1.経営成績等の概況 ………………………………………………………………………………………………2
(1)当期の経営成績の概況 ……………………………………………………………………………………2
(2)当期の財政状態の概況 ……………………………………………………………………………………6
(3)当期のキャッシュ・フローの概況 ………………………………………………………………………7
(4)今後の見通し ………………………………………………………………………………………………8
(5)利益配分に関する基本方針及び当期・次期の配当 ……………………………………………………8
2.企業集団の状況 …………………………………………………………………………………………………9
3.経営方針 …………………………………………………………………………………………………………11
(1)会社の経営の基本方針 ……………………………………………………………………………………11
(2)目標とする経営指標 ………………………………………………………………………………………11
(3)中長期的な会社の経営戦略 ………………………………………………………………………………12
4.会計基準の選択に関する基本的な考え方 ……………………………………………………………………13
5.連結財務諸表及び主な注記 ……………………………………………………………………………………14
(1)連結貸借対照表 ……………………………………………………………………………………………14
(2)連結損益計算書及び連結包括利益計算書 ………………………………………………………………16
連結損益計算書 …………………………………………………………………………………………………16
連結包括利益計算書 ……………………………………………………………………………………………17
(3)連結株主資本等変動計算書 ………………………………………………………………………………18
(4)連結キャッシュ・フロー計算書 …………………………………………………………………………20
(5)連結財務諸表に関する注記事項 …………………………………………………………………………22
(継続企業の前提に関する注記) ………………………………………………………………………………22
(会計方針の変更に関する注記) ………………………………………………………………………………22
(セグメント情報等の注記) ……………………………………………………………………………………22
(1株当たり情報の注記) ………………………………………………………………………………………26
(重要な後発事象の注記) ………………………………………………………………………………………26
当連結会計年度においては、依然としてウクライナ情勢の終息時期が見通せないことに加えて、米国政権の政策動向の不確実性など、複合的な要因による外国為替相場の変動、電力・エネルギー価格や原材料価格の高騰による物価高が引き続き進展しております。また、政策的な賃金上昇に加えて、いわゆる「2024年問題」に代表される「働き手不足」が進展し、様々なコストが上昇する一方で、価格転嫁が十分に見通せないことなど、国内景気や企業収益については先行き不透明な状況が続いております。
そのようななか、当社グループは、2026年3月期を最終年度とする中期経営計画を策定しており、本中計の実践を通じて、グループが「One Team」となって健康創造事業体への変革を進め、変化するヘルスケアエコシステムに新たな「解」と「希望」を送り続ける存在として新たな価値を創出し続け、さらなる企業価値の向上と社会課題の解決に貢献してまいります。
2032年の当社創立100周年に向け、本中計期間は「既存事業の変革」と「新たな成長事業の準備」を主なテーマと位置づけて取り組んでまいりました。
当連結会計年度における、「既存事業の変革」については、従来からの売上・シェアに連動する収益構造が変化するなか、多様な企業との協業を通じ、希少疾病薬や再生医療等製品を含むスペシャリティ医薬品の流通モデルの強化やMS(※1)の活動による新たな収益モデル構築に取り組んでまいりました。
具体的には、医療流通プラットフォームの構築に向けて、スペシャリティ医薬品トレーサビリティシステムである「キュービックス」を全国の地域中核病院などへ導入し、医薬品の流通品質向上に取り組んでおり、スペシャリティ医薬品流通において、国内への新規参入や新製品の上市を目指す製薬企業のご要望にお応えするとともに、新薬を待ち望む患者さまに確実に医薬品をお届けできる流通基盤の強化に努めてまいりました。
