1.経営成績等の概況 ……………………………………………………………… 2
(1)当期の経営成績の概況 ……………………………………………………… 2
(2)当期の財政状態の概況 ……………………………………………………… 4
(3)当期のキャッシュ・フローの概況 ………………………………………… 4
(4)今後の見通し ………………………………………………………………… 4
(5)利益配分に関する基本方針及び当期・次期の配当 ……………………… 7
2.企業集団の状況 ………………………………………………………………… 8
3.経営方針 ………………………………………………………………………… 11
(1)会社の経営の基本方針 ……………………………………………………… 11
(2)中期経営計画 ………………………………………………………………… 12
4.会計基準の選択に関する基本的な考え方 …………………………………… 15
5.連結財務諸表及び注記 ………………………………………………………… 16
(1)連結貸借対照表 ……………………………………………………………… 16
(2)連結損益計算書及び連結包括利益計算書 ………………………………… 18
(3)連結株主資本等変動計算書 ………………………………………………… 20
(4)連結キャッシュ・フロー計算書 …………………………………………… 22
(5)連結財務諸表に関する注記事項 …………………………………………… 24
(継続企業の前提に関する注記)…………………………………………… 24
(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)…………………… 24
(会計方針の変更)…………………………………………………………… 27
(連結貸借対照表関係)……………………………………………………… 27
(連結損益計算書関係)……………………………………………………… 27
(連結株主資本等変動計算書関係)………………………………………… 29
(セグメント情報等)………………………………………………………… 31
(1株当たり情報)…………………………………………………………… 35
(重要な後発事象)…………………………………………………………… 36
6.個別財務諸表及び主な注記 …………………………………………………… 37
(1)貸借対照表 …………………………………………………………………… 37
(2)損益計算書 …………………………………………………………………… 39
(3)株主資本等変動計算書 ……………………………………………………… 40
(4)個別財務諸表に関する注記事項 …………………………………………… 42
(継続企業の前提に関する注記)…………………………………………… 42
当連結会計年度におけるDNPグループを取り巻く状況は、国内の雇用・所得環境の改善による個人消費の持ち直しやインバウンド需要の拡大等により、景気に緩やかな回復が見られました。一方で、株価・為替の急激な変動、地政学リスクの長期化、原材料や燃料等のコストの高止まり、米国をはじめとする各国・地域の政策動向、国内の物価上昇など、景気の先行きは依然として不透明な状況にあります。また、地球環境や人権問題等への対応、AI(人工知能)やXR(Extended Reality)等の先進技術などによって、ビジネスはより複雑かつ多様になり、競争も激化しています。
DNPグループは、環境・社会・経済の急激な変化やリスクに対応するだけでなく、自らが長期を見据えて変革を起こし、「より良い未来」をつくり出す事業活動を展開しており、独自の「P&I」(印刷と情報)の強みを掛け合わせ、多様なパートナーとの連携を深めて、事業領域の拡張と業績の向上に努めています。
当年度は2023-2025年度の3か年の「中期経営計画」の2年目として、「事業戦略」「財務戦略」「非財務戦略」に基づく具体的な取り組みを通じて、持続的な事業価値・株主価値の創出に注力しました。
事業戦略では、中長期にわたって強みを発揮できる事業ポートフォリオの構築を進めるとともに、注力事業領域を中心に新しい価値の創出を加速させています。財務戦略では、創出したキャッシュを事業のさらなる成長のための投資と株主還元に適切に配分していきます。非財務戦略では、「人への投資の拡大」「知的資本の強化」「環境への取り組み」を中心に推進し、サステナブルな成長を支える経営基盤の強化を図っています。三つの戦略のより詳細な内容は、【3.経営方針(2)中期経営計画 ②三つの戦略】に記載しています。
また、常に経営環境の変化を見極めながら、グループを挙げて事業継続マネジメント(BCM)の徹底を図り、企業活動の持続的な推進に努めています。
これらの結果、当連結会計年度のDNPグループの売上高は1兆4,576億円(前期比2.3%増)、営業利益は936億円(前期比24.1%増)、経常利益は1,159億円(前期比17.4%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は1,106億円(前期比0.2%減)となりました。
・スマートコミュニケーション部門
イメージングコミュニケーション関連は、写真プリント用の昇華型熱転写記録材が欧米市場で好調に推移しました。また、国内の証明写真サービスや欧米での撮影サービスの増加もあり、前年を上回りました。
情報セキュア関連は、1つのICチップで接触型と非接触型の規格に対応可能なデュアルインターフェイスカード等のICカードが堅調に推移したものの、BPO(Business Process Outsourcing)の大型案件が減少し、前年を下回りました。
マーケティング関連は、長年培ったマーケティング施策の実績や知見とデジタルの強みを掛け合わせた価値の提供に努めましたが、紙媒体の市場縮小の影響もあり、前年を下回りました。
出版関連は、図書館運営業務が受託館数の増加により堅調に推移したものの、雑誌等の市場縮小の影響などにより、前年を下回りました。なお、出版印刷事業は、意思決定の迅速化及び部門間の連携強化とともに、市場環境の変化の先取りをしていくため、2025年4月に組織再編を行い、製造・販売一体の事業推進体制に移行しました。
