1.経営成績等の概況…………………………………………………………………………………………………2
(1)当期の経営成績の概況………………………………………………………………………………………2
(2)当期の財政状態の概況………………………………………………………………………………………10
(3)当期のキャッシュ・フローの概況…………………………………………………………………………11
(4)今後の見通し…………………………………………………………………………………………………12
2.会計基準の選択に関する基本的な考え方………………………………………………………………………15
3.連結財務諸表及び主な注記………………………………………………………………………………………16
(1)連結財政状態計算書…………………………………………………………………………………………16
(2)連結損益計算書及び連結包括利益計算書…………………………………………………………………18
連結損益計算書 …………………………………………………………………………………………………18
連結包括利益計算書 ……………………………………………………………………………………………19
(3)連結持分変動計算書…………………………………………………………………………………………20
(4)連結キャッシュ・フロー計算書……………………………………………………………………………21
(5)連結財務諸表に関する注記事項……………………………………………………………………………22
(継続企業の前提に関する注記) ………………………………………………………………………………22
(会計方針の変更) ………………………………………………………………………………………………22
(セグメント情報) ………………………………………………………………………………………………22
(1株当たり情報)…………………………………………………………………………………………………25
(重要な後発事象) ………………………………………………………………………………………………25
再生可能エネルギーの導入は世界的なエネルギー政策の潮流です。世界各国は再生可能エネルギーの導入に係る取り組みを推進しており、世界の再生可能エネルギー発電設備の新規導入容量は2023年に473GWを超えました(出典:Renewable Energy Policy Network for the 21st Century(本部:パリ)「Renewables 2024 Global Status Report - Global Overview」)。また、ロシア・ウクライナ危機を受けたエネルギー安全保障への意識の高まりにより、化石燃料から再生可能エネルギーへのエネルギーシフトが進展しています。2023年11月に開催されたCOP28(国連気候変動枠組条約第28回締約国会議)で発表した、123カ国が2030年までに世界の再生可能エネルギーの容量を3倍に拡大するという目標を達成するため、2024年11月に開催されたCOP29においては、2030年までに世界全体のエネルギー貯蔵容量を2022年時点の6倍以上となる1,500GWまで拡大することを誓約する等、再生可能エネルギー及び蓄電池等の更なる導入による脱炭素化に向けた動きが活発化しています。
日本国内の再生可能エネルギー導入に向けた動きも加速しています。経済産業省は2020年12月に「2050年カーボンニュートラルに伴うグリーン成長戦略」を公表し、再生可能エネルギー電源の比率を50~60%に高めることを参考値として示しました。さらに、日本政府は、2025年2月に「第7次エネルギー基本計画」を閣議決定し、2040年度の総発電電力量に占める再生可能エネルギー比率を40~50%程度まで高める目標を設定しました。本目標は、同日に閣議決定された地球温暖化対策計画に定められた、2040年度において温室効果ガスを2013年度比で73%削減する目標と整合する形で設定されました。