新たな取り組みとして、公益財団法人がん研究会有明病院(東京都江東区)と共同で、当社の完全子会社である㈱コラボプレイス(2025年4月1日付で「㈱コラボスクエア」に社名変更)が新たに開発した服薬管理システム「CubixxDT(キュービックス DT)」(※2)を用いて、服薬アドヒアランス(※3)の評価を行う共同研究を10月より開始しております。既に「キュービックスシステム」が提供している卸物流から医療機関、在宅までのトレーサビリティに加えて、「CubixxDT」の活用により、専用服薬パックや専用通信機器による遠隔での服薬情報を可視化し、医療従事者がリアルタイムで把握・管理することを可能とし、医療従事者の患者さまに対する最適な服薬支援と治療効果の向上へ貢献することを目指してまいります。
また、医薬品流通のリアルタイムの可視化と最適化の取り組みとして、医薬品の出荷調整による医療機関や保険薬局の業務負荷軽減や当社の生産性向上に寄与する仕組みの開発・導入を進め、発注した医薬品の納期や代替品の在庫などをインターネット上で確認できる「納品予定お知らせサービス」ならびに「納品予定アプリ」を2023年5月より導入しており、既に約9.4万軒(2025年3月末時点登録数)を超えるお得意さまにご利用いただいております。また、2023年10月より導入した、需要予測による発注サポートを行う「発注提案アプリ」は、既に約1.7万軒(2025年3月末時点登録数)のお得意さまにご利用いただいております。
「2024年問題」を踏まえた取り組みとして、2024年4月より、埼玉県草加市に、最新のロボット技術を駆使した自動化・省人化を実現する卸物流拠点に、製造業務受託・メーカー物流エリアを併設した、業界初のコンセプトを持つ「首都圏物流センター」を構築し、本稼働しております。「首都圏物流センター」を通じ、自動化による効率化をはじめ、輸配送コストの低減、GDP基準(※4)に準拠した品質面、CO2排出量の削減などの環境面、災害時におけるBCP対応のより一層の強化など、さまざまな効果の実現を目指してまいります。
今後もスズケングループは、「既存事業の変革」を実現する新たな仕組みを順次導入してまいります。
「新たな成長事業の準備」については、既に提携している企業とともに、新たな流通チャネル構築や、協業によるデジタルヘルス事業の構築を加速させ、革新的なサービスや情報ビジネスを推進し、製薬企業や医療機関、保険薬局、患者さまへの新たな価値の提供に取り組んでおります。
具体的には、医療・介護従事者向けのポータルサイトである「コラボポータル」(※5)のサービス提供を開始し、当社グループが保有するさまざまなサービスや情報の発信に加え、お得意さまと当社グループ、製薬企業、さらには多職種・専門スタッフをつなぐ機能、協業企業のデジタルヘルスサービスを統合的にお届けする機能などを搭載し、医療・介護現場へデジタルヘルスサービスを安心・安全にご利用いただける環境づくりに取り組んでおります。
2023年4月のサービス開始以降、登録ID全体としては、既に約20万ID(2025年3月末時点登録数)の利用をいただいているなか、2024年度は、医師IDの拡大に重点的に取り組むとともに、第1四半期連結累計期間に完全子会社となったエンブレース㈱が展開する、全国多数の医師会に採用され、約30万人の医療介護従事者の方々にご利用いただいている、医療介護に特化したソーシャル医療介護連携プラットフォーム「メディカルケアステーション(MCS)」(※6)との連携を推進し、スピードを上げて更なる拡大を実現してまいります。
今後も、スズケングループは、協業するヘルステック企業をはじめとする外部企業とともに、「健康創造事業体」の構築に向けた取り組みを加速させてまいります。
リスクマネジメントに関しては、ランサムウェア被害の多発など、高度化・重大化する情報セキュリティリスクへの対応に向け、2025年4月1日付で、取締役会の下部機構である「リスクマネジメント・コンプライアンス委員会」傘下の実務委員会として「情報セキュリティ実務委員会」を新設いたしました。今後、当社グループにおける一元的なセキュリティ水準の把握・統制と強化を一層推進してまいります。
株主還元方針については、2023年5月に開示した株主還元方針を2023年11月10日に改定・強化し、安定的な配当の継続を基本とし、中期経営計画の最終年度である2026年3月期までの3年間平均において、総還元性向100%以上の株主還元を実施することにより株主還元の充実を図るとともに、既存事業の強化や新規事業の創出に向けた投資を行うことで企業価値と資本効率の向上を目指してまいりました。