コンテンツ・XRコミュニケーション関連のうち、コンテンツ関連は、国内外で人気の知的財産(IP:Intellectual Property)を活用した大型企画展の主催をはじめ、イベント・物販ビジネスや、日本のIPの海外展開など、新たな価値の創出に努めました。XRコミュニケーション関連は、専門の強みを持つ社外のパートナーとの連携などに力を入れています。こうした取り組みやDNPの先進技術などが高く評価され、2025年日本国際博覧会(大阪・関西万博)における「日本政府館」のバーチャルパビリオンの企画制作に採択されました。今後も多様なパートナーとの共創を拡げ、仮想空間(メタバース)の活用を通じて、不登校の子どもの教育機会や居場所の創出など、社会課題の解決や体験価値の提供に向けてさらに事業を強化・拡大していきます。
その結果、部門全体の売上高は7,155億円(前期比0.5%減)となりました。営業利益は、紙媒体等の市場縮小による減収の影響を受けたものの、為替のプラス効果、人的資本や固定資産の適正化などの事業構造改革により、346億円(前期比32.5%増)となりました。
・ライフ&ヘルスケア部門
モビリティ・産業用高機能材関連は、リチウムイオン電池用バッテリーパウチが、スマートフォンやタブレット端末等の新機種用を中心にIT向けの需要が伸長しました。一方、車載向けは、2024年10月以降に需要の回復が見られたものの、年間を通じて電気自動車(EV)市場の需要停滞の影響が大きく、前年を下回りました。太陽電池関連は、世界的な需要の高まりにより、封止材を中心に好調に推移しました。自動車用部材の加飾フィルムは、内装用製品の販売が好調に推移しました。M&Aも積極的に行っており、2025年1月に、多様な成形品製造技術を駆使して、独自の自動車部品や産業機器向けの加飾部品等の事業を手掛ける株式会社光金属工業所の完全親会社であるHKホールディング株式会社の全株式を取得しました。2025年2月には、二次電池外装材・包装材などを手掛ける株式会社レゾナック・パッケージング(株式会社DNP高機能マテリアル彦根に社名変更)の全株式を取得しました。各社とDNPグループが培ってきた経営資源や技術・ノウハウなどの強みを掛け合わせることで、顧客への対応力をさらに強化し、競争力を向上させていきます。
包装関連は、原材料の値上げの影響を受けたものの、価格転嫁が進展したことに加え、スナックや日用品向け包材、ペットボトル用無菌充填システムなどが増加しました。また、「DNP環境配慮パッケージング GREEN PACKAGING®」や各種機能性包材の開発・販売にも注力し、前年を上回りました。
メディカル・ヘルスケア関連は、医療用パッケージの開発・販売に注力しました。また、メディカル・ヘルスケア業界向けの物流拠点として、2025年4月に、東京都に「小豆沢(あずさわ)センター」を開設しました。各企業が個別に行っている医薬品・医療機器の保管からセット作業、配送までをBPOとして請け負うことにより、低コストで物流の効率化を実現いたします。また、この施設は、商業印刷関連の製造拠点をメディカル物流向けに転用したもので、投資の効率化を実現するとともに、事業ポートフォリオの変革につながっています。
生活空間関連は、高い耐久性とデザイン性を両立させた外装材「アートテック®」が国内外で好調に推移したものの、国内の新設住宅着工戸数(持家)の減少などによって住宅向け内装材が減少し、前年を下回りました。
飲料事業は、北海道外のボトラーへの販売が減少したものの、主要な販売チャネルでの価格改定の効果や、自動販売機・コンビニエンスストア・Webサイトでの販売が好調に推移し、前年を上回りました。
その結果、部門全体の売上高は4,960億円(前期比5.0%増)となりました。営業利益は、包装関連事業の売上増加に加え、固定費の圧縮等のコストダウン、為替のプラス効果なども寄与し、237億円(前期比78.2%増)となりました。
・エレクトロニクス部門
デジタルインターフェース関連は、有機ELディスプレイ製造用メタルマスクが前期の旺盛な開発需要からの反動で減少したものの、光学フィルムが液晶テレビ用パネルの大型化にともなう出荷面積の拡大等で堅調に推移し、前年を上回りました。なお、当期は、福岡県北九州市の黒崎工場内に新設したメタルマスクの生産ラインが稼働を開始しており、タブレット端末やノートPC、車載デバイスでの有機ELディスプレイの採用拡大の状況を先取りしていきます。
半導体関連は、市場の回復によって半導体製造用フォトマスクが堅調に推移し、前年を上回りました。
その結果、部門全体の売上高は2,477億円(前期比5.3%増)となりました。営業利益は、デジタルインターフェース関連を中心に注力事業の売上が増加しましたが、メタルマスクの生産ライン増設による設備費増加の影響を受け、573億円(前期比1.4%減)となりました。
当連結会計年度末の資産、負債、純資産については、総資産は、現金及び預金の増加や、退職給付に係る資産、有形固定資産の減少などにより、前連結会計年度末に比べ377億円減少し、1兆9,178億円となりました。
負債は、未払法人税等の増加や、支払手形及び買掛金、繰延税金負債の減少などにより、前連結会計年度末に比べ98億円減少し、7,090億円となりました。
純資産は、当期純利益による増加や、剰余金の配当、自己株式の取得、その他有価証券評価差額金、退職給付に係る調整累計額の減少などにより、前連結会計年度末に比べ279億円減少し、1兆2,087億円となりました。
当連結会計年度末の現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ160億円増加し、2,506億円となりました。
営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益1,686億円、減価償却費537億円などにより1,327億円の収入(前連結会計年度は725億円の収入)となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得による支出570億円、投資有価証券の取得による支出878億円、投資有価証券の売却による収入1,193億円などにより367億円の支出(前連結会計年度は183億円の収入)となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、自己株式の取得による支出648億円、配当金の支払額150億円などにより874億円の支出(前連結会計年度は1,186億円の支出)となりました。
なお、DNPグループのキャッシュ・フロー指標のトレンドは次のとおりであります。
(注)自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い
※ 各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。
※ 株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式数(自己株式控除後)により算出しております。