また、固定価格買取制度(FIT制度)(*1)による買い取りが継続して行われる中、2022年度から導入されたFeed in Premium制度(FIP制度)(*2)による買い取りも増加しています。加えて、電力需要家による再生可能エネルギー電力の調達ニーズも高まっています。自社事業の使用電力を再生可能エネルギー由来100%とすることを目指す国際的なイニシアティブであるRE100(*3)に参加する企業による取り組みが積極化しており、電力需要家が発電事業者と直接電力契約を締結するコーポレートPPA(*4)の実例も増加しています。さらに、新規電源投資を促進し、長期にわたって脱炭素電源による供給力を調達するための長期脱炭素電源オークション(*5)が2024年1月より開始されました。加えて、2024年12月、政府はGX実行会議の下で取りまとめた「分野別投資戦略」を改定し、2030年に累計14.1~23.8GWhの系統用蓄電池の導入見通しを公表しています。再生可能エネルギーや蓄電池の導入に対する政府の支援姿勢の継続及び電力需要家のニーズの高まりにより、国内再生可能エネルギー及び蓄電池市場はより一層拡大していく見通しです。
(*1)固定価格買取制度(FIT制度):
「再生可能エネルギー電気の利用の促進に関する特別措置法」(再エネ特措法)に基づき、買取義務者が再生可能エネルギーで発電された電力を固定価格で一定期間買い取る制度です。太陽光、バイオマス、風力、地熱及び水力等により発電された電力が当該制度に基づいて電気事業者に販売され、その買取価格及び買取期間等は経済産業省・資源エネルギー庁の調達価格等算定委員会や関係省庁の意見に基づき経済産業大臣が決定します。
2015年1月に、太陽光発電所や風力発電所等の自然変動電源による発電量が大幅に増加した場合でも電力需給バランスを保ち、電力供給の安定化を図ることを目的とし、出力抑制ルールを拡充する制度改定が行われています。出力抑制ルールに基づき、一般送配電事業者は、一定条件のもとで再生可能エネルギーを電源とする発電所による系統への送電電力の数量や質に制限を加えることができます。
(*2)Feed in Premium制度(FIP制度):
「再生可能エネルギー電気の利用の促進に関する特別措置法」に基づき、再生可能エネルギー発電事業者が卸電力取引市場や相対取引で自ら売電し、市場価格を踏まえて算定される一定のプレミアムを受け取る制度です。電力市場への統合を促しながら、投資インセンティブの確保と国民負担の抑制を両立していくことを狙いとしています。
(*3)RE100:
「Renewable Electricity 100%」の略称で、企業が事業活動で使用する電力を100%再生可能エネルギーで賄うことを目指す国際的なイニシアティブのことを指しています。
(*4)コーポレートPPA:
企業などの電力需要家が発電事業者から再生可能エネルギーの電力を長期に購入する契約のことを指しています。PPAは電力購入契約(Power Purchase Agreement)の略称です。
(*5)長期脱炭素電源オークション
国全体で必要となる脱炭素電源の容量確保のため、再エネや蓄電池などの新規電源投資(リプレース、改修も含む)の促進を目的に、2023年度より容量市場の一部として開設された入札制度です。容量提供事業者の長期的な収入予見性を確保するため、電力広域的運営推進機関より、原則20年間、設備容量に落札金額を乗じた容量確保契約金額が長期固定収入(但し、物価変動分が制度適用期間の年度ごとに毎年補正される)が保証されます。
当連結会計年度における当社グループの「再生可能エネルギー発電等事業」においては、運転開始済みの太陽光発電所、バイオマス発電所、陸上風力発電所及び地熱発電所(合計設備容量約970.5MW年)はいずれも設備の大きなトラブル等なく、発電量が順調に推移しました。当社の連結子会社である徳島津田バイオマス発電所合同会社が保有する徳島津田バイオマス発電所は、長期間の安定稼働に向けて設備の恒久対策工事を進めておりましたが、工事が完了し、2024年12月22日に通常操業を再開しました。2025年5月現在、安定した稼働を続けています。2025年1月に合同会社御前崎港バイオマスエナジー(出力74.95MW。発電端出力ベースの発電容量)が営業運転を開始、さらにNon-FIT(法人間のPPA、FIP等)による小規模分散型の太陽光発電所も順次運転を開始したことで、発電量は順調に増加しました。なお、2025年2月には、当社の持分法適用会社であった合同会社御前崎港バイオマスエナジーの出資持分を追加取得(出資比率56.0%)し、当社の連結子会社としました。また、2025年3月の運転開始に向けて試運転を進めていた合同会社唐津バイオマスエナジーは長期間の安定稼働に向けたボイラ・タービン設備の調整等に時間を要しているため、営業運転開始時期を2025年9月中(予定)に変更しました。合同会社唐津バイオマスエナジーは国内需要家とPPAを締結済みであり、運転開始とともにPPAに基づく売電開始を予定しています。