上記方針を踏まえ、2024年11月12日開催の取締役会において、会社法第459条第1項の規定による定款の定めに基づき自己株式の取得を決議し、取得総数:5,600,000株、取得総額:279億80百万円の自己株式を取得した結果、配当金(総額:74億86百万円)と合わせて、2025年3月期の単年度総還元性向は102.8%、また、2024年3月期からの2年間平均総還元性向は105.3%となりました。なお、取得した自己株式については、譲渡制限付株式報酬(RS)等への充当を見込む10万株を除いた全数 (5,573,668株:消却前の発行済株式総数に対する割合7.16%)を2025年3月31日に消却しております。
当連結会計年度の業績につきましては、売上高は、新型コロナウイルス関連商材(治療薬・診断薬その他)売上が前年よりも落ち込んだものの、医療用医薬品市場が伸長したことに加え、スペシャリティ医薬品等の新薬などが寄与し、増収となりました。営業利益は、増収効果に加えて、2024年4月に改訂された流通改善ガイドラインへの取り組みおよび、物流委託費をはじめ医薬品流通に係る様々なコストが高ぶれする状況下においても、引き続き販売費及び一般管理費の見直しと抑制に取り組んだことなどにより、増益となりました。また、親会社株主に帰属する当期純利益においては、政策保有株式(投資有価証券)の縮減(上場6銘柄)を実施し、特別利益として投資有価証券売却益(120億円)を計上したことなどが寄与し、増益となりました。
その結果、売上高は2兆3,999億52百万円(前期比0.6%増)、営業利益は371億25百万円(前期比6.4%増)、経常利益は388億30百万円(前期比1.2%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は344億96百万円(前期比18.9%増)となりました。
※1 MS(Marketing Specialist)
:医薬品卸売業の営業担当者のこと。
医療機関・保険薬局等を訪問し、医薬品の紹介、商談、情報の提供や収集を行います。
※2 CubixxDT(キュービックス DT)
:当社の完全子会社である㈱コラボプレイス(2025年4月1日付で「㈱コラボスクエア」に社名変更)が新たに開発した服薬管理システムのこと。
治療薬を充填する専用服薬パックと、データをサーバーに自動送信する専用通信機器で構成されており、患者さまが専用服薬パックから治療薬を取り出した際、そのイベントデータが専用通信機器によって自動的に専用サーバーへ送信され、医療従事者は、専用ポータルサイトの管理画面からいつでもそのデータを確認しリモートで患者さまの服薬状況を把握することが可能となります。
※3 服薬アドヒアランス
:患者さまが医療従事者の指示や治療計画に基づき治療を受けること。
特に薬物治療においてアドヒアランスが低い場合、治療効果が十分に得られない可能性があります。
※4 GDP(Good Distribution Practice)
:医薬品の適正流通基準のこと。
医薬品の市場流通における流通経路の管理保証、医薬品の完全性の保持、更に偽造医薬品が正規流通経路へ流入することの防止を図ることを目的としております。
※5 コラボポータル
:当社グループが保有するさまざまなサービスを提供する「ソリューション機能」をはじめ、当社グループの営業担当者やMRさま、専門スタッフの皆さまなどがチャットや動画などを活用して、遠隔でお得意さまと接点を持つことが可能になる「コミュニケーション機能」、さらにはAmazonビジネスとの連動による「購買機能」などをワンストップで提供するデジタルヘルスサービスの総合ポータルサイトです。SSO(Single Sign On:一度のユーザー認証によって複数のシステムの利用が可能になる仕組み)やデータ連携を採用し、アクセス性を高めることで医療・介護現場の業務効率化にも寄与します。
※6 メディカルケアステーション(MCS)
:誰でも簡単に利用できるタイムライン形式による非公開型医療介護連携SNSで、タブレット、スマートフォン、パソコンなど多様な端末に対応しています。強固なセキュリティのもとで院内や施設内はもちろん、外出先からでも必要な情報へ簡単にアクセスし、共有が可能。医師やコメディカル、介護職、患者さまとそのご家族が職種や立場を超えてつながる地域包括ケア・多職種連携を実現します。
セグメント別の業績は次のとおりであります。
なお、当連結会計年度より報告セグメントの区分方法の見直しを実施し、従来「医薬品卸売事業」「ヘルスケア製品開発事業」「地域医療介護支援事業」「医療関連サービス等事業」の4セグメントでありましたが、従来「医療関連サービス等事業」に含まれていたスペシャリティ医薬品流通受託事業について、量的な重要性が増したため、新たに2セグメントに切り分け、「医薬品卸売事業」「ヘルスケア製品開発事業」「地域医療介護支援事業」「スペシャリティ医薬品流通受託事業(※7)」「医療関連サービス等事業」の5セグメントとしております。
