コーポレートガバナンス
CORPORATE GOVERNANCEEisai Co.,Ltd.
最終更新日:2025年6月18日
エーザイ株式会社
代表執行役CEO 内藤 晴夫
問合せ先:03-3817-3700(代表)
証券コード:4523
https://www.eisai.co.jp
当社のコーポレート・ガバナンスの状況は以下のとおりです。
コーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方及び資本構成、企業属性その他の基本情報
1.基本的な考え方
当社は、次の企業理念を定款に記載することによって株主の皆様をはじめとするステークホルダーズと共有しています。

(企業理念)
1.本会社は、患者様と生活者の皆様の喜怒哀楽を第一義に考え、そのベネフィット向上に貢献することを企業理念と定め、この企業理念のもとヒューマン・ヘルスケア(hhc)企業をめざす。
2.本会社は、日本発のイノベーション企業として人々の健康憂慮の解消と医療較差の是正という社会善を効率的に実現する。
3.本会社の使命は、患者様と生活者の皆様の満足の増大であり、他産業との連携によるhhcエコシステムを通じて、日常と医療の領域で生活する人々の「生ききるを支える」ことである。その結果として売上、利益がもたらされ、この使命と結果の順序を重要と考える。
4.本会社は、コンプライアンス(法令と倫理の遵守)を日々の活動の根幹に据え、社会的責任の遂行に努める。
5.本会社の主要なステークホルダーズは、患者様と生活者の皆様、株主の皆様および社員である。本会社は、以下を旨としてステークホルダーズの価値増大をはかるとともに良好な関係の発展・維持に努める。
(1)未だ満たされていない医療ニーズの充足、疾患の啓発や予防に資する情報・サービスの提供、高品質製品の安定供給、薬剤の安全性と有効性を含む有用性情報の伝達
(2)長期的な視野に基づく社会のサステナビリティへの貢献
(3)株主共同の利益と長期的な企業価値の向上、積極的な株主還元、経営情報の適時開示
(4)安定的な雇用の確保、人権および多様性の尊重、自己実現を支える成長機会の充実、働きやすい環境の整備

この企業理念は、当社のグローバル展開を自律的な運営により支えている国内外のグループ企業(エーザイネットワーク企業)における共通の知であり、エーザイネットワーク企業は、一丸となって企業理念の実現につとめています。
この企業理念を実現していくためには、長期的な視野のもと企業施策を実行していかねばなりません。そのような企業施策の実行は、ステークホルダーズの皆様の信頼があって初めて可能となります。このため、当社は、常に最良のコーポレートガバナンスを追求し、その充実に継続的に取り組んでいきます。
当社は、ステークホルダーズの皆様の権利を尊重し、経営の監督機能と業務執行機能を明確に分離することにより、経営の公正性・透明性を確保するとともに、経営の活力を増大させることがコーポレートガバナンスの要締であると考えます。
また、コーポレートガバナンスの充実に向け、経営の監督をはじめとする社外取締役の機能を最大限に活用していきます。
当社は、次の基本的な考え方および行動指針を「コーポレートガバナンスプリンシプル」に定め、その実践により、コーポレートガバナンスの充実を実現していきます。

1.ステークホルダーズとの価値の共創
(1)当社は、ステークホルダーズの権利を尊重する。
(2)当社は、ステークホルダーズと共に、その価値の増大と創造に取り組む。
(3)当社は、ステークホルダーズとの対話を通じて、良好・円滑な関係を維持し、信頼関係を構築する。
(4)当社は、会社情報を適時・適切に開示し、透明性を確保する。
(5)当社は、持続可能な社会の実現に積極的に貢献する。

2.コーポレートガバナンスの体制
(1)当社は指名委員会等設置会社とする。
(2)取締役会は、法令の許す範囲で業務執行の意思決定を執行役に大幅に委任し、経営の監督機能を発揮する。
(3)取締役会の過半数は、独立性・中立性のある社外取締役とする。
(4)執行役を兼任する取締役は、代表執行役CEO1名のみとする。
(5)経営の監督機能を明確にするため、取締役会の議長と代表執行役CEOとを分離する。
(6)指名委員会および報酬委員会の委員は、全員を社外取締役とし、監査委員会の委員は、その過半数を社外取締役とする。
(7)指名委員会、監査委員会および報酬委員会の各委員長は社外取締役とする。
(8)社外取締役のみで構成するhhcガバナンス委員会を設置する。
(9)財務報告の信頼性確保をはじめとした内部統制の体制およびその運用を充実する。

なお、当社のコーポレートガバナンスプリンシプル、取締役会規則、指名委員会規則、監査委員会規則、報酬委員会規則、およびコーポレートガバナンスシステムに関する状況は、当社のホームページに掲載しています。
https://www.eisai.co.jp/company/governance/index.html
【コーポレートガバナンス・コードの各原則を実施しない理由】
当社は、コーポレートガバナンス・コードに制定されているすべての諸原則について実施しています。

【コーポレートガバナンス・コードの各原則に基づく開示】
【原則1-3 資本政策の基本的な方針】
当社は、企業理念として、「主要なステークホルダーズである患者様と生活者の皆様、株主の皆様および社員の価値増大をはかるとともに良好な関係の発展・維持に努める」と定款で規定しています。資本政策もこの理念に基づき実施しています。当社グループの資本政策は、財務の健全性を担保した上で、株主価値向上に資する「中長期的なROE(*)マネジメント」、「持続的・安定的な株主還元」、「成長のための投資採択基準」を軸に展開しています。
*:ROE(親会社所有者帰属持分当期利益率)=親会社の所有者に帰属する当期利益÷親会社の所有者に帰属する持分

(1)中長期的なROEマネジメント
当社グループは、ROEを持続的な株主価値の創造に関わる重要な指標ととらえています。「中長期的なROEマネジメント」では、売上収益利益率(マージン)、財務レバレッジ、総資産回転率(ターンオーバー)を常に改善し、中長期的に正のエクイティ・スプレッド(*)を創出すべく、資本コストを上回るROEをめざしていきます。
*:エクイティ・スプレッド=ROE-株主資本コスト

(2)持続的・安定的な株主還元
当社は、剰余金の配当等に関しては取締役会決議とすることを定款に定めています。当社グループは、健全なバランスシートのもと、連結業績、DOE(*)およびフリー・キャッシュ・フローを総合的に勘案し、シグナリング効果も考慮して、株主の皆様への還元を継続的・安定的に実施します。DOEは、連結純資産に対する配当の比率を示すことから、バランスシートマネジメント、ひいては資本政策を反映する指標の一つとして位置付けています。自己株式の取得については、市場環境、資本効率等に鑑み適宜実施する可能性があります。なお、健全なバランスシートの尺度として、親会社所有者帰属持分比率、負債比率(Net DER)を指標に採用しています。
*:DOE(親会社所有者帰属持分配当率)=配当金総額÷親会社の所有者に帰属する持分

(3)成長のための投資採択基準
当社グループは、成長投資による価値創造を担保するために、戦略投資に対する投資採択基準を採用し、リスク調整後ハードルレートを用いた正味現在価値と内部収益率スプレッドにハードルを設定し、投資を厳選しています。

【原則1-4 政策保有株式】
政策保有については、相互の企業連携が高まることで、企業価値向上につながる企業の株式のみを対象とすることを基本としています。株式保有は必要最小限とし、保有に伴う便益やリスクが資本コストに見合っているかを正味現在価値(NPV)等の概算により精査することで、企業価値向上の効果や経済合理性を検証します。なお、この検証は毎年実施し、コーポレートガバナンスの観点から保有残高を原則として縮減していきます。
また、政策保有株式に係る議決権行使にあたっては、当社の保有する株式の価値向上に資すると判断する議案であれば賛成し、価値を毀損すると判断するものに対しては反対票を投じます。原則として、当社の株式を政策保有株式として保有している会社(政策保有株主)からその株式の売却等の意向が示された場合には、売却等を妨げません。
なお、2024年度は、政策保有株式のうち上場株式1銘柄の全株式を売却し、みなし保有株式2銘柄(うち1銘柄全株式)を売却しました。

【原則1-7 関連当事者間の取引】
取締役、執行役および従業員などの当社関係者がその立場を濫用して当社や株主共同の利益を害することを防止するため、当社は利益相反取引、株主に対する利益供与および贈収賄の禁止について、当社「ENW(*)贈収賄・汚職の防止に関するポリシー」に定め、取締役、執行役および従業員に周知徹底しています。
*:ENW(Eisai Network Companies)とは、エーザイ株式会社および子会社と関連会社で構成されている企業グループのことです。
当社と主要株主との取引の有無およびその内容については、当社取締役会によって適切に監督するとともに、監査委員会は定期的な監査対象事項として監査しています。また、当社取締役会は、当社や株主の利益に反する行為を行うことを防止するため、取締役および執行役による自己取引および利益相反取引については当社取締役会の承認を必要とすることを取締役会細則に規定し、開示しています。なお、この取引については、重要な事実を適切に取締役会に報告することとしています。
https://www.eisai.co.jp/company/governance/cgregulations/boardmtg/index.html

【補充原則2-4① 中核人財の登用における多様性の確保】
患者様から生活者の皆様まで広く貢献を果たすhhceco企業へと進化し、更なる社会善の実現をめざす当社にとって、ダイバーシティ、エクイティ&インクルージョン(DE&I)の推進は最重要テーマの一つです。2012年に代表執行役CEOが「エーザイ・ダイバーシティ宣言」を発信して以来、国籍・性別・年齢などを問わず多様な価値観を持つ人財が活躍できる風土づくりに取り組んでいます。2023年には、代表執行役CEOが新たなDE&Iメッセージを社内外に発信するとともに、エーザイのhhc理念とDE&Iに対する姿勢を示したスローガン ”We see difference, we see potential.”とそれに続くステートメントを策定しました。2024年度からは、このスローガンとステートメントをグローバル全社員が共通して持つコアバリューとして浸透させ、具体的なアクションと成果につなげていくべく、グローバル一体となった推進を強化するとともに、社員一人ひとりの日常行動への反映やシナジーを生むための組織マネジメント力の向上に力を入れています。当社グループでは、2002年に外国人取締役、2006年に外国人執行役、2009年に女性取締役、2013年に女性執行役を登用し、2025年3月31日時点で役員31名のうち外国籍4名、女性5名となっています。グローバル企業として現地法人のマネジメントへの現地人財登用を進めており、アメリカス、EMEA、中国各リージョンのマネジメントに当社執行役である現地人財を配置しております。また、本社、グローバル各リージョン、各部門においては、ボトムアップでのコミッティーの立ち上げや、各現場の課題に応じたプロジェクトの推進など、社員の多様性確保に向けた活動を継続しています。その結果、グローバルでの女性管理職比率は約37%となっています。一方日本国内では、諸外国と比較して、ジェンダーをはじめとする多様性の確保において依然として課題を有しており、多方面からの対策が急務です。2012年の「エーザイ・ダイバーシティ宣言」を皮切りに、一般職を廃止し総合職に一本化する人事制度への改革、留学生や中途採用の拡大、早期の風土醸成を企図した国内DE&I推進体制構築、各種研修、メンター制度やキャリア面談機能の設置などに取り組んでおり、継続して実施しています。中でも従業員インパクトにおいて重要な指標となる女性管理職比率の上昇に向けては、女性のキャリア観醸成と管理職候補の育成を最重要課題とし、「早期に」「定期的に」「具体的に」をキーワードに、リーダーとしての活躍イメージをより早期に描く機会の創出や、男女ともに育児期に参画するためのキャリア支援施策を重点的に展開しています。その結果、2025年3月31日時点での国内女性管理職比率は13.6%であり、上昇傾向を維持しています。また、当社における外国籍人財の登用については、2013年度より留学生採用を開始し、継続的に人財確保することを目標としています。採用開始以来、2014年度、2017年度を除き、採用を実現しています。中途採用者の管理職への登用やリファラル採用制度を導入するなど、社外人財の確保を進めています。また、国内の障がい者採用については、法定要件を目安としつつ、継続して採用活動を行っています。当社グループは、hhc理念の実現を目指すグローバル企業である強みを活かし、日本国外のリージョン/ファンクションが有するナレッジを融合したグローバル一体となったDE&Iの推進に取り組んでいます。

   指標                目標               実績(2024年度)
社員の女性比率           2030年度:30%以上       28.4%
管理職層の女性比率        2030年度:30%以上       13.6%
30代以下組織長比率        2030年度:20%以上       6.4%
配偶者出産休暇・育児休職を
取得した対象男性社員の比率  2030年度:100%(30日以上)   80.9%(5日以上)

*各指標に関する目標及び実績は、当社の目標及び実績になります。当社においては具体的な取り組みが行われているものの、連結グループに属する全ての会社で行われていないため、連結グループにおける記載は困難です。

【原則2-6 企業年金基金のアセットオーナーとしての機能発揮】
「エーザイ企業年金基金(以下基金)」において2018年2月に日本版スチュワードシップ・コードの受入れを表明し、2019年12月にPRI(国連責任投資原則)に署名しました。加えて、2025年2月には、アセットオーナー・プリンシプルの受入れを表明しております。受益者等の最善の利益を勘案し、将来にわたり確実な給付を行うため、安全かつ効率的な資産運用を図るとともに、投資先の持続的成長を促し、経済全体の持続的な成長・発展を実現することが、ひいては運用の目的に適うものと考え、運用受託機関にはサステナビリティに関する課題を含めた対話を通じて投資先企業の企業価値向上を図ることを求めています。
現在、基金においては、年金資産運用に関する知識・経験を有するものを運用責任者に据えるとともに運用コンサルタント会社を活用し、加えて、財務部門がサポートする体制をとっています。将来的にも、基金がアセットオーナーとして期待される機能を発揮できるよう、必要な経験や資質を備えた人財を配置するとともに、その育成に努めるなど、十分な資源を配分していきます。
資産運用に関する主要な意思決定は、資産運用委員会での審議を踏まえ、理事会において承認し、代議員会において承認、または報告を了承しており、利益相反を適切に管理できる体制にあると考えています。

【原則3-1 情報開示の充実】
原則3-1に示された(ⅰ)~(ⅴ) については、株主総会参考書類および事業報告等において丁寧かつ分かりやすく記載を行っています。
株主総会招集ご通知、事業報告、価値創造レポート等の資料ならびにこれらを掲載しているホームページについては英語版も作成しています。

1.当社は、企業理念を定款に規定するとともに、目指す企業像、企業行動憲章を定め、これらをホームページ上に公開しています。
企業理念については、株主総会招集ご通知、事業報告、価値創造レポート等を通じて株主の皆様を含めて広く一般に公開し、その共有につとめています。また、中期ならびに年度の経営戦略、経営計画についても、決算発表、個人株主説明会、メディア向けの記者懇談会、アナリストおよび金融機関向けのインフォメーションミーティングをはじめとして、積極的に開示・公表しています。
https://www.eisai.co.jp/company/philosophy/index.html

2.当社は、取締役会において、当社のコーポレートガバナンスに関する基本的な考え方を定めた「コーポレートガバナンスプリンシプル」を定め、これを当社ホームページにおいて開示しています。
https://www.eisai.co.jp/company/governance/cgregulations/cgguideline/index.html

3.当社は指名委員会等設置会社であり、報酬委員会は、当社の取締役および執行役の個人別の報酬等の内容を決定する権限を有しており、主に①取締役および執行役の個人別の報酬等の内容に係る決定に関する方針、②取締役および執行役の個人別の報酬等の内容、③執行役の業績連動型報酬の決定に係る全社業績目標および各執行役の個人別業績目標の達成度に基づき評価の決定を行っています。なお、報酬委員会が必要と認めた場合、取締役および執行役の報酬等について別途審議し、例外的な措置をとることがあります。報酬等の決定プロセスについては、第113回定時株主総会招集ご通知(事業報告)で開示しています。また、報酬委員会は、経営の透明性をより高めるために、報酬等に関する適切な情報開示の内容について審議し、代表執行役CEOに提案することを内規に定め、毎年、これを行っています。

4.当社は指名委員会等設置会社であり、指名委員会が、取締役の選任および解任に関する株主総会議案、取締役の選任および解任のために必要な基本方針、規則および手続等を決定する権限を有しています。指名委員会は、次年度の取締役会構成案、社外取締役の独立性・中立性の要件等を決定するとともに、取締役候補者の決定を行っています。指名委員会の任務、活動内容等については、第113回定時株主総会招集ご通知(事業報告)で開示しています。取締役の選任については、株主総会招集ご通知参考書類において、指名委員会が決定した取締役候補者それぞれについて、取締役候補者とする理由を記載しています。また、社外取締役については、指名委員会が確認した社外取締役としての独立性・中立性に関する事項を記載しています。また、参考書類において、指名委員会が取締役候補者として選任した主たる理由を含め、取締役候補者の多様性について、「スキルマトリクス」の形式で開示しています。

【補充原則3-1③ サステナビリティについての取り組み等】
当社取締役会は、コーポレートガバナンスプリンシプルに「持続可能な社会の実現への取り組み」に関して規定し、本規定に基づいて経営の監督を行っております。コーポレートガバナンスプリンシプルにおける規定内容は以下の通りです。
1.当社は、常に最良のコーポレートガバナンス(Governance)を追求するとともに、環境(Environment)および社会(Social)に関する課題解決に積極的に取り組む。
2.当社は、持続可能な社会の実現に向けた活動のグローバルな潮流にも注視し、当社の取り組みの実効性を高め、積極的な情報開示に努める。
3.当社は、世界の様々なステークホルダーズを尊重し、良好かつ円滑な関係の維持に努め、事業活動を通じて、ステークホルダーズと共に社会価値の創造に貢献する。
4.取締役および執行役は、当社の企業理念に基づき、ステークホルダーズの権利を尊重して共に価値を創造する企業文化の醸成にリーダーシップを発揮する。