※ キャッシュ・フローは、連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち、利子を支払っている全ての負債を対象としております。利払いは、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。
経営環境の先行きとして、国内では深刻な人手不足や物価の上昇、為替の急激な変動などが懸念されています。また、米国による相互関税など、各国・地域の政策の動向や、中国経済の成長力の低下、長期化する地政学リスクなどによって、世界経済も不透明な状況が続くと想定されます。
こうした状況のなか、DNPグループは、変化に受け身で対応するのではなく、長期を見据えて自らが「より良い未来」をつくり出していきます。2026年には、1876年の創業から150周年を迎える節目となり、今後のさらなる発展のために、「経営の基本方針」(詳細な内容は、【3.経営方針(1)会社の経営の基本方針】に記載しています。)に沿って、中期経営計画の各戦略をさらに加速させていきます。
3か年の中期経営計画の最終年度である2026年3月期の「連結業績予想」「セグメント別業績予想」「各セグメントの取り組み」は以下の通りです。
<連結業績予想> (単位:百万円)
<セグメント別業績予想> (単位:百万円)
<各セグメントの取り組み>
スマートコミュニケーション部門
イメージングコミュニケーション関連では、コーティング等の精密塗工技術を活かした昇華型熱転写記録材で世界トップのシェアを獲得しています。これらの写真プリント用製品や各種サービスを強みとして、フォトイメージング事業を国内外で展開しています。写真の楽しみ方は時代とともに変化し、近年は特にスマートフォンやSNSの利用が広がるなかで、写真のプリント(モノ)だけでなく体験(コト)の価値に対する生活者のニーズが高まっています。DNPグループはこうした動きに対し、高セキュリティな情報インフラと管理体制により個人情報を守りながら、写真の撮影から加工・プリント販売まで行うサービスや、クラウド型の画像販売サービスなどを幅広く開発・提供していきます。
情報セキュア関連では、企業・団体等での業務効率化・人件費削減・コスト競争力強化などの需要を背景に、BPO事業の拡大に努めます。また、国内トップシェアのICカード事業等で培ったDNP独自のセキュリティ関連の強みを活かし、グローバルな情報社会に欠かせない認証サービスや多様な決済手段を安全・安心な形で提供していきます。
コンテンツ・XRコミュニケーション関連のうち、コンテンツ関連では、国内外の多様なIPホルダーやクリエイターとのネットワーク、デジタルアーカイブや高精細画像処理の技術、版権処理の実績と信頼などを活かし、国内外で企画展等のイベントや商品開発、ゲーム機器開発などの事業を展開していきます。XRコミュニケーション関連では、各種サービスのキーとなる個人情報等の重要情報を安全に認証する強みや、ビジネスプロセスを統合・最適化させる強みなどを活かしていきます。リアルとデジタルの双方で大量のデータを安全かつシームレスにつなぎ、メタバースをはじめ、情報社会の進化と人々の体験価値の向上に貢献していきます。
出版・教育関連では、honto電子書店や、電子図書館、教育ICT等の事業を一層推進していきます。出版印刷事業については、2025年4月に製造・販売一体の事業推進体制に移行し、意思決定の迅速化と部門間連携を強化するとともに、市場環境の変化に迅速かつ適切に対応していきます。
ライフ&ヘルスケア部門
当部門全体では、より強靭な事業ポートフォリオの構築に努め、「市場成長性・魅力度」と「事業収益性」がより高い事業へのシフトを加速させるとともに、拠点の再編やリソースの最適化なども進め、収益力を高めていきます。
モビリティ・産業用高機能材関連では、世界トップシェアを獲得しているリチウムイオン電池用バッテリーパウチについて、車載向けの需要が、従来のEVからPHEV・HEVにも拡大すると見込まれており、これらの取り込みに注力していきます。また、全固体・半固体電池などの次世代電池に向けたパウチの開発も進めます。加えて、安全で快適な次世代モビリティ社会の実現に向けた製品・サービスの早期事業化などにも注力していきます。
メディカル・ヘルスケア関連では、原薬製造・製剤・剤形変更・医療用パッケージ製造等の製薬サポート事業を中心に進めていきます。また、DNPグループ内の強みの掛け合わせや社外のパートナーとの協業によって、画像診断事業や次世代医薬品事業の成長を加速させていきます。
また、意匠性と、抗菌・抗ウイルス性能や耐候性等の機能性を高めた生活空間関連の製品、酸素・水蒸気等のガス透過を防いで内容物を守るとともに環境に配慮して心豊かな暮らしをデザインする各種パッケージ、太陽電池の耐久性等を高める封止材など、多様な高付加価値製品の開発・提供に注力していきます。
エレクトロニクス部門
世界トップシェアの製品を多く展開している当部門では、積極的な設備投資によって各事業の拡大をさらに加速させていきます。DNP独自の強みを活かした業界最先端の製品開発や、国内外の企業との協業等によるサービス開発も行い、事業の拡大に努めていきます。
デジタルインターフェース関連では、世界トップシェアの有機ELディスプレイ製造用メタルマスクの事業で、多様な情報端末への有機ELディスプレイ拡大のニーズを先取りしていきます。すでに黒崎工場(福岡県)の大型メタルマスクの生産ラインを稼働させることで、生産能力を従来の2倍以上にする対応を進めており、今後の需要拡大のなかでも安定的に事業を成長させていきます。また、反射防止用表面フィルム等の光学フィルムについても、世界トップシェアの強みを活かしていきます。テレビ等のディスプレイの大型化に対応し、三原工場(広島県)に広幅の製造ラインを増設する計画で(2025年度上期稼働予定)、この生産能力拡大によって一層の増産とシェア拡大を図ります。
半導体関連のフォトマスクでは、生成AIの拡がりなどによってクラウド環境やデータセンター等での中長期的な半導体需要の拡大が見込まれるなか、マルチビーム描画機の増設やミドルエンド向け製品の生産能力拡大などの設備投資を行い(2023-2025年度に順次稼働)、売上を拡大させていきます。また、ロジック半導体等の最先端製品の製造プロセスであるEUV(Extreme Ultra-Violet:極端紫外線)リソグラフィに対応したフォトマスクの製造も推進します。Rapidus株式会社が参画する国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の「ポスト5G情報通信システム基盤強化研究開発事業」に再委託先として参画し、製造プロセスと保証に関わる技術を提供します。2025年度までには線幅2ナノメートル(nm:10億分の1メートル)世代の製造プロセスの開発を完了し、2027年度の量産開始に向けて生産技術を確立していきます。ベルギーに本部を置く最先端の国際研究機関imec(Interuniversity Microelectronics Centre:大学際微細電子工学中央研究団)とも引き続き協力し、1nm世代も見据えたフォトマスク製造技術を開発していきます。
