1.経営成績等の概況 ………………………………………………………………………………………………2
(1)当期の経営成績の概況 ……………………………………………………………………………………2
(2)当期の財政状態の概況 ……………………………………………………………………………………3
(3)当期のキャッシュ・フローの概況 ………………………………………………………………………3
(4)今後の見通し ………………………………………………………………………………………………4
(5)利益配分に関する基本方針及び当期・次期の配当 ……………………………………………………5
2.会計基準の選択に関する基本的な考え方 ……………………………………………………………………5
3.連結財務諸表及び主な注記 ……………………………………………………………………………………6
(1)連結貸借対照表 ……………………………………………………………………………………………6
(2)連結損益計算書及び連結包括利益計算書 ………………………………………………………………8
連結損益計算書 …………………………………………………………………………………………………8
連結包括利益計算書 ……………………………………………………………………………………………9
(3)連結株主資本等変動計算書 ………………………………………………………………………………10
(4)連結キャッシュ・フロー計算書 …………………………………………………………………………12
(5)連結財務諸表に関する注記事項 …………………………………………………………………………14
(継続企業の前提に関する注記) ………………………………………………………………………………14
(会計方針の変更) ………………………………………………………………………………………………14
(追加情報) ………………………………………………………………………………………………………14
(セグメント情報) ………………………………………………………………………………………………15
(1株当たり情報) ………………………………………………………………………………………………17
(重要な後発事象) ………………………………………………………………………………………………17
4.補足情報 …………………………………………………………………………………………………………18
(1)生産、受注及び販売の状況 ………………………………………………………………………………18
(2)役員の異動 …………………………………………………………………………………………………19
当連結会計年度における世界経済は、米国では個人消費の増加など内需を中心に堅調に推移した一方、不動産不況下にある中国では政府の支援策が強化される中でも停滞基調が継続、景気減速への懸念が強まる欧州では中央銀行が継続的に利下げを実施したほか、日本も円安等による物価上昇を受け景気回復は緩やかな基調に留まりました。更に、米国による関税政策の動向が、世界経済の今後について不透明さを強める状況となりました。
このような状況下、当社を取り巻く環境は、半導体製造装置部門では、民生エレクトロニクス関連需要の回復は見られなかった一方、各種半導体デバイスの国産化を進める中国需要が底堅い推移となったほか、生成AI関連需要の広がりが見られました。計測機器部門では、国内ものづくり関連の新規投資が停滞した一方で、既存設備の更新需要などが一定の下支えとなりました。
また、インフレやエネルギーコスト上昇などによる部材価格や人件費上昇が各利益の下押し要因となりました。
その結果、当連結会計年度における業績は、受注高、売上高、各利益ともに、前期比増加しました。受注高は 1,456 億 31 百万円(前期比 20.5 %増)、売上高は 1,505 億 34 百万円(前期比 11.8 %増)となり、利益面は、営業利益 297 億 3 百万円(前期比 17.4 %増)、経常利益 299 億 39 百万円(前期比 13.2 %増)、親会社株主に帰属する当期純利益は 256 億 37 百万円(前期比 32.3 %増)となりました。
これにより、売上高、当期純利益は既往ピークを更新しました。
当連結会計年度の事業別セグメントの状況は以下のとおりです。
半導体製造装置部門の受注面では、生成AI関連の半導体パッケージ向け加工装置、メモリ半導体、ならびにHPC(High performance computing)向け検査装置需要が堅調に推移したほか、各種半導体デバイスや電子部品の国産化を進める中国需要も底堅さを維持しました。民生エレクトロニクス製品のOSAT(後工程受託企業)向け需要が引き続き軟調だったほか、EV向け需要伸び悩みでパワー半導体向け装置需要も減速したものの、当期の受注高は前期比増加しました。
売上面では、概ね顧客要求納期に沿った出荷を進めることができたことに加え、生成AI関連装置の出荷が期の後半に増加したことで、既往ピークを更新しました 。地域別には、検査工程向け装置は米国、台湾、中国および韓国など、加工装置は中国、台湾ならびに日本などで堅調でした。