[エーザイの未来創造戦略:サステナビリティに関する「戦略」と「指標と目標」]
当社は、hhc理念のもと「健康憂慮の解消」と「医療格差の是正」という社会善を実現し、患者様と生活者の皆様の満足の増大とすべての人の「生ききるを支える」ことを使命としています。
2025年3月、当社グループは、hhc理念に基づき、すべての人が自分らしく生ききる世界をつくるための「エーザイの未来創造戦略」を策定しました。本戦略を経営の根幹に据え、当社グループの医薬品事業等を通じた患者様や生活者の皆様への貢献と、これを支える基盤としてコーポレートガバナンスの強化および地球環境保全などの社会課題の解決に中長期的に取り組み、企業と社会が共に持続的に成長・成熟することをめざします。
本戦略は、①「患者様や生活者様が自分らしく生きられる時間を」、②「すべての人が健やかに生きられる地球環境を」、③「すべての人が自分らしく生きられる社会を」、④「すべての人から信頼される企業へ」の4つの要素から構成されています。
当社グループは、本戦略の実現による中長期的な企業価値向上に向けて、優先的に取り組む重要な課題とその目標を中期経営計画に定め、取り組みを推進します。

[医薬品アクセス改善に向けた取り組み]
当社グループは、グローバルな医薬品アクセスの課題解決への取り組みを、我々の責務であるとともに、将来への長期的な投資であると考え、政府や国際機関、非営利民間団体等との官民パートナーシップのもと、積極的に推進しています。

1.リンパ系フィラリア症(LF)の制圧
開発途上国および新興国に蔓延する顧みられない熱帯病(NTDs)のひとつであるLFの治療薬「DEC(ジエチルカルバマジン)錠」をインド・バイザッグ工場で製造しています。そして、本剤を必要とするすべての蔓延国において制圧が達成されるまで、世界保健機関(WHO)に「プライス・ゼロ(無償)」で提供します。2025年3月末までに32カ国に25.2億錠を供給しました。WHOのLF制圧プログラムを通してLF蔓延72カ国のうち21カ国で制圧が完了(うち8カ国に当社製DEC錠を提供)しました。
2.マイセトーマに対する新薬開発と疾病啓発活動
NTDsのひとつであるマイセトーマ治療薬の創出をめざし、蔓延国のひとつであるスーダンにおいて、Mycetoma Research Centre、Drugs for Neglected Diseases initiative(DNDi)および公益社団法人グローバルヘルス技術振興基金(GHIT Fund)と協力し、自社創製の抗真菌剤ホスラブコナ
ゾール(E1224)の臨床試験を実施し、承認申請に向けた準備を進めています。
また、2019年より日本の国際NGOである難民を助ける会(AAR Japan)と協力し、スーダンでのマイセトーマ対策活動を支援しています(現在内戦により中断)。
https://www.eisai.co.jp/sustainability/atm/ntds/mycetoma/index.html
3.NTDs、マラリアに対する新薬開発
当社は、国際研究機関等とのパートナーシップを通じてNTDs、マラリアの新薬開発に積極的に取り組んでいます。GHIT Fundなどからの投資を活用し、大学等の研究者からのアイデアと、DNDiやMedicines for Malaria Venture (MMV)等の非営利研究組織との共同により、関係者の得意分野を持ち寄るパートナーシップでのNTDsの新薬開発を継続しています。

[環境への配慮]
当社グループは、hhc理念のもと地球環境は社会善を実現するための事業活動の基盤ととらえています。この考えに基づき、当社グループは「エーザイネットワーク企業(ENW)環境方針」を制定し、一丸となって環境保全に取り組んできました。
また、2024年度には「ENW環境方針」に基づく5つの「環境重点活動」を定めました。2050年ネットゼロ目標(*)、2030年度までのSBT1.5℃目標の達成を目標とする「気候変動対応」に加え、「環境汚染の防止」、「持続可能な水利用」、「生物多様性保全」、「資源の循環利用」についても計画的に推進しています。
*:ネットゼロ(SBTイニシアティブネットゼロ基準による定義)
・スコープ1、2、3の排出量をゼロにするか、もしくは適格な1.5℃目標に沿ってグローバルまたはセクターレベルでのネットゼロ排出達成と整合性が
ある残余排出量水準まで削減
・ネットゼロ目標の時点における残余排出量およびそれ以降に大気中に放出されるすべてのGHG排出量を中和すること

1.地球環境に配慮した事業活動
(1)資源の循環利用の取り組み
2030年度までに廃棄物発生量を2023年度比で7%削減するとともに、 リサイクル率(有価売却を含む)50%以上、最終埋立量2%以下を達成することをグローバルの目標に掲げ、廃棄物の適正管理を行うとともに、廃棄物発生量削減、リサイクル率向上、最終埋立量の削減等を推進し、資源の循環利用に取り組んでいます。
当社国内グループでは、2024年度は17年連続でゼロエミッション(*)を達成する見込みです。
*:最終埋立量を廃棄物総発生量の0.5%未満とすること
(2)持続可能な水利用の取り組み
当社グループは、水を含む資源の持続可能な利用を通じ、循環型社会の形成に貢献することをめざしています。リサイクルを含む水資源の効率的な利用により水使用量の削減を推進し、中期目標として2030年度までに2023年度比で7%削減(売上収益原単位)することをめざしています。また、水質保全に資する高質な排水処理を維持し、中期目標として2030年度まで水に関する環境基準を遵守し、法令違反ゼロを継続することをめざしています。
(3)生物多様性保全の取り組み
事業活動における生物多様性への影響に配慮し、地球環境との調和に基づく自然共生社会の実現に貢献することをめざし、「ENW生物多様性指針」を制定しています。中期目標としては、2030年度までに各事業所で重要な種の特定・保存活動を実施することをめざしています。事業活動が生物多様性に与える中長期的なリスクとして、①操業地における水域・大気等への有害物質排出による近隣地域の生物多様性への影響、②製品の使用により排出される廃棄物の環境全体への影響、を特定し、計画的に活動を推進しています。川島工園(岐阜県)では、敷地内にある自然豊かな日本庭園を管理するとともに、内藤記念くすり博物館の薬草園において約700種の薬用および有用植物を栽培・保全しています。EAファーマ株式会社福島事業所では、ソメイヨシノ、シダレザクラ等、敷地内の植栽林を保全しています。バイザッグ工場(インド)では、2020年度から環境啓発促進のための植林プログラムを継続し、これまでに10,000本以上を植樹しました。ボゴール工場(インドネシア)では、国が保護しているランの保全に取り組んでいます。

2.気候変動への取り組み
(1)気候変動のリスクおよび機会に関するガバナンス
当社取締役会は、「執行役の職務の執行の適正を確保するために必要な体制の整備に関する規則」を定め、環境に関するリスクを担当する執行役(サステナビリティ担当執行役)が当該リスクに関する内部統制を整備・運用する体制としています。取締役会規則においては、ESGおよびSDGsに関する事項を報告事項に定め、気候変動を含むサステナビリティに関する全社的な取り組み状況と課題について、担当執行役から四半期毎に進捗報告を受け、モニタリングを行っています。この体制のもと、サステナビリティ担当執行役が気候変動のリスクおよび機会を識別し、対応を行っています。また、気候関連を含む重要なビジネスリスクは内部統制担当執行役を委員長とするリスクマネジメント委員会が管理し、取締役会への報告を行っています。
(2)TCFD提言に対応したリスク評価および情報開示
当社グループは、2019年6月に気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)(*)提言に賛同し、提言が推奨する気候シナリオ分析を行い、その結果を2020年度に開示しました。その後、気候変動に関連するリスク・機会の当社グループに及ぼしうる影響を再評価するため、複数の気候シナリオを考慮した分析を再度実施し、結果を2023年度に開示しました。分析の結果、物理的リスクとして、生産活動の停滞、自然災害による被害、健康リスクの増大を、移行リスクについては、炭素税によるコスト増・エネルギーコスト増、追加的な設備投資、低炭素製品化への要請対応、信頼性の低下を重要なリスクと評価しました。また、気候変動によるヘルスケアニーズへの対応を機会と捉えています。特定した気候関連リスクはリスク管理体制のもと顕在化防止に努めており、機会については事業活動を通じた実現をめざしています。
https://www.eisai.co.jp/sustainability/environment/climate-countermeasure/tcfd-disclosure/index.html
*:TCFD(Task Force on Climate-related Financial Disclosures)は、各国の中央銀行総裁および財務大臣からなる金融安定理事会(FSB)の作業部会で、投資家等に適切な投資判断を促すための、効率的な気候関連財務情報開示を企業等へ促す民間主導のタスクフォースです。
(3)温室効果ガス排出削減
気候変動の緩和は人類に共通する喫緊の課題であり、持続的な社会の実現に向けて必要不可欠な要素です。当社グループでは、世界共通の目標である「世界の平均気温上昇を産業革命以前に比べて1.5℃以内に抑える」削減目標(1.5℃目標)と、その延長にある「2050年ネットゼロ*2」達成に向けた取り組みを推進しています。
当社グループは、2019年度以降、SBT*3 2.0℃目標(2016年度比で2030年度までに温室効果ガス(GHG)排出量を30%削減)を掲げ、2022年度まで3年連続で目標を達成し、GHG排出量削減は2016年度比で60%を超える水準まで到達しました。そのため、さらに厳しいSBT1.5℃目標を設定し、2023年11月にSBTイニシアティブ*4 から承認を取得しました。また、2023年12月にJCI*5(気候変動イニシアティブ)から、2050年までのネットゼロ達成にコミットするJCI Race to Zero Circleへの参加承認を取得しました。
その取り組みとして、省エネ活動の継続に加え、再生可能エネルギーの導入拡大、営業車の低・脱炭素化、先端技術の導入等、様々な施策を推進しています。また、事業活動に用いる電力をすべて再生可能エネルギーに切り替えることをめざすRE100イニシアティブに加盟しており、2030年度までの目標達成をめざしています。さらに、CO2排出削減量を金額換算・可視化し、CO2排出量削減に効果的な投資を推進するインターナルカーボンプライシング(ICP:社内炭素価格)を導入しています。サプライチェーンにおけるGHG排出量の削減についても、エンゲージメント強化による排出量の把握と適切な目標の設定を行い、確実に推進していきます。
*1 ENW(Eisai Network Companies)とは、エーザイ株式会社および子会社と関連会社で構成されている企業グループのことです
*2 ネットゼロ(SBTイニシアティブネットゼロ基準による定義)
・スコープ1、2、3の排出量をゼロにするか、もしくは適格な1.5℃目標に沿ってグローバルまたはセクターレベルでのネットゼロ排出達成と整合性がある残余排出量水準まで削減
・ネットゼロ目標の時点における残余排出量およびそれ以降に大気中に放出されるすべてのGHG排出量を中和すること
*3 SBT(Science Based Targets)は、科学的根拠に基づく中長期的な温室効果ガス排出削減目標で、SBTイニシアティブにより審査・認定されています。現在では国際的なデファクトスタンダード(事実上の標準)となっています
*4 SBTイニシアティブは、環境分野に関わる情報開示プログラムを運営する国際NGOであるCDP、国連グローバル・コンパクト(UNGC)、世界自然保護基金(WWF)、および世界資源研究所(WRI)による国際的な共同イニシアティブです
*5 JCI (Japan Climate Initiative:気候変動イニシアティブ)は、気候変動対策に積極的に取り組む企業や自治体、NGO等、国家政府以外の多様な主体のゆるやかなネットワークです。当社は2020年12月に参加しました
(4)再生可能エネルギーの導入促進
当社グループは、再生可能エネルギーを積極的に導入し、CO2排出量の削減に取り組んでいます。本社、川島工園、筑波研究所、サンプラネット、EAファーマにおいて電力の一部をグリーン電力*1に切り替え、鹿島事業所では小規模太陽光発電設備を設置しています。海外では、バイザッグサイト(インド)では3MW(メガワット)の大型太陽光発電設備が本格稼働を開始し、エクストンサイト(米国)、蘇州工場(中国)等でも自ら太陽光で発電して自家消費を行っています。さらに、欧州ナレッジセンター(英国)でもグリーン電力を導入する等、海外の主要な事業所において再生可能エネルギー導入率100%を継続しています。これらの取り組みにより、2023年度の総電力消費における再生可能エネルギー比率は99.8%*2となりました。
*1:太陽光や風力、水力等の再生可能エネルギーで作られた電力のことです
*2:外部購入電力に限る

[人的資本への投資]
当社は2022年の定時株主総会において、人的資本の要となる「人権および多様性の尊重」、「自己実現を支える成長機会の充実」、「働きやすい環境の整備」の概念を定款に定めました。定款への追記を契機に、「統合人事戦略」を策定し、当社グループにおける人財価値の最大化を推進してまいりました。当社は、全上場企業に有価証券報告書での人的資本に関する記載が義務化されたことを機に積極的な開示を進め、人的資本経営に関する報告書である「Human Capital Report (HCR) 2023」を2023年7月に当社ウェブサイトに開示しました。またHCR2023でいただいた様々なご意見を反映し、2024年7月には「HCR2024」を発出しました。その結果、「第2回日経ビジネス人的資本開示アワード」では前年度の銀賞に引き続いて銅賞を受賞し、「人的資本リーダーズ2024」ならびに「人的資本経営品質2024(ゴールド)」も2年連続受賞いたしました。2025年3月には、女性活躍推進に優れた上場企業として令和6年度「なでしこ銘柄」に2年連続選定されるとともに、同月には経済産業省が主催する「健康経営銘柄2025」に初選出されました。このような当社の人的資本情報の積極開示の流れを追い風に、2025年7月には「Human Capital Report 2025」を発出予定です。

[人権尊重への取り組み]
当社グループは、国際規範に準拠して2019年に制定した「ENW人権方針」に則り、自社の事業とサプライチェーンにおいて、当社グループの事業活動がステークホルダーズの人権に負の影響を及ぼす可能性のあるリスクを特定し、回避・最小化し、モニタリングし、結果を開示する人権デュー・デリジェンスを継続して実施しています。2024年度は販社、工場・研究所、一次取引先を対象にアンケート調査を行いました。社内においては、研修、e-ラーニング等の啓発活動を通じて、あらゆる種類の差別やハラスメントの防止に取り組んでいます。サプライチェーンについては、2024年11月に、救済措置の一環としてグリーバンスメカニズム(日本語)を開設し、取引先の人権課題の把握に取り組んでいます。

[サステナブル調達]
当社は、サプライチェーン全体において、人権、労働・安全、環境、倫理などを重視した持続可能な調達活動(サステナブル調達)に取り組んでおり、取引先との連携を通じて企業価値の向上を目指しています。取引先に対しては、サステナブル調達の基本方針や当社の期待事項を示した「ビジネス・パートナーのための行動指針」への遵守を要請するとともに、自己評価質問票によるサステナビリティ評価を実施し、その結果に基づくフィードバックやエンゲージメントを行っています。また、毎年開催している国内取引先説明会では、社外専門家を招き、人権尊重や環境への配慮に関する講演を通じて、意識啓発を図っています。さらに、海外においても、インドのバイザッグ工場、中国の蘇州工場、インドネシアのボゴール工場においても、サステナブル調達の取り組みを推進しています。

[知的財産への投資]
当社グループが、研究開発やビジネス活動に投資し、その過程で得られた成果として、独自に開発した技術や製品を法的に保護し、有効的に活用することは、当社が持続的に成長・発展し、患者様へ安定して医薬品をお届けするために欠かせません。そのため当社グループでは、特許取得など、知的財産に関する諸活動を戦略的に進めています。
なお、当社グループの知的財産投資への取り組みは、第112期有価証券報告書の「第2 事業の状況 1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】(2)経営環境、経営方針・経営戦略、ならびに優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題等 ① 中期経営計画 「EWAY Future & Beyond」、② 中期経営計画「EWAY Future & Beyond」の主な進捗と取り組み」及び当社ウエブサイトhttps://www.eisai.co.jp/company/business/research/ip/index.htmlをご参照ください。

【補充原則4-1① 取締役会の役割・責務(1)】
当社は指名委員会等設置会社であり、当社取締役会は、法令の許す範囲で業務執行の意思決定を執行役に大幅に委任して経営の活力を増大させるとともに、経営の監督機能に専念しています。取締役会の主な任務等は以下のとおりです。
1.経営の基本方針、執行役の選任、剰余金の配当等の決定など、法令、定款および取締役会規則で定められた重要事項の決定を行う。
2.執行役からの報告、ならびに指名委員会、監査委員会、報酬委員会およびhhcガバナンス委員会からの報告に基づき、取締役および執行役の職務の執行を監督する。
なお、取締役会の決議事項、取締役会への報告事項については、具体的に取締役会細則に定めています。取締役会規則および細則は、当社ホームページにおいて開示しています。
https://www.eisai.co.jp/company/governance/cgregulations/boardmtg/index.html

【原則4-8 独立社外取締役の有効な活用】
1.社外取締役を中心としたコーポレートガバナンス充実に向けた継続的、自律的な仕組み
当社のコーポレートガバナンスの実効性を支えるのは、取締役会の過半数を占める独立社外取締役の存在です。当社では①指名委員会における独立性・中立性のある社外取締役の選任システム、②社外取締役である取締役会の議長のリーダーシップによる取締役会等の運営、③ステークホルダーズとの対話やサクセッションプランの検討など、幅広くコーポレートガバナンスに関する議論が行われる「hhcガバナンス委員会」、④取締役会および各委員会のPDCA(Plan-Do-Check-Action)を回すコーポレートガバナンス評価など、社外取締役を中心とした、継続的かつ自律的なコーポレートガバナンス充実の仕組みを構築し、これを運用しています。また、各取り組みの内容については、持続的にその充実をはかるよう努めています。

(1)社外取締役の選任システム
①指名委員会は社外取締役で構成
②候補者は、指名委員会委員をはじめすべての取締役および当社社外取締役経験者からも情報収集
③社外取締役については独立性・中立性、競業等のスクリーニングを経て、小人数リストを作成
④就任依頼の優先順位を決定後、指名委員会委員長(社外取締役)が候補者に就任依頼を実施

(2)取締役議長(社外取締役)
①取締役議長は社外取締役より選定
②取締役議長が取締役会の年間議題や年間のテーマ等を提案
③取締役会の1週間前に、事務局、本社スタッフと議案内容、資料について確認
④多様なバックグラウンドの取締役からの知見を引き出し、議論の質を高め、取締役会を効果的・効率的に運営