なお、当連結会計年度において行われた出力抑制により、九重ソーラー匿名組合事業が37日(計207.8時間)、大津ソーラー匿名組合事業が35日(計191.8時間)、軽米西ソーラー匿名組合事業が4日(計10.5時間)、軽米東ソーラー匿名組合事業が4日(計14.0時間)、軽米尊坊ソーラー匿名組合事業が5日(計19.5時間)、株式会社菊川石山ソーラーが1日(計8.0時間)、株式会社菊川堀之内谷ソーラーが1日(計8.0時間)、人吉ソーラー匿名組合事業が113日(計539.9時間)稼働を停止しました。また、ユナイテッドリニューアブルエナジー株式会社が33日(計122.0時間)の出力抑制(送電端において定格出力の75%に抑制)、苅田バイオマスエナジー株式会社が134日(計665.5時間)の出力抑制(送電端において定格出力の70%に抑制)、合同会社杜の都バイオマスエナジーが41日(計169.5時間)、合同会社石巻ひばり野バイオマスエナジーが37日(計150.0時間)の出力抑制(送電端において定格出力の80%に抑制)、合同会社御前崎港バイオマスエナジーが6日(計20.0時間)、徳島津田バイオマス発電所合同会社が26日(計124.0時間)の出力抑制(送電端において定格出力の85%に抑制)に対応しましたが、これに伴う当社グループの逸失発電量は当社の計画の範囲内です。
「開発・運営事業」においては、引き続き、国内外の新たな発電所・蓄電所の建設及び開発が進捗しています。2023年度長期脱炭素電源オークションにおいて選定された系統用蓄電所3ヵ所(北海道苫小牧市、北海道白老郡白老町、静岡県周智郡森町睦実)は、2025年2月に金融機関との間で融資関連契約を締結し、着工に向けた準備を進めています。さらに、2024年12月、米国テキサス州における蓄電事業の70%の持分を取得する契約を締結し、2028年の運転開始を目指して開発を進めています。加えて、資本業務提携先であるPathway Power社の太陽光・蓄電池ハイブリット事業(太陽光150MW+蓄電池150MW)に参画し、2029年の運転開始を目指して開発を進めています。また、Non-FIT(法人間のPPA、FIP等)による再生可能エネルギー発電事業においては、2024年10月に当社が新たに開発する太陽光発電所において発電した電力を国内需要家に非FIT非化石証書として、最大約36MW、期間20年、固定価格で直接販売する環境価値売買契約を締結しました。この契約により、当社のNon-FIT太陽光によるコーポレートPPAの契約設備容量は合計で207MWとなりました。このほか建設着工済み又は運転開始済みの発電所SPC(*6)からの定常的な運営管理報酬(*7)及び配当・匿名組合分配益(*8)を享受しています。また、2024年4月1日の当社取締役会において、東京瓦斯株式会社(以下「東京ガス」といいます。)との間で資本業務提携契約を締結すること、及び東京ガスに対する第三者割当による新株式の発行を行うことについて決議し、2024年4月17日に払込手続きが完了いたしました。国内の陸上風力発電事業の開発、小規模分散型のNon-FIT太陽光発電事業の電力の販売、バイオマス発電事業における燃料・オペレーション、さらに蓄電事業での協業を進めています。
(*6)SPC:
特別目的会社(Special Purpose Company)のことを指しています。当社グループでは基本的に発電所毎に共同事業者が異なること、また、プロジェクト・ファイナンスを行う上でリスク分散を図ることを理由として、発電所を立ち上げる毎にSPCを設立し、当該SPCに発電所を所有させています。なお、当社グループにおいてはSPCを株式会社として設立して株式による出資を行う場合、合同会社(GK)として設立して持分による出資を行う場合に加え、SPCを会社法上の合同会社(GK)として設立して商法上の匿名組合(TK)として営業者に出資を行う場合(TK-GKスキーム)があります。TK-GKスキームの主な特徴としては匿名組合員が有限責任であること及び営業者であるSPCの段階で法人税課税が発生せず、匿名組合員に直接課税されることが挙げられます。
(*7)運営管理報酬:
発電所建設の工程管理、決算及び金融機関へのレポーティング等の業務に代表され、発電所の建設期間及び売電期間にわたり支払われる報酬です。なお子会社や関連会社に対する当社の持分に相当する運営管理報酬については、連結決算上は連結グループ内取引として連結消去されています。
(*8)配当・匿名組合分配益:
「再生可能エネルギー発電等事業」に属するSPCが株式会社ないし合同会社として運営されている場合は、当該SPCから当社へ支払われた配当金については当社単体の営業外収益に計上され、また、これはセグメント間取引として「開発・運営事業」の収益に反映されます。
また、「再生可能エネルギー発電等事業」に属するSPCが匿名組合として運営されている場合は、当該SPCで計上された利益のうちの当社出資割合分相当額についてその発生年度に匿名組合分配益として当社単体の売上高に計上し、一方損失が発生した場合は、その損失のうちの当社出資割合分相当額を匿名組合分配損として当社単体の販売費及び一般管理費へ計上しています。これらもセグメント間取引として「開発・運営事業」の収益に反映されます。なお、これら「開発・運営事業」の収益に反映されたSPCからの配当金及び分配損益については、連結決算上は連結グループ内取引として連結消去されます。
これらの結果を受けた、当連結会計年度における経営成績は次のとおりです。
(単位:百万円)
(注)1.EBITDA=売上収益-燃料費-外注費-人件費+持分法による投資損益+その他の収益・費用
燃料費は、連結損益計算書における燃料費より、下記の影響額を調整しています。なお、当連結会計年度における調整額は△2,728百万円です。
・当社が企業結合したバイオマス発電所が保有する為替予約について、企業結合時点の包括利益累計額が消去された影響
2.EBITDAマージン=EBITDA/売上収益
3.EBITDAはNon-GAAP指標です。
4.前第3四半期連結会計期間より、徳島津田バイオマス発電所合同会社が運転を開始しました。
5.前第3四半期連結会計期間より、合同会社杜の都バイオマスエナジーが運転を開始しました。
6. 前第4四半期連結会計期間より、合同会社石巻ひばり野バイオマスエナジーが運転を開始しました。
7.当第4四半期連結会計期間より、合同会社御前崎港バイオマスエナジーが運転を開始しました。
セグメント別の業績は以下のとおりとなりました。各セグメントの業績数値につきましては、セグメント間の内部取引高等を含めて表示しています。また、セグメント利益は、EBITDAにて表示しています。再生可能エネルギー事業は多額の初期投資を必要とする事業であり、全体の費用に占める減価償却費等の償却費の割合が大きい傾向にあります。当社グループでは、一過性の償却費負担に過度に左右されることなく、企業価値の増大を目指すべく、株式価値の向上に努めています。そのため、業績指標として金利・税金・償却前利益であるEBITDAを重視しています。
(報告セグメントごとの売上収益)
(単位:百万円)
(注)1.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりです。
2.上記の金額には、消費税等は含まれていません。
(報告セグメントごとの利益又は損失)
(単位:百万円)
(注)セグメント利益は、売上収益から燃料費、外注費、人件費を差し引き、持分法による投資損益、並びにその他の収益・費用を加算したEBITDA(Non-GAAP指標)にて表示しています。
燃料費は、連結損益計算書における燃料費より、下記の影響額を調整しています。なお、当連結会計年度における調整額は△2,728百万円百万円です。
・当社が企業結合したバイオマス発電所が保有する為替予約について、企業結合時点の包括利益累計額
が消去された影響
当社グループでは、資本効率を向上させながら再生可能エネルギー発電所の開発投資を行うために、金融機関からの長期の借入れを活用しています。また、財務健全性を適切にモニタリングする観点から、保有する資産の実態的な価値を把握するほか、資本比率や親会社所有者帰属持分比率、純有利子負債とEBITDAの倍率(純有利子負債/EBITDA倍率)等の指標を重視しています。