また、次世代半導体パッケージの重要部材「有機インターポーザ」「TGVガラスコア基板」等の開発を進めたり、光電融合といった次世代の技術に対応した事業の開発を進めるなど、社外のパートナーとのアライアンスを強化すること等により、半導体サプライチェーンへの提供価値の拡大に努めています。近年は、大手半導体メーカーがガラスコア基板の採用を公表したほか、チップレット等の次世代半導体技術が注目されており、DNPはこうした市場のニーズに対して新しい価値の提供を加速させていきます。2025年3月には、半導体パッケージ基板のメーカー大手である新光電気工業株式会社の株式取得を目的とする特別目的会社への出資が完了しました。
DNPグループは、独自の「P&I」(印刷と情報)の強みを掛け合わせるとともに、パートナーとの連携を強化して、この三つのセグメントの事業を拡大し、「より良い未来」の実現を加速させていきます。リアルとバーチャル、アナログとデジタル、モノづくりとサービスなど、ハイブリッドな強みを有し、それらを掛け合わせる「オールDNP」の相乗効果を発揮できることは、他にはない差別化要因となっています。こうした強みを最大限に活かし、XRやメタバース、AIや自動運転などの技術革新を追い風とし、情報セキュリティや国内の少子高齢化、環境・エネルギー等の社会課題の解決やメガトレンドの変化をビジネスチャンスと捉え、新しい価値を開発して国内外の生活者に提供していきます。
DNPグループは、持続可能なより良い社会、より心豊かな暮らしを実現することを通じて、長期的な成長を図るとともに、安定的な利益還元を実施することで、株主の皆様をはじめとするステークホルダーの期待に応えることを経営の重要な施策の一つと位置付けています。
利益の配分については、株主の皆様に安定的かつ継続的に行うことを基本とし、中長期の経営視点から、財務基盤の安定を維持しつつ、成長事業への投資と株主還元のバランスを考慮した上で、業績や配当性向などを総合的に勘案して実行していきます。
また、将来の事業展開に備えて適切な内部留保を確保し、経営基盤を強化していきます。内部留保資金については、資金需要や市場動向を鑑みながら、今後の新製品・新サービス・新技術の開発投資、新規事業展開のための設備投資、戦略的提携やM&A、それらを支える人材への投資などに充当していきます。自己株式取得については、株主還元と資本の適正化を目的として、適宜適切に実施していきます。
こうした施策は将来にわたる利益の増大に寄与し、株主の皆様への利益還元につながるものと考えています。
この基本方針に基づき、当期の配当金については、期末配当金を1株当たり22円とさせていただく予定です。なお、当社は2024年10月1日付で普通株式1株につき2株の割合で株式分割を実施しており、この期末配当金を当該株式分割前に換算すると1株当たり44円に相当します。中間配当金(1株当たり32円)とあわせて、年間配当金は76円となり、前期の64円から12円の増配となります。これにより、当期の連結配当性向は、15.9%になります。
2026年3月期の配当金については、中間配当金18円、期末配当金22円とさせていただき、年間配当金は40円となる見込みです。
DNPグループは、当社及び子会社139社、関連会社25社で構成され、スマートコミュニケーション、ライフ&ヘルスケア、エレクトロニクスに関連する事業活動を行っております。
DNPグループの事業における位置づけ等は、おおむね次のとおりです。なお、次の3部門は、セグメントの区分と同一であります。
≪スマートコミュニケーション部門≫
単行本・辞書・年史等の書籍、週刊誌・月刊誌・季刊誌等の雑誌、企業PR誌、教科書、電子書籍、
販促から顧客分析に関わるデジタルマーケティング支援、
企業の業務プロセス・販売プロセスに関わるBPRコンサルとBPOサービス、
コンタクトセンター事業、IPS、ICカード、決済関連サービス、カード関連機器、
認証・セキュリティサービスと関連製品、ICタグ、ホログラム、ビジネスフォーム、
カタログ、チラシ、パンフレット、カレンダー、POP、デジタルサイネージ(電子看板)、
イベント・店舗・商品・コンテンツ等の企画・開発・制作・施工・運営、
生成AIを活用したサービス、バーチャル空間の企画・開発・制作・運営、
昇華型熱転写製品(カラーインクリボン、受像紙、昇華型フォトプリンター)、
溶融型熱転写製品(モノクロインクリボン)、証明写真機事業、顔写真・IDソリューション、
エンタメ・アミューズフォトソリューション、
電子書籍流通・販売、図書販売、図書館運営、その他
[主な関係会社]
≪ライフ&ヘルスケア部門≫
リチウムイオン電池用部材、太陽電池用部材、電子部品搬送用資材、多機能断熱ボックス、
その他産業用高機能材、食品・飲料・菓子・日用品・医療品用等の各種包装材料、カップ類、
プラスチックボトル、ラミネートチューブ、プラスチック成型容器、無菌充填システム、
住宅・店舗・オフィス・車両・家電製品・家具等の内外装材、自動車等のプラスチック成型部品、
金属化粧板、医薬原薬中間体受託製造、医薬品受託製剤、炭酸飲料、コーヒー飲料、ティー飲料、
果汁飲料、機能性飲料、ミネラルウォーター、アルコール飲料、その他
[主な関係会社]
≪エレクトロニクス部門≫
ディスプレイ用光学フィルム、有機ELディスプレイ用メタルマスク、
液晶ディスプレイ用大型フォトマスク、半導体製品用フォトマスク、リードフレーム、LSI設計、
ハードディスク用サスペンション部品、スマホ用カメラモジュール部品、その他
[主な関係会社]
<複数の事業を行う関係会社>
(注)※:持分法適用関連会社
【事 業 系 統 図】
以上、述べた事項を事業系統図によって示すと次のとおりであります。
DNPグループは、サステナブルな社会の実現を目指し、「人と社会をつなぎ、新しい価値を提供する。」ことを企業理念に掲げています。この理念に基づき、持続可能なより良い社会と、より心豊かな暮らしを実現するために、長期を見据えて、自らがより良い未来をつくり出すための事業活動を展開していくことを「経営の基本方針」としています。
