象疾患の一部に対し検査体制を構築し、本年9月より受託を開始しました。今後は、スクリーニング検査対象疾患のうち、体制が未整備の疾患に対するバイオマーカー検査の体制構築を継続し、希少遺伝性疾患のスクリーニングから診断、治療に至るまでの包括的な検査体制の提供を目指してまいります。
■マイクロバイオームを用いた治療薬・サプリメントなどの開発
当社は、腸内細菌叢を利用した疾患治療薬や健康維持のサプリメントを開発しているイスラエルのMyBiotics Pharma Ltd.(以下「MyBiotics社」といいます。)と2018年7月に資本提携しております。MyBiotics社では、腸内細菌叢の微生物の構成を再現した培養物(SuperDonor)の製造法を確立しており、クロストリジウム・ディフィシル感染症の治療薬MBX-SD-202の第Ⅰ相臨床試験をイスラエルにおいて完了いたしました。
しかしながら、今般のイスラエルとパレスチナにおける紛争の影響次第で、MyBiotics社における研究開発の進捗への影響が懸念されます。
2025年12月期の連結業績予想につきましては、最近の業績動向を踏まえて、2025年2月14日に公表しました業績予想数値から変更し、事業収益8億80百万円、営業損失62億70百万円、経常損失62億90百万円、親会社株主に帰属する当期純損失63億20百万円を見込んでおります。
詳細につきましては、2025年10月27日公表の「2025年12月期 連結業績予想の修正に関するお知らせ」をご参照ください。
(5)継続企業の前提に関する重要事象等
医薬品事業は、製品化までに多額の資金と長い時間を要する等の特性があり、創薬ベンチャーである当社グループは、継続的に営業損失及び営業キャッシュ・フローのマイナスを計上している状況にあります。そのため、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況が存在しております。
当社グループは当該状況を解消すべく、下記を重要な課題として取り組んでおります。
① 自社既存プロジェクトの推進
当社グループは、現在開発している医薬品等のプロジェクトを確実に進捗させることが重要な課題と認識しております。
当社グループでは、2019年3月にHGF遺伝子治療用製品コラテジェンの条件及び期限付承認を厚生労働省から取得し、同年9月から販売を開始いたしました。その後、2023年5月に厚生労働省に条件解除に向けた製造販売承認の申請を行いましたが、米国で実施された後期第Ⅱ相臨床試験の結果が2024年6月に良好であることが判明したことを踏まえて、戦略的な観点から同年6月に申請を一旦取り下げ、販売も終了いたしました。一方、米国では、2024年9月に米国FDAからブレイクスルー・セラピー(画期的新薬)に指定され、同年11月の米国心臓病学会において臨床試験の主導医師からトップラインデータが発表されました。これらの状況から、米国での製品化を最優先とし、最短での製造販売承認を目指し米国での開発に注力しております。
椎間板性腰痛症向けの核酸医薬NF-κBデコイオリゴDNAは、米国において後期第Ⅰ相臨床試験を完了し、その結果が北米脊椎学会(NASS)が発行する「The SPINE JOURNAL」に掲載されました。2023年10月からは、日本国内における第Ⅱ相臨床試験を開始し、予定どおり症例登録を実施しております。
これら開発中の医薬品について、今後も優先順位を明確にし、開発速度を最大限に高めながら進めてまいります。
② 開発パイプラインの拡充と事業基盤の拡大
当社グループの主力事業である医薬品開発において、上記プロジェクトのように遺伝子医薬や核酸医薬等、新しい分野の医薬品開発に取り組んでおりますが、これらの製品化は非常に難易度が高いため、常に開発パイプラインを充実させることが重要な課題と認識しております。そのため、当社グループではアカデミアによる研究成果や他社の開発品について共同開発を行う等、開発パイプラインの拡充に努めております。開発パイプラインの拡充実績として、2018年にカナダのVasomune社との共同開発契約を締結したTie2受容体アゴニストがあり、対象疾患をインフルエンザ等のウイルス性及び細菌性肺炎を含む急性呼吸切迫症候群(ARDS)として現在米国において前期第Ⅱ相臨床試験を実施中です。
今後も、アカデミアとの協業並びに提携先との共同開発等により、開発パイプラインの拡充を目指してまいります。
また、事業基盤の拡大としては、既に海外で販売され、日本国内では販売されていない医薬品を日本において製造販売承認を取得し販売することや、希少遺伝性疾患の治療に必要な各種検査を受託する事業等による実現を目指しております。事業基盤の拡大実績としては、2022年5月に米国のバイオ医薬品企業Eiger社と早老症治療薬ゾキンヴィの日本における独占販売契約を締結し、2023年5月に、厚生労働省に国内製造販売承認申請を行い、2024年1月に同省から製造販売承認を取得し、本治療薬を販売しております。また、希少遺伝性疾患の拡大新生児スクリーニング検査を受託しているACRLでは自治体や民間の検査センター等との連携により受託拡大を進めております。
今後も、ライセンス導入や希少遺伝性疾患への取組み等による事業基盤の拡大を図り、開発パイプラインの拡充をとおして将来の成長を実現してまいります。