当連結会計年度における東京ガスとの資本業務提携契約の締結及び第三者割当増資の実施に伴う資本金及び資本剰余金の増加並びに連結子会社及び関連会社が保有する為替予約の公正価値変動を主要因とするその他の資本の構成要素の増加等により当連結会計年度末の資本比率は25.2%(前連結会計年度末は22.7%)、親会社所有者帰属持分比率は16.8%(前連結会計年度末は14.6%)となりました。また、純有利子負債/EBITDA倍率(純有利子負債と直近の12ヶ月間に計上したEBITDAの倍率。なお、純有利子負債は、借入金及び社債、リース負債、並びにその他の金融負債に含まれる金融負債の合計から、現金及び現金同等物並びに引出制限付預金を差し引いた金額と定義)は、当連結会計年度末において10.5倍(前連結会計年度末は14.4倍)となりました。
(資産の部)
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ64,652百万円増加し、530,051百万円となりました。
主な増減要因は、連結子会社が保有する為替予約の公正価値変動等によるその他の金融資産(非流動)の増加(+49,445百万円)、主に前連結会計年度に運転開始及び連結化したバイオマス発電所及び合同会社御前崎港バイオマスエナジーの運転開始及び連結化における引出制限付預金の増加(+14,376百万円)です。
(負債の部)
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ36,926百万円増加し、396,627百万円となりました。
主な増減要因は、主に合同会社御前崎港バイオマスエナジーの運転開始及び連結化に伴う借入金の増加(+26,237百万円)及び連結子会社が保有する金利スワップ及び為替予約の公正価値変動等による繰延税金負債の増加(+6,745百万円)です。
(資本の部)
当連結会計年度末の資本合計は、前連結会計年度末に比べ27,726百万円増加し、133,424百万円となりました。
主な増減要因は、前述の東京ガスに対する第三者割当増資等による資本金及び資本剰余金の増加(+18,051百万円)、連結子会社が保有する為替予約の公正価値変動等による非支配持分の増加(+6,625百万円)です。
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は、前連結会計年度末と比較して6,601百万円増加し、23,927百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの増減要因は、次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、31,499百万円の収入(前年同期は18,732百万円の収入)となりました。主なキャッシュ・イン・フローは、「再生可能エネルギー発電等事業」における売電先からの売電収入です。主なキャッシュ・アウト・フローは、「再生可能エネルギー発電等事業」における発電設備の維持管理費用、事業用地の賃借料、各種税金、バイオマス燃料の仕入及び「開発・運営事業」における開発支出(人件費等を含む)です。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、16,498百万円の支出(前年同期は24,354百万円の支出)となりました。主なキャッシュ・アウト・フローは、主にバイオマス発電所及び第一太陽光発電合同会社における有形固定資産の取得による支出8,499百万円、契約履行コストの取得による支出2,532百万円、子会社の取得による支出1,771百万円です。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、8,285百万円の支出(前年同期は1,384百万円の収入)となりました。主なキャッシュ・イン・フローは、主に当社及びバイオマス発電所における長期借入れの実行による収入24,420百万円、前述の東京ガスに対する第三者割当増資等による収入17,823百万円です。主なキャッシュ・アウト・フローは、長期借入金の返済による支出36,555百万円及び主にバイオマス発電所における引出制限付預金の増加11,710百万円です。