(3)hhcガバナンス委員会
①社外取締役のみで自由に議論
②ステークホルダーズとの積極的な対話
③CEOの提案するサクセッションプランの情報共有と議論
④コーポレートガバナンス評価(取締役一人ひとりの評価を含む)をとりまとめ取締役会に提案
⑤必要に応じて、取締役会、執行役に課題の検討、情報共有等の要請

(4)コーポレートガバナンス評価
①コーポレートガバナンスプリンシプルと内部統制関連規則のレビュー
②取締役一人ひとりの評価結果をhhcガバナンス委員会がとりまとめ、課題も含めて取締役会に提案
③取締役会で決議し、事業報告等で開示
④課題等については取締役会で実施状況を確認することでPDCAサイクルを循環
⑤外部機関による取締役会評価のレビューを3年に1回実施

2.hhcガバナンス委員会
2024年度は「取締役会の実効性」を如何に向上させていくかを検討しました。昨年度までアンケート形式での「取締役会の振り返り」を実施していましたが、今年度は取締役会を終了した当日のhhc ガバナンス委員会において、本会議で浮き彫りとなった課題の確認・フォロー事項を整理する取り組みを開始しました。また、取締役会評価においても事務局による取締役への個別インタビュー、執行役による取締役会の評価や取締役会における執行役答弁のフォローアップなど、「取締役会の実効性向上」に焦点を当てた仕組みを導入し実施しました。その他、執行役任期・体制を事業年度と一致させることで、年度を通した責任体制の下で戦略策定、事業計画達成に向けたアクションプランの遂行、経営課題の解決、事業年度の責任に応じた執行役の報酬の決定等を企図し、定款変更前ですが、2025年4月1日付執行役新体制を始動しました。CEOのサクセッションプランの検討については、引き続き、候補者との直接的な接点を増やすとともに、執行部門における重要な意思決定会議体を傍聴するなど、取締役が、候補者に係る情報並びに候補者を支える執行体制の構築にむけた知見を直接得られる工夫も行っています。このような取り組みにより、候補者の育成や次世代の執行体制についてCEOへの助言や要望等を行いました。

【原則4-9 独立社外取締役の独立性判断基準及び資質】
当社は、2004年に委員会等設置会社(現在の指名委員会等設置会社)に移行後、指名委員会において議論を重ね、2006年より「社外取締役の独立性の要件」(現在の「社外取締役の独立性・中立性の要件」)を開示しています。「社外取締役の独立性・中立性の要件」は最終頁をご参照ください。
指名委員会は、社外取締役の選任において社外取締役の独立性・中立性の確保を最も重要視しています。社外取締役候補者の選任作業は、候補者のリストアップより始まります。指名委員会では、現任の取締役のみならず、豊富な人財ネットワークを有する当社の社外取締役経験者にも候補者のリストアップを依頼し、毎年、候補者リストをアップデートしています。指名委員会は、整備した候補者リストについて、独立性、競業等のスクリーニングを行うとともに、当該年度の新任候補者の要件にもとづいて候補者の絞り込みを行い、就任依頼を行う候補者を決定します。その後、指名委員会委員長は、速やかに候補者に面談し、当社取締役への就任依頼を行います。当社の指名委員会は社外取締役のみで構成しており、以上のプロセスで取締役候補者の選任を、公正かつ透明性をもって決定しています。また、指名委員会は、自ら定めた「社外取締役の独立性・中立性の要件」を厳格に運用して選任を行っています。新任・再任を問わず、毎年、社外取締役候補者について本要件を満たしているか調査を行い、独立性・中立性に問題がないことを確認しています。
なお、本要件は、法令、証券取引所等の基準変更への対応や、コーポレートガバナンス向上の観点から毎年その内容を点検し、必要に応じて見直しを行っています。

【補充原則4-10① 任意の取り組みの活用】
当社は指名委員会等設置会社であり、独立社外取締役を過半数としています。また、指名委員会および報酬委員会の委員は全員を社外取締役とし、監査委員会の委員はその過半数を社外取締役としています。

【原則4-11 取締役会・監査役会の実効性確保のための前提条件】
【補充原則4-11① 取締役会・監査役会の実効性確保のための前提条件】
[経営の監督と業務執行の明確な分離]
当社は、指名委員会等設置会社であることを最大限に活かし、取締役会は、法令の許す範囲で業務執行の意思決定権限を執行役に大幅に委任し、経営の監督に専念しています。
これにより、執行役は激しい環境変化のもとでも迅速かつ機動的な意思決定と業務執行が可能となります。また、経営の監督と業務執行を明確に分離するため、取締役会の議長を社外取締役とし、執行役を兼任する取締役を代表執行役CEO1名のみとしています。
このように経営の監督と業務執行を明確に分離することにより、経営の活力を増大させるとともに、取締役会はステークホルダーズの視点で監督機能を発揮し、経営の公正性・透明性を確保しています。
また、取締役会は、会社法に基づき、「業務の適正を確保するための体制」に関する規則を決議し、執行役が整備・運用すべき内部統制を具体的に定めています。「業務の適正を確保するための体制の整備および運用状況」(交付書面省略事項)は第113回定時株主総会招集ご通知電子版141~143頁をご参照ください(https://www.eisai.co.jp/ir/stock/meeting/pdf/inv113_all.pdf )。執行役は、本規則に定められた事項のみならず、自らが担当する職務において内部統制を整備・運用することにより自律性を確保し、業務執行の機動性と柔軟性を高めています。
取締役会は、このような体制のもと、執行役の業務執行状況を確認するとともに、業務執行や意思決定のプロセスなど内部統制の状況について株主の皆様や社会の視点でその妥当性を点検しています。
取締役および執行役のそれぞれが職務を執行し、その責任を果たしながらも相互に意思疎通をはかって信頼関係を構築し、ともに企業価値を向上させ、社会価値の創造に貢献していきます。

[取締役会と執行役会の多様性]
指名委員会等設置会社の役員は、経営の監督を担う取締役と業務執行を担う執行役です。指名委員会は、取締役会がステークホルダーズの幅広い視点や外部の視点で経営の監督を行い、企業価値を向上させ、社会価値創造に貢献するためには、多様なスキル、経験やバックグラウンドに加え、国籍、性別、年齢、就任年数等の多様性を有する役員(取締役および執行役)による経営を行うことが枢要であると考えています。
取締役会は、企業理念を実現し、企業価値の向上を担う執行役をグローバルな視点で選任し、執行役の機能が効果的、効率的に発揮できるように配置しています。執行役は、製薬企業である当社の役員として、研究開発および医薬品の製造や品質ならびに安全性等の高い専門性を有する者、世界の各地域の医療制度や医療市場に習熟した者をはじめ、経営管理等の各分野において業務に精通した者を選任しています。

[アドバイザリーボード等の執行部門における会議体]
当社は、業務執行の最高意思決定機関としてCorporate Strategy CommitteeならびにGrowth & Operating Committeeを設置するとともに、中長期的な研究開発の方向性、ポートフォリオ戦略・戦術等を検討するエーザイ サイエンティフィック アドバイザリーボード(世界的に著名な研究機関の教授・研究者で構成)、およびESG、SDGsを中心とする非財務資本への取り組み向上について検討するサステナビリティ アドバイザリーボード(国際政策に精通した国内外の外部専門家で構成)など、CEOの意思決定をサポートする仕組みを構築しています。そのほか、コンプライアンス委員会、リスクマネジメント委員会、サステナビリティ委員会、人権啓発推進委員会等の会議体を設置しています。

[グローバルな内部統制システムの構築と運用]
取締役会は、執行役の職務の執行の適正を確保するために必要な体制の整備に関する規則を定め、執行役は、これに基づき自らが担当する職務において内部統制システムを整備・運用しています。また、当社はグローバルに執行役を配置し、海外子会社における内部統制システムを担当執行役が直接的に構築し、その運営を行っています。

[説明責任とステークホルダーズを意識した経営の浸透]
3カ月に1度、執行役全員が取締役会に出席し、執行部門での意思決定や各執行役の業務執行の状況を取締役会に報告しています。それ以外に重要な事案や報告事項が生じた場合には適宜取締役会に報告しています。執行役が取締役会への報告、説明責任を負うことにより、執行部門での意思決定や政策・施策の合理性や透明性が高まり、ステークホルダーズを意識した経営が浸透しています。

指名委員会は「コーポレートガバナンスプリンシプル」の基本的な考え方に基づいて社外取締役候補者を選任しています。当社は、株主の皆様に、指名委員会の活動内容についてご理解を得るために、指名委員会の任務や、年間を通した活動内容、取締役候補者の選任手続き等について、第113回定時株主総会招集ご通知(事業報告)において開示しています。
https://www.eisai.co.jp/ir/stock/meeting/pdf/inv113_all.pdf

【補充原則4-11② 取締役会・監査役会の実効性確保のための前提条件】
取締役会は、社外取締役を含め、全ての取締役がステークホルダーズの信任に応えるべく、その期待される能力を発揮し、十分に時間を費やし、取締役としての職務を執行することなど、取締役の役割を「コーポレートガバナンスプリンシプル」に以下のように規定しており、当社取締役はこの規定を遵守して、取締役としての職務を遂行しています。
・取締役は、善管注意義務および忠実義務を負う。
・取締役は、その職務を執行するに充分な情報を収集するとともに、取締役会において説明を求め、互いに積極的に意見を表明して議論を尽くし、議決権を行使する。
・取締役は、取締役会の議題を提案する権利および取締役会の招集を求める権利を適時・適切に行使することにより、知り得た当社の経営課題の解決をはかる。
・取締役は、株主の皆様の信任に応えるべく、その期待される能力を発揮し、充分な時間を費やし、取締役としての職務を執行する。
・取締役は、その役割を全うするために、当社の企業理念、経営環境などの状況について、十分な情報提供を受けるとともに、必要に応じて追加の情報を求める。当社は、取締役会の役割である経営の監督に資する各種研修および情報共有の機会を提供する。
また、取締役の兼任先については、上場企業の役員をはじめ、毎年、指名委員会がこれを確認し、当社の取締役としての職務の遂行に問題がないこと、加えて、社外取締役の場合には、社外取締役としての独立性・中立性に問題がないことを確認しています。なお、取締役の主な兼任状況については、株主総会招集ご通知の参考書類、有価証券報告書等で開示しています。

【補充原則4-11③ 取締役会・監査役会の実効性確保のための前提条件】
hhcガバナンス委員会では、毎年、取締役会の経営の監督機能の実効性を評価し、運営等の課題を抽出するとともに、取締役会および執行部門に改善の要請や提案を行っています。コーポレートガバナンス評価は、前年度の課題認識等に基づき、取締役会等の活動状況を点検・評価し、次年度に向けた課題抽出および改善策等を示すことでPDCA(Plan-Do-Check-Action)のサイクルを回しています。
2025年4月23日、当社取締役会は、「コーポレートガバナンスプリンシプルの自己レビュー」と「内部統制関連規則の自己レビュー」およびhhcガバナンス委員会がとりまとめた「取締役会評価」の結果について審議し、「2024年度コーポレートガバナンス評価」を決議しました。

2024年度コーポレートガバナンス評価結果
コーポレートガバナンスプリンシプルおよび内部統制関連規則については、規定を逸脱した運用等は認められず、取締役および執行役等がコーポレートガバナンスの充実に向け、適切に職務を執行していることを確認しました。
取締役会評価については、2023年度取締役会評価で抽出された2024年度の課題に対し、2024年度における対応状況を確認、評価し、次年度に向けた課題等を認識しました。
取締役会評価については、第113回定時株主総会招集ご通知(事業報告)において開示しています。
https://www.eisai.co.jp/ir/stock/meeting/pdf/inv113_all.pdf

(1)取締役会の役割と運用等
①Plan(計画)
1)取締役会の議題は、取締役議長が時宜を得た議題を選定し、年間の付議スケジュールとともにhhc ガバナンス委員会に諮り、検討のうえ決定する。
2)取締役による執行部門の重要会議の傍聴は、取締役が執行役の業務執行をモニタリングするために極めて有用であり今後も継続する。なお、傍聴できなかった取締役のために、会議の録画・録音を共有する。
3)業務執行に係る報告は要点を押さえた簡潔な報告を志向する。資料は内容の粒度を整え、論点を整理し、議論すべき課題が明確となるように工夫する。
4)取締役会の議案の早期配付を徹底する。また、議案の事前説明は、集合形式で実施し、議案を付議する執行役または組織長が説明を行う。これにより取締役会における実質的な審議の時間を十分に確保する。
5)取締役会終了後、hhc ガバナンス委員会において、当日の取締役会を振り返り、フォローアップする事項等を確認し、必要に応じて執行役に報告を求めるなど、経営の監督の実効性向上をはかる。
②Do(実行)&Check(評価)
1)2024年度のアクションプランおよび取締役会の振り返りで議論し抽出した課題を基にhhcガバナンス委員会で年間議題を検討の上決定した。
2)執行部門の重要な意思決定会議を傍聴できる環境を継続した。また、傍聴できなかった取締役のために会議の録画・録音を共有した。
3)取締役会の議案にエグゼクティブサマリーを付し、報告の概要、要旨が分かる内容とすることを開始した。業務執行報告の改善は2025年度の執行役体制にあわせて実施することを確認した。
4)一部の議案が取締役会直前となったものの、集合形式の事前説明を開始した。事前に説明を求める議題の選定や内容の検討が必要と思われるケースがあった。
5)hhcガバナンス委員会において当日の取締役会を振り返り、運営に関する事項や執行部門に報告・対応を求める事項について確認し、フォローアップした。
③Action(改善)「2025年度に向けた課題」
1)取締役会が経営の監督の実効性を高めるため、取締役による執行部門の主要会議の傍聴、取締役会および取締役会終了後の「取締役会の振り返り」などの場において執行部門に求めた対応事項のフォローアップを継続する。
2)取締役会は、経営に関する重要な情報の開示について、透明性の向上のみならず、ステークホルダーズの信頼の獲得および分かりやすさ等の視点からも監督責任を果たす。
3)取締役会が公正な判断により最善の意思決定を行うため、重要な決議事項(中長期経営計画、年度事業計画大綱、執行役の選任、剰余金の配当等)の審議の内容および手順等の充実をはかる。
4)取締役会における議論の質の向上をはかるため、事前説明およびhhc ガバナンス委員会等を活用し必要な情報の収集を行うとともに、審議事項の背景の理解や議論の継続性に対する配慮に努める。
5)取締役会の年間議題は十分な議論を行い設定するとともに、時宜を得た重要課題を取り上げる。取締役会の議論の充実、効率性の向上を企図し、取締役会付議資料のさらなる改善を執行部門に求めるとともに、事前説明の効果的な実施を工夫する。

(2)社外取締役・hhcガバナンス委員会
①Plan(計画)
1)CEOサクセッションプランについては、hhcガバナンス委員会において、CEOから提案されるサクセッションプランの情報共有と検討を継続する。また、将来の経営陣の育成と評価を目的として、取締役が候補者と直接、対話をする機会を設定する。
2)ステークホルダーズ(患者様・生活者の皆様、株主の皆様、社員)との対話は、今後も計画、実施し、その後、対話を振り返り取締役会の経営の監督に活かすというサイクルを維持、継続する。
3)hhcガバナンス委員会のサブコミッティは、活動内容の充実に努める。なお、いずれのサブコミッティも重要なテーマを担っており、サブコミッティの役割と運営について、今後の在り方も含めて検討を行う。
4)コーポレートガバナンス評価については、制度の定着に伴う定型的、画一的な運用を見直すなどの改善をはかる。
5)テーマを定めず社外取締役が自由にディスカッションする場を必要に応じて設定する。
6)社外取締役は社内取締役の知見を活用して、業務執行に係る内容についてより一層理解を深める。
②Do(実行)&Check(評価)
1)CEOからのサクセッションプランの情報共有を受けるとともに、これまで提案されたサクセッションプランの経過や背景についても情報共有した。また、新執行体制における経営マネジメント体制のあるべき姿についても検討を行うとともに、候補者と対話する機会を設定した。
2)ステークホルダーズとの対話を計画的に実施し、対話を振り返り次年度の活動方針につなげる活動を行った。
3)サブコミッティのテーマは今年度は設けずhhcガバナンス委員会で検討することとした。
4)コーポレートガバナンス評価の運用を見直し、取締役会の実効性の向上により焦点をあて、質問票の見直しや取締役への個別インタビュー等を実施し評価を行った。
5)hhcガバナンス委員会の「取締役会の振り返り」の中でディスカッションした。
6)社内取締役の医薬品の研究開発・製造販売・知的財産管理などに関する専門的な知見や経験、製薬企業における経営の視点からの意見や要望、コメントがあった。
③Action(改善)「2025年度に向けた課題」
1)CEOサクセッションプランに関しては、継続的に議論する。CEOの選定は取締役会の重要な意思決定事項であり、取締役会が客観的で妥当性の高い理由を以って説明責任を果たすため、hhc ガバナンス委員会は十分な議論を尽くす。
2)ステークホルダーズ(患者様・生活者の皆様、株主の皆様、社員)と取締役との対話の場を継続して設定する。ステークホルダーズとのエンゲージメントの実施にとどまらず、hhc ガバナンス委員会は、その内容を振り返り、取締役会および各委員会の審議の充実に活かす。
3)hhcガバナンス委員会においてテーマを定めないフリーディスカッションの場を必要に応じて設定する。

