1.経営成績等の概況 ………………………………………………………………………………………………2
(1)当期の経営成績の概況 ……………………………………………………………………………………2
(2)当期の財政状態の概況 ……………………………………………………………………………………3
(3)当期のキャッシュ・フローの概況 ………………………………………………………………………3
(4)利益配分に関する基本方針及び当期・次期の配当 ……………………………………………………4
(5)今後の見通し ………………………………………………………………………………………………4
2.会計基準の選択に関する基本的な考え方 ……………………………………………………………………4
3.連結財務諸表及び主な注記 ……………………………………………………………………………………5
(1)連結貸借対照表 ……………………………………………………………………………………………5
(2)連結損益計算書及び連結包括利益計算書 ………………………………………………………………7
連結損益計算書 …………………………………………………………………………………………………7
連結包括利益計算書 ……………………………………………………………………………………………8
(3)連結株主資本等変動計算書 ………………………………………………………………………………9
(4)連結キャッシュ・フロー計算書 …………………………………………………………………………11
(5)連結財務諸表に関する注記事項 …………………………………………………………………………13
(継続企業の前提に関する注記) ………………………………………………………………………………13
(セグメント情報等) ……………………………………………………………………………………………13
(1株当たり情報) ………………………………………………………………………………………………16
(重要な後発事象) ………………………………………………………………………………………………17
4.その他 ……………………………………………………………………………………………………………18
(1)役員の異動 …………………………………………………………………………………………………18
(2)販売実績 ……………………………………………………………………………………………………18
当連結会計年度におけるわが国経済は、緩やかに回復の動きが見られる一方で、不安定な世界情勢に加え円安基調の継続や物価高騰の影響などにより、先行き不透明な状況で推移しました。
医薬品業界においては、2024年4月に薬価改定が実施され、ドラッグラグ・ロスの解消やイノベーションの評価・促進に重きを置いた制度改革に加え、不採算品再算定の対象品目の増加といった薬価の下支えなどが行われたものの、2025年4月には前回に続いて薬価の中間年改定が実施されるなど、薬剤費全体の伸びは依然として抑制傾向にあり、引き続き厳しい経営環境のもとに推移しています。また、情報サービス業界、建設・施設メンテナンス業界、物品販売業界においては、ICT需要や設備投資意欲に継続して堅調さが窺えるものの、足元の景気は個人消費を中心に力強さに欠け、依然として厳しい競争環境下にありました。
このような状況下、当連結会計年度の業績は以下のとおりとなりました。
・売上高の状況
医薬品事業の売上高は、75,299百万円(前連結会計年度比18.9%増)となりました。過活動膀胱治療薬「ベオーバ錠」に加え、中期経営計画「PEGASUS」期間中に新発売した4製品(顕微鏡的多発血管炎・多発血管炎性肉芽腫症治療薬「タブネオスカプセル」、透析患者におけるそう痒症治療薬「コルスバ静注透析用シリンジ」、慢性特発性血小板減少性紫斑病治療薬「タバリス錠」、潰瘍性大腸炎治療薬「カログラ錠」)の売上の伸長、さらには海外ライセンス収入なども増加し、増収となりました。なお、「ミニリンメルト」及び「デスモプレシン製剤」については、2025年3月31日をもってフェリング・ファーマ株式会社との販売提携を終了しました。
また、当社が創製しセラメックス社(英国)に技術導出したリンザゴリクス(一般名)は、子宮筋腫を適応症として、同社より2024年9月、ドイツにて「Yselty(イセルティ)」の製品名で新発売され、その後順次、欧州各国他において発売及び発売に向けた準備が進められています。さらに、本剤は2024年11月に子宮内膜症の追加適応症を取得しました。これらに伴い、同社との契約に基づき海外ライセンス収入を計上しています。
情報サービス事業の売上高は8,735百万円(前連結会計年度比4.0%増)、建設・施設メンテナンス事業の売上高は3,435百万円(前連結会計年度比13.7%増)、物品販売事業の売上高は860百万円(前連結会計年度比6.3%増)となりました。
・利益の状況
利益面では、研究開発費を主として販売費及び一般管理費が増加したものの、増収及び売上原価率の改善により、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益は、増益となりました。なお、特別利益として投資有価証券売却益を計上しています。また、「ミニリンメルト」及び「デスモプレシン製剤」については、フェリング・ファーマ株式会社との販売提携が終了したことに伴い、長期前払費用の取崩し(販売権の減損損失)を特別損失として計上しています。
