1.経営成績・財政状態に関する分析 ……………………………………………………………………………2
(1)経営成績に関する分析 ……………………………………………………………………………………2
(2)財政状態に関する分析 ……………………………………………………………………………………4
(3)利益配分に関する基本方針及び当期・次期の配当 ……………………………………………………5
2.企業集団の状況 …………………………………………………………………………………………………6
3.対処すべき課題 …………………………………………………………………………………………………9
4.会計基準の選択に関する基本的な考え方 ……………………………………………………………………11
5.連結財務諸表及び主な注記 ……………………………………………………………………………………12
(1)連結貸借対照表 ……………………………………………………………………………………………12
(2)連結損益計算書及び連結包括利益計算書 ………………………………………………………………14
(3)連結株主資本等変動計算書 ………………………………………………………………………………17
(4)連結キャッシュ・フロー計算書 …………………………………………………………………………19
(5)連結財務諸表に関する注記事項 …………………………………………………………………………21
① 継続企業の前提に関する注記………………………………………………………………………………21
② 会計方針の変更………………………………………………………………………………………………21
③ セグメント情報等……………………………………………………………………………………………22
④ 1株当たり情報………………………………………………………………………………………………24
⑤ 重要な後発事象………………………………………………………………………………………………25
(当期の経営成績)
当連結会計年度における日本経済は、春季労使交渉で大幅な賃上げが行われた一方で、足元の物価高の影響により、個人消費は緩やかな回復にとどまりましたが、企業による設備投資は堅調に推移しました。そのような経済情勢の中、国内広告市場(注1)は回復基調にあります。このような環境下、当社グループは、2027年3月期を最終年度とする中期経営計画に則り、積極的な事業展開を継続してまいりました。その結果、売上高(注2)は1兆6,131億1百万円(前期比2.1%増収)、収益は9,533億16百万円(同0.7%増収)となりました。
当連結会計年度の売上高を種目別に見ますと、インターネットメディア及びアウトドアメディアが前年を上回り、メディア合計で増収となりました。メディア以外においても、マーケティング/プロモーションにおいて大型案件の貢献もあり、前年を大きく上回りました。
また、得意先業種別では、「自動車・輸送機器・関連品」及び「飲料・嗜好品」などで前年を下回りましたが、「官公庁・団体」及び「情報・通信」で前年を大きく上回り、21業種中、13業種が前年を上回りました。(注3)
売上総利益に関しても、3,995億98百万円(前期比1.4%増加)と前期より54億24百万円の増加となりました。なお、このうち国内事業については2,970億97百万円と2.1%の増加、海外事業については、ASEANにおいて堅調に推移しているものの、北米と中国において厳しい状況が続いており、1,078億99百万円と0.2%の減少となりました。
販売費及び一般管理費については、前年とほぼ同水準で推移した結果、営業利益は375億81百万円(同9.6%増加)、経常利益は426億60百万円(同12.8%増加)となりました。
これに投資有価証券売却益などの特別利益61億11百万円、保有している有価証券の評価損及び北米における構造改革関連費用などの特別損失174億30百万円を計上し、税金等調整前当期純利益は313億42百万円(同38.9%減少)となりました。また、法人税等の税金負担額189億58百万円及び非支配株主に帰属する当期純利益16億14百万円を差し引いた結果、親会社株主に帰属する当期純利益は107億68百万円(同56.8%減少)となりました。
(注1)「特定サービス産業動態統計調査」(経済産業省)および「サービス産業動態統計調査」(総務省)
(注2)「売上高」は従前の会計基準に基づくものですが、財務諸表利用者にとって有用であると考えていることから、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号2020年3月31日)等に準拠した開示ではないものの、自主的に開示しております。
(注3) 当社の社内管理上の区分と集計によります。