(3)指名・監査・報酬委員会およびその他のコーポレートガバナンスに関する事項
①Plan(計画)
1)指名委員会は、取締役候補者選任に関する諸課題(取締役の多様性、女性取締役の増員、ボード・サクセッション等)について継続的に検討し、より効果的な経営の監督が可能となるよう、取締役候補者の選任に努める。
2)監査委員会は、取締役会への報告内容のさらなる質的向上およびタイムリーな報告を継続して実施する。
3)報酬委員会は、2023年度より導入した取締役および執行役の報酬制度の適切な運用に努めるとともに、さらなる制度の改善と充実に努める。
4)デジタルトランスフォーメーションの進捗状況やサイバーセキュリティ対策を含むITインフラの整備などについて継続的に監督を行うため、適宜、執行部門への報告を求める。
5)経営に関する重要な開示について、執行部門からのタイムリーな情報共有を求めるとともに、取締役会として適切な監督に努める。
6)患者様と生活者の皆様のベネフィット、および当社企業価値の向上をはかる過程での適切なリスク管理と内部統制の充実をはかる。
②Do(実行)&Check(評価)
1)2030年までに女性取締役比率30%以上の確保、競業企業の考え方、多様性・バックグラウンドの考え方等の社外取締役候補者の選任にかかる諸課題について検討した。また、複数の女性取締役を継続して選任できるよう活動を行った。
2)引き続き監査委員会における審議の論点を明確にし、補足情報の充実をはかった。
3)2023年度から導入した役員報酬制度をレビューし、今後検討が必要なテーマを確認した。
4)デジタルトランスフォーメーションの進捗および事業継続のためのサイバーセキュリティ対策に関する報告を受け議論を行った。デジタルトランスフォーメーションについては引き続き報告を求め、継続して監督していくことを確認した。
5)決算発表会やインフォメーションミーティングでの発表内容について取締役会に事前に情報共有がなされた。
6)エーザイの内部統制の現状・課題と今後の方向性について確認し、リスク管理と内部統制のさらなる充実について議論した。
③Action(改善)「2025年度に向けた課題」
1)指名委員会は、指名委員会等設置会社制度の見直しにおける指名委員会の機能に係る議論の動向を注視するとともに、女性取締役比率30%に向けたロードマップの作成等の直面する課題に取り組む。
2)監査委員会は、取締役会への情報共有の在り方の実効性の継続的な向上をはかることとし、監査委員会の運営の効率化についても検討する。
3)報酬委員会は、2023年度に改正した役員報酬制度について、執行役の個別報酬決定プロセス、業績連動型報酬の評価の仕組みおよび株式報酬制度をはじめとした制度の点検を実施する。
4)経営環境の変化に伴う多様なリスクの管理強化を企図し、取締役会は内部統制システムの点検と議論を行い、執行役による内部統制システムのさらなる整備およびその運用に係る取締役会への報告を求める。
5)取締役会およびhhc ガバナンス委員会は、サステナビリティへの対応、人的資本への投資、資本コストを意識した経営、海外子会社を含めたグループガバナンス、人権尊重等のガバナンスに係る重要テーマ対応について執行役からの報告を求める。

【補充原則4-14② 取締役・監査役のトレーニング】
当社の事業活動や経営環境への理解をより深め、取締役会における議論の充実、監督機能の発揮を企図し、様々な研修会や執行部門(執行役や社員等)との交流の場を企画・実施しています。
1.社外取締役を対象とする研修会
・新任の社外取締役候補者については、就任前に、会社概要、企業理念、経営状況、コーポレートガバナンスに関する事項および各種役員関連規定等の説明を実施しました。
・就任後は、当社への理解を深めることを目的に、事業活動、医薬品業界の動向、経営環境、hhc活動の具体例等について、担当執行役や組織長等による説明会を実施しました。この研修会には情報のアップデートを目的に、新任以外の取締役も任意で参加しました。
2.執行役とのコミュニケーション
・新任社外取締役研修は対面での説明を基本とし、執行役が個別に担当職務について説明の上、当社の事業内容や活動について情報共有を行うとともに活発にディスカッションを行いました。
・これらの研修は、対面に加え、ウェブ会議も活用し、新任以外の社外取締役も任意で参加しました。また、執行役の説明、質疑応答の様子を録画することで、取締役がオンデマンドで視聴できる仕組みにしています。

【原則5-1 株主との建設的な対話に関する方針】
取締役会は、当社のコーポレートガバナンスの基本的な考え方を定めた「コーポレートガバナンスプリンシプル」に、長期的な企業価値の向上に向け、ステークホルダーズとの良好かつ円滑な関係の維持に努めることを規定しています。この基本的な考え方にもとづいて、機関投資家と社外取締役との意見交換会の定期的な開催に加え、社外取締役が機関投資家へ訪問し対話する等、相互理解を深める施策を継続しています。
また、当社は情報開示ガイドラインを定め、その中で、当社の情報開示の一貫性、統一性を確保するために、情報開示担当者は当社のCEO、CFO、IR/PR担当役員、IR/PR責任者およびこれら担当者に指名された当社グループの役員ならびに社員としています。
当社は、株主・投資家の皆様に、当社の経営・財務状況を積極的かつ公正、公平、タイムリーに情報開示し、企業価値のさらなる向上に資するIR活動を推進しています。IR担当部署は、社内関係部署と日々のオペレーションにおける連携をとり、個別面談以外の対話の取り組みとして、四半期決算を年4回、CEOによるインフォメーションミーティングを年1回開催しています。また、建設的な対話のためのツールのひとつとして、2015年度より統合報告書、2021年度より価値創造レポートを作成しています。
取締役会へは投資家の皆様からのフィードバックを含むIR活動が定期的に報告されており、株主構成についても定期的な調査にもとづき、その結果が取締役会に報告されています。
なお、株主の皆様との対話におけるインサイダー情報の管理については、社内研修、秘密保持誓約等で情報管理を徹底しています。
【資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応】
記載内容取組みの開示(アップデート)
英文開示の有無有り
アップデート日付2025年6月18日
該当項目に関する説明
当社では、人々の健康憂慮の解消と医療較差の是正という社会善を効率的に実現するという企業理念の実現を通じた企業価値の向上を図るために、顧客、株主、地域の皆様など幅広いステークホルダーズとの信頼関係の構築に努め、「患者様・生活者様価値」・「株主価値」・「社員価値」の最大化ならびに企業の社会的責任の遂行を経営における重要課題と捉え、企業活動を展開しています。なお、中期経営計画「EWAY Future & Beyond」では、当社が貢献すべきヘルスケアの主役を医療領域のみならず日常領域で生活する人々にまで拡大し、人々の「生ききるを支える」をビジョンとして、サイエンスに基づくソリューションの提供に取り組んでいます。
また、当社は、エクイティ・スプレッド(株主資本コストを上回るROE)を企業価値のKPIとしており、中長期的に10年平均で正のエクイティ・スプレッドの創出をめざします。製薬企業は、株式市場においてディフェンシブ銘柄と言われることがあるものの、当社としては保守的に株主資本コストを8%と仮定しています。その実現に向け、「中長期的なROEマネジメント」・「持続的・安定的な株主還元」・「成長のための投資採択基準」を軸とした資本政策を展開しています。特に、戦略投資に際しては、投資採択基準(VCIC: Value-Creative Investment Criteria)を定めており、約200種類のリスク調整後ハードルレートを用いた正味現在価値(NPV)と内部利益率(IRR)スプレッドをKPIとし、価値創造を担保しています。
加えて、長期的な株主価値を最大化するうえで、「財務資本」のみならず市場付加価値の拡大につながる「非財務資本」を重視するとともに、「非財務資本」に関する開示の充実を図ることが重要であると考えています。非財務資本の価値は、財務資本を上回る市場付加価値としてPBR(株価純資産倍率)を用いて市場が判断できると考えており、PBRおよびその土台となる株価を重要な指標として捉えています。当社が様々な事業活動により生み出す多くの社会的インパクトについて、インパクト加重会計などによる定量化と丁寧な開示により市場付加価値の拡大に努めていきます。
これらの活動により、中長期的に正のエクイティ・スプレッドの創出と株主資本コストを上回る価値創造を追求しています。また、適正な株価水準を想定しながら、機関投資家との対話を重ねています。アルツハイマー病治療剤レケンビの拡大による急成長の中で本源的企業価値(社会的インパクト+財務的価値)を最大化することをめざしています。
2.資本構成
外国人株式保有比率30%以上
【大株主の状況】
氏名又は名称所有株式数(株)割合(%)
日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)54,21819.22
株式会社日本カストディ銀行(信託口)30,31210.74
STATE STREET BANK AND TRUST COMPANY 50500118,7836.66
日本生命保険相互会社6,5002.30
STATE STREET BANK WEST CLIENT - TREATY 5052345,5811.98
JPモルガン証券株式会社4,4281.57
公益財団法人内藤記念科学振興財団4,2121.49
JP MORGAN CHASE BANK 3857813,6861.31
株式会社埼玉りそな銀行3,3001.17
HSBC HONG KONG-TREASURY SERVICES A/C ASIAN EQUITIES DERIVATIVES2,5320.90
支配株主(親会社を除く)の有無―――
親会社の有無なし
補足説明
・株式数は、千株未満を切り捨てて表示しています。単位は「千株」です
・持株比率は、発行済株式(自己株式を除く)の総数に対する割合です
・自己株式は9,533千株(発行済株式の総数に対する所有割合3.27%)であり、議決権がないため表中に記載していません
・2025年3月末までに以下の大量保有報告書(変更報告書)が提出されていますが、当事業年度末の株主名簿で確認できない場合、または保有株式数が上位10位に該当しない場合は、表中に記載していません。なお、( )内の保有割合は、自己株式を含んだ発行済株式の総数に対する割合(切り捨て表示)です。
① 野村證券株式会社他、全3社の共同保有として、18,380千株(6.20%)を2020年7月15日現在で保有(2020年7月21日付変更報告書)
② 三井住友トラスト・アセットマネジメント株式会社、日興アセットマネジメント株式会社の共同保有として、16,353千株(5.51%)を2023年9月29日現在で保有(2023年10月5日付変更報告書)
③ 銀行等保有株式取得機構として、11,156千株(3.76%)を2024年8月30日現在で保有(2024年9月3日付変更報告書)
④ ウエリントン・マネージメント・カンパニー・エルエルピーとして、17,251千株(5.92%)を2025年1月31日現在で保有(2025年2月5日付変更報告書)
⑤ ブラックロック・ジャパン株式会社他、全11社の共同保有として、21,131千株(7.25%)を2025年2月28日現在で保有(2025年3月6日付変更報告書)
3.企業属性
上場取引所及び市場区分東京 プライム
決算期3月
業種医薬品
直前事業年度末における(連結)従業員数1000人以上
直前事業年度における(連結)売上高1000億円以上1兆円未満
直前事業年度末における連結子会社数10社以上50社未満
4.支配株主との取引等を行う際における少数株主の保護の方策に関する指針
―――
5.その他コーポレート・ガバナンスに重要な影響を与えうる特別な事情
―――
経営上の意思決定、執行及び監督に係る経営管理組織その他のコーポレート・ガバナンス体制の状況
1.機関構成・組織運営等に係る事項
組織形態指名委員会等設置会社
【取締役関係】
定款上の取締役の員数15 名
定款上の取締役の任期1 年
取締役会の議長社外取締役
取締役の人数11
【社外取締役に関する事項】
社外取締役の人数7名
社外取締役のうち独立役員に指定されている人数7名
会社との関係(1)
氏名属性会社との関係(※)
abcdefghijk
池 史彦他の会社の出身者
三浦 亮太弁護士
リチャード・ソーンリー他の会社の出身者
森山 透他の会社の出身者
安田 結子他の会社の出身者
金井 沢治公認会計士
上田 亮子学者
※ 会社との関係についての選択項目
※ 本人が各項目に「現在・最近」において該当している場合は「○」、「過去」に該当している場合は「△」
※ 近親者が各項目に「現在・最近」において該当している場合は「●」、「過去」に該当している場合は「▲」
a上場会社又はその子会社の業務執行者
b上場会社の親会社の業務執行者又は非業務執行取締役
c上場会社の兄弟会社の業務執行者
d上場会社を主要な取引先とする者又はその業務執行者
e上場会社の主要な取引先又はその業務執行者
f上場会社から役員報酬以外に多額の金銭その他の財産を得ているコンサルタント、会計専門家、法律専門家
g上場会社の主要株主(当該主要株主が法人である場合には、当該法人の業務執行者)
h上場会社の取引先(d、e及びfのいずれにも該当しないもの)の業務執行者(本人のみ)
i社外役員の相互就任の関係にある先の業務執行者(本人のみ)
j上場会社が寄付を行っている先の業務執行者(本人のみ)
kその他
会社との関係(2)
氏名所属委員会独立役員適合項目に関する補足説明選任の理由
指名
委員会
報酬
委員会
監査
委員会
池 史彦   当社指名委員会が定めた「社外取締役の独立性・中立性の要件」を満たしています。
(「社外取締役の独立性・中立性の要件」は最終頁をご参照ください)
<選任の理由>
池氏は、本田技研工業株式会社において、海外事業やIT部門の責任者、CFOや会長などを歴任し、グローバルに展開する企業の経営者として豊富な経験を持ち、業界団体の会長職を務めるなど、経営に関する高い見識と監督能力を有しています。指名委員会は、池氏がこれらの知識や経験を活かして、経営の意思決定へ貢献するとともに、客観的な経営の監督を遂行することを期待しています。
池氏は、取締役議長として、従来の取り組みや手法に拘らず取締役会の実効性を如何に向上させるかを常に考え、新たな取り組みを実施するなどリーダーシップを発揮しています。また、執行部門へ、中長期を見据えた観点での要望や指摘を行うとともに、経営陣に対して忌憚のない意見を述べています。hhc ガバナンス委員会においては、委員長として経営の監督機能の向上にむけた検討をリードし、コーポレートガバナンスの継続的な充実に努めています。また、CEOが策定するサクセッションプランに対して当社のさらなる発展を企図した意見および助言を積極的に行っています。さらには、機関投資家や従業員等の率直な意見を積極的に聴取するとともに、取締役会等の活動の説明を丁寧に行うなど、ステークホルダーズとの対話を主導しています。
<独立性・中立性について>
株式会社NTTデータグループおよび株式会社りそなホールディングスの傘下の銀行と当社との間に取引実績がありますが、当社および両社の連結売上高の2%未満です。また、株式会社りそなホールディングスの傘下の銀行から借入を行っていますが、当社グループの連結
総資産の2%未満です。
以上の通り、指名委員会は、池氏が会社法の規定する社外取締役の要件および当社指名委員会が定める「社外取締役の独立性・中立性の要件」を満たしていることを確認しています。
なお、池氏は有価証券上場規程施行規則第211条第4項第6号に規定されるいずれの要件にも該当していません。
三浦 亮太  当社指名委員会が定めた「社外取締役の独立性・中立性の要件」を満たしています。
(「社外取締役の独立性・中立性の要件」は最終頁をご参照ください)
<選任の理由>
三浦氏は、法律、会社法の専門家であり、企業法務を中心に弁護士としての豊富な経験と実績を有しています。また、コーポレートガバナンス、リスクマネジメント、コンプライアンス等の高い見識および他企業での社外役員としての経験を有しており、指名委員会は、三浦氏がこれらの知識、経験を活かして、経営の意思決定へ貢献するとともに、経営の監督を遂行することを期待しています。
三浦氏は、取締役会において、法律、会社法の専門家としての幅広い知識ならびにコーポレートガバナンスに関する深い見識に基づいた指摘や意見を適宜述べています。また、議論が交錯する場面では議論の方向性について論理的、合理的に考え方を整理し、納得性の高い意見を述べて取締役会における合意や意思決定に貢献しています。監査委員会委員としても、監査委員会において監査計画の立案、調査結果とその対応等に関して説明を求めるとともに意見やアドバイスを適宜述べ、期待する役割を果たしています。hhc ガバナンス委員会においては、アクティビズムの動向や機関投資家の議決権行使に関する情報収集および執行部門における各種対応の点検をリードして行うなど、継続的な企業価値の向上とステークホルダーズの利益の確保に向け、専門的かつ適時適切な提言等を行っています。
<独立性・中立性について>
三浦法律事務所、テクマトリックス株式会社および東京エレクトロン株式会社と当社との間に取引関係はありません。指名委員会は、三浦氏が会社法の規定する社外取締役の要件および当社指名委員会が定める「社外取締役の独立性・中立性の要件」を満たしていることを確認しています。
以上より、当社の取締役に相応しいと指名委員会が判断しました。
なお、三浦氏は有価証券上場規程施行規則第211条第4項第6号に規定されるいずれの要件にも該当していません。
リチャード・ソーンリー 当社指名委員会が定めた「社外取締役の独立性・中立性の要件」を満たしています。
(「社外取締役の独立性・中立性の要件」は最終頁をご参照ください)
<選任の理由>
ソーンリー氏は、航空宇宙・防衛産業の企業において、企業における経営者としてのグローバルかつ豊富な経験を有しています。現在は、コンサルタント会社の責任者として、他の外国企業の日本市場参入の支援をするなど、経営に関する高い見識と監督能力を有しています。指名委員会は、ソーンリー氏がこれらの知識、経験を活かして、経営の意思決定へ貢献するとともに、客観的な経営の監督を遂行することを期待しています。
ソーンリー氏は、取締役会において、企業経営者としての国際的なビジネスとリスクに関する豊富な経験・知識および海外出身者として異なる価値観や視点に基づき率直な指摘や意見等を適宜述べています。ITセキュリティー分野などの得意な分野に関する意見やグローバルの視点での意見を適宜述べるなどの貢献を果たしています。また、報酬委員会委員長として、新たな役員報酬制度の適切な運用に努め、運用上の課題を点検し、制度の改善と充実をはかることにリーダーシップを発揮するとともに、その結果を取締役会へ報告し、取締役会で質疑等に回答しています。hhc ガバナンス委員会および指名委員会においては各種提案を行い、意見やアドバイスを適宜述べ、期待する役割を果たしています。
<独立性・中立性について>
利害関係を有する企業や団体の兼職は行っていません。指名委員会は、ソーンリー氏が会社法の規定する社外取締役の要件および当社指名委員会が定める「社外取締役の独立性・中立性の要件」を満たしていることを確認しています。
以上より、当社の取締役に相応しいと指名委員会が判断しました。
なお、ソーンリー氏は有価証券上場規程施行規則第211条第4項第6号に規定されるいずれの要件にも該当していません。
森山 透 当社指名委員会が定めた「社外取締役の独立性・中立性の要件」を満たしています。
(「社外取締役の独立性・中立性の要件」は最終頁をご参照ください)
<選任の理由>
森山氏は、三菱食品株式会社において、M&A等を活用し新分野参入に取り組み、食品中間流通業から事業投資を伴う総合食品商社への業態変革をリードした経験や、食品卸の膨大なデータの活用、食品ロス削減に向けたデータ流通整備等のDX化推進にリーダーシップを発揮するなど、経営者としてのグローバルかつ豊富な経験を持ち、経営に関する高い見識と監督能力を有しています。指名委員会は、森山氏がこれらの知識、経験を活かして、経営の意思決定へ貢献するとともに、客観的な経営の監督を遂行することを期待しています。
森山氏は、取締役会において、総合商社、食品産業に関する事業をグローバルに展開する企業経営者としての豊富な経験・知識を活かし、本質や要点を捉えた指摘、意見等を適宜述べ、経営の監督への貢献を果たしています。また、指名委員会委員長として、性別、国籍や年齢を含め、取締役会が多様なバックグラウンドや経験等を有する取締役で構成されるよう候補者の選任に尽力するとともに女性取締役比率向上に向けたロードマップを検討するなどにリーダーシップを発揮し、その結果を取締役会へ報告し、取締役会で質疑等に回答しています。hhc ガバナンス委員会および報酬委員会においては各種の提案を行い、意見やアドバイスを適宜述べ、期待する役割を果たしています。
<独立性・中立性について>
三菱食品株式会社と当社との間に取引実績がありますが、両社の連結売上高の2%未満です。以上の通り、指名委員会は、森山氏が会社法の規定する社外取締役の要件および当社指名委員会が定める「社外取締役の独立性・中立性の要件」を満たしていることを確認しています。
以上より、当社の取締役に相応しいと指名委員会が判断しました。
なお、森山氏は有価証券上場規程施行規則第211条第4項第6号に規定されるいずれの要件にも該当していません。
安田 結子 当社指名委員会が定めた「社外取締役の独立性・中立性の要件」を満たしています。
(「社外取締役の独立性・中立性の要件」は最終頁をご参照ください)
<選任の理由>
安田氏は、外資系エグゼクティブサーチ会社の日本代表を長きに渡り務め、経営者の育成、人材アセスメントの豊富な経験を有しています。現在はコンサルティングファームにおいて、日本企業の取締役会と経営者に対し取締役会評価、指名委員会活動支援、CEO後継者育成計画支援などに従事しており、企業における経営者としてのグローバルかつ豊富な経験を持ち、経営に関する高い見識と監督能力を有しています。指名委員会は、安田氏がこれらの知識、経験を活かして、経営の意思決定へ貢献するとともに、客観的な経営の監督を遂行することを期待しています。
安田氏は、取締役会において、リーダーシップ開発、組織・人事およびコーポレートガバナンスに関する専門知識および企業経営者としての豊富な経験・知識に基づき、何事にも積極的かつ率直な質疑を尽くしています。原点回帰や基本的な考え方を問うような指摘、意見等を適宜述べ、経営の監督への貢献を果たしています。また、指名委員会委員、報酬委員会委員として、取締役選任に関する経験に基づく意見や提言、役員報酬制度に関する専門的な意見、提言等を行っています。hhc ガバナンス委員会においては、コーポレートガバナンスに関する高い専門性を活かした各種の提案、意見やアドバイスを適宜述べ、期待する役割を果たしています。
<独立性・中立性について>
株式会社ボードアドバイザーズ、株式会社村田製作所および株式会社ニッスイと当社との間に取引関係はありません。指名委員会は、安田氏が会社法の規定する社外取締役の要件および当社指名委員会が定める「社外取締役の独立性・中立性の要件」を満たしていることを確認しています。
以上より、当社の取締役に相応しいと指名委員会が判断しました。
なお、安田氏は有価証券上場規程施行規則第211条第4項第6号に規定されるいずれの要件にも該当していません。
金井 沢治  当社指名委員会が定めた「社外取締役の独立性・中立性の要件」を満たしています。
(「社外取締役の独立性・中立性の要件」は最終頁をご参照ください)
<選任の理由>
金井氏は、公認会計士および監査人として、電気通信、自動車、製薬、重工業、食品、小売、鉄道業界等の監査業務に従事した経験を有するとともに、監査法人およびグローバル・プロフェッショナルファームの経営に豊富な経験を持ち、経営に関する高い見識と監督能力を有しています。指名委員会は、金井氏がこれらの知識、経験を活かして、経営の意思決定へ貢献するとともに、客観的な経営の監督を遂行することを期待しています。
金井氏は、取締役会において、公認会計士としての専門知識ならびに経営監査法人等のトップとしての経営に関する高い見識と監督能力に基づき、説明を求め、意見やアドバイスを適宜述べています。また、様々な経験や見識を活かしたバランス感覚のある意見やあるべき姿を問うような質問を述べるとともに、ステークホルダーズとの対話の機会に積極的に参加し、得られた知見を取締役会における議論や監督に活かすなどの貢献を果たしています。また、監査委員会委員長として、事業年度ごとに重要なリスクを検討の上、そのリスクに応じた監査計画を定めて、これに従って監査を実施するなど、監査活動にリーダーシップを発揮し、その結果を取締役会へ報告し、取締役会で質疑等に回答する等、期待する役割を果たしています。さらに、会計監査人の独立性・適正性の監査等に立ち会っています。また、hhcガバナンス委員会委員として、各種の提案を行い、他の委員の質疑に回答しています。他の委員の意見等に対し、説明を求め、意見やアドバイスを適宜述べ、期待する役割を果たしています。
<独立性・中立性について>
KPMG Asia Pacificと当社との間に取引関係はありません。有限責任あずさ監査法人と当社との間に取引実績がありますが、両社の連結売上高の2%未満です。また、株式会社群馬銀行から借入を行っていますが、当社グループの連結総資産の2%未満です。以上の通り、指名委員会は、金井氏が会社法の規定する社外取締役の要件および当社指名委員会が定める「社外取締役の独立性・中立性の要件」を満たしていることを確認しています。
以上より、当社の取締役に相応しいと指名委員会が判断しました。
なお、金井氏は有価証券上場規程施行規則第211条第4項第6号に規定されるいずれの要件にも該当していません。
上田 亮子  当社指名委員会が定めた「社外取締役の独立性・中立性の要件」を満たしています。
(「社外取締役の独立性・中立性の要件」は最終頁をご参照ください)
<選任の理由>
上田氏は、コーポレートガバナンスおよびESGの専門家です。国内外の金融機関、研究所や大学における経験に加え、政府や国際機関の委員を歴任するなどの豊富な経験を有しています。また、グローバルな資本市場の観点からのコーポレートガバナンス、サステナビリティやIR/SR活動に関する造詣が深く、財務・会計に関する知見および経営に関する高い見識と監督能力を有しています。指名委員会は、上田氏がこれらの知識、経験を活かして、経営の意思決定へ貢献するとともに、客観的な経営の監督を遂行することを期待しています。
<独立性・中立性について>
平田機工株式会社、株式会社TOKAIホールディングスおよび株式会社マネーフォワードと当社との間に取引関係はありません。また、広栄化学株式会社と当社との間に取引実績がありますが、両社の連結売上高の2%未満です。指名委員会は、上田氏が会社法の規定する社外取締役の要件および当社指名委員会が定める「社外取締役の独立性・中立性の要件」を満たしていることを確認しています。以上より、当社の取締役に相応しいと指名委員会が判断し、新任の取締役としました。
なお、上田氏は有価証券上場規程施行規則第211条第4項第6号に規定されるいずれの要件にも該当していません。
【各種委員会】
各委員会の委員構成及び議長の属性
全委員(名)常勤委員(名)社内取締役(名)社外取締役(名)委員長(議長)
指名委員会3003社外取締役
報酬委員会3003社外取締役
監査委員会5023社外取締役
【執行役関係】
執行役の人数19名
兼任状況
氏名代表権の有無取締役との兼任の有無使用人との
兼任の有無
 指名委員報酬委員
内藤 晴夫ありあり××なし
内藤 景介ありなし××なし
井池 輝繁ありなし××なし
ガリー・ヘンドラーなしなし××なし
安野 達之なしなし××なし
ヤンホイ・フェンなしなし××なし
リン・クレイマーなしなし××なし
佐々木 小夜子なしなし××なし
金澤 昭兵なしなし××あり
中濱 明子なしなし××なし
真坂 晃之なしなし××なし
小阪 光生なしなし××なし
氏家 伸なしなし××なし
浅野 俊孝なしなし××あり
庄門 充なしなし××あり
法華津 誠なしなし××あり
加藤 晋なしなし××なし
遊佐 寿彦なしなし××なし
井戸 克俊なしなし××あり
【監査体制】
監査委員会の職務を補助すべき取締役及び使用人の有無あり
当該取締役及び使用人の執行役からの独立性に関する事項
監査委員会の職務を補助する専任部署である経営監査部を設置し、以下の仕組みにより執行役からの独立性を保証しています。
・経営監査部は、当社執行役から独立した組織とする。
・経営監査部長および部員は、当社の監査委員会および監査委員の指揮命令下で、その職務を遂行する。
・経営監査部長および部員の任命、異動および懲戒は、当社代表執行役CEOが当社監査委員会の同意を得て行う。
・経営監査部長および部員の人事評価の決定は、当社監査委員会が行う。
監査委員会、会計監査人、内部監査部門の連携状況
監査委員会の会計監査人に係る監視・検証の活動
・会計監査人の年次会計監査計画を受領し内容を確認するとともに、監査報酬等への同意の可否について審議しました。
・半期・年度末決算に対する会計監査人の監査等の結果について説明を受け、その内容を確認しました。あわせて、内部統制監査に関する情報を受領しました。
・会計監査人が実施する個別の監査に必要に応じて立会い、監査の実施状況を確認しました。
・会社計算規則第131条の会計監査人の職務の遂行に関する事項について報告を受け、その内容を確認しました。
・日本公認会計士協会の「監査基準報告書260」等に基づき、会計監査人から定期的に報告を受けるとともに、重要な監査手続きの内容等について意見交換を行いました。また、金融商品取引法の「監査上の主要な検討事項」(KAM)についても、その記載内容について協議を行うとともに、必要に応じて説明を求めました。
・会計監査人の様々な活動および規制当局等による審査結果等の情報を踏まえて、会計監査人が所属する監査法人ならびに、当社担当の業務執行社員および監査チームの監査品質などを評価しました。

