1.経営成績等の概況 ………………………………………………………………………………………………2
(1)当期の経営成績の概況 ……………………………………………………………………………………2
(2)当期の財政状態の概況 ……………………………………………………………………………………3
(3)当期のキャッシュ・フローの概況 ………………………………………………………………………3
(4)今後の見通し ………………………………………………………………………………………………4
(5)継続企業の前提に関する重要事象等 ……………………………………………………………………5
2.会計基準の選択に関する基本的な考え方 ……………………………………………………………………7
3.連結財務諸表及び主な注記 ……………………………………………………………………………………8
(1)連結貸借対照表 ……………………………………………………………………………………………8
(2)連結損益計算書及び連結包括利益計算書 ………………………………………………………………10
連結損益計算書 …………………………………………………………………………………………………10
連結包括利益計算書 ……………………………………………………………………………………………11
(3)連結株主資本等変動計算書 ………………………………………………………………………………12
(4)連結キャッシュ・フロー計算書 …………………………………………………………………………14
(5)連結財務諸表に関する注記事項 …………………………………………………………………………16
(継続企業の前提に関する注記) ………………………………………………………………………………16
(当連結会計年度における重要な子会社の異動) ……………………………………………………………17
(追加情報) ………………………………………………………………………………………………………18
(セグメント情報等) ……………………………………………………………………………………………19
(収益認識関係) …………………………………………………………………………………………………23
(1株当たり情報) ………………………………………………………………………………………………23
(重要な後発事象) ………………………………………………………………………………………………23
4.その他 ……………………………………………………………………………………………………………24
(1)役員の異動 …………………………………………………………………………………………………24
世界経済は緩やかな回復となりつつあるものの、米国トランプ政権の関税政策、中東やロシア・ウクライナでの不安定な国際情勢による地政学的リスクや下振れ要因が多く、先行き不透明感が増してきております。
わが国の経済も、物価上昇により内需の中心である個人消費の落ち込みが続くと予想されます。こうした中、当社グループの関連する自動車業界は、中国市場などでの電気自動車(BEV)へのシフト、トランプ政策を巡る不確実性の拡大により、市場の回復は見通しにくい状況が続くものと予想されます。
このような経営環境の中、当社グループは経営再建を目指して、100年に一度と言われる変革に対応すべく事業構造改革の取り組みを進めているところであります。
この結果、主要得意先の生産台数の微増及び為替変動の影響により、当連結会計年度の売上高は2,188億1百万円と前連結会計年度に比べ45億61百万円増収(+2.1%)となりました。営業損失は2億89百万円(前連結会計年度は16億53百万円の営業利益)、経常損失は12億88百万円(前連結会計年度は17億22百万円の経常利益)、親会社株主に帰属する当期純損失は91億82百万円(前連結会計年度は15億59百万円の親会社株主に帰属する当期純損失)となりました。
セグメントの業績は次のとおりであります。
(日本)
物価上昇により内需の中心である個人消費の落ち込みが続き、売上高は522億6百万円と前連結会計年度比63億10百万円の減収(△10.8%)となりましたが、経費削減等の合理化活動の効果によりセグメント利益は47億54百万円と前連結会計年度比7億11百万円の増益(+17.6%)となりました。
(北米)
主要得意先の生産台数の増加や為替の影響により、売上高は1,168億88百万円と前連結会計年度比110億38百万円の増収(+10.4%)となりました。一方で、原材料費の高騰は落ち着きをみせ、労務費・物流費についても改善活動の効果もあり、セグメント損失は63億25百万円(前年連結会計年度はセグメント損失55億74百万円)となりました。