こうしたなか、研究・開発面では、引き続き顧客の先進的ニーズに対応した製品開発や将来を見据えた要素技術開発を進めたほか、生産面では、長期的な加工装置需要の拡大を見据え、名古屋工場の建設に着手しました。
この結果、当連結会計年度における当部門業績は、受注高 1,077 億 13 百万円(前期比 25.1 %増)、売上高 1,134 億 81 百万円(前期比 13.4 %増)、営業利益 243 億 11 百万円(前期比 22.2 %増)となりました。
計測機器部門の受注面では、国内ものづくり関連の新規投資が期を通して停滞するなかで、自動車・機械部品などの業界で設備更新需要が安定的に推移したこと、半導体・半導体製造装置・航空などの業界での新規需要獲得、ならびに二次電池用充放電試験システムの受注増加などにより、受注高は前期比で増加しました。
売上面では、概ね顧客要求納期に沿った出荷を進めることができたことに加え、充放電試験システム売上増加も寄与したことにより、前期比で増加しました。
こうしたなか、当社は充放電試験受託評価サービス拡張や、オートメーション需要獲得に向けた汎用計測機器とロボットとのコラボレーションの取り組みなどを進めました。
この結果、当連結会計年度における当部門業績は、受注高 379 億 17 百万円(前期比 9.0 %増)、売上高 370 億 53 百万円(前期比 7.0 %増)、営業利益 53 億 92 百万円(前期比 0.3 %減)となりました。
受注高、売上高は計測機器部門の既往ピークを更新しました。
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ 124 億 27 百万円増加し、 2,379 億 52 百万円となりました。その主な要因は、現金及び預金の増加 177 億 58 百万円、受取手形、売掛金及び契約資産、電子記録債権の減少 29 億 91 百万円、製品、原材料、仕掛品等の棚卸資産の増加 22 億 87 百万円、有形固定資産の減少 20 億 22 百万円等です。
当連結会計年度末の負債は、前連結会計年度末に比べ 53 億 74 百万円減少し、617 億 23 百万円となりました。その主な要因は、長期借入金の減少 50 億円、未払法人税等の増加 32 億 26 百万円、契約負債の減少 31 億 91 百万円、支払手形及び買掛金、電子記録債務の減少 11 億 79 百万円等です。
当連結会計年度末における純資産は、前連結会計年度末に比べ 178 億 1 百万円増加し、1,762 億 29 百万円となりました。自己資本比率は、73.2%となりました。
当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末に比べ 177 億 79 百万円増加し、545 億 16 百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次の通りです。
営業活動によるキャッシュ・フローは、288 億 24 百万円の収入となりました。これは主に税金等調整前当期純利益 342 億 75 百万円、法人税等の支払額 59 億 42 百万円、減価償却費 51 億 5 百万円、固定資産売却益 43 億 3 百万円、売上債権の減少 30 億 33 百万円、棚卸資産の増加 20 億 89 百万円、仕入債務の減少 9 億 58 百万円等によるものです。
投資活動によるキャッシュ・フローは、25 億 41 百万円の収入となりました。これは主に有形固定資産の売却による収入 120 億 17 百万円、有形固定資産の取得による支出 95 億 74 百万円、無形固定資産の取得による支出 6 億 60 百万円等によるものです。
財務活動によるキャッシュ・フローは、139 億 91 百万円の支出となりました。これは主に配当金の支払額 87 億 96 百万円、長期借入金の返済による支出 50 億円等によるものです。
なお、キャッシュ・フロー指標のトレンドは以下のとおりです
自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/営業キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い
注1.各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により計算しています。
注2.株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式総数により算出しています。
注3.営業キャッシュ・フローは、連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しています。
注4.有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としています。
また、利払いについては、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しています。