内部監査部門等に係る監査活動
・監査委員会は、内部監査担当執行役および内部監査部門ならびに内部統制担当執行役およびリスク管理・内部統制推進部門に対し、以下の監査活動を行いました。
・内部監査担当執行役およびコーポレートIA部との毎月の会議を通じて、当社グループの内部監査部門の年次監査計画および個別の監査の実施結果の報告を受け、その相当性を確認するとともに、監査委員会の活動についても情報共有を行いました。なお、個別の監査には、金融商品取引法の財務報告に係る内部統制の評価が含まれています。
・内部統制担当執行役およびリスク管理推進部との定期的な会議を通じて、リスク管理活動および内部統制推進活動の情報を受領しました。

*当社では、独立性強化を目的として、内部監査担当執行役のもとに当社全体の内部監査を管理するエグゼクティブインターナルオーディターを設置し、当社の内部監査を担うコーポレートIA部をはじめ、北米、欧州、中国などの各地域の内部監査部門と協力しながら、グローバルな内部監査を実施しています。そして、当社の監査品質を高めるため、会計監査人との定期的な情報共有の場を設定し、的確かつ効率的な内部監査の実施に向けた連携に努めるとともに、社外有識者で構成された外部評価委員会を定期的に開催し、主要な内部監査の報告書や内部監査活動の自己評価結果などについて幅広く評価いただき、助言を受けています。
当社グループの「内部監査」に関する詳細は、こちらのウェブサイトをご参照ください。
https://www.eisai.co.jp/company/governance/audit/index.html
【独立役員関係】
独立役員の人数7
その他独立役員に関する事項
当社の社外取締役7名は、指名委員会が定めた「社外取締役の独立性・中立性の要件」を満たしています(最終頁をご参照ください)。指名委員会は、社外取締役について、本人に対する聞き取り調査や所属企業・団体と当社との取引関係の調査等をもとに、本要件に係わる事項を個別に確認して「独立性・中立性」を判断するとともに、指名委員会が定めた「社外取締役の選任基準」に基づいています。なお、社外取締役7名全員は、会社法施行規則第2条第3項第7号に定める社外取締役の要件を満たすとともに、東京証券取引所が定める独立役員の基準を満たしています。
【インセンティブ関係】
取締役・執行役へのインセンティブ付与に関する施策の実施状況業績連動報酬制度の導入
該当項目に関する補足説明
当社は業績連動型報酬として、賞与と株式報酬を執行役に適用しています。
当社の株式報酬制度は、信託を通じ、ESG EBIT、相対PBRおよび全社マテリアリティの全社業績目標達成度に応じて執行役に当社株式を毎年交付する中長期インセンティブプランです。なお、海外子会社出身の執行役の業績連動型報酬においては、株式報酬を採用せず、中長期インセンティブ制度を取り入れています。
賞与と株式報酬の決定プロセスは【取締役・執行役報酬関係】の項で記述しています。
ストックオプションの付与対象者
該当項目に関する補足説明
―――
【取締役・執行役報酬関係】
(個別の取締役報酬の)開示状況個別報酬の開示はしていない
(個別の執行役報酬の)開示状況一部のものだけ個別開示
該当項目に関する補足説明
2024年度において連結報酬等が1億円以上である役員は、以下の5名であり、それぞれ以下のとおりです。
・代表執行役CEO 内藤 晴夫 215百万円
・代表執行役 岡田 安史 102百万円
・常務執行役 ガリー・ヘンドラー 199百万円
・常務執行役 ヤンホイ・フェン 191百万円
・執行役 リン・クレイマー 306百万円
※ ガリー・ヘンドラーはエーザイ・ヨーロッパ・リミテッド(英国)より、ヤンホイ・フェンは衛材(中国)投資有限公司より、リン・クレイマーはエーザイ・インク(米国)より、それぞれ報酬委員会の決定に基づき報酬を受けており、その総額を記載しています。
報酬の額又はその算定方法の決定方針の有無あり
報酬の額又はその算定方法の決定方針の開示内容
1.役員の報酬等の額またはその算定方法の決定に関する方針の内容および決定方法
当社は、定款に報酬委員会を設置することを定めています。取締役および執行役の報酬等については報酬委員会で決定しています。当社の報酬委員会は、委員長を含む3名全員が社外取締役であり、客観的な視点と透明性を重視しています。報酬委員会は、当社の取締役および執行役の個人別の報酬等の内容を決定する権限を有しており、主に①取締役および執行役の個人別の報酬等の内容に係る決定に関する方針、②取締役および執行役の個人別の報酬等の内容、③執行役の業績連動型報酬の決定に係る全社業績目標および各執行役の個人別業績目標の達成度にもとづき評価の決定を行っています。なお、報酬委員会が必要と認めた場合、取締役および執行役の報酬等について別途審議し、例外的な措置をとることがあります。

2.取締役の報酬等
(1)取締役の報酬等の基本方針
取締役の報酬等は、取締役が、ステークホルダーズの共同の利益と長期的な企業価値の向上に向けて、その職務である経営の監督機能を十分に発揮するのに相応しい報酬内容とする。なお、取締役の報酬等は、株主の皆様と同じ視点で利益意識を共有するという観点から、その一部を株式で支払うものとする。

(2)取締役の報酬体系
・取締役の報酬等は、定額の基本報酬(現金および株式)のみとしています。
・現金の基本報酬は、定額で毎月支給します。
・株式は、取締役に就任後、任期を満了した1年ごとに交付を受ける権利が確定し、取締役の就任期間中は毎年累積して管理され、取締役退任時に交付します。
・基本報酬の水準は、社外取締役・社内取締役ともに産業界の中上位水準を志向しています。
・取締役会の議長、各委員会の委員長等には、当該職務に対する報酬が加算されています。
・取締役の報酬等の割合は、以下のとおりです。
 【取締役の報酬等】=基本報酬(定額)(【現金(90%)】+【株式(10%)】)

3.執行役の報酬等
(1)執行役の報酬等の基本方針
1. 執行役の報酬等は、執行役の担う職務の重要度、責任の重さを十分に反映した競争力のある内容とする。これによりhhc 理念の実現に貢献することができ、グローバルに活躍する優秀な人財を惹きつけ、執行役の業務執行への士気を高める。
2. 執行役の報酬等は、定款で定めるhhceco企業実現の企業行動を果たした結果として得られた業績・成果に重きを置いて決定する。これにより経営者報酬としての納得性を高める。
3. 執行役の報酬等は、年度毎の成果に基づく短期業績のみならず、中長期の当社企業価値の向上および社会善の実現ならびに社会のサステナビリティへの貢献に対し、執行役が強く動機付けられる内容とする。これにより広くステークホルダーズの期待に応え、企業理念の実現に寄与する。
4. 執行役の報酬等は、「リスク、リターン、インパクト」*のバランスの取れた適切な業績目標とインセンティブを設定したうえで、客観性・妥当性のある評価基準および透明性・公正性のあるプロセスを以って決定する。これにより執行役に挑戦意欲を発揮させ、フェアで得心のいく報酬内容とするとともに、ステークホルダーズへの説明責任を果たす。
* リスク(研究開発等への積極的な資源投入等)、リターン(財務に係る全社業績指標)、インパクト(事業活動が与える社会的インパクト)

(2)執行役の報酬体系
・執行役の報酬等は、基本報酬(定額)と、業績連動型報酬(変動)である賞与および株式報酬(在任時交付部分と退任時交付部分)で構成しています。執行役の担う職務の重要度、責任の大きさを反映した競争力のある内容とするため、グローバルな職務グレード別に設定し、その水準は産業界の中上位を志向しています。
・基本報酬は定額で毎月現金で支給します。
・賞与は、毎年設定される業績目標の達成度に基づき算定され、原則として7月に支給(年1回)します。
・株式報酬の在任時交付部分は、中長期(3年間)の業績目標の目標達成度に応じて評価対象期間終了後に交付します。
・株式報酬の退任時交付部分は、執行役に就任後、任期を満了した1年ごとに交付を受ける権利が確定し、執行役の就任期間中は毎年累積して管理され、役員退任時に交付します。
・業績連動型報酬は、経営者報酬として全社業績を十分に反映するため、総報酬における業績連動型報酬比率は50%以上を志向し、職務グレードが高くなるほど総報酬に対する割合が高くなるように設定しています。
・執行役の報酬等の割合は、以下のとおりです。
【執行役の報酬等】=【基本報酬(定額):総報酬の33-50%*】+【業績連動型報酬(変動):【賞与】+【株式報酬(在任時交付70%、退任時交付30%)】】
*海外子会社出身の執行役の基本報酬と業績連動型報酬の割合は、各国の市場データに基づいて設定するため、図中の数値と異なる場合があります

