○添付資料の目次

 

1.経営成績等の概況 ………………………………………………………………………………………………………

(1)当期の経営成績の概況 ……………………………………………………………………………………………

(2)当期の財政状態の概況 ……………………………………………………………………………………………

(3)当期のキャッシュ・フローの概況 ………………………………………………………………………………

(4)今後の見通し ………………………………………………………………………………………………………

2.会計基準の選択に関する基本的な考え方 ……………………………………………………………………………

3.連結財務諸表及び主な注記 ……………………………………………………………………………………………

(1)連結貸借対照表 ……………………………………………………………………………………………………

(2)連結損益計算書及び連結包括利益計算書 ………………………………………………………………………

11

(3)連結株主資本等変動計算書 ………………………………………………………………………………………

13

(4)連結キャッシュ・フロー計算書 …………………………………………………………………………………

15

(5)連結財務諸表に関する注記事項 …………………………………………………………………………………

16

(継続企業の前提に関する注記) …………………………………………………………………………………

16

(セグメント情報等の注記) ………………………………………………………………………………………

16

(会計方針の変更) …………………………………………………………………………………………………

16

(1株当たり情報) …………………………………………………………………………………………………

16

(重要な後発事象) …………………………………………………………………………………………………

17

4.その他 ……………………………………………………………………………………………………………………

17

(1)生産、受注及び販売の状況 ………………………………………………………………………………………

17

(2)役員の異動 …………………………………………………………………………………………………………

17

 

1.経営成績等の概況

(1)当期の経営成績の概況

 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(経営環境について)

 当社グループは主に国内の総合病院等の顧客向けに心臓領域を中心とする医療機器事業を展開しています。日本の医療需要は、人口の高齢化に伴い増加しており、今後もそのトレンドは継続することが予想されています。一方、医療供給はひっ迫しており、各種医療サービスの持続可能性が懸念されています。国は、現行の医療システムが医療従事者の慢性的な長時間労働に依存している状況を改善するため、「医師の働き方改革」を推進しています。

 このような状況において、医療機器業界で厳しい競争に勝ち残るには、単に治療効果の高い製品を提供するだけでなく、持続可能な医療を実現するための様々な課題の解決にも貢献していく必要があります。当社グループは、メーカーと商社の2つの機能を併せ持つ強みを活かし、柔軟で強固なプロダクト・ポートフォリオを構築することで、これに取り組んでいます。

 

(事業の状況について)

 当連結会計年度における業績は、売上高は前期比10.2%増加、売上総利益は同10.3%増加、営業利益は同13.2%増加、親会社株主に帰属する当期純利益は同24.0%増加となりました。2024年6月の保険償還価格の改定により、販売単価は幅広い品目で下落しましたが、中期経営計画(2024年3月期から2028年3月期までの5年間)の重点施策として掲げた中核事業における「競争力ある製品の継続的導入」と成長事業における「新領域の拡大」が想定以上に順調に進みました。その結果、売上高および各段階利益はいずれも通期ベースで過去最高となり、二桁増収・二桁増益を達成しました。

 中核事業については、EP/アブレーションでは、心房細動のアブレーション症例数が前期比で10%程度増加しました。これを背景に、コア製品である心腔内除細動カテーテルは、新規参入してきた他社との競争の影響がありつつも前期比で8.7%増収となりました。中期で成長ドライバーと位置付けている大腿静脈用止血デバイスも、上市後1年で取扱い施設数を全国のアブレーション施設の約半数にまで拡げ、極めて良好なスタートを切りました。心血管関連では、コア製品のFrozen Elephant Trunkで製品ラインナップの充実を図り、自社の支配的なシェアを維持しつつ、市場の成長を取り込みました。

 「新領域の拡大」では、脳血管関連および消化器ともに新製品の上市が概ね計画通りに進み、各製品の収益への寄与も想定以上となりました。その結果、脳血管関連は前期比で101.9%増収、消化器(終了事業であるコロナリー・インターベンションを除く)は同45.3%増収となりました。

 販売費及び一般管理費は、前期比で1,769百万円増加しました。主な増加要因は、人件費や不整脈治療の新しいテクノロジーであるPFA(パルス・フィールド・アブレーション)に関連する研究開発費等の増加です。当連結会計年度においては、第1四半期連結会計期間に計上した貸倒引当金繰入額等の一過性のコスト増もありました。これらの費用の増加は、好調な販売による利益の増加でカバーできており、当連結会計年度の営業利益は前期比で1,434百万円増加し、営業利益率は21.8%となりました。

