| 最終更新日:2025年8月5日 |
| デクセリアルズ |
| 代表取締役社長 新家 由久 |
| 問合せ先:経営戦略本部 広報・IR部 |
| 証券コード:4980 |
| https://www.dexerials.jp |
| 当社のコーポレート・ガバナンスの状況は以下のとおりです。 |
Ⅰコーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方及び資本構成、企業属性その他の基本情報
1.基本的な考え方

当社はパーパス実現に向け、経済的価値と社会的価値を両立させ、持続的成長と企業価値の向上を果たし続けるために、コーポレート・ガバナンスの確立が極めて重要な経営課題であると認識しております。
当社の経営トップはVUCA(*)時代における経営の方向性を見定め、迅速・果断な意思決定(リスクテイク)を支える経営体制の維持・向上と、より実効性・透明性の高いコーポレート・ガバナンスの進化を実現し続けます。
なお、当社の取締役会体制は、上場以来、独立社外取締役が過半数を占め、経営の透明性・客観性を確保しております。
* VUCA…Volatility(変動性)、Uncertainty(不確実性)、Complexity(複雑性)、Ambiguity(曖昧性)
【コーポレートガバナンス・コードの各原則を実施しない理由】
当社は、コーポレートガバナンス・コードの各原則について、全てを実施しております。
【コーポレートガバナンス・コードの各原則に基づく開示】

(原則1-4)政策保有株式の保有方針及び当該株式に係る議決権行使基準
当社は現在、政策保有株式として上場株式を保有しておりません。
(原則1-7)関連当事者取引に関する方針
当社は、取引開始にあたり、取引先に関する情報を精査しており、その過程で取引先が関連当事者に該当することが判明した場合には、必要に応じ取締役会決議を経ることとしております。
(補充原則2-4-1)中核人材の多様性の確保
当社は、高付加価値な製品と技術・ソリューションを通じて、世界の多様な人びとの生活や社会を豊かなものにするため、企業ビジョンである
「Value Matters 今までなかったものを。世界の価値になるものを。」を実現していきます。その実現のためには、様々な知識や経験、文化を融合することが大切と考え、女性・外国人・障がい者等の多様性のある人材の採用と登用を積極的に推進しています。
社員ひとり一人が活き活きと能力を発揮できる働く環境や時間の選択肢を拡充し、多様な視点での価値を創出してまいります。国内においては、2021年度から行動計画を定め、管理職における女性比率の向上を目標に掲げて取り組んでいます。また、2024年からの中期経営計画2028「進化の実現」においても、早期に女性・外国籍幹部(執行役員)を輩出するための人事施策を進めてまいります。多様性のある人材が働きやすい環境づくりを維持・推進するとともに、定着する風土を醸成するために、管理職に対するダイバーシティマネジメント研修、異文化コミュニケーション研修を実施しています。今後もより一層のダイバーシティ&インクルージョンの取り組みを強化してまいります。
□ 社員数1,369人: 女性 249人(18.2%)、外国籍 25人(1.8%)
□ 役員・管理職 : 女性役員 1人、女性管理職20人、外国籍役員 1人、外国籍管理職 3人
*2025年3月末/単体
(原則2-6)企業年金のアセットオーナーとしての機能発揮
当社は、2024年4月1日に退職給付制度の改定を行い、確定給付企業年金制度の一部を確定拠出年金制度へ移行いたしました。確定給付企業年金制度における年金資産については、人事・財務の担当役員、部長職および、担当役員が指名した者から構成する年金委員会を組織し、年金資産を安定的な運用をおこなうため「年金資産の運用に関する基本方針」を制定して、年金資産の運用管理を整備しております。この様な取組みのもと、運用委託機関から年度毎の運用計画の説明を受け、運用状況については四半期毎に報告を受けてモニタリングを行っております。
(原則3-1)実効的なコーポレート・ガバナンスの実現のための各種方針等
当社はこれまでも経営理念「Integrity」や企業ビジョン「Value Matters」のもと、お客様の課題とその先にある社会課題、そしてステークホルダーの皆さまと誠心誠意・真摯に向き合い、今までになかった発想で社会の進化を支える価値を創造・提供してきました。
そして現在―未来に向け、世界中の社員たちが一丸となって策定したパーパス「Empower Evolution. つなごう、テクノロジーの進化を。」と10年後のありたい姿の実現に取り組み、長期持続的に企業価値を向上しつつ、より広い領域でデジタル・テクノロジーの進化に貢献するとともに経済的価値と社会的価値を創出し、豊かで効率的な社会の実現と自社の持続的成長を果たし続ける挑戦を進めております。 詳細は当社ホームページに掲載しておりますので、ご参照ください。
https://www.dexerials.jp/news/2024/news24026.html
そのために、上記1「基本的な考え方」に記載のとおり、コーポレート・ガバナンスの確立を経営上の重要な課題のひとつとして位置づけ、体制と運用の両面で絶えず強化すべく、中期的な「ESG重点課題」でのコーポレート・ガバナンス課題の設定や毎年度継続的に行っている「取締役会実効性評価」により、適宜必要な対策や改善を実施しております。
一方、役員報酬については、社外取締役が委員長をつとめ、かつ過半を占める指名・報酬委員会において、今後のあるべきコーポレート・ガバナンス体制や持続的成長と企業価値向上に資する役員報酬制度のあり方の議論を重ねたうえで、取締役会において役員報酬の決定方針を決定しております。役員報酬の詳細は、本報告書 【取締役報酬関係】「報酬の額又はその算定方法の決定方針の開示内容」をご参照ください。
【自社のサステナビリティについての取組み等(補充原則3-1-3を含む)】
昨今、様々な社会課題が顕在化しています。これらの課題を解決する一つの原動力は、社会の効率化を実現する基盤となるデジタル・テクノロジーの進化であり、当社がその進化に不可欠な材料・デバイス・ソリューションを生み出すことで、持続可能な社会の実現に貢献していきたいと考えています。
その実現のキーは、当社の強みであるビジネスモデル(『デザイン・イン』と『スペック・イン』)。すなわち、顧客の気づいていない課題の発見力とソリューションの開発・提案力です。
この強みを持続させるうえでの最重要課題(マテリアリティ)は、様々な技術や知財を掛け合わせ、これまでなかったような価値を生み出す「技術」とそれらを使いこなす「人財」の強化であり、中期経営計画にも反映し推進しています。
さらに、業績および中長期的な企業価値向上に対する取締役・執行役員の貢献意欲向上を加速させることを目的として、役員報酬制度の見直しを行い、「技術」と「人財」に対する重要指標の達成度を「サステナビリティ戦略目標」として、役員の業績連動報酬の指標のひとつに加えました。
一方で、企業価値向上に向け取り組むべきESGの重点課題についても多角的な視点から課題を特定し推進しています。
当社はパーパスを踏まえたデクセリアルズらしい考え方のもと、「社会的価値」と「経済的価値」を両立させる取り組みに挑戦し、さらなる持続的成長と企業価値向上を目指していきます。
なお、取り組みの詳細等は、統合レポートや当社ホームページを通じて継続的に開示しておりますのでご参照ください。