このため、前連結会計年度との比較については、セグメント変更後の数値に組み替えて比較を行っております。セグメント変更の詳細については、「5.連結財務諸表及び主な注記(5)連結財務諸表に関する注記事項(セグメント情報等の注記)」をご参照ください。
※7 スペシャリティ医薬品流通受託事業
:希少疾患治療薬など、一般的な流通経路とは異なる、より厳格な品質管理と流通管理が必要な医薬品の流通を医薬品メーカーから受託する事業です。
医療機関への販売・納入など、実際の流通機能は当社グループの「医薬品卸売事業」が担うことから、売上高はほとんどが「医薬品卸売事業」との内部取引となります。
(注)セグメントの売上高にはセグメント間の内部売上高を含んでおります。
(医薬品卸売事業)
医療用医薬品市場は、抗悪性腫瘍剤の市場拡大やスペシャリティ医薬品等の新薬などが寄与したことにより、伸長したものと推測しております。
そのようななか、売上高は、新型コロナウイルス関連商材(治療薬・診断薬その他)売上が前年よりも落ち込んだものの、医療用医薬品市場が伸長したことに加え、スペシャリティ医薬品等の新薬の寄与などにより2兆3,139億67百万円(前期比0.6%増)となりました。営業利益は、増収効果に加えて、2024年4月に改訂された流通改善ガイドラインへの取り組みおよび、物流委託費をはじめ医薬品流通に係る様々なコストが高ぶれする状況下においても、引き続き販売費及び一般管理費の見直しと抑制に取り組んだことなどにより、319億16百万円(前期比4.9%増)となりました。
(ヘルスケア製品開発事業)
売上高は、医薬品製造事業における二次性副甲状腺機能亢進症治療薬ウパシタ静注透析用シリンジや、生理的腸管機能改善剤・高アンモニア血症用剤・ラグノスNF経口ゼリー、持続型赤血球造血刺激因子製剤ダルベポエチンアルファBS注の寄与などにより増収となりました。営業利益は、増収効果などにより増益となりました。
これらの結果、売上高は526億13百万円(前期比2.6%増)、営業利益は19億16百万円(前期比20.0%増)となりました。
(地域医療介護支援事業)
売上高は、介護事業においては増収を確保したものの、保険薬局事業において、閉局により運営店舗数が減少した結果、処方箋受付枚数が減少したことにより、減収となりました。営業利益は、販売費及び一般管理費の適正化に努めたものの、減収に伴う売上総利益の減少を十分に補うには至らず、減益となりました。
これらの結果、売上高は944億14百万円(前期比3.1%減)、営業利益は12億91百万円(前期比23.6%減)となりました。
(スペシャリティ医薬品流通受託事業)
売上高は、既受託医薬品の市場伸長に加えて、新規受託医薬品も増加したことにより増収となりました。営業利益は、増収効果に伴い、増益となりました。
これらの結果、売上高は2,954億85百万円(前期比36.7%増)、営業利益は8億45百万円(前期比48.5%増)となりました。
(医療関連サービス等事業)
売上高は、外部ロジスティクス事業における一部製品の流通量の減少などにより減収となりました。一方、営業利益は、デジタルヘルス事業の収益性改善などにより増益となりました。
これらの結果、売上高は421億88百万円(前期比7.2%減)、営業利益は10億49百万円(前期比95.3%増)となりました。
(資産)
当連結会計年度末における資産合計は、前連結会計年度末に比べ1,148億54百万円減少し1兆1,138億31百万円となりました。主な要因は以下のとおりであります。
流動資産は前連結会計年度末に比べ1,041億94百万円減少いたしました。これは主に、商品及び製品が104億33百万円増加したものの、現金及び預金が791億75百万円、有価証券213億54百万円減少したことによるものであります。
固定資産は前連結会計年度末に比べ106億59百万円減少いたしました。これは主に、有形固定資産が48億16百万円増加したものの、投資その他の資産が163億46百万円減少したことによるものであります。
(負債)
当連結会計年度末における負債合計は、前連結会計年度末に比べ1,058億46百万円減少し7,064億10百万円となりました。主な要因は以下のとおりであります。
流動負債は前連結会計年度末に比べ1,053億3百万円減少いたしました。これは主に、支払手形及び買掛金が1,084億30百万円減少したことによるものであります。