2026年3月期の通期業績予想は以下の通りといたします。
通期の連結業績見通し(2025年4月1日~2026年3月31日)
(単位:百万円)
(注1)「売上高」は従前の会計基準に基づくものですが、財務諸表利用者にとって有用であると考えていることから、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号2020年3月31日)等に準拠した開示ではないものの、自主的に開示しております。
(注2)「調整後のれん償却前営業利益」とは、メルカリ株売却益を除いた主力事業における、企業買収によって生じるのれんの償却額等を除外して算出される連結営業利益。
(通期業績予想について)
2026年3月期は、経済環境や市場の先行きが不透明な状況にありますが、売上高は2.3%増収の1兆6,500億円、収益は9,700億円(前年同期比1.8%増加)を計画しております。
営業利益は400億円(同6.4%増加)、経常利益は430億円(同0.8%増加)の増益計画となっております。現時点では、大きな特別損益は織り込んでおらず、親会社株主に帰属する当期純利益は200億円(同85.7%増加)と予想いたします。
(資産、負債及び純資産の状況)
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ151億77百万円増加し、1兆501億91百万円となりました。
主な増減は、現金及び預金の増加269億77百万円、受取手形及び売掛金の増加111億91百万円、棚卸資産の減少127億89百万円、投資有価証券の減少120億1百万円であります。
負債は、前連結会計年度末に比べ106億96百万円増加し、6,365億9百万円となりました。主な増減は、預り金の増加320億92百万円、社債の増加300億円、長期借入金の減少505億43百万円であります。
純資産は、前連結会計年度末に比べ44億81百万円増加し、4,136億82百万円となりました。主な増減は、利益剰余金の減少16億81百万円、為替換算調整勘定の増加111億14百万円、その他有価証券評価差額金の減少29億69百万円であります。
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べて274億52百万円増加し、2,075億20百万円となりました。
≪営業活動によるキャッシュ・フロー≫
営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益(313億42百万円)の計上等に対して、減価償却費(137億66百万円)、のれん償却額(125億84百万円)、棚卸資産の増減額(132億65百万円)、預り金の増減額(320億86百万円)等により、824億46百万円の増加(前連結会計年度末は98億83百万円の増加)となりました。
≪投資活動によるキャッシュ・フロー≫
投資活動によるキャッシュ・フローは、投資有価証券の売却による収入(136億88百万円)、無形固定資産の取得による支出(△127億61百万円)等により、135億29百万円の減少(前連結会計年度末は63億29百万円の増加)となりました。
≪財務活動によるキャッシュ・フロー≫
財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入金の返済による支出(△515億32百万円)、社債の発行による収入(300億円)、配当金の支払額(△117億45百万円)等により、458億48百万円の減少(前連結会計年度末は10億97百万円の増加)となりました。
(参考) キャッシュ・フロー関連指標の推移
自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い
(注1)いずれも連結ベースの財務数値により計算しています。
(注2)株式時価総額は自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しています。
(注3)キャッシュ・フローは、営業キャッシュ・フローを利用しています。
(注4)有利子負債は連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としています。
安定配当を基本方針として、年間の配当金額を配当性向(30%程度)、資金需要の状況、内部留保の充実等を総合的に勘案の上決定することといたします。
毎事業年度における配当の回数については、中間、期末の年2回を基本方針(注)としており、これらの配当の決定機関は、中間配当においては取締役会、期末配当においては株主総会であります。なお、自己株式の取得につきましては、配当金を補完する株主還元の手段と位置づけ、財務状況、資金需要や業績の状況、当社グループを取り巻く環境等を総合的に勘案し、適宜検討していく方針です。