当社グループは「グリーンかつ自立可能なエネルギー・システムを構築し枢要な社会的課題を解決する」という経営理念のもと、再生可能エネルギー発電所及び蓄電所を開発し、所有・運営しています。当社グループは、太陽光発電、バイオマス発電、陸上・洋上風力発電、地熱発電、水力発電等の複数種別電源(マルチ電源)の発電事業と蓄電所を開発及び運営する経営方針です。当社グループは、2025年3月末時点において、大型太陽光発電に関しては連結子会社12社、小規模分散型太陽光発電に関しては連結子会社1社、バイオマス発電に関しては連結子会社6社、陸上風力発電に関しては持分法適用会社3社、地熱発電に関しては持分法適用会社1社にて発電・売電及び環境価値の販売を行っています。また、運転開始に向け建設工事を行っている発電所は、バイオマス発電に関しては1社、水力発電に関しては1社、陸上風力に関しては2社、小規模分散型太陽光発電による太陽光発電に関しては1社、蓄電所に関しては2社です。小規模分散型太陽光発電による太陽光発電においては、順次複数の小規模な太陽光発電所の建設を行っています。
当社グループにおける業績予想の立案に際しては、関連政策、FIT等に基づく買取価格、売電契約、法規制等を含む再生可能エネルギー及び蓄電池市場全般の動向を総合的に勘案しています。また、運転開始済みの再生可能エネルギー発電所における売電見通し、既存の発電所における運営管理報酬及び発電所を所有することに伴う収益も勘案しています。
これらを踏まえ、2026年3月期における当社グループ連結ベースの売上収益は90,500百万円、EBITDAは31,600百万円、営業利益は9,300百万円、親会社の所有者に帰属する当期利益は1,500百万円を見込んでいます。
以下、セグメント別の2026年3月期業績予想の前提です。
【再生可能エネルギー発電等事業】
一般投資、及び持分法も含めた当社グループにおける運転中の太陽光発電所、陸上風力発電所、バイオマス発電所及び地熱発電所の出力は、順調に増加しています。2025年3月期末における運転中の発電所合計出力は約970.5MWですが、2026年3月期末には約1,232.4MWとなる見通しです。これは、合同会社唐津バイオマスエナジー(出力49.9MW)、福島復興風力合同会社(出力約147MW)、姫路蓄電池匿名組合事業(出力15.0MW)、Non-FITによる太陽光発電事業(小規模分散の発電所合計出力約50MW)の運転開始が見込まれるためです。
(太陽光発電)
太陽光発電事業については、Non-FITによる小規模分散太陽光発電所が順次運転を開始し連結業績に寄与する見込みです。この結果、2026年3月期末における運転中の太陽光発電所は、合計約479.3MWを見込んでいます。各発電所の事業計画作成にあたっては、第三者機関の作成した発電量レポート及び実績に基づいた発電量予測値に加え、第三者機関の予測、及び一般送配電事業者の停電計画等に基づく出力抑制による影響も見込んでいます。太陽光発電所における主な運転費用は、保守・運営費用、土地賃料、固定資産税及び電力費等です。これらの大部分は金額が各種契約において規定されており、変動費も設備の仕様と過去実績により高い確度での予測が可能です。また、再生可能エネルギー発電所は多額の設備投資を要するため、長期にわたり減価償却費を計上します。このように、個別の太陽光発電所の収益、運転費用及び減価償却費は予見性が高いものです。2026年3月期業績予想の立案に際しても、各発電所における個別の事業計画を積み上げて策定しています。
(バイオマス発電)
バイオマス発電事業については、ユナイテッドリニューアブルエナジー株式会社(出力20.5MW)(以下、「URE」という。)及び苅田バイオマスエナジー株式会社(出力75.0MW)、徳島津田バイオマス発電所合同会社(出力74.8MW)、合同会社石巻ひばり野バイオマスエナジー(出力74.95MW)、合同会社杜の都バイオマスエナジー(出力74.95MW)、合同会社御前崎港バイオマスエナジー(出力75.0MW)が当社連結業績に寄与する見込みです。加えて、合同会社唐津バイオマスエナジー(出力49.9MW)が当連結会計年度中の運転開始を予定しており、当社連結業績に寄与する見込みです。この結果、2026年3月末における当社の運転中のバイオマス発電所は7ヶ所、合計約445.1MWとなる見込みです。
なお、各種契約条件や現時点における計画に基づいて運転開始時期を設定していますが、工程の見直し等により運転開始時期が変更となる可能性があり、その場合には当社連結業績に影響を与えます。
