1.当四半期決算に関する定性的情報
2024年3月1日に行われたIsometric Intermediate LLCおよびそのグループ会社との企業結合について、暫定的な会計処理を行っていましたが、当第1四半期連結累計期間に確定したため、前第1四半期連結累計期間との比較・分析にあたっては、暫定的な会計処理の確定による見直し後の金額を用いています。
当社グループはMissionに、「人材能力とコア技術の多様性」を成長の原動力として、高い競争力を有する特徴ある製品・サービスの創出によりお客さま価値を実現し、「人々の豊かな生活」の実現に寄与することを掲げています。
このMissionのもと、2030年のあるべき姿をサステナビリティビジョン(長期ビジョン)として定め、多様な技術や人材能力の結集・融合により、メディカル・モビリティ・環境に関わるグローバルな社会課題の解決に貢献することで、経済・社会価値の創出を目指しています。また、サステナビリティビジョンを起点にバックキャストして、2024年から2026年までの3年間で目指すべき中期計画とそこに至るための戦略を第8次中期経営計画として定め、運用しています。安定的な成長と資本効率性の向上を志向し、これまでに構築した事業ポートフォリオの強化を通じて、利益率の向上と安定化を実現します。
当第1四半期連結累計期間のグローバル経済情勢は、景気持ち直しの動きとなった一方で、アメリカの関税政策に伴う不確実性の高まりを受け、景気後退への警戒感が強まる展開となりました。アメリカでは、景気が拡大したものの、消費や設備投資に対するマインド悪化により、景気下振れのリスクが高まりました。ヨーロッパでは、金融緩和などによる回復の動きはありましたが、外需低迷が重石となり、景気は足踏みの動きとなりました。中国では、政策効果によりやや持ち直した一方で、内需低迷が継続し、景気回復は力強さを欠きました。わが国の経済については、設備投資などは堅調に推移し、景気回復が緩やかに進みました。
このような状況の下、当第1四半期連結累計期間の業績については、ディバイス事業のタブレット向けの需要は低迷したものの、産業資材事業およびメディカルテクノロジー事業の需要は堅調に推移しました。また、医薬品向けで、企業買収による業績寄与が始まりました。
これらの結果、当第1四半期連結累計期間の業績は、売上高は474億42百万円(前年同期比1.5%増)、利益面では営業利益は15億9百万円(前年同期比19.9%増)、親会社の所有者に帰属する四半期利益は87百万円(前年同期比92.8%減)となりました。
セグメントの業績を示すと、次のとおりです。
産業資材
産業資材事業は、さまざまな素材の表面に付加価値を与える独自技術を有するセグメントです。プラスチックの成形と同時に加飾や機能の付与を行うIMD、IMLおよびIMEは、グローバル市場でモビリティ、家電製品などに広く採用されています。また、金属光沢と印刷適性を兼ね備えた蒸着紙は、飲料品や食品向けのサステナブル資材としてグローバルベースで業界トップのマーケットシェアを有しています。
当第1四半期連結累計期間においては、加飾分野のモビリティ向けは底堅く推移し、家電向けおよびサステナブル資材分野の蒸着紙などの需要は堅調に推移しました。これら需要動向に伴い、売上高は前年同期比で増加しましたが、モビリティ向けの新製品に関連する先行費用などにより、営業利益は前年同期比で減少しました。
その結果、当第1四半期連結累計期間の連結売上高は187億85百万円(前年同期比5.3%増)となり、セグメント利益(営業利益)は10億41百万円(前年同期比9.4%減)となりました。
ディバイス
ディバイス事業は、精密で機能性を追求した部品・モジュール製品を提供するセグメントです。主力製品であるフィルムタッチセンサーはグローバル市場でタブレット、業務用端末(物流関連)、モビリティ、ゲーム機などに幅広く採用されています。このほか、気体の状態を検知するガスセンサーなどを提供しています。
当第1四半期連結累計期間においては、主にタブレット向けの需要が低迷し、売上高は前年同期比で減少しました。一方で、生産体制の見直しなどにより効率性・生産性が改善し、営業利益は前年同期比で増加しました。
その結果、当第1四半期連結累計期間の連結売上高は135億58百万円(前年同期比18.2%減)となり、セグメント利益(営業利益)は8億65百万円(前年同期比100.0%増)となりました。
メディカルテクノロジー
メディカルテクノロジー事業は、医療機器やその関連市場において高品質で付加価値の高い製品を提供し、人々の健康で豊かな生活に貢献することを目指すセグメントです。幅広い診療領域で使われる低侵襲医療用の手術機器や医療用ウェアラブルセンサーなどの製品を手がけており、現在は欧米中心に大手医療機器メーカー向けの開発製造受託(CDMO)を展開するとともに、医療機関向けに自社ブランド品を製造・販売しています。