上記の方針に基づき、2025年3月期の年間配当額は1株当たり32円(実施済みの中間配当同16円を含む)を予定し、2026年3月期の年間配当額につきましては、1株当たり32円を予定しております。また、「5.連結財務諸表及び主な注記 (5)連結財務諸表に関する注記事項 ⑤重要な後発事象」に記載のとおり、2026年3月期において、自己株式の取得を予定しております。
(注)当社は会社法第454条第5項に規定する中間配当ができる旨を定款に定めております。
当社グループは、当社(持株会社)の他、子会社384社及び関連会社64社により構成されており、マーケティングサービス企業集団として顧客に対する統合マーケティングソリューションの提供を主たる業務としております。
具体的には、広告事業会社である㈱博報堂、㈱大広、㈱読売広告社、㈱Hakuhodo DY ONE、㈱アイレップ及びソウルドアウト㈱、総合メディア会社である㈱博報堂DYメディアパートナーズ並びに戦略事業組織であるkyuを中心に、顧客企業のマーケティング戦略・マーケティングに関する各種計画の立案に始まり、国内外の新聞・雑誌・ラジオ・テレビ・インターネット・屋外広告等の広告媒体取扱や広告制作、コンサルティング、リサーチ、セールスプロモーション、パブリックリレーションズ、イベント実施等の専門マーケティングサービスの提供を国内外において実施しております。
〔博報堂グループ〕
㈱博報堂(注1)、㈱TBWA\HAKUHODO、㈱北海道博報堂、㈱東北博報堂、㈱新潟博報堂、㈱北陸博報堂、㈱静岡博報堂、㈱中国四国博報堂、㈱九州博報堂、㈱中央アド新社、㈱博報堂プロダクツ、㈱K・M・J、㈱セレブリックス、日本トータルテレマーケティング㈱、㈱SIX、㈱博報堂キャスティング&エンタテインメント、㈱博報堂Gravity、㈱バックスグループ、㈱オズマピーアール、㈱スパイスボックス、㈱ディー・ブレーン、㈱ OMD HAKUHODO、㈱ ジェーピーディーエイチ、㈱博報堂コネクト、㈱博報堂アイ・スタジオ、㈱SIGNING等は国内の各地域を拠点として、上海博報堂広告有限公司、省广博報堂整合営銷有限公司、北京代博広告有限公司、広東省広代博広告営銷有限公司等は中国において、HAKUHODO ACTIVE Inc.、United Advertising Co., Ltd.、Hakuhodo Zeta Inc.、Hakuhodo Taipei Investment Inc.等は台湾において、Hakuhodo Cheil Inc.等は韓国において、Hakuhodo(Bangkok) Co., Ltd.、Hakuhodo Asia Pacific Co., Ltd.、Media Intelligence Co., Ltd.、Hakuhodo International Thailand Co., Ltd.、SPA Hakuhodo Advertising Co., Ltd.等はタイにおいて、Hakuhodo(Singapore)Pte. Ltd.、Hakuhodo Integrated Communications Group Pte. Ltd.、Hakuhodo Investment Singapore Pte. Ltd.等はシンガポールにおいて、Hakuhodo & Saigon Advertising Co., Ltd.、Square Communications Joint Stock Company等はベトナムにおいて、AdGlobal360 India Pvt. Ltd.等はインドにおいて広告事業を行っております。
〔大広グループ〕
㈱大広、㈱大広WEDO、㈱大広九州、㈱大広北陸、㈱大広西日本、㈱ディー・クリエイト、アイビーシステム㈱等は国内の各地域を拠点として、大廣国際廣告股份有限公司は台湾において、広告事業を行っております。
〔読売広告社グループ〕
㈱読売広告社、㈱読広クロスコム、㈱読広キャスティング&エンタテインメント、㈱環境計画研究所等は国内の各地域を拠点として広告事業を行っております。
〔博報堂DYメディアパートナーズグループ〕
㈱博報堂DYメディアパートナーズ(注1)、㈱博報堂DYスポーツマーケティング、㈱博報堂DYミュージック&ピクチャーズ、データスタジアム㈱は国内の各地域を拠点として広告事業を行っております。
〔Hakuhodo DY ONEグループ〕
㈱Hakuhodo DY ONE、デジタル・アドバタイジング・コンソーシアム㈱(注2)、ユナイテッド㈱(注3)等は国内の各地域を拠点として、DAC ASIA Pte. Ltd.はシンガポールにおいて、台湾迪艾思股份有限公司は台湾において広告事業を行っております。
㈱アイレップ(注2)、㈱カラック、㈱ロカリオ、㈱シンクス等は国内の各地域を拠点として広告事業を行っております。