固定負債は前連結会計年度末に比べ5億43百万円減少いたしました。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産合計は、前連結会計年度末に比べ90億7百万円減少し4,074億20百万円となりました。主な要因は以下のとおりであります。
株主資本は前連結会計年度末に比べ6億18百万円減少いたしました。これは主に、親会社株主に帰属する当期純利益を344億96百万円計上したものの、剰余金の配当の支払が69億88百万円、自己株式の取得による減少が279億83百万円あったことによるものであります。なお、当連結会計年度において自己株式278億38百万円を消却しております。
その他の包括利益累計額は前連結会計年度末に比べ83億95百万円減少いたしました。これは主に、その他有価証券評価差額金が71億31百万円減少したことによるものであります。
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度に比べ801億78百万円減少し1,185億67百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果支出した資金は650億79百万円(前期は872億16百万円の獲得)となりました。
この主な要因は、税金等調整前当期純利益502億87百万円、売上債権の減少156億5百万円があったものの、仕入債務の減少1,084億30百万円、法人税等の支払136億24百万円、棚卸資産の増加108億35百万円があったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果獲得した資金は203億78百万円(前期比100億28百万円増)となりました。
この主な要因は、有価証券の取得による支出360億42百万円、有形固定資産の取得による支出143億7百万円があったものの、有価証券の売却及び償還による収入548億円、投資有価証券の売却及び償還による収入154億52百万円があったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果支出した資金は354億83百万円(前期比37億67百万円増)となりました。
この主な要因は、自己株式の取得による支出279億83百万円、配当金の支払69億88百万円があったことによるものであります。
(参考) キャッシュ・フロー関連指標の推移
自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い
次期連結会計年度(2026年3月期)は、新型コロナウイルス感染症関連商材の需要減少が引き続き予測されており、連結業績へ与える影響が大きいものと推測しております。
当社グループは、2024年4月に改訂された流通改善ガイドラインを遵守し、提供する価値と適切な対価の見極めを行い、個々の医療用医薬品の価値に見合った価格交渉を徹底することで適正な利益の確保に努め、売上総利益の改善に取り組み、持続的な成長を目指してまいります。
一方、物価上昇や人件費増加の影響により、販売費および一般管理費は増加を見込んでおります。デジタルツールの活用やバックヤード機能の強化により、効果・効率的な営業体制を構築し、限られた経営資源でお得意さまの満足度と生産性の向上を図り、コスト増加の抑制に努めてまいります。
なお、中期経営計画の目標に掲げている政策保有株式の縮減(連結純資産額の10%以下)の達成に向け、株式売却に伴う特別利益を業績予想に織り込んでおります。
上記を踏まえ、次期(2026年3月期)の連結業績は、売上高は2兆4,680億円(前期比2.8%増)、営業利益は336億円(前期比9.5%減)、経常利益は351億円(前期比9.6%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は328億円(前期比4.9%減)を見込んでおります。
次期連結会計年度は、3カ年の中期経営計画「For your next heartbeat ~未来に向けた鼓動を創ろう~ 」の最終年度となります。中計骨子である「サステナブルな社会インフラ基盤の確立」と「日本の新たなヘルスケアエコシステムの創生」を引き続き推し進め、健康創造事業体への転換を果たし、さらなる企業価値の向上と社会課題の解決に貢献してまいります。
※中期経営計画につきましては「3.経営方針(2)目標とする経営指標、(3)中長期的な会社の経営戦略」をご参照ください。
※上記の連結業績予想は、本資料の発表日現在入手している情報および合理的であると判断する一定の前提に基づいており、その達成を当社として約束する趣旨のものではありません。また、実際の業績等は、様々な要因によって変化する可能性があることをご了承ください。