https://www.dexerials.jp/asset/pdf/sustainability/download/Dexerials_Report_2024_J.pdf
<人的資本・人材への投資>
当社は、企業ビジョンである「Value Matters 今までなかったものを。世界の価値になるものを。」の実現に向けて、社員一人ひとりの成長が最も大切であると考えています。社員に対して「自ら学び、自ら考え、自ら行動し、成長し続ける」という自律的な行動を求め、会社がそれを実現するための支援とキャリア形成の環境を整えることで、社員の成長が会社の成長につながるという考え方を明確にしています。専門研修や、ベーススキル研修などに加え、自己啓発支援プログラムの拡充を図るなど、多様性のある社員一人ひとりが「成長する喜び」を感じられる環境整備に取り組んでいます。
通常の人材採用・育成とは別に戦略的人材投資予算を設定し、将来の経営を担う人材を内部から育成する次世代経営人材育成プログラムの実施、専門性人材や高度経営人材の採用にも取り組み、企業の持続的な成長に向けた人材への投資を継続的に実施しています。
人的資本に関わる戦略を遂行する基盤となる制度として、グローバルでスタンダードなジョブ型人事制度を2023年度から国内の管理職層に導入し、2024年度からは国内・海外のすべてのグループ会社へ導入・展開を行いました。
また、製造現場のIoT化、システム投資、DX人材育成など全社レベルでのDX(デジタルトランスフォーメーション)を推進し、生産性や業務効率向上を通じた、人材の価値最大化を目指してまいります。
社員一人ひとりの「成長したい」という欲求と行動が企業の成長に繋がり、それが社員のエンゲージメント向上へと繋がる人的資本への投資を積極的に進めてまいります。具体的な取り組みの詳細等については、当社の統合レポートやホームページを通じて継続的に開示しておりますのでご参照ください。
https://www.dexerials.jp/ir/library/report.html
<知的財産への投資等>
当社は、知的財産を、持続的な事業成長と企業価値向上を実現するために不可欠な経営資源であると捉えており、中期経営計画2028「進化の実現」の基本方針の一つである「技術と人財の強化」における知財戦略として、IPランドスケープ*を活用した知財ポートフォリオ強化および事業の競争力向上に取り組んでいます。
*IPランドスケープ : 経営戦略又は事業戦略の立案に際し、(1)経営・事業情報に知財情報を取り込んだ分析を実施し、
(2)その結果(現状の俯瞰・将来展望等)を経営者・事業責任者と共有すること。
(1)事業競争力強化に向けた取り組み
当社の事業競争力の向上は、知財ポートフォリオを活用した強固な参入障壁の構築と、模倣品や他社特許へのけん制によって実現されます。当社では、IPランドスケープの手法を用いて、自社・他社の知財競争力を事業カテゴリー別に分析し、中核事業については知財競争力を維持・向上させ、成長事業や新規事業については自社出願を増強するとともに、競合他社の特許をけん制しリスクを低減する取り組みをおこなっています。
分析された個別事業の知財競争力は、全社で定期的におこなう事業評価指標にも採用されています。
また、当社のビジネスモデルである『デザイン・イン』と『スペック・イン』を実現するために、当社で製造販売する機能性材料・デバイス・製造方法などの発明やノウハウをグローバルで保護し、かつ、綿密な他社特許調査をおこなうことにより、当社事業の法的安全性を確保しています。海外特許保有比率も6割を超え、グローバルな事業展開と各国における事業競争力の確保に貢献しています。
(2)リーンな特許ポートフォリオ構築と活用
当社は、自社出願の強化だけではなく、必要に応じて他社知財を買収・ライセンスインすることで知財競争力を高める取り組みや、自社で未活用の特許については、他社に売却・ライセンスアウトすることで、特許の有効活用とリーンなポートフォリオの構築を進めています。
また、環境課題の解決に貢献する企業として自社特許を活用すべく、WIPO GREEN(世界知的所有権機関が推進する環境技術・知財のマッチング・プラットフォーム)に参画して、環境関連特許のオープン・イノベーションを図る取り組みもおこなっています。
(3)知財投資
当社の知財投資方針としては、主に海外の特許ポートフォリオ強化(海外登録特許保有比率:65.9%)、 知財ミックス(意匠、商標、ノウハウなどの保護)、知財のDX(デジタル・トランスフォーメーション)化への投資を積極的におこなっています。また、新規領域(フォトニクス、半導体集積など)における差異化技術の出願強化を通じて、サステナブルな事業の成長に貢献しています。
【コーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方と基本方針】
上記1「基本的な考え方」に記載のとおりであります。
【役員報酬の決定方針および手続き】
当社の役員報酬の決定方針等については、本報告書 【取締役報酬関係】「報酬の額又はその算定方法の決定方針の開示内容」に記載のとおりであります。
【役員の選解任にあたっての基本方針および手続き(補充原則4-11-1を含む)】
当社は、取締役候補者(監査等委員である取締役を除く)を指名するにあたり、当社の企業理念に沿った判断力、実行力があり、人格・コミュニケーション力に優れ、リーダーシップを有すること等を基準として候補者を選定しております。また、社外取締役については、グローバル企業における経営者としての経験、技術開発に関する知見、法務・財務会計等の分野における職業的専門家としての経験、知見を有することに加え、高い独立性を有する者を社外より招聘することとしております。
監査等委員である取締役候補者の指名にあたっては、会社経営、財務会計、法務等の分野における経験、知見を有すること、特に財務・会計に関する十分な知見を有している者を1名以上選定することを基準として、社内外より候補者を選定することとしております。 なお、社外取締役の選任にあたっては取締役会全体としての知識・経験・専門領域等のバランスに配慮して候補者を決定しており、他社等での経営経験を有する者を含めることとしております。
取締役会として備えるべき専門分野等およびそのバランスの状況については、スキルマトリックス(「V その他」に記載)を用いて提示しています。
当社の取締役は、独立社外取締役が過半数を占めていることから、より中立的な立場から役員候補者が選定される仕組みとなっております。また経営陣幹部の選任・解任と役員候補者の指名にあたっては、独立社外取締役が過半を占め、かつ、委員長が独立社外取締役である指名・報酬委員会での審議・答申を踏まえて決定することとしております。
【現任役員の選任理由】
当社の現任の役員(社外役員を除く)について、それぞれの選任理由は以下のとおりであります(社外役員については本報告書 【取締役関係】会社との関係(2)に記載のとおりであります)。
・ 代表取締役社長 新家 由久
当社の新規事業領域への進出における商品開発に関し中心的な役割を担っており、技術への深い知見および事業運営に関し豊富な
経験を有していることから、代表取締役として選定しております。
・ 代表取締役 北所 克史
金融機関における取締役、執行役員としての企業経営および投融資に関する業務の経験に加え、海外における経営トップとしての経験や
