1.経営成績等の概況 ………………………………………………………………………………………………2
(1)当期の経営成績の概況 ……………………………………………………………………………………2
(2)当期の財政状態の概況 ……………………………………………………………………………………4
(3)当期のキャッシュ・フローの概況 ………………………………………………………………………4
(4)今後の見通し ………………………………………………………………………………………………5
(5)利益配分に関する基本方針及び当期・次期の配当 ……………………………………………………5
2.会計基準の選択に関する基本的な考え方 ……………………………………………………………………5
3.連結財務諸表及び主な注記 ……………………………………………………………………………………6
(1)連結貸借対照表 ……………………………………………………………………………………………6
(2)連結損益計算書及び連結包括利益計算書 ………………………………………………………………8
連結損益計算書 …………………………………………………………………………………………………8
連結包括利益計算書 ……………………………………………………………………………………………9
(3)連結株主資本等変動計算書 ………………………………………………………………………………10
(4)連結キャッシュ・フロー計算書 …………………………………………………………………………12
(5)連結財務諸表に関する注記事項 …………………………………………………………………………14
(継続企業の前提に関する注記) ………………………………………………………………………………14
(会計方針の変更) ………………………………………………………………………………………………14
(会計上の見積りの変更) ………………………………………………………………………………………14
(セグメント情報等) ……………………………………………………………………………………………15
(1株当たり情報) ………………………………………………………………………………………………18
(重要な後発事象) ………………………………………………………………………………………………18
当連結会計年度における我が国経済は、雇用・所得環境の改善に伴い緩やかな回復基調となりました。一方で、物価上昇や為替相場の急激な変動、長期化するウクライナ紛争や中東情勢などの地政学リスクが原燃料価格に与える影響、米国の通商政策による影響、不動産不況を背景にした中国経済の減速など、依然として先行きの不透明な状況が続いております。
このような状況下、当社グループは生産性向上やコスト削減に取り組み販売面では新製品の拡販に努めました。
「中期経営計画」(2023年3月~2025年3月期)の最終年度となる本年は、以下3つの基本方針に沿って、精力的に取り組みを進めました。
① 「選択と集中」、「新事業拡大」による収益力の強化
2024年4月1日付及び7月1日付で当社への子会社の統合(4社)、また、子会社間の統合(2社)によるグループ組織再編を実行し、効率化を進めました。今後も更なるグループの組織変革を進め、収益性向上とコーポレートガバナンスの強化を図ってまいります。また、老朽化が進行した高砂工場生産設備を停機したほか、需要減少により稼働率が低下していた北上工場生産設備の停機を決定しました。工場内あるいは工場間で効率の高いマシンへと生産を集約することで、固定費削減と生産効率改善を進めてまいります。
② グリーン社会への貢献
当社グループの持続的な成長と中長期的企業価値の向上に向け、気候変動が事業に与えるリスク・機会の両面に関して、TCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)の提言に沿った情報開示を実施しております。
生物多様性の維持・保全活動の取り組みが評価され、当社の福島県の村火社有林が環境省より、「自然共生サイト」に認定されました。当社は「生物多様性のための30by30アライアンス」にも参加しており、今後も環境価値を創出し持続可能な地球環境に貢献すべく取り組んでまいります。
③ サステナビリティ向上のための組織変革
2023年4月に制定した「三菱製紙グループサステナビリティ基本方針」に則り、皆様からの信頼と共感を得ることを通して企業価値の向上を図ると共に、さまざまな社会的課題の解決につなげ、サステナブルな社会の実現に貢献してまいります。当社グループのサステナビリティ推進活動のあり方について、株主の皆様に実体験を通してご理解いただくため「三菱製紙 ニッシー・カッシーの森」制度での植樹体験を実施しました。また、全てのステークホルダーの皆様に当社グループの企業活動全般をご理解いただくため、統合報告書においてより詳細な情報開示を進めました。