KYU Investment Inc.、Red peak Group,LLC、SYPartners LLC、IDEO LLC、Kepler Group LLC、Godfrey Dadich Partners LLC、SYLVAIN LLC等はアメリカにおいて、Lexington Communications Ltd.、Public Digital Holdings Ltd.等はイギリスにおいて、Sid Lee Inc.、C2 International Inc.等はカナダにおいて、Atolye Yaratici Proje Gel. Dan Tas. Hiz. Ve Tie等はトルコにおいて専門マーケティングサービス業を行なっております。
〔ソウルドアウトグループ〕
ソウルドアウト㈱、アンドデジタル㈱、メディアエンジン㈱、SO Technologies㈱は国内の各地域を拠点として広告事業を行っております。
(注1)㈱博報堂及び㈱博報堂DYメディアパートナーズは、2025年4月1日付で㈱博報堂を承継会社とし、㈱博報堂DYメディアパートナーズを分割会社とする吸収分割を行いました。また、㈱博報堂DYメディアパートナーズは同日より休眠会社となっております。
(注2)デジタル・アドバタイジング・コンソーシアム㈱及び㈱アイレップは、2025年4月1日付で㈱Hakuhodo DY ONEを存続会社とした吸収合併により消滅しております。
(注3)東京証券取引所グロース市場上場会社であります。
事業の系統図は、次のとおりであります。
当社グループを取り巻くビジネス環境は大きな変革期を迎えております。生活者があらゆるものの中心となる、「生活者主導社会TM」が本格的に到来したことに加え、生活者や企業の行動においてサステナビリティが重要なファクターとなりつつあります。また、AIなど先端テクノロジーやデジタルインフラの充実により産業構造が変化すると同時に、テクノロジーによる人の能力や可能性の拡張が進行しています。このような中、広告・マーケティングのみならず、ビジネスモデルの変革や顧客接点の質的向上に対する企業のニーズが高まっています。
当社グループは、このような大きな変化の中で、広告会社をオリジンとしつつも、その枠を超えた価値を提供するグループとして事業構造を変革し、ビジネスを拡大することを目指しています。不確実かつ変化の激しい環境下で、グループ全体での変革を進めるためには、その判断軸・動機づけの根幹となる当社グループの存在意義やそこで働く事の意味合いを明確に示すことが重要であると考え、グローバル市場・グローバル社会の視座に立った当社グループ共通の価値観として、グローバルパーパス「生活者、企業、社会。それぞれの内なる想いを解き放ち、時代をひらく力にする。Aspirations Unleashed」を策定しました。
このグローバルパーパスを全ての企業活動の起点に据え、当社グループのクリエイティビティをエッジに、生活者、企業、社会をつなぎ、新たな関係価値を生み出すことで、広告会社グループから「クリエイティビティ・プラットフォーム」となることを目指します。
当社グループが新たな関係価値を生み出す事業領域として、「マーケティング」「コンサルティング」「テクノロジー」「コンテンツ」「インキュベーション」「グローバル」の6つの事業領域を設定しました。これら6つの事業領域は、それぞれが異なるビジネスモデルによって収益拡大を図ると同時に、相互に連携し更なる収益拡大と事業の安定性向上を目指します。現中期経営計画期間(2025年3月期~2027年3月期)を収益性の改善と成長オプションを創造する期間と位置づけ、マーケティングビジネスの構造改革と新たな成長機会の開発に注力します。そして、2032年3月期をターゲットに、6つの事業領域を確立し相互連携を行うとともに、利益構造を大きく変革することを目指します。
この基本戦略に基づき、以下に掲げる3つの取り組みを進めます。
・マーケティングビジネスの構造変革
統合マーケティングに対するニーズが拡大する中、事業会社間の連携強化と収益モデルの多様化を進め、グループとして最適なサービス設計・提供体制を構築します。成長を続けるデジタルマーケティング領域、コマースビジネス領域を強化することで、規模の拡大を実現します。
特に、2024年4月に設立したデジタルマーケティング領域におけるグループのリソースとノウハウを集約した新会社「株式会社Hakuhodo DY ONE」では、グループシナジーによる新規案件の追加獲得に加え、重複機能の合理化とリソースの共用化により、初年度より統合効果を創出しています。