③ 開発プロジェクトにおける提携先の確保
当社グループでは、製薬会社との提携により、開発リスクを低減するとともに、契約一時金・マイルストーンや開発協力金を受け取ることにより財務リスクを低減しながら開発を進め、上市後にロイヤリティを受領するという提携モデルを事業運営の基本方針としております。
提携状況につきましては、NF-κBデコイオリゴDNAの日本国内における慢性椎間板性腰痛症を対象とした第Ⅱ相臨床試験では、塩野義製薬株式会社から臨床試験費用の一部負担等の協力を受けるとともに、続く第Ⅲ相臨床試験の実施について協議いたします。また、HGF遺伝子治療用製品に関しましては、その高い有効性への期待からFDAからブレイクスルー・セラピー(画期的新薬)に指定されたことを生かし、欧米地域を中心にグローバル展開を行っていくことができるパートナーとの提携を検討しております。
今後も、更なる製薬会社等との提携を検討するとともに、開発プロジェクトに協力いただける企業を開拓し、事業基盤の強化に努めてまいります。
④ 資金調達の実施
当社グループにとって、上記①②を実現するために機動的に資金調達を行うことは重要な課題と認識しており、この課題に取り組んでおります。2024年9月にCantor Fitzgerald Europeを割当先とした第45回新株予約権(第三者割当て)を発行し、2025年8月末日までに71億60百万円(新株予約権発行に伴う入金を含む)を調達いたしました。
今後も、研究開発活動推進及び企業活動維持のために必要となる資金調達の可能性を適宜検討してまいります。
しかしながら、上記に記載したプロジェクトを継続的に進めるための更なる資金調達の方法、調達金額、調達時期については確定しておらず、当社は継続企業の前提に関する重要な不確実性が存在していると判断しております。
なお、連結財務諸表は継続企業を前提としており、上記のような継続企業の前提に関する重要な不確実性の影響を連結財務諸表には反映しておりません。
医薬品事業は、製品化までに多額の資金と長い時間を要する等の特性があり、創薬ベンチャーである当社グループは、継続的に営業損失及び営業キャッシュ・フローのマイナスを計上している状況にあります。そのため、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況が存在しております。
当社グループは当該状況を解消すべく、下記を重要な課題として取り組んでおります。
① 自社既存プロジェクトの推進
当社グループは、現在開発している医薬品等のプロジェクトを確実に進捗させることが重要な課題と認識しております。
当社グループでは、2019年3月にHGF遺伝子治療用製品コラテジェンの条件及び期限付承認を厚生労働省から取得し、同年9月から販売を開始いたしました。その後、2023年5月に厚生労働省に条件解除に向けた製造販売承認の申請を行いましたが、米国で実施された後期第Ⅱ相臨床試験の結果が2024年6月に良好であることが判明したことを踏まえて、戦略的な観点から同年6月に申請を一旦取り下げ、販売も終了いたしました。一方、米国では、2024年9月に米国FDAからブレイクスルー・セラピー(画期的新薬)に指定され、同年11月の米国心臓病学会において臨床試験の主導医師からトップラインデータが発表されました。これらの状況から、米国での製品化を最優先とし、最短での製造販売承認を目指し米国での開発に注力しております。
椎間板性腰痛症向けの核酸医薬NF-κBデコイオリゴDNAは、米国において後期第Ⅰ相臨床試験を完了し、その結果が北米脊椎学会(NASS)が発行する「The SPINE JOURNAL」に掲載されました。2023年10月からは、日本国内における第Ⅱ相臨床試験を開始し、予定どおり症例登録を実施しております。
これら開発中の医薬品について、今後も優先順位を明確にし、開発速度を最大限に高めながら進めてまいります。
② 開発パイプラインの拡充と事業基盤の拡大
当社グループの主力事業である医薬品開発において、上記プロジェクトのように遺伝子医薬や核酸医薬等、新しい分野の医薬品開発に取り組んでおりますが、これらの製品化は非常に難易度が高いため、常に開発パイプラインを充実させることが重要な課題と認識しております。そのため、当社グループではアカデミアによる研究成果や他社の開発品について共同開発を行う等、開発パイプラインの拡充に努めております。開発パイプラインの拡充実績として、2018年にカナダのVasomune社との共同開発契約を締結したTie2受容体アゴニストがあり、対象疾患をインフルエンザ等のウイルス性及び細菌性肺炎を含む急性呼吸切迫症候群(ARDS)として現在米国において前期第Ⅱ相臨床試験を実施中です。
今後も、アカデミアとの協業並びに提携先との共同開発等により、開発パイプラインの拡充を目指してまいります。
また、事業基盤の拡大としては、既に海外で販売され、日本国内では販売されていない医薬品を日本において製造販売承認を取得し販売することや、希少遺伝性疾患の治療に必要な各種検査を受託する事業等による実現を目指しております。事業基盤の拡大実績としては、2022年5月に米国のバイオ医薬品企業Eiger社と早老症治療薬ゾキンヴィの日本における独占販売契約を締結し、2023年5月に厚生労働省に国内製造販売承認申請を行い、2024年1月に同省から製造販売承認を取得し、本治療薬を販売しております。また、希少遺伝性疾患の拡大新生児スクリーニング検査を受託しているACRLでは自治体や民間の検査センター等との連携により受託拡大を進めております。