他社での社外取締役としての経験から、経営者として豊富な経験や高い見識を有していることから、代表取締役として選定しております。
・ 常勤監査等委員 谷口 正人
当社において、技術および製造部長を歴任し、海外製造事業所の要職を務めた経験による当社事業に対する深い知見と現場との円滑な
コミュニケーションによる専門的な視点での監査、ならびに当社監査部および子会社監査役としての監査実務に関する豊富な経験および
知見による客観的で適正な監査が行えると判断し、常勤監査等委員として選定しております。
(補充原則3-1-3) TCFDの枠組みに基づく開示の充実
当社グループは、気候変動は持続可能な社会を実現するために人類が解決すべき重要課題であり、企業としても事業継続の前提条件であると考えています。
当社グループは、2021年にTCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)の提言に賛同を表明し、気候変動がもたらす経営上のリスクと機会を適時・適切にとらえながら、持続可能な社会の実現に向け、実効性の高い活動に取り組んでいます。2024年度には、国際基準に基づき温室効果ガス排出削減目標を見直し、以下を新たに設定しました。
・Scope1+2の排出量を、2030年度末までに2019年度比で46%削減
・Scope2については、2030年度末までに排出量ゼロを達成
今後は、省エネ対策の強化に加え、再生可能エネルギーの導入や低炭素燃料への転換を進め、持続可能な社会の実現を目指していきます。
取り組みの詳細等については当社統合レポート2024 P62-65をご参照ください。
https://www.dexerials.jp/asset/pdf/sustainability/download/Dexerials_Report_2024_J.pdf
(補充原則4-1-1)取締役会による経営陣に対する委任の範囲の概要
当社は執行役員制度を導入することにより、業務執行と監督機能を分離する体制としております。これに基づき、取締役会は経営の基本方針、事業戦略等を定めた上で、それに基づく業務執行については、業務執行取締役から広範な裁量の権限を執行役員に委譲することにより、意思決定の迅速化及び経営責任の明確化を図っております。
(補充原則4-1-3)代表取締役社長等の後継者計画および育成計画
代表取締役社長等、経営陣幹部の後継者計画および育成計画については、透明性の高いプロセスのもとで検討を進めるべく、指名・報酬委員会で議論を進めております。
具体的には、後継者に求める資質や能力、人物像などについて検討したうえで、指名・報酬委員会委員との面談の実施などを通じて、個別に適正性を判断するなどの取り組みを行っております。
(原則4-8)独立社外取締役の選任にあたっての取組方針
当社は、グローバルに事業を展開しており、多種多様なステークホルダーを有することから、より高い経営の透明性・中立性の確保が必要と考え、取締役会の構成として独立社外取締役が過半数を占める体制を採用しております。
(原則4-9)独立社外取締役の独立性の判断基準
本報告書 【独立役員関係】その他独立役員に関する事項に記載のとおりであります。
(補充原則4-10-1)指名・報酬委員会構成の独立性、権限・役割
当社は、独立社外取締役が委員長かつ過半を占める指名・報酬委員会を設置しています。
取締役および執行役員の選解任、代表取締役社長をはじめとした経営陣幹部の後継者計画や後継者の育成計画等については、指名・報酬委員会における議論を経た上で取締役会において決定されるプロセスとなっております。また、取締役および執行役員の報酬の構成、業績連動型報酬の制度設計の妥当性の評価や目標値の設定、実績評価等については、指名・報酬委員会での議論を経た上で取締役会において決定されるプロセスとなっています。
その他、本委員会の構成、権限・役割等の詳細については、本報告書 【任意の委員会】および【取締役報酬関係】報酬の額又はその算定方法の決定方針の開示内容に記載のとおりであります。
(補充原則4-11-2)役員の兼任状況
当社役員のうち他の上場会社の役員を兼任する者の兼任状況については、本報告書 【取締役関係】会社との関係(2)に記載のとおりであります。
(補充原則4-11-3)取締役会全体の実効性の分析・評価の結果の概要
当社は取締役会の実効性評価を、持続的成長と中長期的な企業価値の向上を目的として、2015年度より毎年継続的に実施し強化・改善につなげております。
2024年度に実施した評価の分析・評価の手法、評価結果の概要は以下の通りです。
1.分析・評価の手法
当社における取締役会の実効性評価は、評価の客観性や透明性を確保することを目的として、第三者が取締役会事務局作成の質問項目をもとにすべての取締役に対して個別にインタビューを実施し、各取締役の回答内容の分析と総括を行っております。
その内容を踏まえ、取締役会で2024年度の活動内容の総括と課題抽出および2025年度の「アクションプラン」の検討・策定を実施しました。
2.評価結果(概要)とアクションプラン
(1)総括
第三者による客観的視点からの総括の結果、全体として当社の取締役会の実効性は高い水準にあると評価され、各取締役の回答から
看取できる取締役会の強み及び前年度と比較して改善したポイントとして次の点が挙げられました。
① 取締役会の諮問機関である指名・報酬委員会における審議を重ねた上でのボードサクセッションの実行
② 過去の取締役会実効性評価を踏まえた、議論に集中可能な効率的な取締役会運営
また、当社の監査等委員会の強み、及び昨年度と比較して改善したポイントとして、次の点が挙げられました。
① 常勤監査等委員からの情報共有の精度の向上
② 内部監査部門との連携による部門別監査の実効性向上
(2)2025年度における実効性向上に向けたアクションプランについて
上記(1)の評価結果および取締役会における複数回の議論を踏まえ、2025年度のアクションプランについて、以下のとおり決定しました。
“持続的成長と企業価値の向上に資する経営シナリオの実現と環境変化、経営リスクを想定した取締役会の実効性向上”
① 中長期的な企業価値の向上に資する取締役会の機能・役割についての議論
・ 中長期的なありたい姿、中期経営計画の達成を見据えた、取締役会の目指すべきあるべき姿
・ 取締役会の機能・役割、モニタリング項目の具体化、優先順位付け
② 監査等委員会設置会社への移行後の4年間を振り返りを行った上での監査等委員会の機能・役割および内部監査部門の位置づけにつ
いての議論
・ 中長期的な経営リスクへの備えと(執行側の)自浄作用を高めるためのコーポレート・ガバナンス体制の強化
③ 指名・報酬委員会の機能・役割を明確化した上での構成の見直しと 諮問事項の明確化
・現状の課題を踏まえた、委員会の体制(構成・人数)の見直し
・「諮問」と「答申」の明確化
④ 個々の社外取締役に期待される機能・役割の明確化
・中長期的なありたい姿、中期経営計画と同期したスキル・マトリクスの再定義とサクセッションの考え方、進め方を議論
⑤ 取締役会における議論の質を高める社外取締役への情報提供のあり方についての議論と実践
・意思決定等に必要な情報へのアクセス改善、議論ポイントの早期共有、審議資料と事前提供時期の改善
(補充原則4-14-2)役員に対するトレーニングの方針
当社は、適宜、社外役員の事業所見学会を開催し、それを通じて、当社の事業内容、製品、技術、組織等について理解を深めるための取組みを行っております。