当社グループは、安定的な配当の継続を基本とし、中期経営計画「For your next heartbeat~ 未来に向けた鼓動を創ろう ~」の最終年度である2026年3月期までの3年間平均において、総還元性向100%以上の株主還元を実施いたします。株主還元の充実を図るとともに、既存事業の強化や新規事業の創出に向けた投資を行うことで企業価値と資本効率の向上を目指していくことを株主還元方針としております。
剰余金の配当につきましては、中間配当及び期末配当の年2回の配当を基本的な方針としております。配当の決定は、会社法第459条第1項の規定に基づき、株主総会の決議によらず、取締役会の決議をもって剰余金の配当等を行うことができる旨を定款に定めております。
内部留保資金につきましては、当業界を取り巻く厳しい環境のなか、競争上の優位性を確保し、安定成長を維持するため、営業・物流・情報基盤の強化および新たな事業領域の拡大に配分を行ってまいります。
これらの方針に基づき、当連結会計年度の配当金につきましては、期末配当金1株当たり50円、中間配当金(1株当たり50円)を含めた通期配当金は1株当たり100円といたしました。
次期(2026年3月期)の配当といたしましては、通期配当金として1株当たり100円(中間配当金:1株当たり50円、期末配当金:1株当たり50円)を予定しております。
当社及び当社の関係会社は、㈱スズケン(当社)、子会社40社及び関連会社10社により構成されており、医薬品等の販売、医薬品・医療機器等の製造販売、保険薬局・介護サービス、医薬品メーカー支援サービス及びこれらに付随する事業を営んでおります。
事業の内容と当社及び当社の関係会社の当該事業における位置付け及びセグメントとの関連は、次のとおりであります。
なお、当連結会計年度より、報告セグメントの区分を変更しております。詳細は、「5.連結財務諸表及び主な注記(5)連結財務諸表に関する注記事項(セグメント情報等の注記)」をご参照ください。
(注) ㈱コラボプレイスは、2025年4月1日付で商号を㈱コラボスクエアに変更しております。
以上述べた事項を事業系統図によって示すと、次のとおりであります。
関係会社の状況
(注) 1 議決権の所有割合の( )内は、間接所有割合で内数であります。
2 特定子会社に該当しております。
3 ㈱コラボプレイスは、2025年4月1日付で商号を㈱コラボスクエアに変更しております。
4 有価証券報告書の提出会社であります。
当社グループでは、「世のため、人のため」「お得意さまに学ぶ」という創業のこころを受け継ぎ、事業領域を「健康創造」と定め、医療と健康に関わる分野で、事業を通して世の中のお役に立つことを会社経営の基本方針としております。
当社グループのお得意さまは、医療機関、保険薬局、医薬品メーカーさまだけでなく、医療・介護に従事される方々、患者さま、さらには、地域住民、地域社会にまで広がっており、これまで築き上げてきたお得意さまとの信頼関係を「伝統資産」と位置づけ、「社会課題の解決」と「社会コストの低減」に貢献する新しい価値を創造し続けることが当社グループの存在意義(パーパス)となります。
当社グループは、今を「第3の創業期」と位置づけ、各事業で培ってきた機能や協業企業のサービスを組み合わせ、新たな価値を提供する「機能総体」の発想により、患者さまの「健康創造」に貢献する「健康創造事業体」を実現し、企業価値向上と持続的な成長を目指してまいります。
当社グループは、2024年3月期から2026年3月期までの中期経営計画において、下記の定量目標を掲げております。
<主要財務指標>
※ 長期目標:創立100周年(2033年3月期)までにROE8%以上
<サステナビリティへの取組み>
当社グループは、中期経営計画「For your next heartbeat ~未来に向けた鼓動を創ろう~」を策定し推進しております。
<2024年3月期~2026年3月期 中期経営計画スローガン>
For your next heartbeat
~未来に向けた鼓動を創ろう~
<スズケングループが生み出す3つの“鼓動”>
・Beat1:地域住民の健康を守る
外部企業との連携を拡大し、地域医療・自治体に対するサービスパッケージを確立する
・Beat2:需給調整機能で社会の無駄を削減
効率的かつ安定的な流通機能を構築することで、医薬品ロスを低減し、安定供給を支える
・Beat3:未来価値の創生できる人材を育成
自ら社会に新しいインパクトを提供することができる、創造的なリーダーシップ人材を育成する
<中期経営計画 骨子>
本中計期間では、「既存事業の変革」と「新たな成長事業の準備」を主なテーマと位置づけております。