(3)執行役の賞与
・賞与は、全社業績目標達成度に基づき決定される賞与Aと個人業績目標達成度に基づき決定される賞与Bの合計とし、賞与Aと賞与Bの算定基礎額の比は50:50としています。
・執行役の賞与の割合は、以下のとおりです。
【賞与】=【全社業績に基づき決定、50%(賞与A)】+【個人業績に基づき決定、50%(賞与B)】
・賞与Aの全社業績目標達成度は、財務指標(リターン)と、非財務指標(リスク、インパクト)の評価に基づき決定し、賞与Aは0~250%の範囲で支給します。
選定理由および評価ポイント
a.リターン(財務指標):財務的な全社業績目標として数値を公表し、株主の皆様と共有している経営指標を評価
b.リスク(非財務指標):研究開発およびhhcecoに関するテーマへの積極的な資源投入(適切なリスクテイク)により、継続的な成長の実現を評価
c.インパクト(非財務指標):事業活動(アルツハイマー病治療剤「レケンビ」(一般名:レカネマブ))が与える社会的インパクトを評価
・賞与Bの個人業績目標達成度は、個人業績目標の評価に基づき決定し、賞与Bは0~150%の範囲で支給します。なお、全執行役の個人業績目標には、定款に規定した企業像の実現に向けた社会善の目標として、以下の観点での目標を20%以上設定しています。
a.DE&I(Diversity, Equity & Inclusion)の取り組み
b.サイバーセキュリティ確保による患者様情報の保全と安定供給の確保
c.医薬品アクセス改善による社会的インパクトへの貢献

(4)執行役の株式報酬
・執行役の株式報酬は在任時交付部分と退任時交付部分で構成します。在任時交付部分は、中長期(3年間)の業績に連動し交付される業績連動型報酬です。退任時交付部分は、1年の任期満了ごとに権利が確定し、退任時に交付される株価に連動する業績連動型報酬です。
・在任時交付部分は、中長期の業績やESGへの貢献を反映できる業績連動型報酬です。評価指標は3項目であり、執行役の報酬等の基本方針にある「リスク、リターン、インパクト」という業績目標の考え方をバランスよく備え、かつ中長期の業績等を簡便かつ適切に反映可能な客観性、透明性を担保できる指標としています。評価対象期間は3年としています。在任時交付部分はこれらの目標達成度に基づいて、0~150%の範囲で交付します。
・執行役の株式報酬の割合は、以下のとおりです。
【株式報酬】=【在任時交付(基本交付株数×70%×業績達成度)】+【退任時交付(基本交付株数×30%)】
・在任時交付部分の評価対象期間は、中長期の業績に連動するよう3年間としています。毎年、株式交付の基礎となる株数(算定基礎株数)を決定し、3年間の評価期間終了後に業績評価を反映して交付されます。
・退任時交付部分は、執行役が就任後、任期を満了した1年ごとに権利が確定し、執行役の就任期間は毎年累積して管理され、役員退任時に交付します。なお、執行役としての在任期間が3年未満である場合は支給対象としません。

4.取締役および執行役の報酬等の総額
取締役および執行役の2024年度(2024年4月1日から2025年3月31日まで)における報酬等の総額は以下の通りです。実際の支払金額は2025年5月開催の報酬委員会にて決定しましたが、会計上は2025年3月時点の見通しに基づき引当を計上しています。

                          業績連動型報酬                               左記のうち
            基本報酬            賞与          株式報酬                  非金銭
         対象人員  金額    対象人員   金額    対象人員   金額       合計      報酬等
           (名)   (百万円)  (名)    (百万円)    (名)   (百万円)   (百万円)    (百万円)
取締役(社内)   4     131     ―       ―        ―       ―       131        5
取締役(社外)   8     141     ―       ―        ―       ―       141        5
執行役       19     635     19       332       19      125      1,092        62
合計        31     906     19       332       19      125      1,363        73

(注)
1 取締役と執行役の兼務者の報酬等は、執行役の報酬等のみとしているため、取締役兼代表執行役CEOの報酬等は、執行役に含まれています
2 基本報酬には、対象となる役員に対して、各役員の2024年度の在任期間に応じて支払った基本報酬の合計額を記載しています。なお、取締役の基本報酬には、退任時に交付する株式を含みます。
3 執行役の賞与は、2024年4月から2025年3月を対象期間とし、対象となる執行役に対して2025年7月に支給する予定の未払賞与の総額、および2023年4月から2024年3月を対象期間とし、対象となる執行役に対して2024年7月に支給した賞与の総額と、2023年度の事業報告において開示した賞与引当額との差額の合計額を記載しています。2024年7月に支給した賞与に用いた全社業績目標の達成度は88%、個人業績目標の平均達成度は103%でした。
4 執行役の株式報酬は、業績評価対象期間における当年度期末時点の見積りをベースとしています。加えて、2024年7月に交付した株式報酬の実績と前年度見積りの差額、ならびに退任時に交付する株式報酬が含まれます。なお、2024年7月に交付した株式報酬の金額算定に用いた中長期の目標指標達成度は20%でした。
5 報酬委員会の決定に基づき、2023年4月から2024年3月を対象期間とする職務執行の対価として取締役2名に当社株式352株(うち社外取締役1名に101株)、執行役13名に当社株式928株を当事業年度中に交付しています。執行役の株式報酬は、報酬委員会が中長期の目標指標達成度に応じて決定した交付株式数の半数を株式で交付し、半数は当該信託内で換価した上で、その換価処分金相当額の金銭を給付しています。
6 当事業年度中の業績連動型報酬の算定に用いた業績指標(全社業績目標等)については、第113回定時株主総会招集ご通知「(4)執行役の株式報酬」(83頁)をご参照ください
7 当事業年度に係る取締役および執行役の個人別報酬等の内容について、報酬委員会は、報酬委員である社外取締役3名による検討・審議の結果、これが報酬等の決定に関する基本方針に沿うものであることを確認しています
【社外取締役のサポート体制】
1.取締役会
取締役会をサポートする専任の部署として取締役会事務局を設置しています。取締役会事務局は、取締役会の円滑な運営を支援するために関連する幅広い業務を担っています。主要な職務は以下のとおりです。
● 取締役会の議案、資料等のとりまとめ、取締役議長との事前打合せ
● 取締役への速やかな情報の提供と議案の事前説明
● 取締役会の議事録の作成、備置、管理
● 取締役会に関連する機密情報の適切な管理とセキュリティの確保

2.指名委員会、報酬委員会、hhcガバナンス委員会
指名委員会、報酬委員会およびhhcガバナンス委員会の事務局として取締役会事務局が、以下の職務を担っています。
● 各委員会の議案、資料等のとりまとめ、各委員長との事前打合せ
● 各委員会委員・メンバーへの議案の事前説明
● 各委員会の議事録の作成、備置、管理
● 各委員会および各委員会委員の指示に基づく対応等(執行役に対する各委員会への報告の依頼およびその報告の受領、外部コンサルタント、外部有識者等の活用支援および対応窓口)の実施

3.監査委員会
監査委員会をサポートする部署として、執行部門から独立した専任組織として経営監査部を設置し、以下の職務を担っています。
● 監査委員会および監査委員会委員の指示に基づく調査等(執行役に対する監査委員会への報告の依頼およびその報告の受領、重要な会議への出席、会計監査人の監査チームの活動の監視・検証、監査計画案の作成等)の実施
● 監査委員会の議案、資料等のとりまとめ、監査委員会委員長との事前打合せ
● 監査委員会委員への速やかな情報の提供と議案の事前説明
● 監査委員会の議事録の作成、備置、管理
● 監査委員会委員以外の取締役への監査委員会の審議事項に関する必要な情報の提供
【代表取締役社長等を退任した者の状況】
元代表取締役社長等である相談役・顧問等の氏名等
氏名役職・地位業務内容勤務形態・条件
(常勤・非常勤、報酬有無等)
社長等退任日任期
――――――――――――――――――
元代表取締役社長等である相談役・顧問等の合計人数
その他の事項
当社は執行役・取締役経験者を相談役または顧問として任命する場合があります。相談役および顧問の役割は、経営陣に対して求めに応じ助言を提供すること、関連団体責任者等の特定任務を担うことであり、当社の業務執行および監督に関与する権限はありません。
2.業務執行、監査・監督、指名、報酬決定等の機能に係る事項(現状のコーポレート・ガバナンス体制の概要)
1.当社のコーポレートガバナンスシステムの概要
当社グループのコーポレートガバナンスシステムの機軸は、指名委員会等設置会社であることを最大限に活用した経営の監督機能と業務執行機能の明確な分離にあります。過半数が社外取締役で構成される取締役会は、執行役に意思決定権限を大幅に委任することで、業務執行の監督に専念しています。取締役会は、業務執行状況を確認するとともに、業務執行や意思決定のプロセスなど内部統制の状況について株主の皆様や社会の視点でその妥当性を点検しています。このため執行役は業務執行の機動性と柔軟性を高めることができ、内部統制の構築による自律性の確保とあわせ、経営の活力を増大することができます。当社の指名委員会が定めた「社外取締役の独立性・中立性の要件」を最終頁に掲載していますので、ご参照ください。

2.当社の各機関について
当社は、指名委員会等設置会社として法定機関である取締役会、指名・監査・報酬の各委員会および取締役会で選任された執行役を設置しています。また、法定機関ではありませんが、社外取締役だけで構成されるhhcガバナンス委員会を設置しています。
当社の取締役会議長および指名・監査・報酬の3委員会の委員長は社外取締役が務めており、透明度の高い経営を確保する仕組みを構築しています。当社の各機関の人員構成および主な任務は、次のとおりです。

(1)取締役会(11名(うち女性2名):社外取締役7名、社内取締役4名、議長:社外取締役、任期1年)
①経営の基本方針、執行役の選任、剰余金の配当等の決定など、法令、定款および取締役会規則で定められた重要事項の決定を行う。
②執行役からの報告、ならびに指名委員会、監査委員会、報酬委員会およびhhcガバナンス委員会からの報告に基づき、取締役および執行役の職務の執行を監督する。

(2)指名委員会(3名(うち女性1名):社外取締役3名、委員長:社外取締役、任期1年)
①取締役の選任および解任に関する株主総会議案の内容を決定する。
②当社のコーポレートガバナンスの実効性を支えるのは取締役会の過半数を占める社外取締役の存在であるとの認識に基づき、独立性・中立性のある社外取締役を選任するために「社外取締役の独立性・中立性の要件」を定める。
③取締役会が、様々なステークホルダーズの期待に応え、監督機能を発揮できるよう、多様なバックグラウンドを有する取締役候補者を決定する。
④指名委員会の職務を執行するために必要な基本方針、規則および手続き等を定める。

(3)監査委員会(5名(うち女性1名):社外取締役3名、社内取締役2名、委員長:社外取締役、任期1年)
①監査委員会は、法令、定款ならびに取締役会および監査委員会が定める規則等に基づき、監査を実施する。
②監査委員会は、主に以下の監査を行い、監査報告を作成する。
・取締役および執行役の職務の執行の監査
・事業報告およびその附属明細書に関する監査
・計算関係書類に関する会計監査(会計監査人の活動の監視・検証による監査の方法および結果の相当性などの確認を含む)
・取締役会が決議した規則に基づき執行役が行う内部統制の整備・運用状況の監査
・内部監査部門が行う内部監査活動の相当性の監査
・当社を除くグループ企業における事業、業務および財産の状況に関する監査(担当執行役についての監査)
③株主総会に提出する会計監査人の選任および解任ならびに会計監査人を再任しないことに関する議案の内容を決定する。また、会計監査人の報酬等の決定への同意を行う。
④監査委員会は、年度ごとに定める監査計画に基づき、執行役から独立した組織である経営監査部を指揮して監査を行う。

(4)報酬委員会(3名(うち女性1名):社外取締役3名、委員長:社外取締役、任期1年)
①取締役および執行役の報酬等の内容に係る決定に関する方針および個人別の報酬等の内容を公正性および透明性をもって決定する。
②取締役の報酬等については、取締役が、ステークホルダーズの共同の利益と長期的な企業価値の向上に向けて、その職務である経営の監督機能を十分に発揮するのに相応しい報酬として決定する。
③執行役の報酬等については、執行役の担う職務の重要度、責任の重さを十分に反映した競争力のある報酬とし、経営者報酬としての納得性を高めるとともに、中長期の当社企業価値の向上および社会善の実現ならびに社会のサステナビリティへの貢献に対し、執行役が強く動機付けられる内容として決定する。
④取締役および執行役の報酬等を決定するにあたり、その客観性を確保するために社外の調査データ等を積極的に取り入れるとともに、報酬等の決定プロセスの妥当性についても審議し、これを決定する。
⑤報酬委員会の職務を執行するために必要な基本方針、規則、手続き等を定める。