 外部環境の変化については、為替相場のボラティリティが高い状況が続いておりますが、当社の業績への影響は限定的でした。当社の商品仕入の約75%は円建てであり、売上原価の計算に移動平均法を用いているため、一時的な調達コストの上昇の影響は長期間にわたって平準化されます。

 

 中期経営計画の2期目を終え、重点施策の進捗度と今後の事業見通しのレビューを行いました。その結果、本計画の最終年度である2028年3月期の数値目標を以下のとおり上方修正しております。詳細については、2025年5月7日付のプレスリリース「中期経営計画の数値目標の上方修正に関するお知らせ」をご参照ください。

数値目標

2028年3月期

旧目標

2028年3月期

新目標

修正内容

売上高

630億円

700億円

+70億円

新領域売上高

80億円

110億円

+30億円

営業利益率

毎期20%水準

毎期20%水準

変更なし

ROIC

12%

13%

+1pt

EPS

120円

145円

+25円

 

 

 

(業績について)

 当連結会計年度の業績の詳細は以下のとおりです。

 

 

 

 

 

(単位:百万円)

区分

前連結会計年度

(自 2023年4月1日

至 2024年3月31日)

当連結会計年度

(自 2024年4月1日

至 2025年3月31日)

増減

増減率

(%)

金額

構成比

(%)

金額

構成比

(%)

① 売上高

51,384

100.0

56,610

100.0

5,225

10.2

② 売上総利益

30,986

60.3

34,191

60.4

3,204

10.3

③ 営業利益

10,892

21.2

12,326

21.8

1,434

13.2

④ 経常利益

10,581

20.6

12,335

21.8

1,754

16.6

⑤ 親会社株主に帰属する

  当期純利益

7,515

14.6

9,317

16.5

1,801

24.0

 

① 売上高

 売上高は56,610百万円(前期比+10.2%)となりました。詳細は後段の「品目別売上高」に記載しています。

② 売上総利益

 売上総利益は34,191百万円(前期比+10.3%)となりました。保険償還価格の改定に伴い、販売単価は多くの品目で下落しましたが、中核事業と成長事業の新領域が総じて好調に推移し、販売数量が増加したことでその影響をカバーしました。

売上総利益率は、60.4%(前期比+0.1pt)となりました。EP/アブレーションにおける大腿静脈用止血デバイスや脳血管領域の仕入商品の販売拡大により、自社製品比率は57.4%(前期比△1.4pt)となりました。一方、製造原価の低減や、在庫の廃棄損・評価損の減少などがあったため、マージン悪化の影響は吸収されました。

③ 営業利益

 営業利益は12,326百万円(前期比+13.2%)、営業利益率は21.8%(前期比+0.6pt)となりました。販売費及び一般管理費は、1,769百万円増加しました。主な増加要因は以下のとおりです。

・ PFAシステムの開発に係る研究開発費の増加

・ 給与水準の引上げによる人件費の増加

・ 旅費交通費や広告宣伝費等の販売関連費の増加

・ 新基幹システム等に係るIT関連費や減価償却費の増加

・ 取引先の手形取引停止処分による貸倒引当金繰入の増加

④ 経常利益

 経常利益は12,335百万円(前期比+16.6%)となりました。営業外収益として、受取利息や受取配当金などで336百万円を計上しました。営業外費用として、投資有価証券評価損や自己株式の公開買付けに伴う支払手数料などで327百万円を計上しました。

⑤ 親会社株主に帰属する当期純利益

 親会社株主に帰属する当期純利益は9,317百万円(前期比+24.0%)となりました。特別損失としては、362百万円を計上しております。主な内訳は第4四半期連結会計期間に発生した内視鏡レーザーバルーンのコンソールに係る固定資産除却損であります。税金費用については、投資有価証券の評価損に係る一時差異が予測可能な期間内に解消する可能性が高くなったことにより繰延税金資産351百万円を計上したこと、税額控除額が増加したこと等により、税金費用が減少しました。

 

(品目別売上高)

 

 

 

(単位:百万円)

 区分

 前連結会計年度

(自 2023年4月1日

  至 2024年3月31日)