当社グループでは昨年度に基幹システムを刷新しましたが、さらにデジタル化を推進し、業務効率化や作業安全強化のみならず、企業価値向上に資するDXに取り組んでまいります。
これらの結果、当期の連結売上高は1,759億4千2百万円(前期比9.1%減)となりました。
損益面では、国内製品の価格改定効果やコストダウン効果はありましたが、欧州圏での市況低迷の継続や数量減等により、連結営業利益は45億6千7百万円(前期は連結営業利益54億1千万円)、連結経常利益は45億4千8百万円(前期は連結経常利益70億9千8百万円)となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は43億4千3百万円(前期は親会社株主に帰属する当期純利益41億7千万円)となりました。
セグメントごとの経営成績は、次の通りとなりました。
(単位:百万円)
(注)調整額は主として内部取引に係るものです。
(機能商品事業)
情報用紙関連製品では、感熱紙はPOS市場用途の需要取り込みに向け、生産販売一体となり取り組みました。結果として販売数量、販売金額ともに前年を大きく上回りました。ノーカーボン紙、PPC用紙は需要減少により販売数量、販売金額ともに前年を下回りました。
イメージング関連製品では、インクジェット関連で画像出力や印刷向け需要減少により販売数量は前年を下回りましたが、製品価格改定により販売金額は前年並みとなりました。
機能材関連製品では、蓄電デバイス用セパレータは中国向け補助電源用途等の需要増の影響で販売金額は前年を上回りました。水処理膜基材は中国市場における競合他社の価格攻勢による競争激化、リライトメディアは中国経済成長の鈍化による需要の減少から、販売金額は前年を下回りました。ガラス繊維不織布の需要は堅調に推移し、製品価格改定の影響により販売金額は前年を上回りました。テープ原紙の国内向けは堅調に推移し、海外向けは欧州の規制対象銘柄の需要先取りの影響により販売数量、販売金額ともに前年を上回りました。
ドイツ事業は、ドイツを含めた欧州圏の経済の低迷、価格競争激化等により、販売数量、販売金額ともに前年を下回りました。
この結果、機能商品事業は減収減益となりました。
情報用紙関連製品では、感熱紙はPOS市場用途の拡販促進に加え、ライナーレスラベル用紙等の環境配慮型感熱紙の需要獲得に取り組みます。PPC用紙は大手通販向けの需要獲得を目指すとともに、FSC認証紙製品などの環境配慮型高付加価値品の拡大により収益の安定化を図ってまいります。
イメージング関連製品では、製品価格改定の浸透に加え、大型ポスター・ラベル用途や産業用インクジェット用紙の増販、好調なアジア新興国向けへの更なる拡販に取り組んでまいります。
機能材関連製品では、水処理膜基材において顧客の要求品質に着実に応え欧米向け拡販に取り組むとともに、成長分野である工業用途及び海水淡水化プラント用途の需要獲得に取り組んでまいります。蓄電デバイス用セパレータは引き続き補助電源用途向けの拡販に取り組むとともに、車載用電装に使用されるコンデンサ市場の拡販に向け取り組んでまいります。テープ原紙は市場ニーズに適合した製品開発に注力し、特に海外向けの増販に取り組んでまいります。化粧板原紙や壁紙用裏打紙は銘柄別バランスの最適化、生産効率の改善等により収益の安定化を図ってまいります。
ドイツ事業は、欧州域外での拡販や生産効率の改善等の事業構造改革を推進し収益安定化を図ってまいります。
当社グループである三菱製紙エンジニアリング株式会社で製造した耐熱プレスボード製品に関して、測定データの一部改ざん、及び所定の検査の一部を実施せずに出荷していた事実が判明しました。
この事実に基づき、当社は特別調査委員会を設置し、事実関係、原因、影響を適切に把握するとともに、再発防止に向けた対策に取り組んでまいりました。同委員会では、当該製品以外の製品も含む当社グループ全社の品質不正の有無について調査を行いました。また、当社でも調査の中で不正が判明した製品に関わる安全性の確認を進め、トラブルの発生も認識しておりません。受領した調査報告書の内容及びその提言を真摯に受け止め、引き続き株主をはじめとするステークホルダーの皆様からの信頼回復に向けて全力で業務改善策に取り組んでまいります。
(紙素材事業)
印刷用紙では、需要の減少傾向が継続している国内市場において製品価格改定や市場要望の高い製品への置き換えを進めましたが、販売金額は前年を下回りました。
包装紙は国内外ともに晒クラフト紙の増販に注力し販売数量、販売金額ともに前年を大きく上回りました。
市販パルプにつきましては、国内向け製品価格改定に加え、輸出向け販売数量を拡大した結果、販売金額は前年を上回りました。
円安による原燃料コスト高に対応した製品価格改定と、需要動向に応じた生産体制最適化のコストダウン効果により、主力の八戸工場は前期に続き増益を確保することができました。
この結果、紙素材事業は減収増益となりました。