さまざまな活動を通じて、社会課題を解決するとともに、人々の期待に応える新しい価値を創出し、それらの価値を生活者の身近に常に存在する「あたりまえ」のものにしていきます。人々にとって「欠かせない価値」を生み出し続けることで、DNPグループ自身が「欠かせない存在」になるように努めており、こうした姿勢を「未来のあたりまえをつくる。」というブランドステートメントで表明しています。
DNPグループは、「経営の基本方針」に沿った取り組みを通じて、持続的に事業価値・株主価値を創出していきます。また、事業活動の評価指標としてROEやPBRなどを用いて、価値向上の達成状況を評価・分析し、次の施策の効果を高めていきます。
2024年3月には、DNPグループが「より良い未来」として目指す、それぞれ相互関係にある「4つの社会」に対して、何をすべきか、どんな価値をつくり出していくかを具体化した「マテリアリティ(重要課題)」を特定しています。
<DNPのマテリアリティ>
・安全・安心かつ健康に心豊かに暮らせる社会
DNPグループは、自ら変化を生み出し、変化に柔軟に対応することで、環境・社会・経済の持続可能性を高めていきます。
・快適にコミュニケーションができる社会
DNPグループは、リアルとデジタルをつなぐことで、得られる体験価値の質を高めるとともに、人々の活動の機会を拡げていきます。
・人が互いに尊重し合う社会
DNPグループは、相互に理解を深め、認め合うことで、誰もがいきいきと活躍できる場をつくっていきます。
・経済成長と地球環境が両立する社会
DNPグループは、環境保全・環境負荷の低減に取り組むことで、ネイチャーポジティブなバリューチェーンを実現していきます。
①計画の概要
DNPグループは、「経営の基本方針」に基づき、2026年3月期を最終年度とする3か年の中期経営計画を2023年4月から実行しています。この計画では、「事業戦略」を中心に持続的な価値創出の具体策を実行するとともに、それを支える経営資本の強化に向けて「財務戦略」と「非財務戦略」を推進し、事業価値・株主価値を高めていきます。
②三つの戦略
〔1〕事業戦略
〔1-1〕中長期の事業ポートフォリオの考え方
「事業戦略」では、市場成長性・魅力度と事業収益性を基準として、目指すべき中長期の事業ポートフォリオを明確にしています。市場成長性・魅力度が高い「成長牽引事業」(*1)と「新規事業」(*2)を「注力事業領域」と位置付け、この領域の事業にリソース(経営資源)を集中的に投入し、必要な組織・体制なども十分に整備して、利益を一層拡大させていきます。また、DNP独自の強みを進化・深耕させるほか、DNPならではの社会・関係資本である多様なパートナーとの共創(DNPと異なる強みを持った企業とのM&Aなど)も加速させて、「No.1」の獲得に努めていきます。
*1 成長牽引事業:デジタルインターフェース関連、半導体関連、モビリティ・産業用高機能材関連
*2 新規事業:コンテンツ・XRコミュニケーション関連、メディカル・ヘルスケア関連
一方、市場成長性・魅力度の伸びは低水準ながら収益性の高い「基盤事業」(*3)については、事業プロセスの効率向上などによって、安定的なキャッシュの創出に努めていきます。また、現状では市場成長性と収益性がともに低い水準にある「再構築事業」(*4)については、生産能力や拠点の縮小・撤退を含めた最適化を進めるとともに、注力事業領域へのリソースの再配分や、独自の強みを有した製品・サービスの強化などを推進していきます。
*3 基盤事業:イメージングコミュニケーション関連、情報セキュア関連
*4 再構築事業:既存印刷関連、飲料事業
〔1-2〕各セグメントにおける戦略
〇スマートコミュニケーション部門
当部門では、投下資本とキャッシュ創出のバランスを見ながら効率的・効果的な投資を行うほか、DNP独自の強みを活かし、国内外の企業との協業やサービス開発を進めていきます。また、紙メディアの印刷関連については、再構築事業の一つとして市場規模に対応した合理化・適正化をさらに進めます。
新規事業の「コンテンツ・XRコミュニケーション関連」では、リアルとバーチャルの空間をシームレスかつセキュアに行き来できるメタバース上のDXサービス等を実現し、人々の体験価値を高めていきます。国内外の多様なIPホルダーやクリエイターとの連携を深め、高精細画像処理やセキュリティ基盤を活かしたデータ処理の技術などの強みも活かし、人々のコミュニケーションの価値を高める新規市場を創出していきます。また、着実に収益を積み上げる基盤事業として、写真プリント等の多様な製品・サービスを展開する「イメージングコミュニケーション関連」や、国内トップシェアのICカードや各種認証サービス等の「情報セキュア関連」の事業で、グローバルな投資を拡大していきます。そのほか、企業・自治体等の業務効率化やDX(デジタルトランスフォーメーション)のニーズを捉え、業務プロセスを最適化して関連業務を受託するBPO事業の拡大を図ります。
〇ライフ&ヘルスケア部門
成長牽引事業である「モビリティ・産業用高機能材関連」では、世界シェアトップのリチウムイオン電池用バッテリーパウチのEV向けのグローバル展開について、海外拠点への積極的な設備投資などを推進します。この製品とモビリティ(移動用車両)向けの多様な内外装加飾材を中心に事業を展開し、数十年先を見据えて、EVの航続距離の延伸や自動運転、快適な移動空間の実現に取り組んでいきます。
新規事業の「メディカル・ヘルスケア関連」では、各種印刷物や包装・半導体等の事業で培った画像処理やカラーマネジメント、無菌・無酸素充填、ミクロ・ナノ造形、精密有機合成などの技術を掛け合わせ、原薬製造・製剤・剤形変更・医療パッケージ製造などの製薬サポート事業を展開していきます。関連するパートナーとの相乗効果の最大化にも取り組み、画像診断やオンライン診療などのスマートヘルスケア事業の拡大に努め、人々の健康寿命の延伸に貢献していきます。
包装関連事業等については、拠点の再編などによる収益性の改善・向上を図るとともに、「DNP透明蒸着フィルム IB(Innovative Barrier)-FILM®」等の独自製品や環境に配慮した各種包材のグローバル供給能力の拡大などに努めていきます。
〇エレクトロニクス部門
当部門では、積極的な設備投資を推進するとともに、DNP独自の強みを活かした新製品の開発、社外のパートナーとのアライアンスによる半導体サプライチェーンへの提供価値拡大などによって、事業の拡大を加速させていきます。
成長牽引事業の一つ「デジタルインターフェース関連」では、有機ELディスプレイ製造用メタルマスクやディスプレイ用光学フィルムなど、世界トップシェアの製品を中心に、技術革新の最新の潮流も捉えて、リアルとバーチャル、アナログとデジタルをつなぐ新しい価値を創出していきます。