 当連結会計年度

(自 2024年4月1日

  至 2025年3月31日)

 増減

 増減率

 (%)

リズムディバイス

13,501

13,267

△233

△1.7

EP/アブレーション

24,249

27,845

3,595

14.8

心血管関連

11,406

12,206

799

7.0

脳血管関連

912

1,842

929

101.9

消化器

1,314

1,448

134

10.2

合計

51,384

56,610

5,225

10.2

※ 各品目区分に分類される主たる商品は以下のとおりです。

なお、当連結会計年度より、従来の「心血管関連」に含まれていた「脳血管関連」を独立した新区分に変更しております。前連結会計年度との比較は、変更後の区分に組み替えた数値で算出しております。また、「心血管関連」の主たる商品に記載していた「オープンステントグラフト」は、「Frozen Elephant Trunk」に名称を変更しております。

リズムディバイス

心臓ペースメーカ、T-ICD(経静脈植込み型除細動器)、S-ICD(完全皮下植込み型除細動器)、CRT-P(両心室ペースメーカ)、CRT-D(除細動機能付き両心室ペースメーカ)、AED(自動体外式除細動器)

 

 

EP/アブレーション

EP(電気生理用)カテーテル、アブレーションカテーテル、内視鏡レーザーアブレーションカテーテル、心腔内除細動カテーテル、食道温モニタリングカテーテル、スティーラブルシース、大腿静脈用止血デバイス

 

 

心血管関連

人工血管、Frozen Elephant Trunk、ステントグラフト、心房中隔欠損閉鎖器具

 

 

脳血管関連

塞栓用コイル、血栓吸引カテーテル、マイクロカテーテル、ステントリトリーバー

 

 

消化器

胆管チューブステント、胆管拡張バルーン、造影カニューラ、ダブルルーメンダイレータ、胆道鏡システム、内視鏡ガイドワイヤー、大腸用ステント、胃・十二指腸用ステント、肝癌治療用ラジオ波焼灼電極針

 

<相手先別売上高>

 

 

(単位:百万円)

 相手先

 前連結会計年度

(自 2023年4月1日

  至 2024年3月31日)

 当連結会計年度

(自 2024年4月1日

  至 2025年3月31日)

販売高

割合(%)

販売高

割合(%)

ディーブイエックス株式会社

5,242

10.2

5,471

9.7

 

 

 

① リズムディバイス

 リズムディバイスの売上高は、13,267百万円(前期比△1.7%)となりました。当品目区分は、他区分と比較しても保険償還価格の改定による販売単価下落の影響を大きく受けました。ペースメーカについては、他社のリードレスペースメーカが新規植込み症例においてシェアを拡大した影響を受け、販売は低調に推移しました。一方、コア製品であるS-ICDは、医師向けの手技トレーニング企画等の販促が奏功し、売上高は二桁成長と好調に推移しました。

 

② EP/アブレーション

 EP/アブレーションの売上高は、27,845百万円(前期比+14.8%)となり、通期ベースで過去最高を更新しました。心房細動のアブレーション症例数が前期比10%程度増加したことを背景に、コア製品の心腔内除細動カテーテルは、他社との競争がありつつも前期比で8.7%増収となりました。前連結会計年度に導入した大腿静脈用止血デバイスも、全国のアブレーション施設の約半数に相当する400施設程度にまで採用施設数を拡げ、好発進となりました。一方、第3四半期連結会計期間からPFAを用いた新しい治療の浸透が加速しており、PFAの治療下では不要となる食道温モニタリングカテーテルや一部のEPカテーテルが軟調に推移しました。

 

③ 心血管関連

 心血管関連の売上高は、12,206百万円(前期比+7.0%)となり、通期ベースで過去最高を更新しました。コア製品のFrozen Elephant Trunk(FET)は、市場のトレンドとなっている人工血管一体型の製品の販売に注力し、不足していたサイズラインナップの拡充も行いました。その結果、他社と競争がある中でも90%以上のシェアを維持し、FETは前期比で9.6%の増収となりました。また、人工血管、腹部用ステントグラフト、心房中隔欠損閉鎖器具などの他の製品も、堅調に推移しました。

 