(欧州)
得意先の生産台数の回復や為替の影響により、売上高は275億49百万円と前連結会計年度比48億9百万円の増収(+21.2%)となり、不採算事業の撤退によりセグメント損失は2億94百万円(前連結会計年度はセグメント損失9億91百万円)となりました。
(アジア)
中国地域での電気自動車(BEV)へのシフトが大きく影響し、売上高は221億56百万円と前連結会計年度比49億76百万円の減収(△18.3%)となり、セグメント利益は14億98百万円と前連結会計年度比23億23百万円の減益(△60.8%)となりました。
なお、個別業績につきましては、当事業年度の売上高は633億5百万円と前事業年度比61億3百万円の減収(△8.8%)となりましたが、海外子会社向け債権評価に伴う貸倒引当を計上したことにより、営業損失は59億43百万円(前事業年度は10億39百万円の営業損失)、為替差益が減少したことにより、経常損失は41億96百万円(前事業年度は39億51百万円の経常利益)となりました。当期純損失は海外子会社の貸付金に対する貸倒引当を計上したことにより333億14百万円(前事業年度は32億66百万円の当期純損失)となりました。
資産、負債及び純資産の状況
当連結会計年度末における状況は以下のとおりであります。
(資産)
総資産は1,448億31百万円と前連結会計年度末に比べ、20億93百万円の増加(+1.5%)となりました。この主な要因は、原材料及び貯蔵品が16億46百万円減少、現金及び預金が37億77百万円増加したことによるものであります。
(負債)
負債は1,219億22百万円と前連結会計年度末に比べ、5億70百万円の減少(△0.5%)となりました。この主な要因は、長期借入金が651億37百万円増加、短期借入金が616億39百万円減少、支払手形及び買掛金が20億52百万円減少、固定負債リース債務が3億48百万円減少、流動負債その他が17億68百万円減少したことによるものであります。
(純資産)
純資産は229億9百万円と前連結会計年度末に比べ、26億64百万円の増加(+13.2%)となりました。この主な要因は、利益剰余金が31億82百万円減少、為替換算調整勘定が53億82百万円増加、非支配株主持分が3億87百万円増加したことによるものであります。
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、267億30百万円(前連結会計年度末比48億31百万円の増加)となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純損失69億22百万円となりましたが、減価償却費73億16百万円、減損損失42億13百万円等による資金の増加があり、一方で、仕入債務の減少39億60百万円等により、9億11百万円の収入(前連結会計年度は5億47百万円の支出)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得による支出56億37百万円等により、51億70百万円の支出(前連結会計年度は8億71百万円の収入)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、短期借入金の減少135億9百万円、長期借入れによる収入235億39百万円、長期借入金の返済による支出67億83百万円、株式の発行による収入60億円等により、73億2百万円の収入(前連結会計年度は107億42百万円の支出)となりました。
(参考)キャッシュ・フロー関連指標の推移
自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い
(注1)各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。
(注2)株式時価総額は、自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しております。
(注3)キャッシュ・フローは、営業活動によるキャッシュ・フローを利用しております。
(注4)有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。
(注5)2021年3月期、2023年3月期及び2024年3月期は、営業活動によるキャッシュ・フローがマイナスであるため、キャッシュ・フロー対有利子負債比率及びインタレスト・カバレッジ・レシオを記載しておりません。
(対処すべき課題)