今期に改定した製品価格を維持しつつ、印刷用紙に関しては需要動向に応じた生産体制最適化と在庫水準適正化の取り組みを継続するとともに、市販パルプでは市況の動向を踏まえ針葉樹パルプを始めとする高付加価値製品の拡販に注力してまいります。
包装紙では、持続可能な社会への意識の高まりを背景とした脱プラ・減プラ需要を国内外を問わず取り込み、ユーザーのニーズに合致した特長ある製品を増販していくとともに、引き合いが強い国産材100%パルプの供給体制を整備してまいります。八戸・北上両工場では北上工場のN1抄紙機を停機し八戸工場の高効率製造設備への集約を進め、さらなる生産効率化及びコストダウンの追求により、事業基盤を一層強固にしてまいります。
当連結会計年度末の資産は、現預金、売掛金、固定資産の減少により前連結会計年度末に比べ271億6千3百万円減少し、2,082億1千7百万円となりました。
負債は、借入金、支払手形及び買掛金の減少等により前連結会計年度末に比べ214億9千1百万円減少し、1,229億3千4百万円となりました。
純資産は、退職給付に係る調整累計額の減少等により前連結会計年度末に比べ56億7千2百万円減少し、852億8千2百万円となりました。
自己資本比率は、前連結会計年度末に比べ2.3ポイント改善し、40.9%となりました。
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ37億6千9百万円減少し、62億3千9百万円となりました。
営業活動の結果得られた資金は、前連結会計年度に比べ86億3千2百万円減少し、48億5千4百万円となりました。収入の主な内訳は、減価償却費63億8千2百万円、売掛債権の減少88億6千9百万円であり、支出の主な内訳は、仕入債務の減少53億1千9百万円であります。
投資活動の結果得られた資金は、前連結会計年度に比べ9億7千万円増加し、47億9千7百万円となりました。収入の主な内訳は、有形及び無形固定資産の売却による収入44億4千万円、投資有価証券の売却による収入25億7千4百万円、支出の主な内訳は、有形及び無形固定資産の取得による支出26億2千8百万円であります。
財務活動の結果使用した資金は、前連結会計年度に比べ28億6千2百万円減少し、134億2百万円となりました。これは主に借入金の返済によるものです。
次期の連結業績につきましては、売上高は1,800億円、営業利益は80億円、経常利益は80億円、親会社株主に帰属する当期純利益は35億円を予想しております。
欧州圏の経済の低迷が続く中、ドイツ事業の業績を抜本的に改善させるため、構造改革による特別損失の計上を見込んでおります。
上記業績見通しは、為替レート145円/米ドル、160円/ユーロを前提としております。
なお、業績予想につきましては、現時点で入手可能な情報に基づき判断したものであり、リスクや不確実性を含んでおります。実際の業績は、今後の様々な要因によって予想数値と異なる可能性があります。
剰余金の配当等の決定に関しましては、株主への利益還元を経営の重要課題と位置づけ、各事業年度の業績と今後の経営諸施策に備えるための内部留保を総合的に勘案しながら、配当を安定的に継続することを基本方針としております。
当事業年度の期末配当につきましては、過去3年間の業績安定化及び将来的にも収益拡大が見込まれることを勘案し、前期比5円増の1株当たり15円の期末配当の実施を予定しております。
なお、次期の配当につきましても、上記基本方針に基づき、1株当たり15円の期末配当を予定しております。
2.会計基準の選択に関する基本的な考え方
当社グループは、連結財務諸表の期間比較可能性及び企業間の比較可能性を考慮し、当面は日本基準で連結財務諸表を作成する方針であります。
今後の国内他社のIFRS採用動向等を勘案し、適切に対応していく方針であります。
前連結会計年度(自 2023年4月1日至 2024年3月31日)
当連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)
該当事項はありません。
(「法人税、住民税及び事業税等に関する会計基準」等の適用)
「法人税、住民税及び事業税等に関する会計基準」(企業会計基準第27号 2022年10月28日。以下「2022年改正会計基準」という。)等を当連結会計年度の期首から適用しております。
法人税等の計上区分(その他の包括利益に対する課税)に関する改正については、2022年改正会計基準第20-3項ただし書きに定める経過的な取扱い及び「税効果会計に係る会計基準の適用指針」(企業会計基準適用指針第28号 2022年10月28日。以下「2022年改正適用指針」という。)第65-2項(2)ただし書きに定める経過的な取扱いに従っております。これによる連結財務諸表に与える影響はありません。