また、上記以外の役員に対しても、その職務上必要な情報を共有すべく、適宜研修等を実施しております。
(原則5-1)株主との建設的な対話を促進するための体制整備・取組みに関する方針
当社は、株主との対話の窓口となる部門として広報・IR部を設置しており、当該部門において株主からの問い合わせへの対応や、証券アナリスト・機関/個人投資家向けに個別に決算説明等をおこなっております。
決算説明会等をおこなう際は、取締役・執行役員から出席者を選任することを基本としております。
また、株主または証券アナリスト・投資家との対話において把握された意見・懸念等は、執行役員会や取締役会に対し報告し、対応策を協議することとしております。
株主または投資家との対話にあたっては、広報・IR部を中心として、必要に応じ経営企画、財務経理、法務部門等が連携しサポートする体制を構築しております。
なお、株主または投資家との対話に際しては、インサイダー情報を伝達することがないよう細心の注意を払うこととしており、その一環として、決算期日の翌日から決算発表日までを「沈黙期間」として定め、その期間において決算情報に関する対話を控えております。
【資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応】
該当項目に関する説明
当社では、CAPM等一般的に妥当とされている計算方法から算出される数値をもとに、証券アナリストや機関投資家との対話を通じて、現在当社に要求されている株主資本コストは8~10%程度と推測されると認識しております。
これに対して、2024年5月に公表した中期経営計画2028「進化の実現」(以下、「本計画」)における3つの基本方針に基づく施策を着実に実行することにより、本計画の対象期間である2025年3月期から2029年3月期の5ヵ年を通じたROEは25%程度と、株主資本コストを大きく上回る状態が安定的に継続すると見込んでおります。そのうえで、株主資本コストの低減に向け、自動車、フォトニクスといった、製品サイクルの長い、かつ今後の成長が見込まれる領域での事業ポートフォリオ拡大による、安定かつ持続的な成長と、為替感応度縮減などの取り組みを通じて業績のボラティリティ低下を図ることの両面で、中長期にわたってポジティブなエクイティ・スプレッドの維持・拡大を目指します。
上記を達成するために、本計画において公表したキャピタル・アロケーションに沿って、本計画達成のための投資、およびその先の持続的成長のための投資を実行して中長期的な成長の実現を図るとともに、株主還元についても、前中期経営計画時は総還元性向でのれん償却前当期純利益の40%としていた還元方針を、本計画では5ヵ年を通じて総還元性向で60%へと上方に見直し、安定的な配当と資本効率を念頭に、親会社所有者帰属持分配当率(7%を下限値として設定)を導入し、積極的な成長投資と高水準の株主還元の両立の実現を図ります。これら事業成長性や資本政策について、IRミーティングを通じて、株主・投資家の皆様に理解を深めていただけるよう努めてまいります。
また、2024年5月には取締役の報酬体系を見直し、株式報酬の構成比を前中期経営計画時の20%から40%へと大幅に高め、経営陣と株主の皆さまとの利害の共有を一層進めたほか、2022年6月には、従業員の経営参画意識向上と、株主の皆様との利害の共有を図るため、国内従業員を対象に当社株式を給付いたしました。さらに、投資単位当たりの金額を引き下げることにより、投資家の皆様がより投資しやすい環境を整え、当社株式の流動性の向上と、当社の経営理念やパーパス、持続的な成長に共感していただける投資家層を拡大することを目的として、2024 年9月 30 日(月)を基準日として、同日の最終の株主名簿に記載または記録された株主の保有する普通株式を、1株につき3株の割合をもって分割することといたしました。
こうした取り組みや本計画の進捗状況を、株主・投資家の皆様とのエンゲージメントを通じてご理解いただくことで、資本市場における当社への評価向上、および成長期待の醸成を図ってまいります。なお、本計画の詳細については、当社ウェブサイトをご覧ください。
https://ssl4.eir-parts.net/doc/4980/tdnet/2437082/00.pdf
【大株主の状況】

| 日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口) | 30,785,800 | 17.54 |
| STATE STREET BANK AND TRUST COMPANY 505001 | 17,810,472 | 10.15 |
| 株式会社日本カストディ銀行(信託口) | 10,046,200 | 5.72 |
| 株式会社日本カストディ銀行(信託E口) | 7,502,100 | 4.27 |
| 野村信託銀行株式会社(投信口) | 6,845,900 | 3.90 |
| 大日本印刷株式会社 | 4,687,500 | 2.67 |
| MISAKI ENGAGEMENT MASTER FUND | 3,790,600 | 2.16 |
| 積水化学工業株式会社 | 3,780,000 | 2.15 |
| NORTHERN TRUST CO.(AVFC) RE FIDELITY FUNDS | 2,685,300 | 1.53 |
| BNP PARIBAS PARIS/2S/JASDEC/CDC AVOIRS CLIENTS AIFM | 2,669,100 | 1.52 |
3.企業属性
| 東京 プライム |
| 3 月 |
| 化学 |
| 1000人以上 |
| 1000億円以上1兆円未満 |
| 10社未満 |
4.支配株主との取引等を行う際における少数株主の保護の方策に関する指針
―――
5.その他コーポレート・ガバナンスに重要な影響を与えうる特別な事情
―――
Ⅱ経営上の意思決定、執行及び監督に係る経営管理組織その他のコーポレート・ガバナンス体制の状況
会社との関係(1)

| 細谷 和男 | 他の会社の出身者 | | | | | | | | | | | |
| 田口 聡 | 他の会社の出身者 | | | | | | | | | | | |
| 萩原 利仁 | 他の会社の出身者 | | | | | | | | ○ | | | |
| 加賀谷 哲之 | 学者 | | | | | | | | | | | |
| 中山 代志子 | 弁護士 | | | | | | | | | | | |
※ 会社との関係についての選択項目
※ 本人が各項目に「現在・最近」において該当している場合は「○」、「過去」に該当している場合は「△」
※ 近親者が各項目に「現在・最近」において該当している場合は「●」、「過去」に該当している場合は「▲」
| a | 上場会社又はその子会社の業務執行者 |
| b | 上場会社の親会社の業務執行者又は非業務執行取締役 |
| c | 上場会社の兄弟会社の業務執行者 |
| d | 上場会社を主要な取引先とする者又はその業務執行者 |
| e | 上場会社の主要な取引先又はその業務執行者 |
| f | 上場会社から役員報酬以外に多額の金銭その他の財産を得ているコンサルタント、会計専門家、法律専門家 |
| g | 上場会社の主要株主(当該主要株主が法人である場合には、当該法人の業務執行者) |