「既存事業の変革」においては、サステナブルな社会インフラ基盤の確立に向けてヘルスケア流通改革を実践し、生産性を上げることで一層の利益体質へと転換してまいります。
「新たな成長事業の準備」においては、Chapter ZEROでの取組みと上記各Beatを連動させ、日本の新たなヘルスケアエコシステムの創生に向けて、オープンイノベーションによる発想で協業企業とともに新たな価値創造を図ってまいります。
1 サステナブルな社会インフラ基盤の確立
① ヘルスケア流通改革
② アジア(中国・韓国)事業の再構築
2 日本の新たなヘルスケアエコシステムの創生
③ スマートロジスティクス
④ デジタルヘルスケア
⑤ 地域医療介護支援
⑥ ヘルスケア製品開発
※中期経営計画の詳細につきましては、下記当社ホームページをご参照ください。
https://www.suzuken.co.jp/ir/strategy/
また、証券取引所が要請する「資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応」に関しては、既に対応方針を開示しておりますが、2025年3月末のPBRは0.87であるなか、厳しい環境変化へ適応していくためにも、医薬品卸売事業をコア事業とする事業体から健康創造事業体への転換を早期に実現し、「既存事業の構造改革」と「新規事業の創出(新領域へのチャレンジ)」を両利きで実践することで、安定した収益の確保に加え、新しい利益を獲得できる新規事業をいち早く創出していくことが重要であると考えております。
併せて、政策保有株式の縮減や株主還元の強化、将来的には適切な負債の活用を視野に入れたバランスシート改革も実施していくことでROEの向上を実現し、更には非財務情報の開示充実やIR活動の強化など、PER(株価収益率)向上に向けた取組みの強化を図ることで、PBR1倍超の早期実現へ繋げてまいります。
<資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応方針>
1 PBR改善に向けた目標とする指標
・中期経営計画(2024年3月期~2026年3月期)においては各年度ともROE5%以上(資本コスト以上)
※ 現在の当社資本コストを5%程度と推計
・創立100周年(2033年3月期)までにROE8%以上達成
2 具体的な取組み
※「資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応方針」の詳細につきましては、下記当社ホームページを
ご参照ください。
https://www.suzuken.co.jp/ir/strategy/
4.会計基準の選択に関する基本的な考え方
当社グループは、国内の同業他社との比較可能性を確保するため、会計基準につきましては日本基準を適用しております。
前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
該当事項はありません。
(「法人税、住民税及び事業税等に関する会計基準」等の適用)
「法人税、住民税及び事業税等に関する会計基準」(企業会計基準第27号 2022年10月28日。以下「2022年改正会計基準」という。)等を当連結会計年度の期首から適用しております。
法人税等の計上区分(その他の包括利益に対する課税)に関する改正については、2022年改正会計基準第20-3項ただし書きに定める経過的な取扱い及び「税効果会計に係る会計基準の適用指針」(企業会計基準適用指針第28号 2022年10月28日。以下「2022年改正適用指針」という。)第65-2項(2)ただし書きに定める経過的な取扱いに従っております。なお、当該会計方針の変更による連結財務諸表への影響はありません。
また、連結会社間における子会社株式等の売却に伴い生じた売却損益を税務上繰り延べる場合の連結財務諸表における取扱いの見直しに関連する改正については、2022年改正適用指針を当連結会計年度の期首から適用しております。当該会計方針の変更は、遡及適用され、前連結会計年度については遡及適用後の連結財務諸表となっております。なお、当該会計方針の変更による前連結会計年度の連結財務諸表への影響はありません。
1 報告セグメントの概要
当社グループの報告セグメントは、当社及び子会社の構成単位のうち分離された財務情報が入手可能であり、取締役会が、経営資源の配分の決定及び業績を評価するために、定期的に検討を行う対象となっているものであります。
当社グループは、医薬品・医療機器等の製造販売、保険薬局・介護サービス、医薬品メーカー支援サービス及びこれらに付随する事業活動を行っておりますが、当連結会計年度より、従来「医療関連サービス等事業」の区分に含まれていた「スペシャリティ医薬品流通受託事業」セグメントについて量的な重要性が増したため、新たな報告セグメントとして記載する方法に変更しております。