・研究開発の状況
当社の創製品であるリンザゴリクス(一般名、開発番号:KLH-2109)は、2025年2月に国内において子宮筋腫を適応症とする承認申請を行うとともに、2025年3月には子宮内膜症の効能追加取得に向けた国内第Ⅲ相臨床試験を開始しました。また、脊髄小脳変性症治療薬ロバチレリン(一般名、開発番号:KPS-0373)についても、2025年3月より国内追加第Ⅲ相臨床試験を開始しています。2024年9月には、ライジェルファーマシューティカルズ社(米国)との間で、急性骨髄性白血病治療薬オルタシデニブ(一般名)の日本・韓国・台湾における独占的な開発権及び販売権の取得に関する契約を締結しました。
リンザゴリクスの海外開発状況については、2024年6月に、JWファーマシューティカル社(韓国)に韓国における独占的な開発権及び販売権を許諾しました。なお、バイオジェニュイン社(中国)との間で締結した中国他における開発権及び販売権を許諾するライセンス契約は、2025年3月に終結しました。
当社がライジェルファーマシューティカルズ社(米国)から技術導入した慢性特発性血小板減少性紫斑病治療薬ホスタマチニブ(一般名、国内販売名:タバリス錠)については、2025年1月に台田薬品股份有限公司(台湾)との間で、台湾における開発権及び販売権を許諾するサブライセンス契約を締結しました。また、本剤の韓国におけるサブライセンス先であるJWファーマシューティカル社(韓国)は、2025年1月に同適応症にて販売承認を取得し、発売に向けた準備を進めています。
なお、当社が創製した潰瘍性大腸炎治療薬KSP-0243(開発番号)は、前期第Ⅱ相臨床試験において主要評価項目を達成できなかったことから開発を中止しました。
当社は2025年4月に、ライフサイエンス領域における世界有数のエコシステムの中心である米国マサチューセッツ州ボストンエリアに、米国子会社KISSEI AMERICA,INC.(本社:ニュージャージー州フォートリー)の新オフィス「Boston Open Innovation Office」を開設しました。本オフィスを拠点として、先進的な研究技術へのアクセスを高めオープンイノベーションを促進し、革新的医薬品の創出基盤を強化しています。
・資産の状況
当連結会計年度末の総資産は244,059百万円となり、前連結会計年度末に比べ16,869百万円減少しました。流動資産は、棚卸資産が減少しましたが、現金及び預金、売掛金が増加したことなどにより、2,428百万円増加し106,980百万円となりました。固定資産は、建設仮勘定などの有形固定資産が増加した一方で、投資有価証券の減少などにより、19,297百万円減少し137,079百万円となりました。
・負債の状況
当連結会計年度末の負債は33,933百万円となり、前連結会計年度末に比べ5,860百万円減少しました。流動負債は、「その他」に含まれる未払金が増加しましたが、未払法人税等や契約負債が減少したことなどにより、1,084百万円減少し16,578百万円となりました。固定負債は繰延税金負債の減少などにより4,775百万円減少し、17,354百万円となりました。
・純資産の状況
当連結会計年度末の純資産は210,126百万円となり、前連結会計年度末に比べ11,009百万円減少しました。利益剰余金が増加した一方で、その他有価証券評価差額金などが減少したほか、自己株式の取得と消却を行いました。
この結果、自己資本比率は、前連結会計年度末の84.3%から85.6%となりました。
当連結会計年度における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末より2,271百万円増加し、当連結会計年度末では48,158百万円(前連結会計年度末比5.0%増)となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、売上債権及び契約資産の増加や仕入債務の減少などの資金の減少要因の一方で、棚卸資産の減少やその他流動負債の増加などが資金の増加要因となり、当連結会計年度において6,521百万円の収入となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果得られた資金は、投資有価証券売却による収入の増加などの一方で、主として製造設備建設に伴う有形固定資産の取得や長期前払費用の取得による支出の増加などにより、前連結会計年度末に比べ3,738百万円減の4,952百万円となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、自己株式の取得や配当金の支払いなどにより、前連結会計年度末に比べ681百万円支出減の9,325百万円となりました。
(参考)キャッシュ・フロー関連指標の推移