| h | 上場会社の取引先(d、e及びfのいずれにも該当しないもの)の業務執行者(本人のみ) |
| i | 社外役員の相互就任の関係にある先の業務執行者(本人のみ) |
| j | 上場会社が寄付を行っている先の業務執行者(本人のみ) |
| k | その他 |
会社との関係(2)

| 細谷 和男 | | ○ | 同氏は、当社以外の会社の取締役を以下のとおり兼任しております。 ㈱かんぽ生命保険 社外取締役
| グローバル企業において代表取締役会長を務め、企業経営に関する高い見識を有しており、客観的・専門的な視点から当社の経営へ有用な助言をいただくことで、当社の成長戦略および事業展開の強化に寄与いただくことを期待し、社外取締役として招聘しております。 なお、同氏は東京証券取引所および当社が定める独立性の判断基準として、一般株主と利益相反関係の生じるおそれがあるとされる各項目に該当していないことから、独立役員に指定しております。 |
| 田口 聡 | | ○ | ――― | グローバル企業において要職を歴任され、企業経営に関する高い見識を有しており、客観的・専門的な視点から当社の経営へ有用な助言をいただくことで、当社のリスクマネジメントおよび業務執行の監督強化に寄与いただくことを期待し、社外取締役として招聘しております。 なお、同氏は東京証券取引所および当社が定める独立性の判断基準として、一般株主と利益相反関係の生じるおそれがあるとされる各項目に該当していないことから、独立役員に指定しております。 |
| 萩原 利仁 | | ○ | 同氏は、当社以外の会社の取締役を以下のとおり兼任しております。 テクノプロ・ホールディングス㈱ 常務取締役兼CFO ㈱テクノプロ 取締役兼専務執行役員 ㈱テクノプロ・コンストラクション 取締役
同氏は、㈱テクノプロの取締役兼専務執行役員であり、同社と当社との間には、当社が同社から技術系人材サービスを受ける取引関係がありますが、当該サービスに関する取引金額は、直近の事業年度における当社連結売上高の0.2%未満であり、独立性に影響を及ぼすおそれはないと判断しております。 | 外資系投資ファンドやM&Aアドバイザリー企業、技術系人材サービス企業で要職を歴任され、企業買収、ファイナンス、会計・税務の各分野に精通するとともに、資本市場を意識した企業経営に関する高い知見と豊富な実務経験を有していることから、当社の成長戦略、資本政策等へ客観的、専門的な視点から有用な助言をいただくことを期待し、社外取締役として招聘しております。 なお、同氏は東京証券取引所および当社が定める独立性の判断基準として、一般株主と利益相反関係の生じるおそれがあるとされる各項目に該当していないことから、独立役員として指定しております。 |
| 加賀谷 哲之 | ○ | ○ | 同氏は、国立大学法人 一橋大学大学院の教授であります。 | 大学教授として財務会計および企業価値評価、リスク分析等に関し高い見識を有しており、客観的・専門的な視点からの監査・監督機能強化への貢献かつESG経営推進における有用な助言をいただくことを期待し、監査等委員である社外取締役として招聘しております。 なお、同氏は東京証券取引所および当社が定める独立性の判断基準として、一般株主と利益相反関係の生じるおそれがあるとされる各項目に該当していないことから独立役員に指定しております。 |
| 中山 代志子 | ○ | ○ | 同氏は、弁護士であります。 また、同氏は、当社以外の会社の役職を以下のとおり兼務しております。 ケーエルエー・テンコール㈱ 法務部長 | 弁護士および企業における法務責任者として国際法務を中心とした企業法務に関し高い見識や実務経験を有しており、客観的・専門的な視点から監査・監督機能強化への貢献かつコンプライアンス、コーポレート・ガバナンスへの有用な助言をいただくことを期待し、監査等委員である社外取締役として招聘しております。 なお、同氏は東京証券取引所および当社が定める独立性の判断基準として、一般株主と利益相反関係の生じるおそれがあるとされる各項目に該当していないことから、独立役員に指定しております。 |
当該取締役及び使用人の業務執行取締役からの独立性に関する事項
監査等委員会の直轄の組織として監査部を設置し、監査等委員会による指揮命令のもと監査業務を実施する体制としております。なお、監査部に所属する社員の任命・異動等の決定にあたっては、監査等委員会の同意を得るものとし、業務執行取締役からの独立性を高め、監査等委員会の指示の実効性を確保しています。
監査等委員会、会計監査人、内部監査部門の連携状況
常勤監査等委員と監査部は月次で打合せを行い、監査の内容確認、意見交換を行います。
また、内部監査で把握した内部統制に関する重要な事象に関しては、会計監査人へ情報を提供し、必要に応じ指導、助言を受ける他、四半期毎に監査等委員会、会計監査人、監査部から構成される三様監査会を定期的に開催し、監査上の問題点に関し情報共有をしております。
任意の委員会の設置状況、委員構成、委員長(議長)の属性

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| 指名・報酬委員会 | 5 | 0 | 2 | 3 | 0 | 0 | 社外取締役 |
| 指名・報酬委員会 | 5 | 0 | 2 | 3 | 0 | 0 | 社外取締役 |
補足説明

当社は、役員の選解任および報酬を決定するにあたり、それらの妥当性と決定プロセスの透明性を担保するため、取締役会の諮問機関として指名・報酬委員会を設置しています。
指名・報酬委員会は、監査等委員である独立社外取締役を除く、独立社外取締役3名および代表取締役2名より構成され、筆頭社外取締役である細谷 和男氏が委員長を務めております。
代表取締役社長をはじめとした経営陣幹部の後継者計画や後継者の育成計画、役員報酬の構成、業績連動型報酬の制度設計の妥当性の評価や目標値の設定、実績評価等については、取締役会が指名・報酬委員会に諮問し、答申された内容を踏まえ審議、決定しております。
その他独立役員に関する事項
東京証券取引所が定める独立役員の要件を満たす社外役員については、その全員を独立役員として指定し届出を行っております。
なお、当社は、以下のとおり、独立社外取締役の独立性の判断基準を策定しており、当該基準に基づき独立社外取締役候補者を選定しております。
社外取締役の独立性の判断基準
当社は、当社の社外取締役および社外取締役候補者が、次の各項目の要件を全て満たすと判断される場合に、当該社外取締役又は当該社外取締役候補者が当社からの独立性を有しているものと判断する。
1.現在又はその就任の前10年間において当社および当社の子会社(以下「デクセリアルズグループ」という。)の取締役(社外取締役は除く。
以下同じ)、監査役(社外監査役は除く。以下同じ。)、執行役員又は使用人(以下「取締役等」という。)となったことがないこと。
2.デクセリアルズグループの取締役等の二親等以内の親族でないこと。
3.当社の主要株主(法人等の団体の場合は、当該団体に所属する者)でないこと。(注1)
4.当社が主要株主である団体に所属する者でないこと。(注1)
5.デクセリアルズグループの主要な取引先(法人等の場合は、当該団体に所属する者)でないこと。(注2)
6.デクセリアルズグループの主要な借入先その他の大口債権者(法人等の団体の場合は、当該団体に所属する者)でないこと。(注3)