当第1四半期連結累計期間においては、主力の医療機器CDMOの堅調な需要や企業買収に伴う業績積み上げなどにより、売上高および営業利益は前年同期比で増加しました。
その結果、当第1四半期連結累計期間の連結売上高は119億48百万円(前年同期比18.7%増)となり、セグメント利益(営業利益)は6億69百万円(前年同期比83.6%増)となりました。
①資産、負債および資本の状況
当第1四半期連結会計期間末における総資産は2,413億11百万円となり、前連結会計年度末(2024年12月期末)に比べ106億34百万円減少しました。
流動資産は1,150億66百万円となり、前連結会計年度末に比べ135億60百万円減少しました。主な要因は、現金及び現金同等物が133億30百万円、営業債権及びその他の債権が1億10百万円、棚卸資産が1億40百万円減少したこと等によるものです。
非流動資産は1,262億45百万円となり、前連結会計年度末に比べ29億26百万円増加しました。主な要因は、無形資産が4億42百万円減少した一方、有形固定資産が11億70百万円、新規連結等によりのれんが19億97百万円増加したこと等によるものです。
当第1四半期連結会計期間末における負債は1,298億34百万円となり、前連結会計年度末に比べ68億99百万円減少しました。
流動負債は580億44百万円となり、前連結会計年度末に比べ59億38百万円減少しました。主な要因は、営業債務及びその他の債務が21億17百万円、借入金が10億28百万円、その他の金融負債が16億23百万円、未払法人所得税等が18億50百万円減少したこと等によるものです。
非流動負債は717億90百万円となり、前連結会計年度末に比べ9億61百万円減少しました。主な要因は、その他の非流動負債が3億67百万円増加した一方、社債及び借入金が9億50百万円、その他の金融負債が3億72百万円減少したこと等によるものです。
当第1四半期連結会計期間末における資本は1,114億77百万円となり、前連結会計年度末に比べ37億35百万円減少しました。主な要因は、新規連結等により非支配持分が10億38百万円増加した一方、剰余金の配当等により利益剰余金が11億6百万円減少したことに加え、為替換算等の影響によりその他の資本の構成要素が37億72百万円減少したこと等によるものです。
②キャッシュ・フローの状況
当第1四半期連結累計期間末における連結ベースの現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ133億30百万円減少し、376億39百万円となりました。
当第1四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果使用した資金は10億90百万円(前年同期は52億7百万円の獲得)となりました。これは税引前四半期利益6億63百万円の計上に対して、減価償却費及び償却費として24億29百万円、営業債権及びその他の債権の減少額として5億73百万円計上した一方、営業債務及びその他の債務の減少額として25億33百万円、法人所得税の支払として20億72百万円計上したこと等によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は76億4百万円(前年同期比28.3%減)となりました。これは主に有形固定資産の取得として18億54百万円、子会社の取得として50億1百万円支出したこと等によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は35億56百万円(前年同期は1億19百万円の獲得)となりました。これは主に短期借入金の返済による支出として7億62百万円、リース負債の返済による支出として5億36百万円、自己株式の取得による支出として6億55百万円、親会社の所有者への配当金の支払として11億87百万円計上したこと等によるものです。
2025年12月期の第2四半期(中間期)連結累計期間および通期の業績予想につきましては、2025年2月13日の公表から変更はありません。
2.要約四半期連結財務諸表及び主な注記
(1) 要約四半期連結財政状態計算書
(2) 要約四半期連結損益計算書及び要約四半期連結包括利益計算書
要約四半期連結損益計算書
第1四半期連結累計期間
要約四半期連結包括利益計算書
第1四半期連結累計期間
(3) 要約四半期連結持分変動計算書
(作成の基礎)