もう一つの成長牽引事業「半導体関連」では、自動運転や遠隔教育・遠隔医療、クラウド環境やデータセンターの広がりなどによって全世界のデータ流通量が飛躍的に増大するなか、半導体サプライチェーン全体に不可欠なファインデバイスを開発・提供していきます。
〔2〕財務戦略
持続的な事業価値と株主価値の創出に向けて、安定的な財務基盤を構築・維持した上で、キャッシュを成長投資に振り向けるとともに、株主還元にも適切に配分していきます。
〇キャッシュ・アロケーション戦略
注力事業領域への積極的な投資と個々の事業の効率化を推進し、成長投資の原資となる営業キャッシュ・フローを安定的に創出していきます。資産効率の改善に向けては、政策保有株式の売却を加速し、遊休不動産の縮減にも着実に取り組んでいきます。また、有利子負債の活用を含む適切な資金調達方法を検討するなど、資金効率の最大化に努めていきます。
創出したキャッシュは、注力事業領域に集中的に投資するとともに、経営基盤の構築に向けた投資にも配分していきます。長期にわたって企業活動を推進し、社会や人々に価値を提供し続けていくため、成長投資の推進と株主還元のバランスを考慮した上で、株主還元にも積極的に配分していきます。
〔3〕非財務戦略
〇人的資本の強化
DNPグループは、引き続き「人への投資」を積極的に進めていきます。2022年には「人的資本ポリシー」を策定しており、「人への投資」を企業価値の向上にさらに明確に結びつけ、グローバルでの「人的創造性(付加価値生産性)」を飛躍的に高めていくための取り組みを進めています。
価値創造に向けた社員のキャリア自律支援と組織力の強化に向けて、DNP版「よりジョブ型も意識した処遇と関連施策」を展開しています。また、複線型のポスト型処遇、キャリア自律支援に向けた人的投資、競争力の高い報酬の水準と体系の維持・確保、組織開発の充実などを進めています。
健康経営については「DNPグループ健康宣言」に基づき、多様な個の強みを引き出すチーム力の強化とマネジメント改革に取り組んでいます。「DNP価値目標(DVO:DNP Value Objectives)制度」や組織のエンゲージメントを高める施策を展開し、社員の幸せ・幸福度を高めるよう推進しています。
事業戦略に基づく適材適所の人材配置の実現については、タレントマネジメントシステムを活用したICT人材・DX人材のスキルレベルの可視化、人材ポートフォリオに基づく採用・育成、人材再配置に必要なリスキリングの強化などを進めていきます。
また、DNPグループは、社員のあらゆる多様性を尊重し、一人ひとりの多様な強みを掛け合わせることが価値の創出に欠かせないと考え、ダイバーシティ&インクルージョン(D&I)の推進を重要な経営課題の一つとしています。D&I推進の基本方針である「多様な人材の育成」「多様な働き方の実現」「多様な人材が活躍できる風土醸成」の具現化に向けた施策をさらに進めていきます。
〇知的資本の強化
DNP独自の強みと、DNPとは異なる強みを持った社外のパートナーとの連携を活かして、知的資本を強化していきます。
研究開発の方針として、DNP自身がつくり出したい「より良い未来」の姿を描き、それを起点とした“未来シナリオ”を実現するため、独自の技術等の強みを強化・連動させて、新製品・新サービスの開発・提供につなげていきます。注力事業領域を中心とした新規テーマの創出、基盤技術の強化と新製品開発、オープンイノベーションによる戦略的な技術の獲得と製品化・事業化などを推進します。ライフ&ヘルスケア部門をはじめ、3つの事業セグメントで海外での事業展開・マーケティング・研究開発の強化にも努めます。また、多様な事業を通じて獲得してきた特許等の知的資本の新製品・新サービスへの展開、社内外の強みを積極的に掛け合わせる組織風土の構築・醸成なども進めて、既存事業と新規事業の両方で新しい価値を創出していきます。
DNPグループにとっての「DX」は、アナログとデジタル、リアルとバーチャル、モノづくりとサービスなど、異なる分野での強みを融合し、独自のビジネスモデルや価値を生み出すことであると位置付けています。新規事業の創出と既存事業の変革、生産性の飛躍的な向上、社内の情報基盤の革新などを進めていきます。
〇環境への取り組み
DNPグループは常に、事業活動と地球環境の共生を考え、地球環境問題への対応を重要な経営課題の一つに位置付けています。「価値の創出(事業の推進)」と「基盤の強化」の両輪で環境関連の課題の解決に取り組み、「脱炭素社会」「循環型社会」「自然共生社会」の実現に貢献していきます。
「価値の創出(事業の推進)」については、環境負荷の低減と事業の付加価値の向上をともに実現する事業ポートフォリオへの転換、環境をテーマとした新規事業の創出、低炭素材料・素材の開発・活用、製品単位のCO2排出量の算定と削減、循環型社会に向けたリサイクルスキームの構築、リサイクル材の活用促進などに取り組んでいきます。
「基盤の強化」では、環境負荷の見える化、再生可能エネルギーの導入、環境負荷を考慮した省エネ設備への投資、生産拠点の最適化、プラスチックを中心とした資源の効率的な利用、原材料のトレーサビリティの確保、生態系への負荷の低減などに取り組んでいきます。
〔4〕ガバナンス
DNPグループは、環境・社会・経済の急激な変化など、経営に大きな影響を与えるリスクを評価して中長期的な経営戦略に反映し、そのリスクを事業機会に転換していくプロセスの強化に取り組んでいます。
この取り組みを加速させるため、代表取締役社長を委員長とする「サステナビリティ推進委員会」を運用しています。当委員会では、中期経営計画の実行の過程で環境・社会・経済の急激な変化を捉え、適切に経営戦略に反映していくため、経営会議・取締役会に報告・提言しています。
4.会計基準の選択に関する基本的な考え方
当社グループは、連結財務諸表の作成にあたり、日本基準を適用しております。IFRSの適用につきましては、今後も検討のうえ、国内外の諸情勢を踏まえて適切に対応していく方針であります。
前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
該当事項はありません。
① 連結の範囲及び持分法の適用に関する事項
② 連結の範囲及び持分法適用の範囲の異動状況
【連結の範囲】
当連結会計年度より、株式取得等に伴い㈱DNP高機能マテリアル彦根他5社を新たに連結の範囲に含めております。また、合併による消滅等に伴い7社を連結の範囲から除外しております。
【持分法適用の範囲】
当連結会計年度より、株式取得に伴い1社を新たに持分法の適用範囲に含めております。また、株式売却により1社を持分法の適用範囲から除外しております。