また、フルファネルマーケティング機能の高度化を推進するため、株式会社博報堂・株式会社博報堂DYメディアパートナーズを2025年4月に統合しました。企業のフルファネルマーケティングニーズに対して、よりシームレスに対応するとともに、データに基づいたプラニングやメディア対応などのコア機能をグループ共通基盤として強化することで、統合効果の早期創出を図ります。
加えて、当社グループがこれまで集積してきたメディア/生活者データやナレッジ、外部データを統合した、生活者データプラットフォームをコアに、AI技術の先端研究開発を行う「Human-Centered AI Institute」の研究成果を活用することで、「統合マーケティングプラットフォーム」の開発と実装を推進し、“生活者データ・ドリブン”フルファネルマーケティングの高度化・効率化を実現します。このように、AIやテクノロジーを積極的に活用することで、マーケティングビジネスの生産性を高め、将来的な成長領域への人的リソースの再配置を目指します。
・新たな成長オプションの創造
当中期経営計画の3カ年の間、「コンサルティング」「テクノロジー」「コンテンツ」「インキュベーション」の各事業領域に対し積極的な投資を行い、事業基盤を構築することで、グループの収益の柱として育成します。
テクノロジービジネスでは、生活者発想に基づくデマンドチェーン革新を目指す新会社「株式会社HAKUHODO ITTENI」、デジタル生活接点/体験の変革に向けデジタルサービスの開発・実装を担う新会社「株式会社HAKUHODO BRIDGE」が、2025年4月に営業を開始しています。コマース領域を起点としたシステム・アプリ開発体制を強化し、ITコンサルティング領域への本格参入を行います。
・グローバルビジネスのリモデル
海外に拠点を置くグループ各社が、それぞれ個別戦略の推進とサービス提供エリアの拡張を遂行すると同時に、グループ内連携を強化します。戦略事業組織kyuの持つ専門性・先進性と、博報堂の生活者発想をかけあわせることで、ユニークな“モダンネットワーク”を形成し、デジタルマーケティング領域を中心に収益力を強化します。加えて、M&Aによる非連続な成長機会の探索を継続します。
戦略事業組織kyuでは、25年3月期を通じて構造改革に取り組みました。機能の統廃合、人的リソースの再配分を行い、固定費を中心とした費用削減に取り組んだ結果、一定の成果が出始めています。加えて、マーケティングビジネスでシームレスなソリューション提供を可能とする「kyu Pulse」を組成し、競争力を強化しています。更なる競争力強化に向けたテクノロジーへの積極投資と、コンサルティングビジネスのオファリング強化に向けたグループ連携を推進することで、収益力強化を図ります。
前中期経営計画期間に設立した、㈱博報堂テクノロジーズ、㈱博報堂DYコーポレートイニシアティブの2社をはじめとしたグループ共通基盤の強化を継続することで、グループとしての競争力を高めます。
(4) サステナビリティ経営の推進
当社グループは、人を中心としたサステナブルな経営により社会への価値創出を目指します。社員、株主、取引先、メディア、コンテンツホルダー、各種団体をはじめとするマルチステークホルダーとの適切な協働に取り組み、生活者一人ひとりが、自分らしく、いきいきと生きていける社会の実現を目指しています。
サステナビリティ経営の進捗に関しては、環境及びジェンダー平等に対する目標値を設定し各種取り組みを進めております。環境課題については、2050年度のカーボンニュートラルを目標としており、中間指標として2030年度のスコープ1+2の排出量を2019年度(2020年3月期)比で50%削減する目標を設定しております。また、ジェンダー平等については、2030年度までに管理職の女性比率30%の達成を目指しています。
今後は、ESG各領域でサステナビリティ経営を推進すると同時に、社会課題に対応する人材の育成を行い、生活者の想いがあふれ、いきいきと活躍できる社会の実現を目指します。
当社グループは、2025年3月期から2027年3月期までの3カ年を収益性の改善と成長オプションを創造する期間と位置付けており、「成長性の維持・向上」「収益力の強化」を踏まえた計画値としました。新たな中期経営目標は、以下のとおりです。
上記に掲げた中期経営目標の達成に向け、掲げた中期基本戦略に則り、グループの変革を着実に進め、中長期での大きな成長と、企業価値の向上を目指してまいります。
なお、東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会に関して実施された各テストイベント計画立案等業務委託契約等(本業務)に関し、独占禁止法違反の疑いがあるとして、連結子会社である株式会社博報堂と本業務に従事していた株式会社博報堂DYメディアパートナーズの社員1名が2023年2月に東京地方検察庁より起訴されました件につきましては、2024年7月11日に有罪判決を言い渡されました。当該判決を不服とし、同年7月24日に東京高等裁判所に控訴しましたが、2025年5月8日に控訴棄却の判決を受けております。現在、今後の対応方針を検討しております。