要約四半期連結財務諸表は、株式会社東京証券取引所の四半期財務諸表等の作成基準第5条第2項(ただし、四半期財務諸表等の作成基準第5条第5項に基づき、国際会計基準第34号「期中財務報告」の開示を一部省略しています。)に準拠して作成しています。
要約四半期連結財務諸表において適用する重要性のある会計方針は、前連結会計年度に係る連結財務諸表において適用した会計方針と同一です。
なお、要約四半期連結財務諸表における法人所得税費用は、見積平均年次実効税率を基に算定しています。
該当事項はありません。
(1) 報告セグメントの概要
当社グループの報告セグメントは、当社グループの構成単位のうち分離された財務情報が入手可能であり、取締役会が経営資源の配分の決定および業績を評価するために、定期的に検討を行う対象となっているものです。
当社グループは、製品・サービス別の事業部を置き、各事業部は取り扱う製品・サービスについて国内および海外の包括的な戦略を立案し、事業活動を展開しています。
従って、当社グループは事業部を基礎とした製品・サービス別のセグメントから構成されており、「産業資材」「ディバイス」および「メディカルテクノロジー」の3つを報告セグメントとしています。
「産業資材」は加飾フィルム・加飾成形品・蒸着紙・サステナブル成形品などの生産・販売をしています。「ディバイス」はフィルムタッチセンサー、ガスセンサーなどの生産・販売をしています。「メディカルテクノロジー」は低侵襲医療用手術機器、医療用ウェアラブルセンサー、単回使用心電用電極などの製品を手がけており、欧米を中心に大手医療機器メーカー向けの開発製造受託(CDMO)を展開するとともに、自社ブランド品を製造・販売しています。
(2) 報告セグメントごとの売上高、利益または損失の金額の算定方法
報告されている各事業セグメントの会計処理の方法は、連結財務諸表作成において採用している会計処理の方法と同一です。報告セグメントの利益は、営業利益ベースの数値です。セグメント間の売上高は市場実勢価格に基づいています。
(3) 報告セグメントごとの売上高、利益または損失の金額に関する情報
前第1四半期連結累計期間(自 2024年1月1日 至 2024年3月31日)
(注) 1.「その他」の区分は、報告セグメントに含まれない事業セグメントであり、情報コミュニケーション、医薬品製造業等を含んでいます。
2.セグメント利益(△損失)の調整額△420百万円には、各報告セグメントに配分していない全社費用等が含まれています。全社費用は、主に報告セグメントに帰属しない一般管理費および為替差損益です。
3.セグメント利益(△損失)は、要約四半期連結損益計算書の営業利益(△損失)と調整を行っています。
当第1四半期連結累計期間(自 2025年1月1日 至 2025年3月31日)
(注) 1.「その他」の区分は、報告セグメントに含まれない事業セグメントであり、情報コミュニケーション、医薬品製造業等を含んでいます。
2.セグメント利益(△損失)の調整額△1,260百万円には、各報告セグメントに配分していない全社費用等が含まれています。全社費用は、主に報告セグメントに帰属しない一般管理費および為替差損益です。
3.セグメント利益(△損失)は、要約四半期連結損益計算書の営業利益(△損失)と調整を行っています。
4. 当第1四半期連結累計期間において、企業結合に係る暫定的な会計処理の確定を行っており、前第1四半期連結累計期間の数値については、暫定的な会計処理の確定による遡及修正後のものを記載しています。
2025年5月9日
NISSHA株式会社
取締役会 御中
監査人の結論
当監査法人は、四半期決算短信の「添付資料」に掲げられているNISSHA株式会社の2025年1月1日から2025年12月31日までの連結会計年度の第1四半期連結会計期間(2025年1月1日から2025年3月31日まで)及び第1四半期連結累計期間(2025年1月1日から2025年3月31日まで)に係る要約四半期連結財務諸表、すなわち、要約四半期連結財政状態計算書、要約四半期連結損益計算書、要約四半期連結包括利益計算書、要約四半期連結持分変動計算書、要約四半期連結キャッシュ・フロー計算書及び要約四半期連結財務諸表に関する注記事項について期中レビューを行った。
当監査法人が実施した期中レビューにおいて、上記の要約四半期連結財務諸表が、株式会社東京証券取引所の四半期財務諸表等の作成基準第5条第2項(ただし、四半期財務諸表等の作成基準第5条第5項に定める記載の省略が適用されている。)に準拠して作成されていないと信じさせる事項が全ての重要な点において認められなかった。
監査人の結論の根拠