③ 連結子会社の事業年度等に関する事項
連結子会社のうち、北海道コカ・コーラボトリング㈱他33社の決算日は12月31日、丸善CHIホールディングス㈱他18社の決算日は1月31日でありますが、連結財務諸表の作成にあたってはそれぞれ同日現在の財務諸表を使用しております。
また、㈱インテリジェント ウェイブの決算日は6月30日、シミックCMO㈱他4社の決算日は9月30日、DNP田村プラスチック㈱他1社の決算日は10月31日、㈱DNP・SIG Combiblocの決算日は12月31日であり、それぞれ仮決算に基づく財務諸表を使用しております。
上記の決算日または仮決算日と連結決算日との間に生じた重要な取引については、連結上必要な 調整を行っております。
④ 会計方針に関する事項
ア.重要な資産の評価基準及び評価方法
イ.重要な減価償却資産の減価償却の方法
ウ.重要な引当金の計上基準
エ.収益及び費用の計上基準
オ.退職給付に係る会計処理の方法
カ.のれんの償却に関する事項
キ.連結キャッシュ・フロー計算書における資金の範囲
(法人税、住民税及び事業税等に関する会計基準等の適用)
「法人税、住民税及び事業税等に関する会計基準」(企業会計基準第27号 2022年10月28日)、「包括利益の表示に関する会計基準」(企業会計基準第25号 2022年10月28日)及び「税効果会計に係る会計基準の適用指針」(企業会計基準適用指針第28号 2022年10月28日)を当連結会計年度の期首から適用しています。
これによる、連結財務諸表への影響はありません。
(グローバル・ミニマム課税制度に係る法人税等の会計処理及び開示に関する取扱いの適用)
「グローバル・ミニマム課税制度に係る法人税等の会計処理及び開示に関する取扱い」(実務対応報告第46号 2024年3月22日)を当連結会計年度の期首から適用しています。
これによる、連結財務諸表への影響はありません。
当社グループは、減損損失の算定にあたり、主として損益の単位となる事業グループを基準に資産のグルーピングを行っております。また、遊休資産については個別物件ごとに減損の検討を行っております。
この結果、収益性が低下した事業用資産グループ、使用見込がない遊休資産について、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失(70,268百万円)として特別損失に計上しております。
その内訳は、建物及び構築物27,204百万円、機械装置及び運搬具24,423百万円、建設仮勘定6,425百万円、ソフトウエア6,160百万円、のれん1,249百万円、その他4,805百万円です。
収益性が低下した資産の回収可能価額は使用価値又は正味売却価額により測定しております。使用価値については、今後の営業活動から生じるキャッシュ・フローを加重平均資本コストを基礎とした割引率で割引いて算定しておりますが、今後の営業活動から生じるキャッシュ・フローがマイナスと見込まれる場合は零として評価しております。また、正味売却価額は、不動産鑑定等を基準として算定しております。なお、閉鎖・移転を計画している拠点については、拠点の閉鎖・移転時に不要となる資産の帳簿価額をそれぞれ減額しております。
遊休資産の回収可能価額については、正味売却価額により測定しており、正味売却価額については売却予定価額等により算定しております。
前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
1.発行済株式の種類及び総数並びに自己株式の種類及び株式数に関する事項
(単位:株)
(注)1.普通株式の発行済株式総数の減少15,000,000株は、自己株式の消却による減少15,000,000株であります。
2.普通株式の自己株式数の増加21,968,902株の内訳は、以下のとおりであります。
・取締役会決議による自己株式の取得による増加 21,954,700株
・譲渡制限付株式報酬制度における自己株式の無償取得による増加 10,509株
・単元未満株式の買取りによる増加 3,693株
3.普通株式の自己株式数の減少15,051,261株の内訳は、以下のとおりであります。
・自己株式の消却による減少 15,000,000株
・譲渡制限付株式報酬としての自己株式の処分による減少 51,242株
・単元未満株式の売渡しによる減少 14株
・持分法適用関連会社に対する持分率の変動による減少 5株
2.配当に関する事項
(1)配当金支払額
(2)基準日が当連結会計年度に属する配当のうち、配当の効力発生日が翌連結会計年度となる もの
当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
1.発行済株式の種類及び総数並びに自己株式の種類及び株式数に関する事項
(単位:株)
(注)1.普通株式の発行済株式総数の増加277,240,346株は、株式分割による増加277,240,346株であります。
2.普通株式の発行済株式総数の減少30,000,000株は、自己株式の消却による減少30,000,000株であります。
3.普通株式の自己株式数の増加65,202,284株の内訳は、以下のとおりであります。
(株式分割前)
・取締役会決議による自己株式の取得による増加 9,479,700株
・譲渡制限付株式報酬制度における自己株式の無償取得による増加 696株
・単元未満株式の買取りによる増加 1,851株
(株式分割時・株式分割後)
・株式分割による増加 47,090,714株
・取締役会決議による自己株式の取得による増加 8,627,200株
・単元未満株式の買取りによる増加 1,585株
・持分法適用関連会社に対する持分率の変動による増加 538株
4.普通株式の自己株式数の減少30,033,783株の内訳は、以下のとおりであります。
(株式分割前)
・譲渡制限付株式報酬としての自己株式の処分による減少 33,738株
・持分法適用関連会社に対する持分率の変動による減少 5株
(株式分割後)
・自己株式の消却による減少 30,000,000株
・単元未満株式の売渡しによる減少 40株
2.配当に関する事項
(1)配当金支払額
(注)2024年10月1日付で普通株式1株につき2株の割合で株式分割を行っております。「1株当たり配当額」
については、当該株式分割前の金額を記載しております。
(2)基準日が当連結会計年度に属する配当のうち、配当の効力発生日が翌連結会計年度となる もの
1.報告セグメントの概要
(1)報告セグメントの決定方法