④ 脳血管関連

 脳血管関連の売上高は、1,842百万円(前期比+101.9%)となりました。塞栓用コイルおよび血栓吸引カテーテルは、継続的に製品ラインナップの拡充を行うことで顧客への訴求力を高め、市場への浸透が進みました。さらに、第2四半期連結会計期間に上市したステントリトリーバーも、血栓吸引カテーテルと併用されることから販売面でのシナジーがあり、収益に寄与しました。
 

⑤ 消化器

 消化器の売上高は、1,448百万円(前期比+10.2%)となりました。前連結会計年度で終了したコロナリー・インターベンション事業を除いたベースでの売上高は1,345百万円(前期比+45.3%)となりました。注力している胆膵領域では、主力製品の胆管チューブステントがシェアを拡大したほか、胆管拡張バルーン、造影カニューラ、ダブルルーメンダイレータ等の特長ある自社製品を上市しました。また、販売リソースの効率化を進めるべく、ノンコアである肝臓領域の肝癌治療用ラジオ波焼灼電極針は、他社に販売委託することを決定しました。これに伴う在庫の一括納入が第4四半期連結会計期間にあり、同製品は前期比で大幅な増収となりました。

 

(2)当期の財政状態の概況

① 資産

 当連結会計年度末の資産につきましては、流動資産が前連結会計年度末に比べ1,465百万円増加し、44,336百万円となりました。これは主として、法人税等の支払い、配当金の支払いならびに自己株式の取得等により現金及び預金が1,654百万円減少した一方で、棚卸資産が2,806百万円増加したことによるものであります。

 固定資産は前連結会計年度末に比べ148百万円増加し、30,786百万円となりました。これは主として、投資有価証券が226百万円減少した一方で、退職給付に係る資産が336百万円増加したよるものであります。

 以上の結果、資産合計は前連結会計年度末から1,614百万円増加し、75,123百万円となりました。

 

② 負債

 当連結会計年度末の負債につきましては、流動負債が前連結会計年度末に比べ158百万円増加し、14,334百万円となりました。これは主として、1年内返済予定の長期借入金が296百万円、未払金が230百万円減少した一方で、流動負債のうち「その他」に含まれている未払消費税等が494百万円、賞与引当金が151百万円増加したことによるものであります。

 また、固定負債は前連結会計年度末に比べ356百万円減少し、874百万円となりました。これは主として、リース債務が239百万円減少したことによるものであります。

 以上の結果、負債合計は前連結会計年度末から197百万円減少し、15,208百万円となりました。

 

③ 純資産

 当連結会計年度末の純資産につきましては、前連結会計年度末に比べ1,812百万円増加し、59,914百万円となりました。これは主として、剰余金の配当を3,154百万円実施した一方で、親会社株主に帰属する当期純利益を9,317百万円計上したことにより利益剰余金が6,163百万円増加、ならびに自己株式が5,027百万円増加したことによるものであります。

 

(3)当期のキャッシュ・フローの概況

 当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末に比べ1,654百万円減少し、11,014百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。

 

① 営業活動によるキャッシュ・フロー

 当連結会計年度における営業活動による資金の増加は、9,113百万円(前期は6,918百万円の収入)となりました。主な増加要因は、税金等調整前当期純利益の12,024百万円、減価償却費の1,779百万円であり、主な減少要因は、法人税等の支払額の3,069百万円、棚卸資産の増加額の2,801百万円であります。

 

② 投資活動によるキャッシュ・フロー

 当連結会計年度における投資活動による資金の減少は、1,801百万円(前期は4,056百万円の支出)となりました。これは主として、有形固定資産の取得による支出が1,550百万円、投資有価証券の取得による支出が892百万円、長期前払費用の取得による支出が386百万円、投資有価証券の売却による収入が1,040百万円となったことによるものであります。

 

③ 財務活動によるキャッシュ・フロー

 当連結会計年度における財務活動による資金の減少は、9,040百万円(前期は8,553百万円の支出)となりました。これは主として、自己株式の取得による支出が5,225百万円、配当金の支払額が3,154百万円、長期借入金の返済による支出が416百万円となったことによるものであります。

 

(4)今後の見通し

 2026年3月期の通期連結業績予想は以下のとおりです。

 

 

 

 

 

(単位:百万円)

区分

2025年3月期

実績

(自 2024年4月1日

至 2025年3月31日)

2026年3月期

通期連結業績予想

(自 2025年4月1日

至 2026年3月31日)

増減

増減率

(%)