当社グループは、販売先OEMの減産や生産の不安定化等の厳しい環境変化に直面した結果、2021年3月期以降は売上高が大幅に減少し固定費の負担も大きくなり、3期連続で大幅な営業損失を計上しましたが、2024年3月期に4期ぶりに営業利益を黒字化しました。しかしながら、2025年3月期は、北米地域では依然として赤字が継続していることから、営業赤字となりました。これが今後の課題となっています。
今後の見通しにつきましては、足元では米国における関税政策、為替変動、原材料・エネルギー価格の高止まりや賃金上昇の影響等により、厳しい外部環境が継続すると予想されます。
このような経営環境下、グループの収益力向上及び財務体質の改善・強化を図り、安定した経営基盤を築くべく、北米地域を中心とした事業改革の継続や不採算事業の撤退等も含めた拠点再編などの抜本的な経営再建策を策定し、実行に取組んでおります。その結果、足元では着実に諸施策の効果が発現し、業績の改善が進んでおります。
経営体制につきましても、2024年11月1日に日産自動車株式会社を割当先とする第三者割当の方法による優先株式の発行に係る払込みが完了し、日産自動車株式会社が指名する者2名が当社取締役に就任しております。このうち1名は当社の代表取締役社長 社長役員に、他の1名は、製造部門、北米地域統括を担当する取締役 副社長役員に就任しております。2025年4月に公表した中期経営計画「Kasai Turnaround Aspiration」(以下「KTA」)の策定を主導するなど、経営再建に向けた新たな体制をスタートしております。
新経営体制の下、事業構造改革への取組みを更に加速し、経営再建の早期達成に邁進していく所存でございます。
(連結業績予想について)
上記(対処すべき課題)に記載の状況を踏まえて、2026年3月期の連結業績予想を以下のとおり見込んでおります。
なお、為替レートにつきましては、1米ドル150円を想定しております。
(連結業績予想)
売上高につきましては、ドイツ事業の撤退により、対前年比で減収を見込んでおります。営業利益は、中期経営計画「KTA」で策定した収益改善施策の実行及び、前期に実施した構造改革(米国及び中国子会社の固定資産の減損、ドイツ子会社事業譲渡等)による費用負担の軽減、継続して取り組んでいるインフレ影響等の費用回収により、営業黒字への転換を見込んでおります。経常利益についても、営業利益の黒字転換に伴い、黒字転換となる見込みです。
なお、日本及びアジア地域での税金費用の支払いや非支配持分株主に帰属する当期純利益の影響のほか、更に継続して実行している構造改革に伴う費用の計上等により、親会社株主に帰属する当期純利益は赤字を見込んでおりますが、取組中の諸施策の継続効果に加えて、生産拠点最適化等の抜本策による固定費削減など、収益体質への転換を進めて参ります。
※上記予想は本資料の発表日現在において、当社が入手可能な情報に基づき作成したものであり、実際の業績は、経済情勢等様々な不確定要因により、予測数値と異なる場合があります。
当社グループは、当連結会計年度において営業利益の黒字化を達成できませんでした。また、①当連結会計年度末において自己資本が低い水準に留まっていることから、収益力向上、財務体質の改善・強化、安定した経営基盤の構築及び安定的な資金繰りの確保を求められていること、②北米事業は継続的な再建への取組みにより赤字幅は着実に縮小しているものの、未だ改善途上にあること、③当連結会計年度の業績には販売先OEMによる支援も含まれていること、④下記のとおり各取引金融機関と締結しております借入契約における確約条項及び財務制限条項に抵触していることから現時点では依然として継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況が存在しているものと認識しております。
これに対して、当社グループでは当該事象又は状況を改善、解消すべく、当連結会計年度も引き続き、全社を挙げて以下の取組みを実行しております。
(1) グループの収益力向上
① 取引先との販売価格・数量等の改定交渉、材料の市況変動による高騰や労務費高騰の販売価格への転嫁、生産現場における生産ロスの圧縮、人員体制の最適化等による人件費抑制の継続などの経営改革を断行し、グループ収益力の向上を図って参りました。
② 取引先との販売価格等の改定交渉は、着実に合意形成が図られており、グループ収益力の向上に関する確実性は高まってきております。
③ 特に課題である北米拠点においては、上記取組みに加えて、主要販売先OEMのご協力による生産現場改善や、間接部門における早期退職の実施、並びに事務のメキシコへの集約によるコストダウンなどの経営改革を着実に実行しております。
④ 米国関税の影響に関しては、販売先OEM等との交渉を通じて、利益圧迫の懸念は大きく後退しております。