当社は2026年3月期から2028年3月期までの新たな中期経営計画を策定し公表しました。当社のパーパス「計測で未来を測り、半導体で未来を創る」ならびに東京精密グループ長期ビジョン2050「高度な技術力と豊かな創造性で未体験の未来を切り拓く」を実現するべく、持続的な成長に向けた足場固めとインフラ作りを強化してまいります。また、基本方針として、「戦略製品の成長促進」、「計測・半導体の技術シナジー追及」「リカーリングビジネス強化」ならびにこれらを支える事業基盤の強化に取り組みます。
また、同中期経営計画の定量目標として、売上高 1,850 億円、営業利益 450 億円、ROE 15%を設定しております。
この初年度となる次期(2026年3月期)は、引き続き生成AIに関連した半導体パッケージ、メモリ半導体向けを含むHPC関連装置需要が力強さを維持することが期待されます。一方で、米国の世界的関税政策の影響は見極めきれておらず、顧客の投資判断への影響を注視してまいります。
次期 2026年3月期の連結業績予想は以下のとおりです。
各セグメントの概況は以下のとおりです。
次期の半導体製造装置部門の業績は、売上面では生成AIを含めたHPC関連需要が底堅く推移するほか、OSAT向けならびに中国向け受注済案件の出荷・据付が堅調に推移すると想定しています。受注面では、エッジAIの民生アプリケーションへの採用を起点とした半導体や電子部品の需要増加による当社装置への商談増加に期待をしています。
米国関税政策など国際情勢が半導体業界にどのような影響を及ぼすかは予断を許しませんが、当社としては、顧客要求に応える製品開発、それを支える要素技術を強化、拡充していくとともに、顧客の装置需要にタイムリーに応えるべく、製品部材の適切な調達や名古屋工場竣工など生産キャパシティ拡充をすすめ、業容拡大に努めてまいります。
計測機器部門の事業環境の先行指標となる工作機械受注動向は、次期の後半に回復すると想定されるものの、汎用・自動計測機器の主要市場となる自動車・機械部品等の業界の回復は緩やかとみられるほか、米国関税政策による不透明さが続くものと想定しています。
一方で、NEVや半導体等、当社が注力する分野では緩やかな市況回復が続くと見込んでおり、当社としては、これらの需要獲得に向けた取り組みを進めるほか、特にNEVに向けた汎用・自動計測機器、充放電試験システムに加え、X線CTシステムの展開によるソリューション強化に努めてまいります。
当社は、半導体製造装置と計測機器において、最先端技術を駆使した世界No.1 商品を提供することにより、企業価値を高め、株主の皆様への継続的な利益還元を行うことを経営の最重要課題と考えており、剰余金の配当につきましては、下記記載の株主還元方針に基づき決定しております。
当期末の 1 株当たり配当は、下記株主還元方針「連結配当性向40%程度」を踏まえ、2025年2月 4日に公表しました配当予想 1 株当たり 114 円から 25 円増配し、139 円とさせていただくことを予定しております。
この結果、当期の 1 株当たり年間配当金は、2024年12月9日に実施済みの中間配当金 114 円と合わせ 253 円となります。
次期(2026年3月期)の剰余金の配当につきましては、下記株主還元方針ならびに次期連結業績予想に基づき、中間配当金 1 株あたり 107 円、期末配当1株あたり 107 円を予定しております。何卒、ご理解のほどお願いいたします。
当社は、最先端技術を駆使した世界No.1 商品を提供することにより、企業価値を高め、株主の皆様への継続的な利益還元を行うことを経営の重要課題と考えております。
剰余金の配当につきましては、業績に連動した利益配分を基本に、連結配当性向 40%を目安として実施していく考えです。また、安定的・継続的に配当を行うよう努めていく観点から、連結利益水準にかかわらず年 20 円の配当は維持してまいります。但し 2 期連続赤字になる場合は、見直す可能性があります。
当社の剰余金の配当は、中間配当及び期末配当の年 2 回を基本的な方針としています。
内部留保資金につきましては、財務体質の健全性の維持・強化に十分配慮しつつ、先進技術の研究開発や設備投資、海外展開、情報システムの高度化、新規事業分野の開拓、M&A投資等に有効に活用してまいります。
なお、自己株式の取得につきましては、キャッシュ・フローや内部留保の状況等を総合的に勘案しつつ、剰余金の配当を補完する機動的な利益還元策と位置づけています。
2.会計基準の選択に関する基本的な考え方
当社グループは、連結財務諸表の期間比較可能性及び企業間の比較可能性を考慮し、当面は、日本基準で連結財務諸表を作成する方針です。
国際財務報告基準(IFRS)適用につきましては、日本基準のコンバージェンスの動向やIFRS自体の改訂状況など国内外の諸情勢を考慮のうえ、適切に対応していく方針です。
前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
該当事項はありません。
(法人税、住民税及び事業税等に関する会計基準等の適用)