株式会社博報堂では、特別検証委員会からの提言も踏まえ、事案発生以降継続して再発防止策の実施を徹底しております。引き続き、法令遵守の徹底と再発防止及びコンプライアンス意識のさらなる向上により信頼の回復に努めてまいりますので、株主の皆様におかれましては、何卒変わらずご支援を賜りますようお願い申し上げます。
4.会計基準の選択に関する基本的な考え方
当社グループは、連結財務諸表の期間比較可能性を考慮し、当面は日本基準で連結財務諸表を作成する方針であります。なお、IFRSの適用につきましては、国内外の諸情勢を考慮の上、適切に対応していく方針であります。
前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
該当事項はありません。
「法人税、住民税及び事業税等に関する会計基準」(企業会計基準第27号 2022年10月28日。以下「2022年改正会計基準」という。)等を当連結会計年度の期首から適用しております。
法人税等の計上区分(その他の包括利益に対する課税)に関する改正については、2022年改正会計基準第20-3項ただし書きに定める経過的な取扱い及び「税効果会計に係る会計基準の適用指針」(企業会計基準適用指針第28号 2022年10月28日。以下「2022年改正適用指針」という。)第65-2項(2)ただし書きに定める経過的な取扱いに従っております。なお、当該会計方針の変更による連結財務諸表への影響はありません。
また、連結会社間における子会社株式等の売却に伴い生じた売却損益を税務上繰り延べる場合の連結財務諸表における取扱いの見直しに関連する改正については、2022年改正適用指針を当連結会計年度の期首から適用しております。当該会計方針の変更は、遡及適用され、前連結会計年度については遡及適用後の連結財務諸表となっております。なお、当該会計方針の変更による前連結会計年度の連結財務諸表への影響はありません。
前連結会計年度及び当連結会計年度において、当社及び当社の連結子会社は、新聞、雑誌、ラジオ、テレビ、デジタルメディア等各種媒体における広告業務の取扱い、及び広告表現に関する企画、制作並びにマーケティング、PR等のサービスの提供を主たる業務としており、事業を集約し単一セグメントとしているため記載を省略しております。
(参考情報)
Ⅰ.前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)における地域別の業績及び海外収益の状況は、以下のとおりです。
ⅰ.地域別の業績
(単位:百万円)
ⅱ.海外収益
(注)「海外」に区分される主な国又は地域
アメリカ、カナダ、ドイツ、イギリス、フランス、トルコ、中国、台湾、韓国、タイ、マレーシア、シンガポール、ベトナム、フィリピン、インド、オーストラリア
Ⅱ.当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)における地域別の業績及び海外収益の状況は、以下のとおりです。
ⅰ.地域別の業績
(単位:百万円)
ⅱ.海外収益
(注)「海外」に区分される主な国又は地域
アメリカ、カナダ、ドイツ、イギリス、フランス、トルコ、中国、台湾、韓国、タイ、マレーシア、シンガポール、ベトナム、フィリピン、インド、オーストラリア
ⅲ.地域別の業績の区分変更
当連結会計年度より、当社グループ内の業績をより適切に把握するために、従来「日本」に計上していた連結子会社の一部を「消去又は全社」に含める方法に変更しております。
なお、前連結会計年度の地域別の業績は、変更後の区分方法に基づき作成しております。
1株当たり純資産額及び算定上の基礎、1株当たり当期純利益及び算定上の基礎並びに潜在株式調整後1株当たり当期純利益及び算定上の基礎は、次のとおりであります。
(自己株式の取得)
経営環境の変化に対応した機動的な資本政策の一環として、株主還元の一層の充実を図るため、当社は2025年5月13日開催の取締役会において、会社法第165条第3項の規定により読み替えて適用される同法第156条の規定に基づき、自己株式取得に係る事項について決定いたしました。
①取得の方法:東京証券取引所における取引一任契約に基づく市場買付
②取得する株式の総数(上限):12,000,000株(発行済株式総数(自己株式を除く)に対する割合 3.27%)
③株式の取得総額(上限):10,000百万円
④自己株式買い付けの期間:2025年5月14日から2026年3月31日まで
※上記②または③の何れかの上限値に達した時点で終了となります。