⑤ 欧州拠点においても、拠点再編・不採算事業の撤退による収益改善施策を実行しております。
(2) 財務体質の改善・強化と安定した経営基盤の構築
① 当社グループの安定的な事業運営の継続、自己資本の充実による財務体質の改善・強化及び経営再建を確実とするための抜本的な構造改革施策の実施に必要な資金を確保することを目的として、2024年11月1日、日産自動車株式会社からの第三者割当増資による総額60億円の資金調達(以下、「本第三者割当増資」といいます。)が完了し、これにより、当社グループの自己資本比率は改善しております。
② 2024年11月1日に本第三者割当増資が完了したことで、古川幸二が当社の代表取締役社長 社長役員に新たに就任し、稲津茂樹が当社の取締役 副社長役員に新たに就任しております。2025年4月に公表した中期経営計画「Kasai Turnaround Aspiration」の策定を主導するなど、経営再建に向けた新たな体制をスタートしております。
(3) 安定的な資金繰りの確保
① 2024年11月1日、株式会社りそな銀行との間の、2024年5月9日付劣後特約付準金銭消費貸借契約書に基づく、デットデットスワップ(以下、「本DDS」といいます。)の効力が生じております。本DDSは、当社の既存借入金(総額約176億円)の一部(総額60億円)について2033年3月31日を返済期限とする資本性劣後ローンへ転換いただくものであり、当社の資金繰りの安定化に大きく寄与するものです。
② 当社は2022年5月26日に締結したシンジケートローン契約について、2024年10月23日付で変更契約を締結し、これにより最終返済期限を2028年3月31日に変更されると共に、当該契約に基づくシンジケートローンは解団され、シンジケートローンに参加する各取引金融機関との個別の金銭消費貸借契約の形態に変更されております。なお、過去の財務制限条項への抵触を理由として取引先金融機関が取得した権利については、いずれも2024年11月1日付で放棄されております。
③ 当社は2022年9月30日に締結したコミットメントライン契約について、2024年10月23日付で変更契約を締結し、コミットメント期日を2028年3月31日に変更すると共に、2024年11月1日より貸出コミットメントの総額を55億円に増額しております。なお、過去の財務制限条項への抵触を理由として取引先金融機関が取得した権利については、いずれも2024年11月1日付で放棄されております。
④ 当社は2024年10月23日付で、全取引先金融機関との間で、「債権者間協定書」を締結しており、新たな財務制限条項を設定すると共に、同「債権者間協定書」において定められた新たな弁済条件に基づく金銭消費貸借契約書を併せて締結しております。
⑤ 上記に加えて、投資案件の厳選及び抑制等を図るとともに、営業利益の黒字化などグループ収益力の向上により、事業及び運転資金については、安定的な確保を維持しており、今後の財務コベナンツへの抵触はない見通しです。
しかしながら、現在進めている経営再建策の進捗のみならず、主要販売先の生産台数の動向による売上減少要因や原材料等の供給価格の高騰によるコスト増加要因などの外部環境の急激な変化により当社の業績に影響を及ぼす可能性があることから、計画している業績の回復が早期に達成できない可能性があります。さらに、当社は、2025年3月期有価証券報告書の提出が法定期限内に行えなかったことにより、各取引金融機関と締結しております借入契約における確約条項に抵触していることに加え、当連結会計年度において営業赤字となったことにより借入契約の財務制限条項に抵触しております。この結果、当該契約に基づき、金融機関からの請求により期限の利益を喪失する事由に該当する可能性があります。現時点において、金融機関からの期限の利益喪失に関する請求は受けておりませんが、当社としては、金融機関と協議を進めており、有価証券報告書提出遅延の原因となった事象の解消及び再発防止策の策定・実施を講じること及び、グループの収益力向上へのさらなる取組みを実施することにより、期限の利益喪失請求等の権利を放棄いただくことに理解を得られるよう努めております。これらの取組みに対して金融機関の理解が得られず、期限の利益を喪失する事態となった場合には、当社の財務状況、キャッシュ・フロー、事業継続性等に重大な影響を及ぼす可能性があります。上記のとおり各金融機関に期限の利益喪失請求等の権利を放棄いただくことが確定していないため、現時点では継続企業の前提に関する重要な不確実性が認められます。
2.会計基準の選択に関する基本的な考え方
IFRS(国際財務報告基準)の適用につきましては、国内外の諸情勢を考慮し、慎重に判断を行ってまいります。適用時期については未定であります。