7.デクセリアルズグループから当事業年度において1,000万円以上の寄付を受けた者(当該寄付受領者が法人、組合等の団体である場合は、
当該団体に所属する者および当該団体に直近過去5年間所属していた者をいう。)でないこと。
8.デクセリアルズグループに対し、法律、財務、税務等に関する専門的なサービスもしくはコンサルティング業務等を提供することの対価として、
当事業年度において1,000万円以上の報酬を得ている者(法人等の団体の場合は、当該団体に所属する者)でないこと。
9.本人が取締役等として所属する企業とデクセリアルズグループとの間で、「社外役員の相互就任関係」にないこと。(注4)
(注1)「主要株主」とは、総議決権の10%以上の議決権を直接又は間接的に保有している者をいう。
(注2)「主要な取引先」とは、デクセリアルズグループとの取引において、支払額又は受取額が、デクセリアルズグループ又は取引先の連結
売上高の2%以上を占めている企業をいう。
(注3)「主要な借入先」とは、連結総資産の2%以上に相当する金額の借入先をいう。
(注4)「社外役員の相互就任関係」とは、デクセリアルズグループの取締役等が社外役員として現任している会社から社外役員を迎え入れる
ことをいう。
該当項目に関する補足説明
「【取締役報酬関係】報酬の額又はその算定方法の決定方針の開示内容」をご参照ください。
該当項目に関する補足説明
法令に従い、取締役(監査等委員及び社外取締役を除く)、取締役(常勤監査等委員)、社外取締役の区分別の総額を開示しております。なお、有価証券報告書にて連結報酬等の総額が1億円以上となる者が存在する場合には、法令に従った有価証券報告書おける個別開示に加えて、事業報告においても報酬等の総額が1億円以上である取締役の報酬等の種類別の額を開示しております。
報酬の額又はその算定方法の決定方針の開示内容
1.基本方針
当社の取締役の報酬は、外部調査機関による役員報酬調査データをもとに、当社と規模や業種・業態の類似する企業を対象として、報酬制度や報酬水準について当社現行制度・水準と比較検証を行い決定します。
取締役(社外取締役を除く)の報酬は、以下、役員報酬決定における基本的な考え方を踏まえ、役位や年度業績及び中長期目標の達成度等により算定した額をもとに、指名・報酬委員会での議論を経て、取締役会の決議により決定します。
また、監査等委員の報酬は、監査等委員である取締役の協議により決定します。
(役員報酬決定における基本的な考え方)
・役員の報酬は、その役割と責任及び業績に応じて報いるものとする
・中長期経営戦略を反映する設計であると同時にサステナブルな成長を強く動機づけるものとする
・株主の皆様と利益・リスクの共有を図り、株主視点を意識し、企業価値向上をより強く動機づける報酬構成とする
・グローバルで優秀な人材を確保・維持するに相応しい報酬水準とする
・報酬の決定プロセスは、客観的で透明性の高いものとする
なお、代表取締役の報酬構成(業績連動指標の目標達成時)は以下のとおりです。
・ 固定報酬(基本報酬)30% :業績連動報酬70%(内、短期インセンティブ30%、中長期インセンティブ40)%
2.基本報酬
内規に基づき役位に応じて金額を決定し(職責に応じた傾斜配分)、月額固定報酬として支給しております。
なお、社外取締役および監査等委員である取締役には基本報酬のみ支給しております。
3.業績連動報酬
業績連動報酬は、年度の業績に応じて支給される「業績給」と、株主のみなさまとの利益意識の共有と中長期での目標達成への動機づけを目的とした「株式報酬」で構成されており、当社の業務執行取締役に対し、単年度だけでなく中長期的な視点で業績や株価を意識した経営を動機づける設計としています。
業績給は、「稼ぐ力」である売上高とEBITDAを評価指標として設定することの他、社外取締役が過半数を占め、委員長を務める報酬委員会による評価を加えます。なお、上記経営指標については、連結売上高50% : EBITDA50%の割合により業績給を算定・決定し、定時株主総会終了後の翌月から12等分して毎月支給します。
「株式報酬制度」については、中長期的に継続した業績の向上と企業価値の増大への貢献意識を高めることを目的として、基本報酬とは別枠で設定します。具体的には、株主の皆様との利益意識の共有を図り、取締役が株価上昇によるメリットのみならず、株価下落リスクまでも共有することで、持続的な成長と企業価値向上に貢献する意識をより高める制度とすることを目的としています。連続する5事業年度ごとに取締役への給付に必要な株式を取得するための資金を信託へ拠出し、信託を通じて取得した株式を役位に基づくポイントに応じ、1ポイント1株として株式を給付するRS(Restricted Stock)と中期経営計画の実績を反映したポイントに応じ、1ポイント1株として株式を給付するPSU(Performance Share Unit)に分けて支給します。なお、支給された株式は当該取締役の退任までの間、譲渡等による処分を制限する譲渡制限契約を締結します。取締役は、所定の受益者確定手続をおこなうことにより、原則として、毎年一定の時期に信託から付与されたポイントに応じた株式の給付を受けます。ただし、所定の要件を満たす場合は、一定割合について、当社株式の給付に代えて、原則として退任時に当社株式の時価相当の金銭給付を受けます。
PSUの業績連動部分を決定する評価指標については、株主総利回り(TSR)に加え、会社の持続的成長、企業価値向上を動機づけるため、サステナビリティ戦略目標の達成度を反映することといたします。サステナビリティ戦略目標は、当社が持続的に成長していく上で欠かせないマテリアリティである「技術と人財」に関し、経営として特に重要指標として確実な実行をより強く動機づけるべき目標について、役員報酬制度に連動することとしたものです。
具体的には、中期経営計画期間の以下の指標の達成度合いに基づいて、決定します。
中長期インセンティブ業績連動報酬の業績評価指標
・株主総利回り(TSR) 5年間のTSR(対ベンチマーク企業) 80%
・サステナビリティ戦略目標 持続的成長に欠かせないマテリアリティ「技術と人財」に対する重要指標の達成度 20%
4.決定方法
当社は、役員報酬の妥当性と決定プロセスの透明性を担保するため、取締役会の諮問機関として指名・報酬委員会を設置しています。
取締役の報酬の構成、業績連動型報酬の制度設計の妥当性の評価や目標値の設定、実績評価等については、取締役会が指名・報酬委員会に諮問し、同委員会からの答申を踏まえ審議、決定しています。
個別の取締役報酬についても、取締役会がその妥当性を指名・報酬委員会に諮問し、同委員会からの答申を踏まえて審議を行い、株主総会であらかじめ決議された報酬限度額の範囲内で決定しています。
個別の監査等委員である取締役の報酬は、あらかじめ株主総会で決議された報酬限度額の範囲内で、監査等委員である取締役の協議により決定します。
【社外取締役のサポート体制】
(社外取締役)
取締役会事務局を設置しており、取締役会の招集事務、会議資料の事前送付、審議事項の事前説明等を行っております。
(監査等委員である社外取締役)
監査等委員会の指揮命令に従い、監査業務を遂行する監査部を設置しており、監査部に所属する社員が監査等委員会の招集事務、会議資料の事前送付、審議事項の事前説明等を行っております。
2.業務執行、監査・監督、指名、報酬決定等の機能に係る事項(現状のコーポレート・ガバナンス体制の概要)

(取締役・取締役会)