自己資本比率 : 自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率 : 株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率 : 有利子負債/営業キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ : 営業キャッシュ・フロー/利払い
※1.いずれも連結ベースの財務数値により計算しています。
2.株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式総数(自己株式控除後)により計算しています。
3.営業キャッシュ・フローは、連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しています。有利子負債は連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としています。また、利払いについては、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しています。
当社は、成長を実現するための投資を最優先することと併せて、株主還元についても安定的な配当を継続するとの考え方のもと、その両者のバランスを取りながら企業価値の向上に努めてまいります。その中で、安定的な配当の実現に向けて、配当性向40%以上を目指すとともに、累進配当(普通配当)を実施していきます。なお、この観点より中期経営計画「Beyond 80」の5ヵ年においては、配当金総額を270億円と計画しました。
当期の利益配当については、期末配当を当初より10円増配して1株当たり55円とし、中間配当の1株当たり45円と合わせて年間100円の配当を予定しています。また、次期の利益配当については、1株当たり配当金は中間配当60円、期末配当60円の年間120円の配当を予定しています。
自己株式の取得、処分及び消却については、株主価値の増大を第一義として、取締役会の決議に基づき事業展開に応じて機動的に実施していきます。なお、中期経営計画「Beyond 80」の5ヵ年においては、毎年60億円を目安として、自己株式取得総額を300億円と計画しました。
以上の配当政策と自己株式取得により、今後とも将来にわたる経営基盤の確保に留意しながら、株主の皆さまへの適正な利益配分に貢献してまいります。
国内医薬品市場においては、国民皆保険制度の維持に向けた医療費抑制策の影響を受け、引き続き厳しい経営環境下にあります。また、当社を含む当グループ各社においても、円安や物価高騰の影響などにより、先行き不透明な業界環境が継続するものと予想されます。
現時点での2026年3月期の連結業績見通しについては、以下のとおりです。
・売上高
医薬品事業においては引き続き、ベオーバに加え、タブネオス、コルスバ、タバリス、及びカログラの育成による国内医薬品売上の増加などにより、増収の計画です。また、情報サービス事業、建設・施設メンテナンス事業、物品販売事業の全ての事業において増収を見込んでいます。
・利益
売上原価率の上昇や販売費及び一般管理費の増加を増収でカバーすることにより、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益は増益を見込んでいます。なお、営業外損益においては特別なものは見込んでいません。また、特別損益において投資有価証券売却益、固定資産売却益を見込んでいます。
2.会計基準の選択に関する基本的な考え方
当グループは、連結財務諸表の期間比較可能性及び企業間の比較可能性を考慮し、当面は、日本基準にて連結財務諸表を作成する方針です。
なお、今後については、国内同業他社の国際財務報告基準の適用動向等を踏まえ、国際財務報告基準の適用について検討を進めていく方針です。
前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
該当事項はありません。
1.報告セグメントの概要
当社の報告セグメントは、当社の構成単位のうち分離された財務情報が入手可能であり、取締役会が、経営資源の配分の決定及び業績を評価するために、定期的に検討を行う対象となっているものです。
報告されている事業セグメントの会計処理は、連結財務諸表を作成するために採用される会計方針に準拠しています。
報告セグメントの利益は、営業利益ベースの数値です。
セグメント間の売上高は、第三者間取引価格に基づいています。
3.報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産、負債その他の項目の金額に関する情報及び分解情報
前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
(注) 減価償却費には長期前払費用の償却額が、有形固定資産及び無形固定資産の増加額には長期前払費用の増加額が
それぞれ含まれています。
なお、欧州でのリンザゴリクス発売開始に伴い、原薬等の輸出売上を含む海外売上高の重要性が増したため、当連結会計年度末より収益の分解情報について区分を変更し、従来「医薬品販売」に含めていた国内医薬品売上、「技術料」に含めていた国内ライセンスアウト先からの収入及び「その他」を「国内医薬品」とし、「医薬品販売」に含めていた海外ライセンスアウト先向けの原薬等の輸出売上及び「技術料」に含めていた海外ライセンスアウト先からの収入を「輸出・海外ライセンス」としました。