当社の報告セグメントは、当社の構成単位のうち分離された財務情報が入手可能であり、取締役会が、経営資源の配分の決定及び業績を評価するために、定期的に検討を行う対象となっております。
当社グループは、提供する製品やサービス別に事業部門を構成し、各事業部門単位で国内及び海外の包括的な戦略を立案し事業活動を展開しており、「スマートコミュニケーション部門」「ライフ&ヘルスケア部門」「エレクトロニクス部門」の3部門を報告セグメントとしております。
(2)各報告セグメントに属する製品及びサービスの種類
各部門における具体的な商材は「2.企業集団の状況」に記載のとおりであります。
2.報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産、その他の項目の金額の算定方法
報告されている事業セグメントの会計処理の方法は、「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」における記載と概ね同一であります。
報告セグメントの利益は、営業利益ベースの数値であります。セグメント間の内部売上高及び振替高は、市場実勢価格に基づいております。
3.報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産、その他の項目の金額に関する情報
及び収益の分解情報
前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
(単位:百万円)
(注)1.調整額は以下のとおりであります。
(1)セグメント利益の調整額は、報告セグメントに帰属しない基礎研究並びに各セグメント共有の研究等に係る費用であります。
(2)セグメント資産の調整額は、各報告セグメントに配分していない全社資産及びセグメント間取引消去等であります。
(3)減損損失の調整額は、各報告セグメントに配分していない全社資産に係るものであります。
(4)持分法適用会社への投資額の調整額は、各報告セグメントに属していないものであります。
(5)有形固定資産及び無形固定資産の増加額の調整額は、本社建物等の設備投資額であります。
2.セグメント利益は、連結財務諸表の営業利益と調整を行っております。
3.売上高には、顧客との契約から生じる収益とそれ以外の収益を含めておりますが、そのほとんどが顧客との契約から生じる収益であり、それ以外の収益に重要性はないため、区分表示しておりません。
当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
(単位:百万円)
(注)1.調整額は以下のとおりであります。
(1)セグメント利益の調整額は、報告セグメントに帰属しない基礎研究並びに各セグメント共有の研究等に係る費用であります。
(2)セグメント資産の調整額は、各報告セグメントに配分していない全社資産及びセグメント間取引消去等であります。
(3)減損損失の調整額は、各報告セグメントに配分していない全社資産に係るものであります。
(4)持分法適用会社への投資額の調整額は、各報告セグメントに属していないものであります。
(5)有形固定資産及び無形固定資産の増加額の調整額は、本社建物等の設備投資額であります。
2.セグメント利益は、連結財務諸表の営業利益と調整を行っております。
3.売上高には、顧客との契約から生じる収益とそれ以外の収益を含めておりますが、そのほとんどが顧客との契約から生じる収益であり、それ以外の収益に重要性はないため、区分表示しておりません。
前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
1.製品及びサービスごとの情報
セグメント情報に同様の情報を開示しているため、記載を省略しております。
2.地域ごとの情報
(1)売上高
(注)1.売上高は顧客の所在地を基礎とし、国又は地域に分類しております。
2.国又は地域の区分の方法は、地理的近接度によっております。
3.各区分に属する主な国又は地域は以下のとおりであります。
(2)有形固定資産
本邦に所在している有形固定資産の金額が、連結貸借対照表の有形固定資産の金額の90%を超えているため、記載を省略しております。
3.主要な顧客ごとの情報
外部顧客への売上高のうち、連結損益計算書の売上高の10%以上を占める相手先がないため、記載事項はありません。
当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
1.製品及びサービスごとの情報
セグメント情報に同様の情報を開示しているため、記載を省略しております。
2.地域ごとの情報
(1)売上高
(注)1.売上高は顧客の所在地を基礎とし、国又は地域に分類しております。
2.国又は地域の区分の方法は、地理的近接度によっております。
3.各区分に属する主な国又は地域は以下のとおりであります。
(2)有形固定資産
本邦に所在している有形固定資産の金額が、連結貸借対照表の有形固定資産の金額の90%を超えているため、記載を省略しております。
3.主要な顧客ごとの情報
外部顧客への売上高のうち、連結損益計算書の売上高の10%以上を占める相手先がないため、記載事項はありません。
(注)1.2024年10月1日付で普通株式1株につき2株の割合で株式分割を行っております。前連結
会計年度の期首に当該株式分割が行われたと仮定し、1株当たり純資産額、1株当たり当
期純利益及び潜在株式調整後1株当たり当期純利益を算定しております。
2.1株当たり当期純利益及び潜在株式調整後1株当たり当期純利益の算定上の基礎は、以下
のとおりであります。
3.1株当たり純資産額の算定上の基礎は、以下のとおりであります。
(投資有価証券の売却)
当社は、保有資産の効率化を図るため、保有する上場有価証券1銘柄を2025年4月18日付で売却しました。
当該事象により、2026年3月期において、投資有価証券売却益345億円を特別利益として計上します。
(普通社債の発行)
当社は、2025年3月14日開催の取締役会決議に基づき、普通社債を発行しました。その概要は次のとおりです。
(自己株式の取得)
当社は、2025年5月13日開催の取締役会において、会社法第165条第3項の規定により読み替えて適用される同法第156条の規定に基づき、自己株式を取得することを決議いたしました。
詳細は、2025年5月13日付「自己株式取得に係る事項の決定に関するお知らせ」をご参照ください。
前事業年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
当事業年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
該当事項はありません。
以 上