前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
当社グループは、①当連結会計年度末において自己資本が低い水準に留まっていることから、収益力向上、財務体質の改善・強化、安定した経営基盤の構築及び安定的な資金繰りの確保を求められていること、②2023年度に策定した経営再建策に従い、当連結会計年度において営業利益48億円を見込んでおりましたが、北米事業は継続的な再建への取組みの遅延などの影響により経営再建策を大幅に下回り、2億89百万円の連結営業損失となったこと、③当連結会計年度の業績には販売先OEMによる支援も含まれていること、④下記のとおり各取引金融機関と締結しております借入契約における確約条項及び財務制限条項に抵触している状況です。
上記から、前連結会計年度に引き続き継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況が存在しているものと認識しております。
当社グループでは当該事象又は状況を改善、解消すべく、以下の取組みを実行してまいります。
(1) グループの収益力向上
① 取引先との販売価格・数量等の改定交渉、材料の市況変動による高騰や労務費高騰の販売価格への転嫁、生産現場における生産ロスの圧縮、人員体制の最適化等による人件費抑制の継続などの経営改革を断行し、グループ収益力の向上を引き続き取り組んでまいります。
② 取引先との販売価格等の改定交渉は、着実に合意形成が図られており、グループ収益力の向上に取り組んでおります。
③ 北米拠点においては、主要販売先とのOEMの協働による生産現場改善や、間接部門における早期退職の実施、並びに事務のメキシコへの集約によるコストダウンなどの経営改革を着実に実行しております。
④ 米国関税の影響に関しては、販売先OEM等との交渉を通じて、利益圧迫を最小限とすべく取り組んでおります。
⑤ 欧州拠点において、拠点再編・不採算事業の撤退による収益改善施策を実行しております。
(2) 財務体質の改善・強化と安定した経営基盤の構築
① 当社グループの安定的な事業運営の継続、自己資本の充実による財務体質の改善・強化及び経営再建を確実とするための抜本的な構造改革施策の実施に必要な資金を確保することを目的とした、第三者割当増資による総額60億円の資金調達(以下、「本第三者割当増資」)が2024年11月1日に完了しております。
② 2024年11月1日に本第三者割当増資に係る払込みが完了したことで、古川幸二が当社の代表取締役社長 社長役員に新たに就任し、稲津茂樹が当社の取締役 副社長役員に新たに就任しております。2025年4月に公表した中期経営計画「Kasai Turnaround Aspiration」の策定を主導するなど、経営再建に向けた新たな体制をスタートしております。
(3) 安定的な資金繰りの確保
① 2024年11月1日に株式会社りそな銀行との間の、2024年5月9日付劣後特約付準金銭消費貸借契約書に基づく、デットデットスワップ(以下、「本DDS」といいます。)の効力が生じております。本DDSは、当社の既存借入金(総額約176億円)の一部(総額60億円)について2033年3月31日を返済期限とする資本性劣後ローンへ転換するものであり、当社の資金繰りの安定化に大きく寄与するものです。
② 当社は2022年5月26日に締結したシンジケートローン契約について、2024年10月23日付で変更契約を締結し、これにより最終返済期限を2028年3月31日に変更しており、短期的な債務返済に関する懸念は解消されています。
③ 当社は2022年9月30日に締結したコミットメントライン契約について、2024年10月23日付で変更契約を締結し、コミットメント期日を2028年3月31日に変更すると共に、2024年11月1日より貸出コミットメントの総額を55億円に増額しております。
④ 当社は2024年10月23日付で全取引金融機関との間で、「債権者間協定書」を締結しており、新たな財務制限条項を設定すると共に、同「債権者間協定書」において定められた新たな弁済条件に基づく金銭消費貸借契約書を併せて締結しております。
⑤上記に加えて、投資案件の厳選及び抑制等を図るとともに、グループ収益力の向上による営業キャッシュ・フローの獲得により、事業及び運転資金需要の抑制に努めてまいります。