当社の取締役会は、独立社外取締役5名と社内取締役3名の合計8名で構成され、社外取締役が過半数を占めております。議長は、取締役会の決議に基づき代表取締役社長が務めております。取締役会は原則として毎月1回定期開催し、法定事項の決議、重要な経営方針、戦略の決定、役員候補者の選任、監査等委員でない取締役の個人別の報酬額の決定、業務執行の監督等を行っております。社外取締役はいずれも経営者、専門家として豊富な経験や高い見識を持ち、独立した立場からの監督機能強化の役割を果たしております。
(監査等委員会)
当社の監査等委員会は、独立社外取締役2名と社内取締役1名の合計3名で構成され、独立社外取締役である加賀谷 哲之氏が監査等委員長を務めており、社内取締役を常勤の監査等委員として選定しております。
(執行役員会)
当社は、執行役員11名を選任し、業務執行取締役から広範な裁量の権限委譲を行い、迅速な意思決定と業務執行責任の明確化を可能とする体制作りを推進しております。執行役員は、社内取締役との兼務者2名を含み、社内取締役との兼務者でない9名とは業務執行に係る委任契約を締結しています。執行役員会は、原則として毎月2回、執行役員11名を定例メンバーとして開催し、業務執行の状況と課題の検証、重要案件の事前討議等を行っています。執行役員会の議長は、代表取締役社長が務めております。
(業務執行・監視および内部統制の仕組み)
当社は、経営と業務執行の分離による効率性と透明性を追求する観点から、過半数を社外取締役で構成する取締役会が経営方針や経営戦略等の決定をおこなう一方で、広範な裁量の業務執行の権限を経営陣に委譲し、その業務執行状況の監督を通じて経営の監督をおこなう体制としております。
また、内部統制については、取締役会の決議により定められた内部統制の基本方針に基づき、内部統制システムを構築し、監査等委員会は中立的な立場から監査を行い、経営に対し意見を述べることが可能な体制とする等の強化を図っております。
なお、社外取締役5名全員が東京証券取引所の定める独立役員の要件を満たしております。
(内部監査の状況)
当社の監査部は、監査の効果的、効率的な実施に努め、当社および当社グループ会社に対し内部統制システムの整備、コンプライアンス、リスク管理体制の遵守、整備状況を監査するとともに、内部監査の結果については、改善状況を定期的に確認し、その内容を監査等委員会、代表取締役および関係部署へ報告しています。
(会計監査)
会計監査につきましては、PwC Japan有限責任監査法人と監査契約を締結しており、同監査法人が会社法及び金融商品取引法に基づく会計監査を実施しております。なお、同監査法人および当社監査に従事する同監査法人の業務執行社員と当社との間には特別の利害関係はなく、また、同監査法人は、同一の業務執行社員を、当社の会計監査に一定期間を超えて関与させないようにする措置をとっております。
会計監査業務は、PwC Japan有限責任監査法人所属の鈴木直幸氏および村田賢士氏の両氏に加え、11名の公認会計士を含めた26名が補助者として業務を行い、合計28名が携わっております。
PwCあらた有限責任監査法人の継続監査期間は13年です。
(責任限定契約の内容)
当社は、会社法第427条第1項の規定に基づき、非業務執行取締役との間で同法第423条第1項の損害賠償責任を限定する契約を締結しており、当該契約に基づく賠償限度額は法令に定める最低責任限度額としております。
3.現状のコーポレート・ガバナンス体制を選択している理由
当社は、経営の監督において、2015年の上場以来、継続的に高い独立性かつ専門性を有する社外取締役が過半となる体制を構築しており、透明性および客観性を確保しております。
また、役員の指名・報酬の決定プロセスにおいては、2019年に任意の指名・報酬委員会を設置し、社外取締役が過半かつ委員長を務める委員会のなかで、業務執行取締役の評価を始め、役員のサクセッションプランや、役員報酬体系などについて議論を行っており、経営の透明性および健全性を確保しています。また意思決定の迅速化を図るべく、2019年には「委任型執行役員制度」の導入に伴い、さらなる権限委譲を進めました。
2021年には当社の機関設計を監査役会設置会社から監査等委員会設置会社へ移行し、経営の監督と執行のより明確な分離を図り、モニタリング・モデルの推進を加速させています。2024年には、中期経営計画におけるさらなる企業価値向上とサステナブルな成長の実現をより強力に進めるべく、インセンティブ効果をさらに高め、株主の皆さまとの利益意識の共有を強めた役員報酬制度へと見直しを行いました。
今後も著しい環境変化に対応し、デジタル・テクノロジーの進化に貢献する事業ポートフォリオの拡大とその先にある経済的価値と社会的価値の両立を実現していくことが必要です。そのために、会社の方向性を見定め、迅速かつ果断な意思決定を支える経営体制の維持および向上、そして、より実効性や透明性の高いコーポレート・ガバナンスの進化が不可欠だと考えております。
1.株主総会の活性化及び議決権行使の円滑化に向けての取組み状況
| 株主総会開催日の3週間前までに発送するとともに、発送前に当社ウェブサイトおよび東京証券取引所ウェブサイトにおいて開示しております。 |
| インターネットによる議決権行使の仕組みを導入しております。 |
| ㈱ICJが運営する機関投資家向け議決権行使プラットフォームへ参加しております。 |
| 招集通知(要約)の英訳版を当社ホームページに掲載しております。 |
当社ホームページにて基本方針等を開示しております。
https://www.dexerials.jp/ir/disclosure/index.html | |
定期的に、会社説明会を開催しております。なお、説明会の模様や資料を当社ホームページ内で開示しております。
https://www.dexerials.jp/ir/individual/seminar.html
| なし |
| 主要な機関投資家に対して、個別に面談を行い、説明を行っております。 | あり |
四半期決算開示とともに、決算説明資料等を当社ホームページ内で開示しております。
https://www.dexerials.jp/ir/library/index.html
| |
| 経営戦略本部 広報・IR部にて株主・投資家向けの活動を行っております。 | |
当社はグループ内の全役員、全従業員が遵守すべきルールとして「デクセリアルズグループ行動規範」を定めており、その中で、ステークホルダーの関心に配慮し、健全な事業活動に努めると共に、企業情報を的確に発信し、説明責任を果たす旨定めております。
https://www.dexerials.jp/csr/management/group.html
|
当社では共存共栄を旨としたお取引先さまとの丁寧なコミュニケーションを実践し、外部不経済(社会課題)の解決を前提として、バリューチェーン全体での持続可能な社会実現への貢献に向け、「デクセリアルズグループ サステナビリティポリシー」を踏まえた考え方のもとESG視点での中長期的な重点課題(気候変動、多様性と人権尊重、コーポレート・ガバナンス、コンプライアンス、リスクなど)を抽出・特定し取り組んでおります。 また、当社の事業拠点のある地域の活性化やより良い環境を未来へ引き継ぐために、国内外でさまざまな社会貢献の取り組みも行っております。
https://www.dexerials.jp/csr/management/index.html#mgmt01 |