今後も、ライセンス導入や希少遺伝性疾患への取組み等による事業基盤の拡大を図り、開発パイプラインの拡充をとおして将来の成長を実現してまいります。
③ 開発プロジェクトにおける提携先の確保
当社グループでは、製薬会社との提携により、開発リスクを低減するとともに、契約一時金・マイルストーンや開発協力金を受け取ることにより財務リスクを低減しながら開発を進め、上市後にロイヤリティを受領するという提携モデルを事業運営の基本方針としております。
提携状況につきましては、NF-κBデコイオリゴDNAの日本国内における慢性椎間板性腰痛症を対象とした第Ⅱ相臨床試験では、塩野義製薬株式会社から臨床試験費用の一部負担等の協力を受けるとともに、続く第Ⅲ相臨床試験の実施について協議いたします。また、HGF遺伝子治療用製品に関しましては、その高い有効性への期待からFDAからブレイクスルー・セラピー(画期的新薬)に指定されたことを生かし、欧米地域を中心にグローバル展開を行っていくことができるパートナーとの提携を検討しております。
今後も、更なる製薬会社等との提携を検討するとともに、開発プロジェクトに協力いただける企業を開拓し、事業基盤の強化に努めてまいります。
④ 資金調達の実施
当社グループにとって、上記①②を実現するために機動的に資金調達を行うことは重要な課題と認識しており、この課題に取り組んでおります。2024年9月にCantor Fitzgerald Europeを割当先とした第45回新株予約権(第三者割当て)を発行し、2025年8月末日までに71億60百万円(新株予約権発行に伴う入金を含む)を調達いたしました。
今後も、研究開発活動推進及び企業活動維持のために必要となる資金調達の可能性を適宜検討してまいります。
しかしながら、上記に記載したプロジェクトを継続的に進めるための更なる資金調達の方法、調達金額、調達時期については確定しておらず、当社は継続企業の前提に関する重要な不確実性が存在していると判断しております。
なお、連結財務諸表は継続企業を前提としており、上記のような継続企業の前提に関する重要な不確実性の影響を連結財務諸表には反映しておりません。
【セグメント情報】
Ⅰ 前第3四半期連結累計期間(自 2024年1月1日 至 2024年9月30日)
当社及び連結子会社は「医薬品事業」並びにこれらに関連する事業内容となっており、事業区分が単一セグメントのため、記載を省略しております。
Ⅱ 当第3四半期連結累計期間(自 2025年1月1日 至 2025年9月30日)
当社及び連結子会社は「医薬品事業」並びにこれらに関連する事業内容となっており、事業区分が単一セグメントのため、記載を省略しております。
前第3四半期連結累計期間(自 2024年1月1日 至 2024年9月30日)
当社は、2024年1月1日から2024年9月30日までの間に、従業員からストックオプションの権利行使、BofA証券から新株予約権の権利行使、Cantor Fitzgerald Europeから転換社債型新株予約権付社債及び新株予約権の権利行使による払込みを受けました。この結果、資本金及び資本剰余金がそれぞれ1,501,115千円増加し、当第3四半期連結会計期間末において資本金が36,555,005千円、資本剰余金が4,901,213千円となっております。
当第3四半期連結累計期間(自 2025年1月1日 至 2025年9月30日)
当社は、2025年1月1日から2025年9月30日までの間に、Cantor Fitzgerald Europeから新株予約権の権利行使による払込みを受けました。この結果、資本金が2,882,539千円、資本剰余金が22,882,729千円増加し、当第3四半期連結会計期間末において資本金が40,138,427千円、資本剰余金が8,385,318千円となっております。
(キャッシュ・フロー計算書に関する注記)
当第3四半期連結累計期間に係る四半期連結キャッシュ・フロー計算書は作成しておりません。なお、第3四半期連結累計期間に係る減価償却費(のれんを除く無形固定資産に係る償却費を含む。)及びのれんの償却額は、次のとおりであります。
(重要な後発事象)
1.第三者割当による第46回新株予約権の発行決議と発行について
当社は、2025年11月7日開催の取締役会において、Cantor Fitzgerald Europe(以下「割当予定先」といいます。)を割当予定先とする第46回新株予約権(以下「本新株予約権」といいます。)の発行を行うこと(以下「本第三者割当」といいます。)を決議いたしましたので、お知らせいたします。
なお、第46回新株予約権の概要は以下のとおりです。
(注) 調達資金の額は、本新株予約権の発行価額の総額と、当初行使価額に基づき全ての本新株予約権が行使されたと仮定して算出された行使価額の合計額です。本新株予約権の権利行使期間内に行使が行われない場合及び当社が取得した新株予約権を消却した場合には、調達資金の額は減少します。