金額

構成比

(%)

金額

構成比

(%)

 売上高

56,610

100.0

59,300

100.0

2,689

4.8

 売上総利益

34,191

60.4

35,400

59.7

1,208

3.5

 営業利益

12,326

21.8

12,900

21.8

573

4.7

 経常利益

12,335

21.8

13,000

21.9

664

5.4

 親会社株主に帰属する
 当期純利益

9,317

16.5

9,350

15.8

32

0.3

 

 当社グループの2026年3月期における事業環境は全般的に良好に推移することが予想され、医療需要の増加とともに、症例数は増加基調が継続する見通しです。この前提の下、現時点の業績予想としては、売上高は前期比4.8%増加、売上総利益は同3.5%増加、営業利益は同4.7%増加、親会社株主に帰属する当期純利益は同0.3%増加となる見通しです。なお、米国トランプ政権は各国に対して過去に例のない関税措置を打ち出しております。当社は米国への輸出額が僅少であるため、 この関税措置が業績に与える直接的な影響は、ほぼない見通しです。しかしながら、関税を取り巻く状況は流動的であるため、当社に関する直接的・間接的な影響については、引き続き注視してまいります。

 

品目区分別の売上高の予想について

 中核事業のEP/アブレーションは、心房細動のアブレーション症例数が前期比10%程度の増加となる想定の下、4.7%増収を見込んでいます。心腔内除細動カテーテルや大腿静脈用止血デバイスなどのコア製品が成長をけん引する見通しです。一方、心房細動の治療は従来のラジオ波熱エネルギーを用いた方法からパルス・フィールドを用いた方法に急速にシフトしており、このトレンド下で不要となる食道温モニタリングカテーテルは30%程度の減収となる可能性を見込んでいます。

 心血管関連は、3.7%増収を見込んでいます。Frozen Elephant Trunkの市場が5~9%の成長率となる想定の下、自社シェアを維持しつつ、単価の高い人工血管一体型の販売を拡大させてまいります。

 成長事業である脳血管関連と消化器については、それぞれ20%、40%程度の増収となる見通しです。両品目区分においては、製品ポートフォリオのさらなる充実を図り、製品間のシナジー発現と市場シェアの拡大を目指します。

 リズムディバイスの売上高は、概ね横ばいで推移する見通しです。ペースメーカでは減収を見込みつつも、新たに市場に投入するリード抜去システムの貢献があることを見込んでいます。

 

利益率の予想について

 売上総利益率については、59.7%(前期比△0.7pt)を見込んでいます。自社製品比率は58.1%(前期比+0.7pt)と上昇するものの、「RFニードル」の販売支援の終了(2025年12月)や一部製品の生産調整に伴う売上原価の上昇の影響がある見込みです。

 営業利益率については、21.8%(前期比±0.0pt)を見込んでいます。販売費及び一般管理費の増加率は、前期比2.9%増加の水準にとどまり、前期並みの営業利益率を維持する見込みです。給与水準の引上げによる人件費や研究開発費等の増加はあるものの、前期に計上した貸倒引当金繰入等の一過性のコストがないこと等から、経費の増加が抑制される見通しです。

 親会社株主に帰属する当期純利益の売上高に対する比率としては、15.8%(前期比△0.7pt)を見込んでいます。前期に一過性の要因により繰延税金資産を計上したことから税金費用が前期比で増加するため、法人税等の負担率は27.5%(前期比+5.0pt)となる見通しです。

 なお、2026年3月期の1株当たり当期純利益は、133円30銭(前期比+1円87銭)を予想しております。

2.会計基準の選択に関する基本的な考え方

当社グループは、日本基準(我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準)を適用しております。なお、国際会計基準(IFRS)の適用につきましては、我が国における制度適用の状況等、国内外の諸情勢を考慮の上、対応していく方針であります。

 

3.連結財務諸表及び主な注記

(1)連結貸借対照表

 

 

(単位:百万円)

 

前連結会計年度

(2024年3月31日)

当連結会計年度

(2025年3月31日)

資産の部

 

 

流動資産

 

 

現金及び預金

12,669

11,014

受取手形及び売掛金

13,283

13,830

棚卸資産

15,154

17,961

その他

1,763

1,529

流動資産合計

42,871

44,336

固定資産

 

 

有形固定資産

 

 