また、連結会社間における子会社株式等の売却に伴い生じた売却損益を税務上繰り延べる場合の連結財務諸表における取扱いの見直しに関連する改正については、2022年改正適用指針を当連結会計年度の期首から適用しております。当該会計方針の変更は、遡及適用され、前連結会計年度については遡及適用後の連結財務諸表となっております。これによる前連結会計年度の連結財務諸表に与える影響はありません。
退職給付に係る会計処理における数理計算上の差異及び過去勤務費用の費用処理年数について、2024年7月1日の子会社合併による退職給付制度の統合を契機に、退職給付債務の計算基礎を見直した結果、従業員の平均残存勤務期間が短縮したため、同日より費用処理年数を当社は9年から8年に変更しました。
また、退職給付に係る会計処理における数理計算上の差異の費用処理年数について、従業員の平均残存勤務期間が短縮したため、当連結会計年度の期首より費用処理年数を一部の連結子会社は9年~12年から7年~8年に変更しました。
これらの変更により、当連結会計年度の営業利益、経常利益及び税金等調整前当期純利益は、それぞれ955百万円増加しております。
【セグメント情報】
1.報告セグメントの概要
(1) 報告セグメントの決定方法
当社の報告セグメントは、当社グループの構成単位のうち分離された財務情報が入手可能であり、取締役会が経営資源の配分の決定及び業績を評価するために、定期的に検討を行う対象となっているものであります。
当社は、本社に製品別の事業部を置き、取り扱う製品について国内及び海外の包括的な戦略を立案し、事業活動を展開しております。
当社グループは事業部を基礎とした製品別セグメントから構成されており、「機能商品事業」「紙素材事業」の2つを報告セグメントとしております。
(2) 各報告セグメントに属する製品及びサービスの種類
「機能商品事業」は情報・特殊紙製品群、機能性材料等の製品群、写真感光材料、インクジェット用紙等の製品群、「紙素材事業」は印刷用紙、パルプ等の製品群を取り扱う事業を遂行しております。
2.報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産その他の項目の金額の算定方法
報告セグメントの利益は、営業利益ベースの数値であります。セグメント間の内部売上高及び振替高は市場実勢価格に基づいております。
3.報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産その他の項目の金額に関する情報
前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
(単位:百万円)
(注) 1.「その他」の区分は、報告セグメントに含まれない事業セグメントであり、エンジニアリング業等を含んでおります。
2.調整額は下記のとおりです。
(1) セグメント利益の調整額は、セグメント間取引消去であります。
(2) セグメント資産の調整額2,290百万円には、各報告セグメントに配分していない全社資産11,108百万円、セグメント間取引消去△8,817百万円が含まれております。
(3) 減価償却費の調整額は、セグメント間取引消去であります。
(4) 有形固定資産及び無形固定資産の増加額の調整額は、セグメント間取引消去であります。
3.セグメント利益は、連結損益計算書の営業利益と調整を行っております。
当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
(単位:百万円)
(注) 1.「その他」の区分は、報告セグメントに含まれない事業セグメントであり、エンジニアリング業等を含んでおります。
2.調整額は下記のとおりです。
(1) セグメント利益の調整額は、セグメント間取引消去であります。
(2) セグメント資産の調整額△5,050百万円には、各報告セグメントに配分していない全社資産6,404百万円、セグメント間取引消去△11,454百万円が含まれております。
(3) 減価償却費の調整額は、セグメント間取引消去であります。
(4) 有形固定資産及び無形固定資産の増加額の調整額は、セグメント間取引消去であります。
3.セグメント利益は、連結損益計算書の営業利益と調整を行っております。
(注)1.潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、潜在株式が存在しないため記載しておりません。
2.役員報酬BIP信託が保有する当社株式を、1株当たり純資産額の算定上、期末発行済株式総数から控除する自己株式に含めております。(前連結会計年度863,739株、当連結会計年度822,756株)
また、1株当たり当期純利益の算定上、期中平均株式数の計算において控除する自己株式に含めております。(前連結会計年度883,060株、当連結会計年度833,482株)
3.1株当たり純資産額の算定上の基礎は、以下のとおりであります。
4.1株当たり当期純利益の算定上の基礎は、以下のとおりであります。
該当事項はありません。