(5)hhcガバナンス委員会(7名(うち女性2名):社外取締役7名、任期1年)
①ステークホルダーズとの対話に積極的に取り組み、得られた知見を取締役会における議論の充実に活かす。
②代表執行役CEOから提案される将来の代表執行役CEOの育成計画について情報を共有するとともに助言等を行う。
③取締役会の経営の監督機能の実効性を評価する。取締役会等の運営に関し課題がある場合、取締役会にその改善について提案する。
④当社のコーポレートガバナンスおよびビジネスに関する事項等について幅広く議論し、もってコーポレートガバナンスの継続的な充実をはかる。
3.現状のコーポレート・ガバナンス体制を選択している理由
当社は、2004年6月、コーポレートガバナンスの充実をさらに進展させるため、株主総会において定款変更を行い、委員会等設置会社(現 指名委員会等設置会社)に移行しました。
移行にともない、取締役の過半数を社外取締役として経営の透明性と公正性をはかり、取締役会の経営の監督機能を強化し、経営の質を高め、株主、顧客、社員等のステークホルダーズのベネフィット向上をめざす一方で、執行役に広範な経営の意思決定権限を付与して機動的な経営を推進し、競争力を高め、当社の企業理念であるヒューマン・ヘルスケア(hhc)の実現に邁進できる体制とするとともに、執行役による内部統制の構築による自律性を確保して経営の活力を増大させることを企図しました。
株主その他の利害関係者に関する施策の実施状況
1.株主総会の活性化及び議決権行使の円滑化に向けての取組み状況
補足説明
株主総会招集通知の早期発送電子提供措置開始日:2025年5月16日(総会33日前)
招集通知発送日:2025年5月29日(総会20日前)
集中日を回避した株主総会の設定過去3年間の定時株主総会の開催日は以下のとおりで、集中日を回避しています。
第111回定時株主総会:2023年6月21日(水)
第112回定時株主総会:2024年6月14日(金)
第113回定時株主総会:2025年6月18日(水)
電磁的方法による議決権の行使パソコンやスマートフォンから株主名簿管理人の議決権行使サイトを利用して電磁的に行使することができます。
議決権電子行使プラットフォームへの参加その他機関投資家の議決権行使環境向上に向けた取組み2006年6月開催の定時株主総会より、株式会社ICJの機関投資家向け議決権電子行使プラットフォームを利用しています。
招集通知(要約)の英文での提供日本語版全頁を英訳した英語版の招集ご通知を作成し、東京証券取引所および当社のウェブサイトに掲載しています。
その他株主総会において十分な説明を行うことを旨とし、議長自らが事業報告や経営方針について説明を行います。また、株主様からの活発なご発言を頂戴し、質疑応答につとめています。すべての株主の皆様が適切に議決権を行使できる環境を整備するため、株主名簿管理人の議決権行使サイトや議決権電子行使プラットフォームを採用するとともに、内容を充実させた招集ご通知を日本語版、英訳版ともに早期開示につとめています。2020年6月の定時株主総会より、インターネットによるライブ中継を実施し、ウェブサイトからの事前質問を受け付けています。
2.IRに関する活動状況
補足説明代表者自身による説明の有無
ディスクロージャーポリシーの作成・公表経営に関する情報を積極的かつ公正、公平、タイムリーに開示し、企業としての透明性の確保に努めることにより、患者様、ご家族、介護者、生活者、医療関係者、支払者、株主、社員などのステークホルダーズからの当社グループに対する期待に応え、理解を獲得し、信頼の維持と向上に繋げていくことを基本姿勢として、「エーザイグループ 情報開示ポリシー」を制定し、公開しています。
https://www.eisai.co.jp/ir/management/disclosurepolicy/index.html
個人投資家向けに定期的説明会を開催当社グループは、個人投資家の皆様を対象とした説明会を適宜実施しています。また、株主総会においてもIR型のプレゼンテーションを行っています。あり
アナリスト・機関投資家向けに定期的説明会を開催当社グループは四半期決算を実施しており、それにあわせてアナリスト・機関投資家向けの決算説明会を年4回実施しています(同時通訳を入れ、ライブ/オンデマンド配信を実施しています)。
また、当社グループの戦略について説明するために、決算説明会とは別に毎年1回インフォメーションミーティングを開催しています(同時通訳を入れ、ライブ/オンデマンド配信を実施しています)。価値創造レポートの発行後には、当社グループの社会への価値創造およびESGに関する意見交換会を、ESGに高い関心を持っているアナリスト・機関投資家、メディアを対象に開催しています。
さらに、研究開発の話題に特化した説明会を適宜開催し、研究開発担当のリーダーが研究開発の現状や成果、戦略について説明を行い、質疑にお答えしています。
あり
海外投資家向けに定期的説明会を開催定期的に海外の投資家を個別訪問しています。また、各証券会社が主催する海外の機関投資家向け内外カンファレンス、ラージミーティング、スモールミーティングにも積極的に参加し、説明および質疑応答を行っています。あり
IR資料のホームページ掲載ホームページには株主・投資家の皆様向けのサイトを設けています。
定款をはじめ決算短信・参考資料、アナリスト・機関投資家向け説明会資料を掲載するとともに、代表者自身による説明会の動画も日本語および英語にて発表後すみやかに配信しています。また、業績や研究開発の概況を取りまとめた業績ハイライト・研究開発状況、価値創造レポート、年間IRスケジュール、株式諸手続き・株価状況、決算公告・電子公告なども掲載しています。
さらに、IR に関するご質問も当社ウェブサイトからお受けする体制をとっています。
https://www.eisai.co.jp/inquiry/overall/index.html
IRに関する部署(担当者)の設置IR担当執行役のもとにIR部を設置し、IR専任担当者を配置しています。
IR活動に関しては、研究開発部門、経営計画部門、財務経理部門、総務部門などの関連組織の協力を得て実施しています。
3.ステークホルダーの立場の尊重に係る取組み状況
補足説明
社内規程等によりステークホルダーの立場の尊重について規定当社では、定款に条文として定めている企業理念のなかで、ステークホルダーズの皆様 に対する立場の尊重について明記しています。その概要は以下のとおりです。
当社は、主要なステークホルダーズを、患者様と生活者の皆様、株主の皆様および社員であると考えており、以下の活動をとおしてステークホルダーズの皆様の価値の増大をはかるとともに良好な関係の発展・維持につとめています。
1.未だ満たされていない医療ニーズの充足、疾患の啓発や予防に資する情報・サービスの提供、高品質製品の安定供給、薬剤の安全性と有効性を含む有用性情報の伝達
2. 長期的な視野に基づく社会のサステナビリティへの貢献
3. 株主共同の利益と長期的な企業価値の向上、積極的な株主還元、経営情報の適時開示
4. 安定的な雇用の確保、人権および多様性の尊重、自己実現を支える成長機会の充実、働きやすい環境の整備
当社は、社員を大切な財産と位置づけ、人材を人財と表現し、その育成をめざしています。人財育成の基本は、社員一人ひとりが患者様とともに時間を過ごす共同化によって患者様の真のニーズを理解することです。共同化によって患者様の喜怒哀楽を知り、その憂慮を取り除くためのソリューション創出に向けた動機づけが生まれます。当社では、患者様との共同化を様々な社内研修プログラムに盛り込み、人財育成を強化しています。また、当社グループは、2012年10月に「エーザイ・ダイバーシティ宣言」を掲げ、全役員お よび従業員に周知徹底をはかりました。全リージョン、ファンクションのダイバーシティ推進者が参加するグローバルワーキンググループを立ち上げ、女性がいきいきと活躍する環境の整備や、人種の違いや障害の有無など社員それぞれの状況の違いを認め合い、尊重する職場風土の醸成、ミドル・シニアが世代の差を超えて新たな価値を生み出す仕組みづくりなど、各リージョンが抱える様々な課題や解決に向けたアクションを共有し、ダイバーシティを強力に推進する体制を構築しています。
環境保全活動、CSR活動等の実施当社はhhc理念のもと、「人々の健康憂慮の解消」や「医療較差の是正」という社会善を効率的に実現することをめざしています。「ENW環境方針」に基づき5つの「環境重点活動」を設定し、2050年ネットゼロ目標、2030年度までのSBT1.5℃目標の達成を目標とする「気候変動対応」に加え、「環境汚染の防止」、「持続可能な水利用」、「生物多様性保全」、「資源の循環利用」についても計画的に推進しています。企業の価値は、財務価値にESG(環境、社会、ガバナンス)をはじめとする非財務価値を加味したものと考えています。当社グループは、hhc理念を根幹として事業を展開する中、地球環境に配慮した事業活動の展開(環境)、医薬品アクセス向上や社員のDE&I(ダイバーシティ, エクイティ&インクルージョン)の推進(社会)、経営の公平性と透明性の確保(ガバナンス)等、ESGへの取組みを強化してきました。これらの取組みは、国連サミットで採択された国際的な目標であるSDGs(持続可能な開発目標: Sustainable Development Goals)と一貫したものと位置付けています。活動の詳細な内容は「価値創造レポート」を参照ください。
ステークホルダーに対する情報提供に係る方針等の策定経営に関する情報を積極的かつ公正、公平、タイムリーに開示し、企業としての透明性の確保に努めることにより、患者様、ご家族、介護者、生活者、医療関係者、支払者、株主、社員などのステークホルダーズからの当社グループに対する期待に応え、理解を獲得し、信頼の維持と向上に繋げることを基本姿勢として、「エーザイグループ情報開示ポリシー」を制定し、公開しています。
https://www.eisai.co.jp/ir/management/disclosurepolicy/index.html
内部統制システム等に関する事項
1.内部統制システムに関する基本的な考え方及びその整備状況
業務の適正を確保するための体制
当社は、会社法第416条および会社法施行規則第112条にもとづき、「監査委員会の職務の執行のために必要な事項に関する規則」および「執行役の職務の執行の適正を確保するために必要な体制の整備に関する規則」を取締役会で決議しています。両規則は、次のとおりです。

1.「監査委員会の職務の執行のために必要な事項に関する規則」
(目的)
第1条 本規則は、会社法第416条第1項第1号ロおよび会社法施行規則第112条第1項の定めに従い、当社監査委員会の職務の執行のために必要な事項を定めたものである。
2 本規則にいう「ENW」とは、当社ならびに当社の子会社および関連会社からなる企業集団をいい、「ENW企業」とは、ENWを構成する各企業をいう。

(当社監査委員会の職務を補助すべき当社の取締役および使用人に関する事項)
第2条 当社は、当社監査委員会の職務を補助すべき部署として経営監査部を設置する。当社監査委員会の職務を補助すべき当社取締役は置かない。
2 経営監査部長および部員は、本規則で定める事項を除く事項については、就業規定の定めに従う。

(前条の使用人の当社執行役からの独立性に関する事項および当該使用人に対する当社監査委員会の指示の実効性の確保に関する事項)
第3条 経営監査部は、当社執行役から独立した組織とする。
2 経営監査部長および部員は、当社の監査委員会および監査委員の指揮命令下で、その職務を遂行する。
3 経営監査部長および部員の任命、異動および懲戒は、当社代表執行役CEOが当社監査委員会の同意を得て行う。
4 経営監査部長および部員の人事評価の決定は、当社監査委員会が行う。

(ENW企業の役員および使用人が監査委員会に報告をするための体制)
第4条 当社執行役は、その統轄(*1)、管轄(*2)もしくは管掌(*3)する部門、組織またはENW企業における以下の事項に関して、その有無を含め、月1回当社監査委員会に報告し、当該事項のうちENWに著しい損害を及ぼす事実または法令もしくは定款に違反する行為(それらのおそれのある行為を含む。)など特に重大なものについては、直ちに当社監査委員会に報告する。
(1)業務上の災害・事故
(2)業務執行が半日以上にわたって停止した事実
(3)訴訟の提起事実および状況
(4)コンプライアンス違反事例(調査対象となった事実を含む)
(5)官公庁等からの調査協力依頼、調査、呼出、立入(定期的な調査等を除く)および警告、指導、命令、勧告、業務停止等の措置
(6)第三者による資産、権利の侵害またはそのおそれ
(7)重要な取引先の倒産、倒産のおそれ、契約の解除
(8)上記(1)から(7)を除くENW企業に重大な損害、影響を与えうる事実・情報
(9)本条第2項から第6項の規定に基づき、報告または連絡を行ったENW企業の役員および使用人が、当該報告または連絡を行ったことを理由として不利な取扱いを受けた事実
(10)その他当社監査委員会が報告すべきとして定めた事項
*1 統轄:基本的にはラインの長として管理・監督すること。
*2 管轄:ラインの長ではないが、担当する組織または事業を管理・監督すること。
*3 管掌:担当する事業・組織から報告を受け、状況を把握すること。
2 ENW企業の役員および使用人は、本条第1項各号に規定する事項を感知したときは、直ちに当該事項を統轄、管轄または管掌する当社執行役に報告する。なお、当該執行役が当該事項に関係している等、当該執行役に報告することが不適切であると認められる場合は、当該執行役以外の当社執行役またはコンプライアンスカウンターに報告する。
3 ENWのコンプライアンスの推進を統轄する執行役は、コンプライアンスカウンターに連絡のあったもののうち、ENWに著しい損害を及ぼす事実または法令もしくは定款に違反する行為(それらのおそれのある行為を含む。)など特に重大な事項については、直ちに当社監査委員会に報告する。
4 ENW企業の役員および使用人は、本条第1項(4)に規定する事項のうち当社執行役に係る事項については、当社監査委員会に連絡することができる。
5 当社を除く国内、中国、韓国および台湾のENW企業の監査役または監査役会は、定期的に当該ENW企業における監査役による監査結果等に関する情報を当社監査委員会に報告する。
6 ENW企業の役員および使用人は、当社監査委員会から業務執行に関する事項について報告を求められたときは、速やかに適切な報告を行う。
7 当社の執行役および使用人は、重要な会議の開催予定を当社監査委員会に報告する。

(前条の報告をした者が当該報告をしたことを理由として不利な取扱いを受けないことを確保するための体制)
第5条 当社代表執行役CEOは、前条に基づき当社の監査委員会もしくは執行役への報告またはコンプライアンスカウンターへの連絡を行ったENW企業の役員および使用人が、当該報告または連絡をしたことを理由として不利な取扱いを受けないことを確保するための体制を整備し、運用する。

(当社監査委員の職務執行について生ずる費用又は債務の処理に係る方針に関する事項)
第6条 当社は、当社監査委員会が必要と認めた当社監査委員の職務の執行について、会社法第404条第4項に基づき、当該費用または債務を処理する。

(その他当社監査委員会の監査が実効的に行われることを確保するための体制)
第7条 当社代表執行役CEOは、当社監査委員会がENW企業の会計および業務に関する調査等を行えるよう、ENW企業との間で体制を整える。
2 ENW企業の内部監査を含む監査担当役員および監査担当部署は、効率的かつ最適な監査体制を運用するため、当社の監査委員会、監査委員および経営監査部との定期的な会議等を通じて監査活動について必要な情報を共有する。
3 当社の会計監査人は、定期的にまたは当社監査委員会の求めに応じて、会計監査人の監査、その他調査に関する事項を当社監査委員会に報告する。

(本規則の周知)
第8条 当社代表執行役CEOは、ENW企業の役員および使用人に対して、本規則の内容について、周知徹底する手段をとる。

(改正)
第9条 本規則は、取締役会の決議により改正することができる。

2.「執行役の職務の執行の適正を確保するために必要な体制の整備に関する規則」
(目的)
第1条 本規則は、会社法第416条第1項第1号ホおよび会社法施行規則第112条第2項の定めに従い、当社執行役のENWにおける職務の執行について、法令および定款に適合することを確保するための体制、その他業務の適正を確保するために必要な体制の整備および運用に関する事項を定めたものである。
2 本規則にいう「ENW」とは、当社ならびに当社の子会社および関連会社からなる企業集団をいい、「ENW企業」とは、ENWを構成する各企業をいう。「ENW企業担当執行役」とは、当社代表執行役CEOから、当社を除く各ENW企業を統轄(*1)、管轄(*2)または管掌(*3)する責任者として任命された執行役をいう。「ENW企業の業務執行を行う役員」とは、当社執行役および当社を除くENW企業の取締役をいう。
*1 統轄:基本的にはラインの長として管理・監督すること。
*2 管轄:ラインの長ではないが、担当する組織または事業を管理・監督すること。
*3 管掌:担当する事業・組織から報告を受け、状況を把握すること。

(権限)
第2条 当社取締役会は、当社執行役が本規則に基づき職務を執行することを監督するために、本規則に定める体制の整備および運用状況について、当社の執行役または監査委員会から報告を受ける。
2 当社代表執行役CEOは、本規則に定める具体的な職務について、当社執行役にその担当職務を命じる。
3 当社執行役は、前項により命じられた具体的な職務について本規則を遵守してあたるものとし、その執行状況について当社の取締役会および監査委員会に報告する。

(当社執行役の職務の執行に係る情報の保存および管理に関する体制)
第3条 当社代表執行役CEOは、当社執行役の職務の執行に係る情報の保存および管理に関する事項につき、ENWを統轄する責任者を当社執行役の中から任命し、情報の保存および管理に関する体制を整備し、必要な規則を作成させる。
2 前項で任命された執行役は、作成した情報の保存および管理に関する規則を整備し運用するとともに、その状況を当社の取締役会および監査委員会に報告する。

(ENWの損失の危険の管理に関する規程その他の体制)
第4条 当社執行役は担当職務におけるENWの損失の危険に関して、その管理の責任を負う。ENW企業担当執行役は、統轄、管轄または管掌することを命じられたENW企業の業種、規模、重要性等に応じて、ENWの損失の危険を管理する体制を整備し、運用する。
2 ENWに重大な損失を及ぼしうる複数の部門に関係する損失の危険の管理については、個々の損失の危険(財務、法務、環境、災害、製品品質、副作用等)の領域毎に、当社代表執行役CEOが当該損失の危険に関する事項を統轄する責任者を当社執行役の中から任命し、当該任命を受けた執行役が当該損失の危険に関する規則等を整備し、運用する。
3 第6条に定める内部統制システムの整備および運用の推進を統轄することを命じられた執行役は、当社の執行役および使用人にその担当する職務に関する危険の管理について自ら評価させる体制を整備し、その運用を推進する。

(ENWの職務の執行が効率的に行われることを確保するための体制)
第5条 当社取締役会は、法令、定款および取締役会規則で定められた取締役会における決議事項以外の業務執行の意思決定を当社代表執行役CEOに委任する。
2 当社取締役会は、当社執行役の職務分掌および相互の関係を適切に定める。
3 当社代表執行役CEOは、ENWにおける重要事項の意思決定手続を定め、適切かつ効率的に職務の執行が行われる体制を整備し運用する。
4 前項以外の事項については、当社執行役が、その担当職務における意思決定手続を定め、適切かつ効率的に担当職務が行われる体制を整備し運用する。
5 第6条に定める内部統制システムの整備および運用の推進を統轄することを命じられた執行役は、前二項の体制の整備および運用状況を監視し、同条に定める内部監査の実施を統轄することを命じられた執行役は、当該体制の整備および運用状況を監査する。

(ENW企業の業務執行を行う役員およびENW企業の使用人の職務の執行が法令および定款に適合することを確保するための体制)
第6条 当社代表執行役CEOは、ENW企業の業務執行を行う役員およびENW企業の使用人の職務の執行が法令および定款に適合していることを確保するための体制を含むコンプライアンスの推進を統轄する責任者を当社執行役の中から任命し、その業務を遂行するための部署等を設置する。
2 コンプライアンスの推進を統轄することを命じられた執行役は、ENWに適用される企業行動憲章およびコンプライアンスハンドブックを制定し、ENW企業の業務執行を行う役員およびENW企業の使用人が法令および定款を遵守した行動をとるための規範および行動基準を明確にし、ENW企業の業務執行を行う役員およびENW企業の使用人に対する研修等必要な手段を講じてコンプライアンスを推進する。
3 コンプライアンスの推進を統轄することを命じられた執行役は、コンプライアンスに関するリスクの未然防止と早期解決をはかるため、当社の社内と社外にコンプライアンス相談、連絡(通報)のための窓口を設け、これを運用する。また、当社を除くENW企業については、各ENW企業担当執行役、各ENW企業のコンプライアンス担当役員およびコンプライアンス担当部署と連携して、これを実施する。
4 コンプライアンスの推進を統轄することを命じられた執行役は、企業行動憲章において反社会的勢力と対決する方針を明示し、ENW企業の業務執行を行う役員およびENW企業の使用人が、これを厳守し、日々行動するために必要な手段を講じる。
5 当社代表執行役CEOは、内部統制システムの整備および運用の推進を統轄する責任者ならびに内部監査の実施を統轄する責任者を当社執行役の中からそれぞれ任命し、その業務を遂行するための部署等を設置する。
6 内部統制システムの整備および運用の推進を統轄することを命じられた執行役は、ENWに適用される内部統制に関するポリシーを制定し、当社の執行役および使用人に対する研修等必要な手段を講じて内部統制に関する理解を深め、内部統制システムの整備および運用を推進する。また、当社を除く各ENW企業については、各ENW企業担当執行役ならびに各ENW企業の内部統制担当役員および内部統制担当部署と連携して、これを実施する。
7 内部監査の実施を統轄することを命じられた執行役は、ENWに適用される内部監査に関する規則を定め、内部監査計画を策定して、適切かつ効率的な内部監査を実施する。また、当社を除く各ENW企業については、各ENW企業担当執行役ならびに各ENW企業の内部監査担当役員および内部監査担当部署に各ENW企業の監査を実施させ、当該監査に関する報告を受ける。
8 当社代表執行役CEOは、専門的分野については、必要に応じ、その分野における法令および定款に適合していることを確認する責任者を当社執行役の中から任命し、その業務を遂行するための部署等を設置する。

(当社を除くENW企業の役員および使用人の職務の執行に係る事項の当社への報告に関する体制)
第7条 ENW企業担当執行役は、統轄、管轄または管掌することを命じられたENW企業の自主性および自律性を尊重したうえで、当該ENW企業の業種、規模、重要性等に応じ、その経営上の重要事項ならびに第4条、第5条および第6条に定める事項に関して、当該ENW企業から報告を受ける体制を整備する。
2 ENW企業担当執行役は、当該ENW企業から受けた報告のうち、重要な事項を当社の取締役会および監査委員会に報告する。

