1.経営成績等の概況 ………………………………………………………………………………………………2
(1)当期の経営成績の概況 ……………………………………………………………………………………2
(2)当期の財政状態の概況 ……………………………………………………………………………………4
(3)当期のキャッシュ・フローの概況 ………………………………………………………………………4
(4)今後の見通し ………………………………………………………………………………………………5
2.利益分配に関する基本方針及び当期・次期の配当 …………………………………………………………6
3.会計基準の選択に関する基本的な考え方 ……………………………………………………………………6
4.連結財務諸表及び主な注記 ……………………………………………………………………………………7
(1)連結貸借対照表 ……………………………………………………………………………………………7
(2)連結損益計算書及び連結包括利益計算書 ………………………………………………………………9
連結損益計算書 …………………………………………………………………………………………………9
連結包括利益計算書 ……………………………………………………………………………………………10
(3)連結株主資本等変動計算書 ………………………………………………………………………………11
(4)連結キャッシュ・フロー計算書 …………………………………………………………………………13
(5)連結財務諸表に関する注記事項 …………………………………………………………………………15
(継続企業の前提に関する注記) ………………………………………………………………………………15
(会計方針の変更) ………………………………………………………………………………………………15
(セグメント情報等) ……………………………………………………………………………………………15
(1株当たり情報) ………………………………………………………………………………………………15
(重要な後発事象) ………………………………………………………………………………………………16
当連結会計年度における世界経済は、国家間の対立や紛争による地政学リスクの継続、各国の金融政策の変更および政権交代等から先行きを見極めにくい状況が続く一方、欧米のインフレ鎮静化や中国の景気低迷にも歯止めがかかったこと等から、後半にかけて徐々に回復が見られました。日本経済は、物価上昇が続く中、企業の設備投資の増加、個人消費の緩やかな復調に加え、訪日外国人旅行者の増加に伴うインバウンド需要の増加等から、回復基調で推移しました。また、当社グループを取り巻く社会課題に関しては、温暖化等の地球環境の変化による資源獲得競争の激化が進む中、サプライチェーンにおける環境負荷や人権への配慮がより強く求められています。このような事業環境のもと、当社グループは「2030ビジョン・成長戦略」に基づく次なる成長に向けた事業構造改革を推進しました。
国内コア事業では、消費者のニーズの変化に合わせたメリハリのある製品展開やファンマーケティングの強化、加えてDXを活用しデータドリブンでの収益改善活動を進めました。2025年1月には、優れた環境性能、生産性向上、ならびに作業環境改善を実現する最新鋭マザー工場として「せとうち広島工場」が操業を開始しました。海外事業では、国内で培われた専門性をもつ人財の登用や、資金・設備等を成長領域に積極的に配分することにより、地域ごとのポートフォリオ構造が強化され、持続的な成長基盤の構築につながっています。また、新規領域である食と健康事業においては、パーソナルフードプログラム「Body Granola」の認知拡大に努めました。ばれいしょの安定調達に向けたしれとこ斜里農業協同組合との連携では、合わせてアグリビジネスの一つとなる冷食事業への本格参入に取り組むことを決定しました。
当社グループでは、更なるサステナビリティ経営推進のため、マテリアリティを特定し気候変動対策や生物多様性の保全および人権の尊重に取り組んでいます。2026年3月期のTNFD開示を目指し、当連結会計年度にビジネスと自然の接点における依存とインパクトを把握しリスクや機会を明確にしました。また、農業の持続可能性向上のため、ばれいしょ栽培において適正な施肥でリン酸減肥に取り組むことは、自然資本の保全と気候変動への対策にもつながります。GHG排出量削減の取り組みでは、ばれいしょの契約生産者にヒアリングを行い、削減の着眼点となる「見える化」を農林水産省と協働して推進しました。なお、スコープ1、2においては、当社グループ全体で削減への取り組みを推進し、全海外拠点における2024年実績のGHG排出量算定を完了しました。