建物及び構築物(純額)

7,086

6,995

機械装置及び運搬具(純額)

879

959

土地

3,514

3,795

リース資産(純額)

589

348

建設仮勘定

303

7

その他(純額)

1,062

1,180

有形固定資産合計

13,434

13,285

無形固定資産

 

 

その他

2,292

1,910

無形固定資産合計

2,292

1,910

投資その他の資産

 

 

投資有価証券

7,601

7,374

長期貸付金

2,719

2,691

長期前払費用

2,132

2,222

繰延税金資産

2,733

2,977

退職給付に係る資産

69

405

その他

1,208

1,672

貸倒引当金

△1,555

△1,753

投資その他の資産合計

14,910

15,590

固定資産合計

30,638

30,786

資産合計

73,509

75,123

負債の部

 

 

流動負債

 

 

支払手形及び買掛金

4,254

4,358

短期借入金

3,500

3,500

1年内返済予定の長期借入金

416

120

未払金

1,178

947

未払法人税等

1,750

1,703

賞与引当金

1,794

1,946

役員賞与引当金

80

79

その他

1,200

1,678

流動負債合計

14,175

14,334

固定負債

 

 

長期借入金

120

リース債務

453

213

長期未払金

172

172

役員株式報酬引当金

163

164

その他

321

323

固定負債合計

1,231

874

負債合計

15,406

15,208

 

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

前連結会計年度

(2024年3月31日)

当連結会計年度

(2025年3月31日)

純資産の部

 

 

株主資本

 

 

資本金

2,115

2,115

資本剰余金

8,866

8,888

利益剰余金

47,291

53,455

自己株式

△756

△5,784

株主資本合計

57,516

58,675

その他の包括利益累計額

 

 

その他有価証券評価差額金

△34

△32

為替換算調整勘定

348

788

退職給付に係る調整累計額

271

483

その他の包括利益累計額合計

585

1,239

純資産合計

58,102

59,914

負債純資産合計

73,509

75,123

 

(2)連結損益計算書及び連結包括利益計算書

(連結損益計算書)

 

 

(単位:百万円)

 

 前連結会計年度

(自 2023年4月1日

 至 2024年3月31日)

 当連結会計年度

(自 2024年4月1日

 至 2025年3月31日)

売上高

51,384

56,610

売上原価

20,397

22,419

売上総利益

30,986

34,191

販売費及び一般管理費

 

 

広告宣伝費

567

688

役員報酬

473

525

給料及び手当

5,756

5,979

退職給付費用

407

267

賞与引当金繰入額

1,480

1,613

役員賞与引当金繰入額

78

64

役員株式報酬引当金繰入額

43

57

法定福利費

1,111

1,142

旅費及び交通費

1,028

1,181

消耗品費

99

86

不動産賃借料

766

725

減価償却費

609

770

研究開発費

2,366

2,851

貸倒引当金繰入額

145

193

その他

5,159

5,714

販売費及び一般管理費合計

20,094

21,864

営業利益

10,892

12,326

営業外収益

 

 

受取利息

156

196

受取配当金

52

57

為替差益

61

0

事業譲渡益

42

スクラップ売却益

32

雑収入

77

48

営業外収益合計

390

336

営業外費用

 

 

支払利息

26

36

投資有価証券評価損

503

135

貸倒引当金繰入額

12

7

支払手数料

86

96

雑損失

73

51

営業外費用合計

701

327

経常利益

10,581

12,335

特別利益

 

 

固定資産売却益

7

14

投資有価証券売却益

6

37

特別利益合計

13

52

特別損失

 

 

固定資産売却損

3

固定資産除却損

19

359

特別損失合計

19

362

税金等調整前当期純利益

10,575

12,024

法人税、住民税及び事業税

3,082

3,022

法人税等調整額

△22

△315

法人税等合計

3,060

2,707

当期純利益

7,515

9,317

親会社株主に帰属する当期純利益

7,515

9,317

 

(連結包括利益計算書)

 

 

(単位:百万円)

 

 前連結会計年度

(自 2023年4月1日

 至 2024年3月31日)

 当連結会計年度

(自 2024年4月1日

 至 2025年3月31日)

当期純利益

7,515

9,317

その他の包括利益

 

 

その他有価証券評価差額金

278

2

為替換算調整勘定

49

439

退職給付に係る調整額

327

211

その他の包括利益合計

655

653

包括利益

8,170

9,971

(内訳)