しかしながら、現在進めている経営再建策の進捗のみならず、主要販売先の生産台数の動向による売上減少要因や原材料等の供給価格の高騰によるコスト増加要因などの外部環境の急激な変化により当社の業績に影響を及ぼす可能性があることから、計画している業績の回復が早期に達成できない可能性があります。さらに、当社は2025年3月期有価証券報告書の提出が法定期限内に行えなかったことにより、各取引金融機関と締結しております借入契約における確約条項に抵触していることに加え、当連結会計年度において営業赤字となったことにより借入契約の財務制限条項に抵触しております。この結果、当該契約に基づき、金融機関からの請求により期限の利益を喪失する事由に該当する可能性があります。現時点において、金融機関からの期限の利益喪失に関する請求は受けておりませんが、当社としては、金融機関と協議を進めており、有価証券報告書提出遅延の原因となった事象の解消及び再発防止策の策定・実施を講じること及び、グループの収益力向上へのさらなる取組みを実施することにより、期限の利益喪失請求等の権利を放棄いただくことに理解を得られるよう努めております。これらの取組みに対して金融機関の理解が得られず、期限の利益を喪失する事態となった場合には、当社の財務状況、キャッシュ・フロー、事業継続性等に重大な影響を及ぼす可能性があります。上記のとおり各金融機関に期限の利益喪失請求等の権利を放棄いただくことが確定していないため、現時点では継続企業の前提に関する重要な不確実性が認められます。
なお、当社グループの連結財務諸表は継続企業を前提として作成しており、継続企業の前提に関する重要な不確実性の影響を連結財務諸表に反映しておりません。
(「法人税、住民税及び事業税等に関する会計基準」等の適用)
「法人税、住民税及び事業税等に関する会計基準」(企業会計基準第27号 2022年10月28日。以下「2022年改正会計基準」という。)等を当連結会計年度の期首から適用しております。
法人税等の計上区分(その他の包括利益に対する課税)に関する改正については、2022年改正会計基準第20-3項ただし書きに定める経過的な取扱い及び「税効果会計に係る会計基準の適用指針」(企業会計基準適用指針第28号 2022年10月28日。以下「2022年改正適用指針」という。)第65-2項(2)ただし書きに定める経過的な取扱いに従っております。なお、当該会計方針の変更による連結財務諸表への影響はありません。
また、連結会計年度における子会社株式等の売却に伴い生じた売却損益を税務上繰り延べる場合の連結財務諸表における取扱いの見直しに関連する改正については、2022年改正適用指針を当連結会計年度の期首から適用しております。当該会計方針の変更は、遡及適用され、前連結会計年度については遡及適用後の連結財務諸表となっております。なお、当該会計方針の変更による前連結会計年度の連結財務諸表への影響はありません。
(「グローバル・ミニマム課税制度に係る法人税等の会計処理及び開示に関する取扱い」の適用)
「グローバル・ミニマム課税制度に係る法人税等の会計処理及び開示に関する取扱い」(実務対応報告第46号 2024年3月22日)を当連結会計年度の期首から適用しております。なお、当該会計方針の変更による連結財務諸表への影響はありません。
(当連結会計年度における重要な子会社の異動)
Kasai (Germany) GmbHは保有する全株式の売却に伴い、当連結会計年度より連結の範囲から除外しております。
(連結貸借対照表関係)
前連結会計年度において、「流動負債」の「支払手形及び買掛金」に含めていた「電子記録債務」は、金額的重要性が増したため、当連結会計年度より独立掲記することといたしました。
この結果、前連結会計年度の連結貸借対照表において、「流動負債」の「支払手形及び買掛金」に表示していた28,360百万円は、「電子記録債務」3,436百万円、「支払手形及び買掛金」24,923百万円として組み替えております。
(連結損益計算書関係)
前連結会計年度において、「特別損失」の「その他」に含めていた「貸倒引当金繰入額」は、金額的重要性が増したため、当連結会計年度より独立掲記することといたしました。この表示方法の変更を反映させるため、前連結会計年度の連結財務諸表の組替えを行っております。
この結果、前連結会計年度の連結貸借対照表において、「特別損失」の「その他」に表示していた103百万円は、「貸倒引当金繰入額」103百万円として組み替えております。
(追加情報)
(財務制限条項)
(1) 当社のコミットメントライン契約のうち、2022年9月30日に締結し、2024年10月23日付で変更契約書を締結した当社所有の寒川工場を担保としたコミットメントライン契約には、以下の財務制限条項が付されております。
①2025年3月期以降、決算期末日の連結貸借対照表における純資産の部の金額を101億3,000万円以上に維持する。ただし、純資産の部の金額については、連結子会社に対する貸付等債権に係る「為替差損益」の額及び「為替換算調整勘定」の額を差し引いた額とする。