また、バイオマス発電事業における主な運転費用は燃料費です。UREは、主燃料である国内未利用材について、長期契約を締結しています。URE以外のバイオマス発電所においては、輸入木質ペレット及びPKS材を主燃料としています。当該燃料については、供給会社との間で複数年にわたる供給契約を締結する等により、収益の安定化・平準化を図っていますが、一部の燃料はスポットでの調達を計画しています。そのため、燃料の市場価格の変動が当社連結業績に影響を与える可能性があります。また、運転を開始しているいずれの発電所も定期的な設備のメンテナンスを行いながら運転を続けており、通常は定期修繕を毎年1回もしくは2回行う予定です。
(陸上風力発電)
風力発電事業については、ベトナム社会主義共和国クアンチ省のクアンチ風力事業(3事業合計の出力144.0MW)が当社連結グループの業績に通期で寄与する見込みです。クアンチ風力事業に対する当社の持分比率は40%であるため、持分法による投資損益として当社グループの連結業績に寄与することが見込まれます。なお、事業計画を策定する上で重要な風況等の主要な前提条件については、第三者機関作成のレポート又は実績等に基づき検証を行っていますが、実際の収益は変動する可能性があります。
(地熱発電)
地熱発電事業については、株式会社南阿蘇湯の谷地熱(出力2.0MW)が通期で当社グループの業績に寄与する見込みです。同社に対する当社の持分比率は30%であるため、持分法による投資損益として当社グループの連結業績に寄与することが見込まれます。
(蓄電池)
蓄電事業については、姫路蓄電池匿名組合事業(出力15.0MW)が当連結会計年度中の運転開始を予定しており、同社に対する当社の持分比率は22%であるため、持分法による投資損益として当社グループの連結業績に寄与することが見込まれます。
これらの結果、合同会社御前崎港バイオマスエナジー、徳島津田バイオマス発電所合同会社の通年寄与に加え、合同会社唐津バイオマスエナジー、姫路蓄電池匿名組合事業の運転開始、さらにNon-FITによる太陽光発電所の順次運転開始に伴う連結業績寄与を主因として、2026年3月期の「再生可能エネルギー発電等事業」におけるセグメント売上収益は89,200百万円、セグメント利益(セグメントEBITDA)は36,500百万円、セグメント営業利益は14,500百万円を見込んでいます。
【開発・運営事業及び連結消去】
当社及び当社の連結子会社である株式会社レノバ・アセット・マネジメント(以下、「RAM」という)は、当社グループの再生可能エネルギー発電所及び蓄電所に係る運営管理業務を行っており、運営管理報酬を各SPCから受領しています。当該運営管理報酬の金額は各SPCとの契約により規定されています。2026年3月期の業績予想の立案に際しては、当社及びRAMが計上する予定の運営管理報酬を積み上げています。
本セグメントにおける営業費用は、主に当社の事業開発部門における開発投資(人件費、外注費等を含む)により構成されています。2026年3月期の見通しは、当社の事業開発部門の人員計画、外注計画及び共通費の計画等に基づき策定しています。引き続き国内外での太陽光発電、陸上風力発電等の複数種類電源(マルチ電源)の発電所開発及び蓄電所開発の推進に向け、積極的な投資を行っていきます。
これらを主因として、2026年3月期の「開発・運営事業」におけるセグメント売上収益は、7,500百万円、セグメント利益(セグメントEBITDA)は△700百万円、セグメント営業利益は△1,000百万円を見込んでいます。また、連結消去は、売上収益△6,200百万円、セグメント利益(セグメントEBITDA)△4,200百万円、営業利益△4,200百万円を見込んでいます。
以上を踏まえ、2026年3月期のセグメント別の業績予想及び連結業績予想は下記のとおりです。
【2026年3月期 セグメント別連結業績予想(IFRS)】(単位:百万円)
ただし、事業開発における事業の初期検討段階においては、事業性が見込めないか又は事業開発が困難となる事象・状況がある場合には、当該案件の開発の撤退に係る損失を計上するリスクがあります。これは、事業開発を行う際に一定程度の確率で発生する、開発コストの一環と考えています。
また、再生可能エネルギー発電等事業においては、出力抑制、地震及び大雨、台風及び雪等の気象現象に対する一定のバッファを見込んでいます。
2026年3月期の業績見通しについては2025年4月末現在の市場環境(社会状況、経済環境及び金融市場等を含む)を前提として作成していますが、今後、市場環境が悪化する場合、業績予想を変更する可能性があります。
2.会計基準の選択に関する基本的な考え方