当連結会計年度の売上高は、322,564百万円(前連結会計年度比6.4%増)となりました。国内事業は、価格・規格改定効果に加え、継続的なマーケティングによるブランド価値向上、営業活動による着実な需要の獲得および土産用製品の需要増から、増収となりました。海外事業は中華圏の不調は続きましたが、欧米、インドネシア等の各地域の売上高が伸長し、増収となりました。
営業利益は、29,066百万円(前連結会計年度比6.5%増)となり、売上高営業利益率は前連結会計年度並みの9.0%となりました。国内事業において、年度を通じ原材料価格の上昇は継続しましたが、これを価格・規格改定により相殺し、販売数量の伸長により増益となりました。また、経常利益は、営業外費用に為替差損が計上されたことから、29,844百万円(前連結会計年度比4.2%減)となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は、税制優遇の適用等から20,874百万円(前連結会計年度比5.0%増)となりました。
事業別売上高は以下のとおりです。
* 「国内スナック菓子」「国内シリアル食品」「国内その他」の売上高はリベート等控除前の金額を記載しています。
(食品製造販売事業)
食品製造販売事業は、国内事業、海外事業ともに前連結会計年度比で増収となりました。
(国内食品製造販売事業)
・国内スナック菓子
国内スナック菓子は、前連結会計年度比で増収となりました。
製品別売上高は以下のとおりです。
* 製品別の売上高はリベート等控除前の金額を記載しています。
・ポテトチップスは、2024年北海道産ばれいしょの十分な収穫量を背景に、「うすしお味」等の定番品や「堅あげポテト」を中心とした販売が増加し、前連結会計年度に比べ増収となりました。従来製品をサブブランドとしてリニューアルした「ポテトチップスザ厚切り」や「ポテトチップス超薄切り」も貢献しました。
・じゃがりこは、定番品を中心に強い需要が継続しました。2023年に行った生産能力増強後も高い稼働率を維持することで対応し、前連結会計年度に比べ増収となりました。
・その他スナックは、従来製品をリニューアルした成型ポテトチップス「クリスプ」が伸長しました。また、国内外観光客の増加等により「じゃがポックル」等の土産用製品も引き続き販売増となりました。小麦系、コーン系、豆系スナックも全体的に堅調な販売となりました。
・国内シリアル食品
国内シリアル食品の売上高は、他社との各種コラボレーション企画品やマーケティング活動と連携した営業強化によりシリアル市場の拡大を牽引し、29,417百万円(前連結会計年度比12.3%増)となりました。
・国内その他
国内その他の売上高は、甘しょ事業や腸内フローラに着目したパーソナルフードプログラムである「Body Granola」等が伸長し、16,869百万円(前連結会計年度比8.4%増)となりました。
(海外食品製造販売事業)
海外食品製造販売事業は、前連結会計年度比で増収となりました。
地域別売上高は以下のとおりです。
*1 欧米:北米、英国他
*2 アジア・オセアニア:中華圏、インドネシア、韓国、タイ、シンガポール、オーストラリア他
*3 中華圏:中国、香港
*4 地域別の売上高はリベート等控除前の金額を記載しています。
・欧米は北米、英国ともに伸長しました。北米は、主力の豆系スナック「Harvest Snaps」や日本発ブランドの配荷拡大が進み、前連結会計年度に比べ増収となりました。日本発ブランドでは、「Takoyaki Ball」等の製品ラインアップの拡充や現地生産化した一部製品が貢献しました。英国ではSeabrookブランド製品の全国小売チェーンでの販売拡大等により増収となりました。
・アジア・オセアニアは、中華圏を除くすべての地域で伸長しました。中華圏は、景気の停滞や通関規制強化の影響が続き、ECチャネルの販売が低調に推移したことから、前連結会計年度に比べ減収となりました。一方、注力している小売店舗向け販売は、現地で委託生産を開始した「Jagabee」、周辺生産拠点からの輸入によるスナック菓子と日本から輸出した「フルグラ」の販売増により伸長しました。中華圏以外の各地域においては、生産能力を増強したインドネシアを中心に増収となりました。
当連結会計年度末における資産は、前連結会計年度末に比べ27,010百万円増加し、319,169百万円となりました。この主な要因は、有形固定資産の増加によるものです。有形固定資産の増加の主なものは、せとうち広島工場の建設です。