②2025年3月期以降、各事業年度の連結の損益計算書における営業利益を正の数値に維持し、これを損失としない。
③2024年6月末日を初回とし、各暦月末日における借入人単体の貸借対照表における現金及び預金(現金同等物を含む。)の合計額に、借入人の相手方当事者としての金融機関が貸付義務を有するコミットメントライン契約の未使用貸付極度額を加算した金額(以下「最低現預金」という。)を20億円以上に維持する。
この契約に基づく貸出コミットメントの総額及び借入実行残高は次のとおりであります。
(2) 当社が全取引金融機関との間で2024年10月23日に締結した債権者間協定書において、当社の全取引金融機関に対する借入(但し、劣後特約付準金銭消費貸借契約の対象となる劣後債務及びコミットメントライン契約を除く。以下「既存借入」といいます。)を対象として、財務制限条項が付されております。
なお、債権者間協定書で定める財務制限条項と既存借入に設定されている財務制限条項に齟齬がある場合、債権者間協定書に定める財務制限条項が適用されます。
①2025年3月期以降、決算期末日の連結貸借対照表における純資産の部の金額を101億3,000万円以上に維持する。ただし、純資産の部の金額については、連結子会社に対する貸付等債権に係る「為替差損益」及び「為替換算調整勘定」を差し引いた額とする。
②2025年3月期以降、各事業年度の連結の損益計算書における営業利益を正の数値に維持し、これを損失としない。
③2024年6月末日を初回とし、各暦月末日における借入人単体の貸借対照表における現金及び預金(現金同等物を含む。)の合計額に、借入人の相手方当事者としての金融機関が貸付義務を有するコミットメントライン契約の未使用貸付極度額を加算した金額(以下「最低現預金」という。)を20億円以上に維持する。
この契約に基づく貸出コミットメントの総額及び借入実行残高は次のとおりであります。
(3) 当社の既存借入には、2022年5月26日に締結したシンジケートローン契約から、2024年10月23日付でシンジケートローンに参加する各取引金融機関との個別の金銭消費貸借契約の形態に変更した借入金が含まれており、以下の財務制限条項が付されております。
2022年5月末日を初回とし、各暦月末日における単体の貸借対照表における現金及び預金(現金同等物を含まない。)の合計額に、借入人の相手方当事者としての金融機関が貸付義務を有するコミットメントライン契約の未使用貸付極度額を加算した金額を20億円以上に維持する。
この契約に基づく借入金残高は次のとおりであります。
なお、当連結会計年度末において上記(1)及び(2)条項について、財務制限条項②に抵触していることに加え、2025年3月期有価証券報告書の提出が法定期限内に行えなかったことにより、各取引金融機関と締結しております借入契約における確約条項に抵触しております。現時点において、金融機関からの期限の利益喪失に関する請求は受けておりませんが、当社としては、金融機関と協議を進めており、有価証券報告書提出遅延の原因となった事象の解消及び再発防止策の策定・実施を講じること及び、グループの収益力向上へのさらなる取組みを実施することにより、期限の利益喪失請求等の権利を放棄いただくことに理解を得られるよう努めております。
(業績連動型株式報酬制度)
当社は、取締役(社外取締役、監査等委員である取締役を除く)及び執行役員(以下あわせて「取締役及び執行役員」という。)を対象に、中長期的視野をもって、業績の向上と企業価値の増大への貢献意識を高めることを目的として、当社の業績と株式価値との連動性が高く、かつ透明性・客観性の高い報酬制度として、業績連動型株式報酬制度(以下「本制度」という。)を導入しております。
本制度に関する会計処理については、「従業員等に信託を通じて自社の株式を交付する取引に関する実務上の取扱い」(実務対応報告第30号 2015年3月26日)に準じております。
(1)取引の概要
本制度は、予め当社が定めた「株式給付規程」に基づき、一定の受益者要件を満たした当社の取締役及び執行役員に対し、当社株式を給付する仕組みです。当社は、取締役及び執行役員に対し、役位及び業績達成度、業績貢献度に応じて各事業年度にポイントを付与し、原則として取締役及び執行役員が退任し、受益者要件を満たした場合、所定の受益者確定手続を行うことにより、退任時に定められた確定ポイント数に応じた数の当社株式を給付します。取締役及び執行役員に対して給付する株式については、予め信託設定した金銭により将来分も含め取得し、信託財産として分別管理するものとします。