当社グループは、財務情報の国際的な比較可能性を高めること等を目的として、2021年3月期末決算より、国際財務報告基準(IFRS)を任意適用しています。
該当事項はありません。
当社グループは、当連結会計年度より強制適用となった基準書及び解釈指針を適用しています。これによる当社グループの連結財務諸表に与える重要な影響はありません。
当社グループの報告セグメントは、当社グループの構成単位のうち分離された財務情報が入手可能であり、経営者が、経営資源の配分の決定及び業績を評価するために、定期的に検討を行う対象となっている事業セグメントを基礎として決定されています。当社グループは太陽光発電、バイオマス発電、陸上風力発電といった再生可能エネルギー発電所と蓄電所を操業することで売電事業及び蓄電事業を展開する「再生可能エネルギー発電等事業」と新たな再生可能エネルギー発電所と蓄電所の設立・開発・開業に至るまでの支援・開業後の運営支援を行う「開発・運営事業」を展開しています。
なお、当連結会計年度より、セグメント名称について、従来の「再生可能エネルギー発電事業」を「再生可能エネルギー発電等事業」に、「再生可能エネルギー開発・運営事業」を「開発・運営事業」に変更しています。当該変更は名称変更のみであり、セグメント情報に与える影響はありません。
(2) 報告セグメントごとの売上収益、セグメント利益、資産その他の項目の金額に関する情報
報告セグメントの会計処理の方法は、連結財務諸表を作成するために採用される当社グループの会計方針と同一です。報告セグメントの利益は、売上収益から燃料費、外注費、人件費を差し引き、持分法による投資損益、並びにその他の収益・費用を加算したEBITDA(Non-GAAP指標)にて表示しています。なお、燃料費は、連結損益計算書における燃料費より、当社が企業結合したバイオマス発電所が保有する為替予約について、企業結合時点の包括利益累計額が消去された影響額を調整しています。また、前連結会計年度において「金融収益」に含めていた受取配当金は、当連結会計年度より「その他の収益」に含めることとしました。前連結会計年度のセグメント情報は、当該変更を反映しています。この結果、当該変更前と比べて「開発・運営事業」のセグメント利益が前連結会計年度は1,695百万円、当連結会計年度は837百万円増加し、「調整額」のセグメント利益が前連結会計年度は1,695百万円、当連結会計年度は837百万円減少しています。
当社グループでは資産管理について「再生可能エネルギー発電等事業」と「開発・運営事業」ともに同様の管理を行っているため、報告セグメント毎の分割をせず、一体で管理しています。そのため、資産の報告セグメント情報の記載を省略しています。
前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
(注1) セグメント利益(△損失)の調整額△3,740百万円には、セグメント間取引消去が含まれています。
(注2) セグメント間の売上収益は実勢価格に基づいています。
当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
(注1) セグメント利益(△損失)の調整額△4,052百万円には、セグメント間取引消去が含まれています。
(注2) セグメント間の売上収益は実勢価格に基づいています。
(3) 地域に関する情報
本邦以外の外部顧客への売上収益がないため、該当事項はありません。
② 非流動資産
本邦に所在している非流動資産の金額が連結財政状態計算書の非流動資産の金額の大半を占めるため、記載を省略しています。
(4) 主要な顧客に関する情報
連結損益計算書の売上収益の10%以上を占める相手先は次のとおりです。
前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
当社の普通株主に帰属する基本的1株当たり当期利益及び希薄化後1株当たり当期利益の算定基礎は次のとおりです。
(注) 役員等向け株式交付信託制度により、日本カストディ銀行(信託口)が保有する当社株式は、基本的1株当たり当期利益及び希薄化後1株当たり当期利益の算定上、期中平均普通株式数の計算において控除する自己株式に含めています。控除した当該自己株式の期中平均株式数は、前連結会計年度において336千株、当連結会計年度において645千株です。
該当事項はありません。