負債は、前連結会計年度末に比べ13,028百万円増加し、104,101百万円となりました。この主な要因は、長期借入金の増加によるものです。
純資産は、前連結会計年度末に比べ13,981百万円増加し、215,067百万円となりました。この主な要因は、親会社株主に帰属する当期純利益の計上によって利益剰余金が増加したことによるものです。
以上の結果、自己資本比率は64.3%となり、前連結会計年度末に比べ1.3ポイント低下しました。
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ13,300百万円増加し、51,019百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、39,100百万円の純収入となり、前連結会計年度と比べ14,749百万円収入が増加しました。この主な要因は、前連結会計年度末が銀行休業日だったことにより売掛金の入金が当連結会計年度にずれたことから、売上債権の増減額が増加したことによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、28,604百万円の純支出となり、前連結会計年度と比べ6,702百万円支出が減少しました。この主な要因は、定期預金の払戻による収入が増加したことによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、2,541百万円の純収入となり、前連結会計年度と比べ14,308百万円収入が減少しました。この主な要因は、長期借入れによる収入が減少したことによるものです。
(資本の財源及び資金の流動性に係る情報)
・資金需要の動向
当社グループの資金需要は、営業活動に係る資金支出では製品製造のための原材料費、労務費、経費および販売活動のための販売費、人件費、物流費等の支払いがあります。投資活動に係る資金支出では主に設備投資や成長投資にかかる資金需要、財務活動に係る資金支出は主に親会社の配当金にかかる資金需要があります。これらの資金需要に対しては、成長戦略「Change 2025」に基づき、2024年3月期~2026年3月期の3ヵ年で創出する営業活動によるキャッシュ・フローに加えて、手元資金等や借入金を活用する計画です。
資金需要の具体的な内容
成長投資…国内外の事業成長のための設備投資および新規領域投資、海外基盤強化のためのM&A等
効率化投資…ESG対応、自動化・省力化等の生産性向上のための設備投資
株主還元…連結ベースの総還元性向50%以上、DOE4%目途
当連結会計年度末時点での資金支出の状況は以下のとおりです。
・資金調達の方法
当社グループの資金調達の方法としては、営業活動により得られたキャッシュ・フローに加えて金融機関からの借入金等を活用します。当社及び国内連結子会社においてはキャッシュ・マネジメント・システム(CMS)を導入し、グループ内資金を一元管理することにより、余剰資金を集中管理し資金の流動性確保、資金効率の向上を図っております。また、更なる資金の流動性を補完することを目的に複数の金融機関との間に当座貸越契約を締結しており、事業運営上の必要な資金の流動性は十分に確保していると認識しております。
当社グループは、2030ビジョン「Next Calbee & Beyond」のもと、成長戦略「Change 2025」(2024年3月期~2026年3月期)を掲げ、当該期間を「構造改革期」と位置付けて次なる成長に向けた基盤確立に引き続き取り組みます。
2026年3月期は、国内では賃上げの継続等経済回復の動きもある一方で、インフレによる原材料コストの上昇や消費者の節約志向の高まり等のリスクも懸念されます。また、海外では国家間の対立や紛争による地政学リスクの継続や米国の関税政策を巡る世界的な影響等、日本を取り巻く政治・経済環境の見通しには依然として不透明感が強く、事業環境の大きな変化への備え、柔軟な対応が一層求められるものと想定されます。
このような環境下で、国内コア事業においては、引き続きコスト上昇に対し価格・規格改定を実施すると共に、カルビー独自の競争優位性の訴求による効果的なブランド戦略や「せとうち広島工場」の稼働によって強化される供給力を活用し、販売数量の伸長に努めます。また、2027年3月期以降の成長に向けて、DXを活用したサプライチェーンの最適化による収益力強化に取り組みます。海外事業においては、各地域の事業環境変化に柔軟に対応しながら、事業成長を推進するための投資を実行し、引き続き北米を中心に事業拡大を進めます。