 

 

親会社株主に係る包括利益

8,170

9,971

 

(3)連結株主資本等変動計算書

前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)

 

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

株主資本

 

資本金

資本剰余金

利益剰余金

自己株式

株主資本合計

当期首残高

2,115

13,774

42,741

2,365

56,265

当期変動額

 

 

 

 

 

剰余金の配当

 

 

2,965

 

2,965

自己株式の取得

 

 

 

3,319

3,319

自己株式の処分

 

28

 

7

20

自己株式の消却

 

4,936

 

4,936

親会社株主に帰属する当期純利益

 

 

7,515

 

7,515

株主資本以外の項目の当期変動額(純額)

 

 

 

 

 

当期変動額合計

4,908

4,550

1,609

1,251

当期末残高

2,115

8,866

47,291

756

57,516

 

 

 

 

 

 

 

 

その他の包括利益累計額

純資産合計

 

その他有価証券

評価差額金

為替換算

調整勘定

退職給付に係る

調整累計額

その他の

包括利益

累計額合計

当期首残高

312

299

56

69

56,195

当期変動額

 

 

 

 

 

剰余金の配当

 

 

 

 

2,965

自己株式の取得

 

 

 

 

3,319

自己株式の処分

 

 

 

 

20

自己株式の消却

 

 

 

 

親会社株主に帰属する当期純利益

 

 

 

 

7,515

株主資本以外の項目の当期変動額(純額)

278

49

327

655

655

当期変動額合計

278

49

327

655

1,906

当期末残高

34

348

271

585

58,102

 

当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)

 

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

株主資本

 

資本金

資本剰余金

利益剰余金

自己株式

株主資本合計

当期首残高

2,115

8,866

47,291

756

57,516

当期変動額

 

 

 

 

 

剰余金の配当

 

 

3,154

 

3,154

自己株式の取得

 

 

 

5,225

5,225

自己株式の処分

 

22

 

197

220

自己株式の消却

 

 

 

 

親会社株主に帰属する当期純利益

 

 

9,317

 

9,317

株主資本以外の項目の当期変動額(純額)

 

 

 

 

 

当期変動額合計

22

6,163

5,027

1,158

当期末残高

2,115

8,888

53,455

5,784

58,675

 

 

 

 

 

 

 

 

その他の包括利益累計額

純資産合計

 

その他有価証券

評価差額金

為替換算

調整勘定

退職給付に係る

調整累計額

その他の

包括利益

累計額合計

当期首残高

34

348

271

585

58,102

当期変動額

 

 

 

 

 

剰余金の配当

 

 

 

 

3,154

自己株式の取得

 

 

 

 

5,225

自己株式の処分

 

 

 

 

220

自己株式の消却

 

 

 

 

親会社株主に帰属する当期純利益

 

 

 

 

9,317

株主資本以外の項目の当期変動額(純額)

2

439

211

653

653

当期変動額合計

2

439

211

653

1,812

当期末残高

32

788

483

1,239

59,914

 

(4)連結キャッシュ・フロー計算書

 

 

(単位:百万円)

 

 前連結会計年度

(自 2023年4月1日

 至 2024年3月31日)

 当連結会計年度

(自 2024年4月1日

 至 2025年3月31日)

営業活動によるキャッシュ・フロー

 

 

税金等調整前当期純利益

10,575

12,024

減価償却費

1,471

1,779

長期前払費用償却額

318

318

貸倒引当金の増減額(△は減少)

157

198

賞与引当金の増減額(△は減少)

284

151

役員賞与引当金の増減額(△は減少)

47

△0

退職給付に係る負債の増減額(△は減少)

△1,886

△31

役員株式報酬引当金の増減額(△は減少)

22

1

受取利息及び受取配当金

△208

△254

支払利息

26

36

固定資産除売却損益(△は益)

11

348

投資有価証券評価損益(△は益)

503

135

投資有価証券売却損益(△は益)

△6

△37

売上債権の増減額(△は増加)

△437

△538

棚卸資産の増減額(△は増加)

△2,011

△2,801

未収入金の増減額(△は増加)

540

△94

仕入債務の増減額(△は減少)

824

103

未払消費税等の増減額(△は減少)

△494

494

未払費用の増減額(△は減少)