| 上記「社内規程等によりステークホルダーの立場の尊重について規定」の項目に記載のとおりであります。 |
1.内部統制システムに関する基本的な考え方及びその整備状況
当社は、取締役会の決議により定められた以下の内部統制の基本方針に基づき、内部統制システムを構築しております。
1.当社グループの取締役等及び使用人の職務の執行が法令及び定款に適合することを確保するための体制
① 当社は、法令遵守及び企業倫理について定めた「デクセリアルズグループ行動規範」を定め、当社及び子会社(以下、「当社グループ」という)
の全社員に対し周知するとともに、必要に応じて研修等を実施することにより理解を深めるものとする。
② 当社グループは、法令上疑義のある行為等について社員が直接情報提供を行う手段として「デクセリアルズ内部通報制度」を運用する。
なお、本制度により通報を行った社員に対して、一切の不利益的取扱を行うことを禁止する。
③ 当社は、当社グループにおける法令遵守状況について、内部監査等を通じ適宜確認することにより、グループ全体としてのコンプライアンス
体制の確立に努めるものとする。
2.取締役の職務の執行に係る情報の保存及び管理に関する体制
取締役会をはじめとした各種重要会議に関する資料は、法令及び社内規程に基づき適切に保存、管理を行うとともに、取締役が、常時、これ
らの資料等を閲覧できる環境を整備する。
3.当社グループの損失の危険の管理に関する規程その他の体制
① 当社は、リスク管理に関する規程に基づきリスクマネジメント委員会を設置し、当社グループにおけるリスクについて情報の把握、管理に努
めるものとする。
② リスクが顕在化した場合は、当社が定める情報伝達ルールに従い、リスクマネジメント委員会へ報告の上、執行役員会において対応を協
議する。
③ 当社グループに重大な影響を及ぼすおそれのあるリスクについては、取締役会に報告する。
4.当社グループの取締役等の職務の執行が効率的に行われることを確保するための体制
① 当社は執行役員制度を導入し、執行役員へ権限を委譲することで、迅速な意思決定が可能な体制とする。
② 取締役会は社員が共有する全社的な目標を決議し、各事業部、部門の担当役員は、その目標達成のために、具体的目標及び権限分配等
を含めた効率的な達成の方法を定める。また、上記の目標に対する進捗について、取締役会における業績報告等を通じ、定期的に検証を
行う。
③ 当社は、当社グループとしての経営方針、事業戦略を策定し、子会社に対し周知する。
5.当社子会社の取締役等の職務の執行に係る事項の当社への報告に関する体制
① 当社の子会社は、当社が策定する子会社管理に関する規程で定める内容について、適宜当社へ報告を行うものとする。
② 当社の内部監査部門は、子会社に対する内部監査を適宜実施し、その監査結果について監査等委員会に対し報告を行うものとする。
③ 当社は、必要に応じ子会社に対し役員を派遣することにより、子会社における情報が適宜当社へ共有される体制を構築する。
④ 当社は、子会社の自主性を尊重しつつ、当社グループ経営を適切かつ効率的に運用するため、子会社における重要事項の決定に際し、
子会社との間で事前の協議を行う。
6.監査等委員会の職務を補助すべき使用人に関する事項及び当該使用人の取締役(監査等委員である取締役を除く)からの独立性に関する
事項並びに当該使用人に対する指示の実効性の確保に関する事項
① 監査等委員会監査の実効性を高め、かつ監査業務を円滑に遂行するため、当社の内部監査部門は、監査等委員会の指揮命令に従い、
監査業務を遂行する。なお、内部監査部門に所属する社員は、監査等委員会の職務を補助すべき使用人とし、職務の遂行にあたっては、
取締役(監査等委員である取締役を除く)及びその業務執行組織の指揮命令を受けないものとする。
② 当社の内部監査部門は、監査実施の結果を監査等委員会へ報告する。また、監査等委員会は、必要に応じ、内部監査部門による監査結果
を取締役会に報告するものとする。
③ 当社の内部監査部門に所属する社員の任命・異動等の決定にあたっては、監査等委員会の同意を得るものとする。
7.当社グループの取締役等及び使用人が当社の監査等委員会に報告するための体制その他の監査等委員会への報告に関する体制
① 当社の監査等委員は、会社経営上の重要会議に出席し意見を述べることができる。
また、当社グループの取締役等に対し、監査上必要な経理書類、決裁申請書類等の内容について閲覧を求めることができる。
② 当社の内部監査部門は、当社グループにおける内部監査の実施状況を監査等委員会に報告するものとする。
③ 当社の子会社の取締役等は、適宜、当社の監査等委員会に対し、経営状況等について報告するものとする。
④ 「デクセリアルズ内部通報制度」による通報状況及び内容、社内不祥事、法令違反事案のうち重要なものは、監査等委員会へ報告するもの
とする。
⑤ 当社の子会社の監査担当役員等は、当社グループにおける内部監査の実施状況を、適宜、監査等委員会に報告するものとする。
⑥ 当社グループの取締役及び社員並びに当社子会社の監査担当役員は、法令違反又はその可能性のある事実を発見した場合並びに当社
グループに著しい損害を及ぼす可能性のある事実を発見した場合には、直ちに監査等委員会に報告するものとする。
なお、監査等委員会への報告にあたっては、報告者に対して一切の不利益的取扱を行うことを禁止する。
8.監査等委員の職務の執行について生ずる費用又は債務の処理に係る方針に関する事項
① 監査に係る費用については、年度予算を策定した上で、事前に監査等委員会の承認を得るものとする。
② 監査等委員会が監査の実施のために弁護士、公認会計士その他の社外の専門家に対して助言を求める又は調査、鑑定その他の事務を
委託するなど所要の費用を請求するときは、当該請求にかかる費用が監査等委員会の職務の執行に必要でないと認められる場合を除き、
これを拒むことができない。
9.その他監査役の監査が実効的に行われることを確保するための体制
① 監査等委員会は、実効的な監査の実施のため、定期的に代表取締役との意見交換会を開催するものとする。
② 監査等委員会は、連携強化のため、定期的に会計監査人との意見交換会を開催するものとする。
2.反社会的勢力排除に向けた基本的な考え方及びその整備状況
当社は、(社)日本経済団体連合会が公表した「企業行動憲章 実行の手引き」および「企業が反社会的勢力による被害を防止するための指針」を基本理念として尊重し、2013年に「デクセリアルズグループ行動規範」、「反社会的勢力排除基本規程」を制定し、2014年には社内統制の仕組みを立ち上げると共に、「コンプライアンスハンドブック」の配布をおこなう等、継続的にその内容の周知徹底を図っております。これらの施策により、当社の全ての役員、従業員は反社会的勢力との絶縁が極めて重要なテーマであることを理解しております。
社内体制としては、リスクマネジメント委員会において、反社会的勢力に関する業務を所管する部署を総務業務を担当する部門とし、実務マニュアルとして「反社会的勢力対応マニュアル」を整備しております。
また、各取引先との契約においては、反社会的勢力排除条項を設けるなど、その徹底を図っております。
外部組織との連携に関しては警察、暴力追放運動推進センター、顧問弁護士、外部専門会社等からアドバイスを受け対応しております。
2.その他コーポレート・ガバナンス体制等に関する事項
―――