「法人税、住民税及び事業税等に関する会計基準」(企業会計基準第27号 2022年10月28日)、「包括利益の表示に関する会計基準」(企業会計基準第25号 2022年10月28日)及び「税効果会計に係る会計基準の適用指針」(企業会計基準適用指針第28号 2022年10月28日)を当連結会計年度の期首から適用しています。これによる当連結財務諸表への影響はありません。
(追加情報)
(取締役等に対する業績連動型株式報酬制度の導入)
当社は、2024年6月21日開催の第101期定時株主総会決議に基づき、当社の取締役(監査等委員である取締役及び社外取締役を除く)及び執行役員並びに当社の指定する子会社及び関連会社の一部の取締役(社外取締役を除く)及び執行役員を対象に、取締役等の報酬と当社の業績及び株式価値との連動性をより明確にし、株価上昇によるメリットのみならず、株価下落リスクまでも株主の皆様と共有することで、中長期的な業績の向上と企業価値の増大に貢献する意識を高めることを目的として、業績連動型株式報酬制度「株式給付信託(BBT(=Board Benefit Trust))」を導入しています。
(1) 取引の概要
本制度は、当社が拠出する金銭を原資として当社株式が信託(以下、本制度に基づき設定される信託を「本信託」といいます。)を通じて取得され、対象役員に対して、当社が定める役員株式給付規程に従って、当社株式及び当社株式を時価で換算した金額相当の金銭(以下「当社株式等」といいます。)が本信託を通じて給付される業績連動型株式報酬制度です。
なお、本制度においては、「第1給付」及び「第2給付」の2種類の給付を行うこととし、対象役員が当社株式等の給付を受ける時期は、第1給付については原則として対象役員の退任時となり、第2給付については原則として毎年一定の時期となります。
(2) 信託に残存する自社の株式
信託に残存する当社株式を、当該信託における帳簿価額(付随費用の金額を除く。)により、純資産の部に自己株式として計上しています。当連結会計年度末における当該自己株式の帳簿価額及び株式数は、それぞれ1,381百万円、200,000株です。
① 報告セグメントの概要
当社の報告セグメントは、当社の構成単位のうち分離された財務情報が入手可能であり、取締役会が経営資源の配分の決定及び業績を評価するために、定期的に検討を行う対象となっているものです。当社では、半導体社及び計測社の社内カンパニーそれぞれがその取り扱う製品・サービスについて国内及び海外の包括的な戦略を立案し、事業活動を展開しています。
従って、当社は社内カンパニーを基礎とした製品・サービス別のセグメントから構成されており、「半導体製造装置」及び「計測機器」の2つを報告セグメントとしています。
「半導体製造装置」は、半導体製造工程で使用される加工・検査装置を製造販売し、「計測機器」は三次元座標測定機、表面粗さ・輪郭形状測定機等の精密測定機器類を製造販売しています。
報告されている事業セグメントの会計処理は連結財務諸表の作成方法と概ね同一であり、報告セグメントの利益は営業利益ベースの数値です。なお、全社資産については各報告セグメントに配分をしていません。
前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
(注) 1 セグメント資産の調整額は各報告セグメントに配分していない全社資産である長期投資資金(その他有価証券)等です。
2 セグメント利益は連結損益計算書の営業利益と一致しています。
当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
(注) 1 セグメント資産の調整額は各報告セグメントに配分していない全社資産である長期投資資金(その他有価証券)等です。
2 セグメント利益は連結損益計算書の営業利益と一致しています。
(注) 1.株主資本において自己株式として計上されている「株式給付信託(BBT)」に残存する自社の株式は、1株当たり当期純利益金額の算定上、期中平均株式数の計算において控除する自己株式に含めています。1株当たり当期純利益金額の算定上、控除した当該自己株式の期中平均株式数は、当連結会計年度末において200,000株です。
2.1株当たり純資産額の算定上の基礎は、以下のとおりです。
3.1株当たり当期純利益及び潜在株式調整後1株当たり当期純利益の算定上の基礎は、以下のとおりです。
該当事項はありません。
4.補足情報
①生産実績 (単位:百万円)
(注)1 上記生産実績は販売価額によります。
2 上記金額には消費税等は含まれていません。
②受注実績 (単位:百万円)
(注) 上記金額には消費税等は含まれていません。
③販売実績 (単位:百万円)
(2025 年 6 月 23 日付)
① 新任取締役候補 (2025 年 6 月 23 日開催予定 定時株主総会にて選任予定)
監査等委員である取締役
髙 山 清 子 (たかやま すみこ) 現 髙山清子公認会計士事務所 代表
現 株式会社SHOEI 社外取締役
現 株式会社MIXI 社外監査役
② 退任予定取締役
監査等委員を除く取締役
川 村 浩 一 (かわむら こういち)
塚 田 修 一 (つかだ しゅういち)
監査等委員である取締役
須 永 真 樹 (すなが まさき)
以 上