また、事業を支える基盤として中長期的な視点で人財や、社会・環境課題解決に向けた投資を行うことで、サステナビリティ経営推進による持続的な成長のための基盤を強化していきます。
以上により、2026年3月期の連結売上高は345,000百万円(前連結会計年度比7.0%増)、営業利益は29,800百万円(前連結会計年度比2.5%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は20,500百万円(前連結会計年度比1.8%減)となる見通しです。
なお、本予想の前提とした主な為替レートは、1米ドル=152円、1中国元=21.1円です。
2.利益分配に関する基本方針及び当期・次期の配当
当社は、株主の皆様への利益還元を経営の重要課題のひとつとして認識しております。2024年3月期~2026年3月期の3年間で創出されるキャッシュ・フローについては、手元資金等や借入金も活用した上で、成長投資、効率化投資、株主還元へと配分します。株主還元については、総還元性向50%以上、DOE4%を目途に安定的な増配を目指します。
当期末の配当につきましては、58円とする予定であり、連結配当性向は34.7%となります。本件は2025年6月25日開催予定の第76回定時株主総会に付議する予定です。
次期の年間配当につきましては、1株当たり60円、連結配当性向は36.6%となる見込みです。
なお、当社は会社法第454条第5項に規定する中間配当をすることができる旨を定款に定めておりますが、年間業績等を見極めた上で、年1回の配当としております。
3.会計基準の選択に関する基本的な考え方
当社グループは、会計基準の統一による経営管理の高度化及び資本市場における財務情報の国際的な比較可能性向上を目的に、将来の国際財務報告基準(IFRS)適用に向けて検討を進めております。
前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
該当事項はありません。
(「法人税、住民税及び事業税等に関する会計基準」等の適用)
「法人税、住民税及び事業税等に関する会計基準」(企業会計基準第27号 2022年10月28日。以下「2022年改正会計基準」という。)等を当第1四半期連結会計期間の期首から適用しております。
法人税等の計上区分(その他の包括利益に対する課税)に関する改正については、2022年改正会計基準第20-3項ただし書きに定める経過的な取扱い及び「税効果会計に係る会計基準の適用指針」(企業会計基準適用指針第28号 2022年10月28日。以下「2022年改正適用指針」という。)第65-2項(2)ただし書きに定める経過的な取扱いに従っております。なお、当該会計方針の変更による連結財務諸表への影響はありません。
また、連結会社間における子会社株式等の売却に伴い生じた売却損益を税務上繰り延べる場合の連結財務諸表における取扱いの見直しに関連する改正については、2022年改正適用指針を当第1四半期連結会計期間の期首から適用しております。当該会計方針の変更は、遡及適用され、前連結会計年度については遡及適用後の連結財務諸表となっております。なお、当該会計方針の変更による前連結会計年度の連結財務諸表への影響はありません。
(「グローバル・ミニマム課税制度に係る法人税等の会計処理及び開示に関する取扱い」の適用)
「グローバル・ミニマム課税制度に係る法人税等の会計処理及び開示に関する取扱い」(実務対応報告第46号 2024年3月22日 企業会計基準委員会)を当連結会計年度の期首から適用しております。
当社グループの報告セグメントは「食品製造販売事業」のみの単独セグメントであり重要性が乏しいため、セグメント情報の記載を省略しております。
(注)1.潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、潜在株式が存在しないため記載しておりません。
2. 1株当たり純資産額の算定上の基礎は、以下のとおりであります。
3. 1株当たり当期純利益の算定上の基礎は、以下のとおりであります。
4. 株主資本において自己株式として計上されている信託に残存する自社の株式は、1株当たり当期純利益の算定上、期中平均株式数の計算において控除する自己株式に含めており、また、1株当たり純資産額の算定上、期末発行済株式総数から控除する自己株式数に含めております。
1株当たり当期純利益の算定上、控除した当該自己株式の期中平均株式数は、前連結会計年度267,811株、当連結会計年度249,242株であり、1株当たり純資産額の算定上、控除した当該自己株式の期末株式数は、前連結会計年度288,055株、当連結会計年度230,245株であります。
該当事項はありません。