「医薬品卸売事業」は、医療用医薬品・診断薬、医療機器・医療材料等の販売を行っております。
「ヘルスケア製品開発事業」は、医療用医薬品、診断薬、医療機器・材料の研究開発・製造・販売を行っております。
「地域医療介護支援事業」は、保険薬局・介護サービスの提供を行っております。
「スペシャリティ医薬品流通受託事業」は、スペシャリティ医薬品のメーカー支援業務を行っております。
「医療関連サービス等事業」は、医薬品メーカー物流受託などのメーカー支援サービス、デジタルヘルスサービス等の提供を行っております。
上記の報告セグメントの変更により、前連結会計年度のセグメント情報については、変更後の区分により作成したものを記載しております。
2 報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産、負債その他の項目の金額の算定方法
報告セグメントの会計処理方法は、連結財務諸表を作成するために採用される会計処理の原則及び手続に準拠した方法であります。
報告セグメントの利益は、営業利益ベースの数値であります。
セグメント間の内部収益及び振替高は市場実勢価格に基づいております。
3 報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産、負債その他の項目の金額に関する情報
前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
4 報告セグメント合計額と連結財務諸表計上額との差額及び当該差額の主な内容(差異調整に関する事項)
(注) 全社資産は、主に余資運用資産としての有価証券及び長期投資資産としての投資有価証券であります。
(関連情報)
前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
1 製品及びサービスごとの情報
2 地域ごとの情報
(1) 売上高
本邦の外部顧客への売上高が連結損益計算書の売上高の90%を超えるため、記載を省略しております。
(2) 有形固定資産
本邦に所在している有形固定資産の金額が連結貸借対照表の有形固定資産の金額の90%を超えるため、記載を省略しております。
3 主要な顧客ごとの情報
外部顧客への売上高のうち、連結損益計算書の売上高の10%以上を占める相手先がないため、記載はありません。
当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
1 製品及びサービスごとの情報
2 地域ごとの情報
(1) 売上高
本邦の外部顧客への売上高が連結損益計算書の売上高の90%を超えるため、記載を省略しております。
(2) 有形固定資産
本邦に所在している有形固定資産の金額が連結貸借対照表の有形固定資産の金額の90%を超えるため、記載を省略しております。
3 主要な顧客ごとの情報
外部顧客への売上高のうち、連結損益計算書の売上高の10%以上を占める相手先がないため、記載はありません。
(報告セグメントごとの固定資産の減損損失に関する情報)
前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
(報告セグメントごとののれんの償却額及び未償却残高に関する情報)
前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
(報告セグメントごとの負ののれん発生益に関する情報)
前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)及び当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
重要な負ののれん発生益がないため、該当事項はありません。
(自己株式の取得)
当社は、本日(2025年5月13日)開催の取締役会において、会社法第459条第1項の規定による定款の定めに基づき、自己株式取得に係る事項を下記のとおり決議いたしました。
1 自己株式の取得を行う理由
経営環境の変化に対応する機動的な資本政策の遂行のため。
2 取得に係る事項の内容
(1) 取得対象株式の種類 普通株式
(2) 取得し得る株式の総数 5,200,000株(上限)
(発行済株式総数(自己株式を除く)に対する割合 7.21%)
(3) 株式の取得価額の総額 26,000百万円(上限)
(4) 取得期間 2025年5月15日から2026年3月19日まで
(5) 取得方法 自己株式立会外買付取引(ToSTNeT-3)を含む東京証券取引所における市場買付け