(本規則の周知)
第8条 当社代表執行役CEOは、ENW企業の役員および使用人に対して、本規則の内容について、周知徹底する手段をとる。

(改正)
第9条 本規則は、取締役会の決議により改正することができる。

3.「監査委員会の職務の執行のために必要な事項に関する規則」および「執行役の職務の執行の適正を確保するために必要な体制の整備に関する規則」の運用状況
1)「監査委員会の職務の執行のために必要な事項に関する規則」(以下、本規則)の運用状況
(1)当社監査委員会の職務を補助すべき当社の取締役および使用人に関する事項
当社は、監査委員会の職務を補助すべき部署として経営監査部を設置しています。経営監査部員は、監査委員会の指示ならびに監査委員会が定める規則および年度ごとの監査計画に従い業務を遂行しており、服務については就業規定の定めに従っています。また、監査委員会の職務を補助すべき取締役は置いていません。
(2)経営監査部の当社執行役からの独立性に関する事項および経営監査部に対する当社監査委員会の指示の実効性の確保に関する事項
経営監査部長および部員は、本規則の定めに従い、監査委員会の指揮命令に基づき業務を実施しています。また、経営監査部長および部員の評価は、監査委員会がすべて実施し、経営監査部員の任命、異動についても、監査委員会の同意を得て実施しています。
(3)ENW企業の役員および使用人が監査委員会に報告するための体制
監査委員会は、すべての執行役から本規則で定めた項目について、毎月1回、報告を受領しています。重要事項に関しては、随時に報告を受けています。また、監査委員会監査計画に重要な社内会議を定め、その議論や決議の状況について監視しています。チーフコンプライアンスオフィサーやコンプライアンス・カウンターが入手したコンプライアンスに関する事項のうち、重大なものについては直ちに監査委員会へ報告する体制を構築しています。また、当社執行役に関する事項については、監査委員会が設置する内部通報窓口へ直接連絡することもできます。さらに、監査委員会は、ENW企業の監査役との情報共有によりENWの内部統制についての情報を入手しています。
(4)前項の報告をした者が当該報告をしたことを理由として不利な取扱いを受けないことを確保するための体制
コンプライアンス・ハンドブックではコンプライアンス上の懸念を報告することをENW企業の役員および従業員に求めるとともに、当該報告者への報復行為を禁止しています。コンプライアンス・カウンターでは、報告者の保護を含む運用規則を整備・運用しています。また、就業規定においても、報告者への報復行為等を固く禁じています。監査委員会は、月次にコンプライアンス・カウンターの運用状況について不利な取り扱いの有無を含めて確認しています。
(5)監査委員の職務執行について生ずる費用または債務の処理に係る方針に関する事項
監査委員会の職務執行のためのすべての費用は、執行部門から制限を受けることなく処理されています。
(6)その他監査委員会の監査が実効的に行われることを確保するための体制
監査委員会は、会計監査人および内部監査部門からそれぞれの監査計画および監査結果を入手し、監査委員会の監査が実効的に行われるようにしています。また、その監査活動の中で、会計監査人および内部監査部門等と必要な情報を共有しています。

2)「 執行役の職務の執行の適正を確保するために必要な体制の整備に関する規則」の運用状況
(1)当社執行役の職務の執行に係る情報の保存および管理に関する体制
情報の保存と管理を担当する執行役を任命し、当該執行役が執行役の職務の執行に係る情報の保存および管理に関する規則として、「ENW秘密情報セキュリティポリシー」および「情報セキュリティ規程」をはじめとする規則を整備し、研修会を継続的に実施し、情報の取り扱いの徹底を図っており、これらの状況が取締役会および監査委員会に報告されています。
(2)ENWの損失の危険の管理に関する規程その他の体制
内部統制担当執行役は、ENWの損失の危険を管理し、自ら評価するための仕組みとしてCSA(Control Self-Assessment:統制自己評価)を導入し、執行役から各組織レベルに至るリスクマネジメント、内部統制の整備・評価を支援しています。このCSAを活用するなどして、各執行役は、担当職務(国内外)における重要な損失の危険(重要リスク)および子会社(国内外)における重要リスクを認識し、適切な管理体制を整備・運用しています。
特に会社に重大な損失を及ぼしうる複数の部門に関係する損失の危険に関しては、チーフフィナンシャルオフィサー(財務)、ゼネラルカウンセル(法務)、サステナビリティ担当執行役(環境)、総務担当執行役(災害)、生産・品質・技術担当執行役(製品品質)、グローバルセーフティ担当執行役(副作用)が責任を担っており、連結決算業務に関する規則、インサイダー取引を防止するための規則、事業継続計画、製品の品質を保証するための手順書や副作用情報の管理に関する規則等、必要な文書・規則を作成・運用し、社内ウェブへの掲載や対象者への研修等を通じて徹底をはかり、対策を講じるとともにこれらを運用しています。
また、ENWの損失の危険およびその対応の状況は、内部統制担当執行役が委員長を務めるリスクマネジメント委員会で一元管理し、内部統制の整備を推進しています。
(3)ENWの職務の執行が効率的に行われることを確保するための体制
当社取締役会は業務執行の意思決定を大幅に執行役に委任するとともに、執行役の職務分掌と相互の関係を適切に決議しています。チーフHRオフィサーは、ENWにおける重要事項の意思決定手続きを定め、徹底しています。本手続きでは、ENWとして重要な事項に関する起案者、協議先、実施責任者、結果責任者等を定め、効率的な意思決定が行われる体制を整備しており、適宜、見直しが行われています。また、各執行役は、自らの担当職務における意思決定手続きを定めて、担当職務の効率的運用に努めています。執行役による重要な意思決定の状況については、取締役会に適宜報告されています。
(4)ENW企業の業務執行を行う役員およびENW企業の使用人の職務の執行が法令および定款に適合することを確保するための体制
チーフコンプライアンスオフィサー兼内部統制担当執行役が、コンプライアンスおよび内部統制の構築を推進しています。コンプライアンスについては、コンプライアンス・プログラムを整備し、実践しています。反社会的勢力との対決方針に関しては、企業行動憲章およびコンプライアンス・ハンドブックに掲載するとともに、コンプライアンス研修を通じ、ENWに周知しています。内部統制については、内部統制担当執行役が定める内部統制ポリシーに基づき、すべての執行役が、自らの責任範囲において内部統制を構築・整備、運用しています。リスク管理推進部では、各執行役が構築・整備、運用する内部統制を支援することを目的とし、日常的な業務リスクの低減に取り組む仕組みとして、全執行役を対象にしたインタビューによるCSAで全社的な重要リスクの把握を行っており、外的要因を含め、部門に共通したリスクを選定し、リスクマネジメント委員会で検討およびフォローを行っています。日本、北米、欧州、中国、アジアの各リージョンに推進組織もしくは推進担当者を設置し、リスク管理の支援を通じてグローバルに内部統制の推進を行っています。
内部監査は、コーポレートIA部および各リージョンの内部監査部門が、被監査組織とは、独立的、客観的な立場で実施しています。なお、すべての内部監査の結果を取締役会、監査委員会、Growth & Operating Committeeへ定期的に報告しています。また、製薬企業特有の専門分野については、法令、定款に適合していることを確認する執行役を適切に任命しています。
(5)当社を除くENW企業の役員および使用人の職務の執行に係る事項の当社への報告に関する体制
当社は、ENW企業を統轄、管轄または管掌する執行役を職務分掌で定めています。ENW企業を担当する執行役は、各ENW企業の意思決定手続きの制定、重要な会議への出席、定期的な報告書等により、ENWから報告を受ける体制を整備しています。ENW企業の状況については、担当執行役から取締役会および監査委員会に適宜報告されています。
2.反社会的勢力排除に向けた基本的な考え方及びその整備状況
当社グループは、コンプライアンス実行のための企業行動憲章を定めており、「ENW企業行動憲章」第11条に、「私たちは、反社会的勢力との関係を排除し、関係遮断を徹底します。」と定め、ENWの全ての役員、従業員一人ひとりは、これを厳守し、最善の努力を払って日々行動しています。
具体的には主として以下の項目を役員ならびに従業員に啓発しています。
・ENWは、総会屋・暴力団など反社会的勢力とは絶縁している。今後とも、各ENWは、これら反社会的勢力に対し一切の利益供与をしない。
・会社法では、特定株主への利益供与は禁じられている。利益供与は、様々な形態で要求がなされる場合がある。これらの要求自体が既に法令違反となる。
・たとえ株主でなくとも、暴力団など反社会的勢力の要求に応じることは、企業行動憲章に反する行為であり、背任罪にあたる場合もある。
・このような事態を感知した場合は、直ちにコンプライアンス・カウンター(社員相談窓口)に連絡する。
また、外部専門機関とも十分に連携し、反社会的勢力に関する情報収集とともに社内の対応体制を整備しています。
*ENW(Eisai Network Companies):ENWとは、エーザイ株式会社および連結子会社と関連会社で構成される企業グループのことです。
その他
1.買収への対応方針の導入の有無
買収への対応方針の導入の有無なし
該当項目に関する補足説明
財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針

会社法施行規則第118条3号「財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針」に規定された内容は、以下の通りとしています。
1) 当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針の内容
当社は、「患者様とそのご家族の喜怒哀楽を第一義に考え、そのベネフィット向上に貢献する」との企業理念(hhc 理念:ヒューマン・ヘルスケア理念)を定款に規定し、ステークホルダーズの皆様と共有してきました。
当社は、2021年4月よりスタートした中期経営計画「EWAY Future & Beyond」において、視点を転換し、貢献先を従来の「患者様とそのご家族」から「患者様と生活者の皆様」に大きく拡大して、「生ききるを支える」をビジョンとして人々に貢献するソリューションの創出に取り組んでいます。
上記の理念や考え方を実現するために、当社はhhcecoモデルを推進しています。hhcecoモデルとは、人々の健常な状態から高リスク、発症・治療、経過観察/予後の状態までを支えるエコシステムを、患者様、医療従事者、アカデミア、企業、自治体など様々なステークホルダーと連携して構築することで価値を提供するビジネスモデルです。その第一歩として、当社は認知症エコシステムの構築に取り組んでいます。具体的には、エーザイが保有する臨床試験やコホート研究、プロダクトサービスを通じて取得したヘルスケアデータを活用して、我々の現在の主軸事業である創薬開発に留まらず、創薬技術だけでは解決できない課題に挑む新技術による非創薬ソリューションの開発、および自社・他社のさまざまなソリューションと幅広いユーザーを結びつける認知症プラットフォームの構築を目指しています。創出されたデータ・モデル、創薬/非創薬ソリューションなどさまざまなプロダクトをのせた認知症プラットフォームを中核として認知症エコシステムが拡大することで、当社のみならず、他産業や自治体における商品の高度化やサービスの向上が可能となり、認知症の当事者様に対して最適なタイミングで最適な選択肢が提供できると考えています。企業理念であるhhcと、このエコシステムを統合したビジネスモデルを実現するhhceco企業をめざします。
さらに、当社は「医療較差の是正」に注力し、リンパ系フィラリア症治療薬の無償提供をはじめとした医薬品アクセスの改善に向けた取り組みを継続しています。熱帯病治療薬の研究開発においても、様々なパートナーシップにより豊富なパイプラインを構築しています。当社は、「日常と医療の領域で生活する人々」へ我々の製品と希望を届ける努力を惜しみません。
しかし、当社事業を取り巻く競争関係の激化、企業買収に対するわが国における法制度・企業文化の変化・変容等を踏まえると、当社の経営方針に重大な影響を与える買付が行われることも予想されます。
もとより当社は、当社の株式を大量に取得したり、当社の経営に関与しようとする買付については、それが当社の企業価値を大きく向上させるものであれば、これを一概に否定するものではありません。
以上より、当社は、日本発のイノベーション企業として、hhc 理念とそれを実現することに動機付けられた社員の存在、理念実現のための知の創造活動(hhc 活動)、そして社会善(人々の健康憂慮の解消と医療較差の是正)を効率的に実現するビジネス展開などが当社の企業価値の源泉であると考えており、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者は、中長期的に当社の企業価値・株主共同の利益の確保・向上に努める前提において、このような源泉を十分に理解する必要があります。

2) 基本方針の実現に資する取組み及び基本方針に照らして不適切な者によって当該株式会社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取り組み
(1)基本方針の実現に資する取り組み 
当社は、前記1)の通り、中期経営計画「EWAY Future & Beyond」に基づいた取り組みを進めています。これらの具体的な内容については、第113回定時株主総会招集ご通知「2.中長期的な会社の経営戦略および対処すべき課題」(59~61頁)をご参照ください (https://www.eisai.co.jp/ir/stock/meeting/pdf/inv113_all.pdf)。 また、当社は、2004年に委員会等設置会社(現指名委員会等設置会社)に移行し、経営の監督機能と業務執行機能を明確に分離することにより、経営の公正性・透明性を確保するとともに、経営の活力を増大させることがコーポレートガバナンスの要諦であると考えています。当社は、常に最良のコーポレートガバナンスを追求し、その充実に継続的に取り組んでいます。
(2)基本方針に照らして不適切な者によって当該株式会社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取り組み
万が一、当社の企業価値向上の源泉を理解せず、企業価値・株主共同の利益を毀損する恐れのある買収提案や買付がなされた場合には、株主の皆様が検討のために必要な時間と情報を確保するとともに、必要に応じて、当社の企業価値・株主共同の利益を確保するために、その時点において採用可能な適切と考えられるあらゆる施策(いわゆる買収防衛策を含む)を講じてまいります。

3) 2)の取り組みに関する当社取締役会の判断及びその理由
当社としては、前記1)記載の通り、企業価値・株主共同の利益の向上は、患者様と生活者の皆様のベネフィット向上により実現できるものと考えているところ、上記2)(1)記載の取り組みは、そのような患者様と生活者の皆様のベネフィット向上に資すると考えています。また、会社や株主に対して買付に係る提案内容や代替案等を検討するための十分な時間や情報を与えない買付をはじめとする不適切な買付や、定款で定めた理念実現のための日本発のイノベーション企業としての知識創造活動(hhc活動)やそれによって動機付けられた社員の存在、社会善(健康憂慮の解消、医療較差の是正)の効率的実現のためのビジネス行動、当社が患者様と生活者の皆様のベネフィット向上を実現するために必要不可欠な新薬の研究・開発体制、疾患の啓発や予防に資する情報・サービスの提供を含むhhcecoモデルの追求、高品質製品の安定供給、薬剤の安全性と有効性の情報の管理・提供の確保などを含む、企業施策を妨げるような買付がなされれば、当社の企業価値ひいては株主共同の利益が毀損されることになります。このため、当社としては、そのような買付を防止するために上記2)(2)記載の措置をとることは、当社の企業価値ひいては株主共同の利益の確保の観点から適切であると考えています。
以上を踏まえ、当社取締役会は、上記2)記載の各取り組みは、前記1)記載の基本方針に沿ったものであるとともに、当社の企業価値ひいては株主共同の利益の確保に適うものであり、当社役員の地位の維持を目的とするものではないと判断しています。
2.その他コーポレート・ガバナンス体制等に関する事項
1.当社の定款規定について
(1)「定款で定めた取締役の定数、資格制限、選解任の決議要件について」
①取締役の定数(第20条)
取締役は、15 名以内とする。
②取締役選任の決議要件(第21条第2項)
取締役の選任決議は、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の過半数をもって行う。
③累積投票の排除(第21条第3項)
取締役の選任決議は、累積投票によらない。
なお、取締役の資格制限および解任に関する決議要件について会社法と異なる定款の定めはありません。
(2)「株主総会決議事項を取締役会で決議することができることとした事項および取締役会決議事項を株主総会では決議できないこととした定款の定めについて」
①取締役および執行役の責任免除(第38条第1項)
本会社は、会社法第426条第1項の規定により、任務を怠ったことによる取締役(取締役であった者を含む。)および執行役(執行役であった者を含む。)の損害賠償責任を、法令の限度において、取締役会の決議によって免除することができる。
②剰余金の配当等(第40条)
本会社は、剰余金の配当等会社法第459条第1項各号に定める事項については、法令に別段の定めがある場合を除き、株主総会の決議によらず取締役会が定める。
(3)「株主総会の特別決議要件の変更について」
①株主総会の特別決議要件(第17条第2項)
会社法第309条第2項に定める決議は、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1 以上を有する株主が出席し、その議決権の3分の2以上をもって行う。

2.適時開示体制の概要
当社の会社情報の適時開示に係る社内体制の状況は、下記のとおりです。
(1)決算関連情報
四半期毎に、開示の根拠となる財務諸表等は、最高財務責任者が決裁した後、代表執行役CEOに提出し、取締役会の承認を得て確定する。

財務経理部門 → 最高財務責任者 → 代表執行役CEO → 取締役会

これらの決算情報は、下図に示す手順で開示している。決算関連部署からの情報をもとに決算開示委員会を通じて、PR担当執行役が開示案を取りまとめ、最高財務責任者が審査の上、代表執行役CEOに提案し、取締役会決議後の開示について了承を得る。

決算開示委員会 → PR担当執行役 → 代表執行役CEO → 外部発表

[決算開示委員会構成メンバー]
・PR担当執行役
・最高財務責任者
・IR担当執行役
・計画担当執行役
・戦略担当執行役
・PR部門
・IR部門
・財務経理部門
・計画部門
・研究開発部門

(2)有価証券報告書等の提出
有価証券報告書等は、下図に示す手順を経て、届出、開示している。開示関連部署が原稿を作成し、経理部門で取りまとめた後、最高財務責任者が審査し、代表執行役CEOが承認する。

開示関連部署 → 経理部門 → 最高財務責任者 → 代表執行役CEO → 届出

[有報関連部署検討会構成メンバー]
・IR担当執行役
・PR担当執行役
・法務担当執行役
・取締役会事務局
・IR部門
・PR部門
・法務部門
・財務経理部門
・サステナビリティ部門

3.上記2.以外の会社情報
当該情報は、下図に示す手順を経て開示している。PR部門は、日常、開示対象となる情報を収集し、PR担当執行役に報告する。また、社内各組織(子会社含む)が情報を感知、保有したときは、PR部門に通知する。PR担当執行役は、受領した情報、Corporate Strategy CommitteeならびにGrowth & Operating Committeeをはじめとする会議等から得た情報について、開示の適否を審査し、関係執行役と協議して開示期日と実行手順を定め、代表執行役CEOに承認を求める。
開示の実務はPR部門が担い、PR担当執行役が法規ならびに東証ガイドラインに準拠した適時適切な開示を監理する。
なお、重要事実については、情報管理責任者が情報管理委員会を開催して、内部情報としての管理方法を決定し、インサイダー取引の防止をはかっている。

情報保有組織 ⇔ PR部門 → PR担当執行役 → 代表執行役CEO → 外部発表