この変更を反映させるため、前連結会計年度の収益の分解情報について組替えを行っています。この結果、「医薬品販売」に含めていた国内医薬品売上50,488百万円、「その他」4,850百万円を「国内医薬品」55,339百万円として、また、「医薬品販売」に含めていた輸出売上3,749百万円及び「技術料」に含めていた海外ライセンスアウト先からの収入714百万円を「輸出・海外ライセンス」4,463百万円として組み替えています。
当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
(注) 減価償却費には長期前払費用の償却額が、有形固定資産及び無形固定資産の増加額には長期前払費用の増加額が
それぞれ含まれています。
5.報告セグメントごとの固定資産の減損損失又はのれん等に関する情報
「医薬品事業」セグメントにおいて、フェリング・ファーマ株式会社とのミニリンメルト及びデスモプレシン製剤の国内での販売権の許諾に関する契約を終結することに伴う減損損失を計上しています。
なお、当該減損損失の計上額は2,768百万円です。
6.報告セグメントの変更等に関する事項
(報告セグメントの名称変更)
中間連結会計期間より、報告セグメント「建設請負事業」について事業内容をより明確に表現するため、「建設・施設メンテナンス事業」に名称を変更しています。当該変更は名称変更のみであり、セグメント情報に与える影響はありません。
なお、前連結会計年度のセグメント情報についても変更後の名称で記載しています。
b.関連情報
前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
1.製品及びサービスごとの情報
セグメント情報に同様の情報を開示しているため、記載を省略しています。
2.地域ごとの情報
本邦の外部顧客への売上高が連結損益計算書の売上高の90%を超えるため、記載を省略しています。
本邦以外に所在している有形固定資産がないため、該当事項はありません。
3.主要な顧客ごとの情報
当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
1.製品及びサービスごとの情報
セグメント情報に同様の情報を開示しているため、記載を省略しています。
2.地域ごとの情報
本邦の外部顧客への売上高が連結損益計算書の売上高の90%を超えるため、記載を省略しています。
本邦以外に所在している有形固定資産がないため、該当事項はありません。
3.主要な顧客ごとの情報
(注) 1.潜在株式調整後1株当たり当期純利益金額については、潜在株式が存在しないため記載していません。
2.1株当たり当期純利益金額の算定上の基礎は、以下のとおりです。
(自己株式の取得及び消却)
当社は、2025年5月7日開催の取締役会において、以下のとおり、会社法第165条第3項の規定により読み替えて適用される同法第156条の規定に基づき自己株式を取得すること及びその具体的な取得方法、並びに会社法第178条の規定に基づき自己株式を消却することについて決議しました。
1. 自己株式の取得及び消却を行う理由
経営環境の変化に対応した機動的な資本政策を遂行するとともに、資本効率の向上と株主還元の充実を図るため。
2. 取得の方法
2025年5月7日の終値(最終特別気配を含む)3,810円で、2025年5月8日午前8時45分の東京証券取引所の自己株式立会外買付取引(ToSTNeT-3)において買付の委託を行います(その他の取引制度や取引時間への変更は行いません)。当該買付注文は当該取引時間限りの注文とします。
3. 取得に係る事項の内容
(1) 取得する株式の種類 当社普通株式
(2) 取得する株式の総数 1,400,000株(上限)
(発行済株式総数(自己株式を除く)に対する割合3.27%)
(3) 株式の取得価額の総額 5,334,000,000円(上限)
(4) 取得結果の公表 2025年5月8日午前8時45分の取引終了後に取得結果を公表します。
(注1)当該株数の変更は行いません。なお、市場動向等により、一部または全部の取得が行われない可能性もあります。
(注2)取得予定株式数に対当する売付注文をもって買付を行います。
4. 消却に係る事項の内容
(1) 消却する株式の種類 当社普通株式
(2) 消却する株式の総数 上記3.に基づき取得する自己株式の全数
(3) 消却予定日 2025年6月27日
(ご参考)
2025年4月30日時点の自己株式の保有状況
発行済株式総数(自己株式を除く) 42,805,038株
自己株式数 5,106,147株
該当事項はありません。
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
(注)1.国内販売提携先供給額、コ・プロモーションフィーの合計額
2.ライセンスアウトに係る契約金、マイルストン収入、ランニングロイヤルティ及び医薬品輸出の合計額
3.セグメント間取引については、相殺消去しています。