(2)信託が保有する自社の株式に関する事項
①信託における帳簿価額は、前連結会計年度255百万円、当連結会計年度255百万円であります。
②当該自社の株式の前期末株式155,429株及び当期末株式155,429株は、株主資本において自己株式として計上しております。
(セグメント情報)
1. 報告セグメントの概要
当社グループの報告セグメントは、当社グループの構成単位のうち分離された財務情報が入手可能であり、当社の取締役会が、経営資源の配分の決定及び業績を評価するために、定期的に検討を行う対象となっているものであります。
当社グループは、主に自動車内装部品を生産・販売しており、国内においては当社及び国内関係会社が、海外においては北米(米国、メキシコ)、欧州(主に英国)、アジア(主に中国)の各地域をKASAI NORTH AMERICA INC.(米国)、KASAI MEXICANA S.A. DE C.V.(メキシコ)、KASAI UK LTD(英国)、広州河西汽車内飾件㈲(中国)及びその他の現地法人が、それぞれ担当しております。現地法人はそれぞれ各地域での製造・販売戦略を立案し、事業活動を展開しております。
したがって、当社グループは、生産・販売体制を基礎とした地域別のセグメントから構成されており、「日本」、「北米」、「欧州」、及び「アジア」の4つを報告セグメントとしております。各報告セグメントでは、自動車内装部品の生産・販売が90%以上を占めております。
2. 報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産、負債その他の項目の金額の算定方法
報告セグメントの会計処理の方法は、「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」における記載と概ね同一であります。
報告セグメントの利益は営業利益ベースの数値であります。セグメント間の内部収益及び振替高は第三者間取引価格に基づいております。
3. 報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産、負債その他の項目の金額に関する情報
前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
(単位:百万円)
(注) 1 セグメント利益又は損失(△)の調整額354百万円は、セグメント間取引消去であります。
セグメント資産の調整額△30,214百万円は、セグメント間取引消去であります。
減価償却費の調整額△71百万円は、セグメント間取引消去であります。
2 セグメント利益又は損失(△)は、連結損益計算書の営業利益と調整を行っております。
3 報告セグメントの変更等に関する事項
該当事項はありません。
当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
(単位:百万円)
(注) 1 セグメント利益又は損失(△)の調整額77百万円は、セグメント間取引消去であります。
セグメント資産の調整額△35,541百万円は、セグメント間取引消去であります。
減価償却費の調整額△63百万円は、セグメント間取引消去であります。
2 セグメント利益又は損失(△)は、連結損益計算書の営業損失と調整を行っております。
3 報告セグメントの変更等に関する事項
該当事項はありません。
(収益認識関係)
顧客との契約から生じる収益を分解した情報は、「注記事項(セグメント情報等)」に記載のとおりであります。
(注)1.前連結会計年度の潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、1株当たり当期純損失であり、また、潜在株式が存在しないため記載しておりません。当連結会計年度の潜在株式は存在するものの、1株当たり当期純損失であるため記載しておりません。
2.1株当たり当期純損失算定上の基礎は、以下のとおりであります。
3.1株当たり純資産額の算定上の基礎は、以下のとおりであります。
4.株主資本において自己株式として計上されている株式給付信託が保有する自社の株式は、1株当たり純資産額の算定上、期末発行済株式総数から控除する自己株式数に含めており、また、1株当たり当期純損失の算定上、期中平均株式数の計算において控除する自己株式に含めております。
なお、前連結会計年度において当該信託が保有する自社の株式の期中平均株式数は155千株、期末株式数は155千株であり、当連結会計年度において当該信託が保有する自社の株式の期中平均株式数は155千株、期末株式数は155千株であります。
該当事項はありません。
該当事項はありません。