当監査法人は、我が国において一般に公正妥当と認められる期中レビューの基準に準拠して期中レビューを行った。期中レビューの基準における当監査法人の責任は、「要約四半期連結財務諸表の期中レビューにおける監査人の責任」に記載されている。当監査法人は、我が国における職業倫理に関する規定(社会的影響度の高い事業体の財務諸表監査に適用される規定を含む。)に従って、会社及び連結子会社から独立しており、また、監査人としてのその他の倫理上の責任を果たしている。当監査法人は、結論の表明の基礎となる証拠を入手したと判断している。
要約四半期連結財務諸表に対する経営者並びに監査役及び監査役会の責任
経営者の責任は、株式会社東京証券取引所の四半期財務諸表等の作成基準第5条第2項(ただし、四半期財務諸表等の作成基準第5条第5項に定める記載の省略が適用されている。)に準拠して要約四半期連結財務諸表を作成することにある。これには、不正又は誤謬による重要な虚偽表示のない要約四半期連結財務諸表を作成するために経営者が必要と判断した内部統制を整備及び運用することが含まれる。
要約四半期連結財務諸表を作成するに当たり、経営者は、継続企業の前提に基づき要約四半期連結財務諸表を作成することが適切であるかどうかを評価し、株式会社東京証券取引所の四半期財務諸表等の作成基準第5条第2項(ただし、四半期財務諸表等の作成基準第5条第5項に定める記載の省略が適用されている。)に基づき、継続企業に関する事項を開示する必要がある場合には当該事項を開示する責任がある。
監査役及び監査役会の責任は、財務報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。
要約四半期連結財務諸表の期中レビューにおける監査人の責任
監査人の責任は、監査人が実施した期中レビューに基づいて、期中レビュー報告書において独立の立場から要約四半期連結財務諸表に対する結論を表明することにある。
監査人は、我が国において一般に公正妥当と認められる期中レビューの基準に従って、期中レビューの過程を通じて、職業的専門家としての判断を行い、職業的懐疑心を保持して以下を実施する。
・ 主として経営者、財務及び会計に関する事項に責任を有する者等に対する質問、分析的手続その他の期中レビュー手続を実施する。期中レビュー手続は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に準拠して実施される年度の財務諸表の監査に比べて限定された手続である。
・ 継続企業の前提に関する事項について、重要な疑義を生じさせるような事象又は状況に関して重要な不確実性が認められると判断した場合には、入手した証拠に基づき、要約四半期連結財務諸表において、株式会社東京証券取引所の四半期財務諸表等の作成基準第5条第2項(ただし、四半期財務諸表等の作成基準第5条第5項に定める記載の省略が適用されている。)に準拠して作成されていないと信じさせる事項が認められないかどうか結論付ける。また、継続企業の前提に関する重要な不確実性が認められる場合は、期中レビュー報告書において要約四半期連結財務諸表の注記事項に注意を喚起すること、又は重要な不確実性に関する要約四半期連結財務諸表の注記事項が適切でない場合は、要約四半期連結財務諸表に対して限定付結論又は否定的結論を表明することが求められている。監査人の結論は、期中レビュー報告書日までに入手した証拠に基づいているが、将来の事象や状況により、企業は継続企業として存続できなくなる可能性がある。
・ 要約四半期連結財務諸表の表示及び注記事項が、株式会社東京証券取引所の四半期財務諸表等の作成基準第5条第2項(ただし、四半期財務諸表等の作成基準第5条第5項に定める記載の省略が適用されている。)に準拠して作成されていないと信じさせる事項が認められないかどうかを評価する。
・ 要約四半期連結財務諸表に対する結論表明の基礎となる、会社及び連結子会社の財務情報に関する証拠を入手する。監査人は、要約四半期連結財務諸表の期中レビューに関する指揮、監督及び査閲に関して責任がある。監査人は、単独で監査人の結論に対して責任を負う。
監査人は、監査役及び監査役会に対して、計画した期中レビューの範囲とその実施時期、期中レビュー上の重要な発見事項について報告を行う。
監査人は、監査役及び監査役会に対して、独立性についての我が国における職業倫理に関する規定を遵守したこと、並びに監査人の独立性に影響を与えると合理的に考えられる事項、及び阻害要因を除去するための対応策を講じている場合又は阻害要因を許容可能な水準にまで軽減するためのセーフガードを適用している場合はその内容について報告を行う。
利害関係
会社及び連結子会社と当監査法人又は業務執行社員との間には、公認会計士法の規定により記載すべき利害関係はない。
以 上