231

△4

その他

△177

237

小計

9,794

12,066

利息及び配当金の受取額

66

154

利息の支払額

△26

△36

法人税等の支払額

△2,916

△3,069

営業活動によるキャッシュ・フロー

6,918

9,113

投資活動によるキャッシュ・フロー

 

 

有形固定資産の取得による支出

△2,123

△1,550

無形固定資産の取得による支出

△217

△49

固定資産の売却による収入

22

22

投資有価証券の取得による支出

△2,263

△892

投資有価証券の売却による収入

65

1,040

連結の範囲の変更を伴う子会社株式の売却による収入

459

長期貸付けによる支出

△5

△5

長期貸付金の回収による収入

11

15

長期前払費用の取得による支出

△386

その他の支出

△26

△5

その他の収入

20

9

投資活動によるキャッシュ・フロー

△4,056

△1,801

財務活動によるキャッシュ・フロー

 

 

短期借入金の増減額(△は減少)

△1,500

長期借入金の返済による支出

△568

△416

自己株式の取得による支出

△3,319

△5,225

リース債務の返済による支出

△200

△245

配当金の支払額

△2,965

△3,154

財務活動によるキャッシュ・フロー

△8,553

△9,040

現金及び現金同等物に係る換算差額

4

74

現金及び現金同等物の増減額(△は減少)

△5,688

△1,654

現金及び現金同等物の期首残高

18,357

12,669

現金及び現金同等物の期末残高

12,669

11,014

 

(5)連結財務諸表に関する注記事項

(継続企業の前提に関する注記)

該当事項はありません。

 

(セグメント情報等の注記)

報告セグメントの概要

前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)

 当社及び連結子会社の営む事業は医療用機器の製造及び販売業であり、また、主な販売先は国内に所在しております。当社及び連結子会社の構成単位のうち、分離された財務情報が入手可能であり、取締役会が経営資源の配分の決定及び業績を評価するために定期的に検討を行う対象として報告セグメントとすべきものはありません。

 

当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)

 当社及び連結子会社の営む事業は医療用機器の製造及び販売業であり、また、主な販売先は国内に所在しております。当社及び連結子会社の構成単位のうち、分離された財務情報が入手可能であり、取締役会が経営資源の配分の決定及び業績を評価するために定期的に検討を行う対象として報告セグメントとすべきものはありません。

 

(会計方針の変更)

(「法人税、住民税及び事業税等に関する会計基準」等の適用)

 「法人税、住民税及び事業税等に関する会計基準」(企業会計基準第27号2022年10月28日。以下「2022年改正会計基準」という。)等を当連結会計年度の期首から適用しております。

 法人税等の計上区分(その他の包括利益に対する課税)に関する改正については、2022年改正会計基準第20-3項ただし書きに定める経過的な取扱い及び「税効果会計に係る会計基準の適用指針」(企業会計基準適用指針第28号2022年10月28日。以下「2022年改正適用指針」という。)第65-2項(2)ただし書きに定める経過的な取扱いに従っております。なお、当該会計方針の変更による連結財務諸表への影響はありません。

 また、連結会社間における子会社株式等の売却に伴い生じた売却損益を税務上繰り延べる場合の連結財務諸表における取扱いの見直しに関連する改正については、2022年改正適用指針を当連結会計年度の期首から適用しております。当該会計方針の変更は、遡及適用され、前連結会計年度については遡及適用後の連結財務諸表となっております。なお、当該会計方針の変更による前連結会計年度の連結財務諸表への影響はありません。

 

(1株当たり情報)

項目

前連結会計年度

(自 2023年4月1日

至 2024年3月31日)

当連結会計年度

(自 2024年4月1日

至 2025年3月31日)

1株当たり純資産額(円)

775.43

854.74

1株当たり当期純利益(円)

98.73

131.43

(注)1 潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、潜在株式が存在しないため記載しておりません。

2 株主資本において自己株式として計上されている役員報酬BIP信託に残存する自社の株式は、1株当たり純資産額、1株当たり当期純利益の算定上、自己株式として取り扱っております。前連結会計年度において、当該自己株式の期末時点の株式数は169,612株、期中平均株式数は148,626株、当連結会計年度において、当該自己株式の期末時点の株式数は137,691株、期中平均株式数は144,844株であります。

3 1株当たり当期純利益の算定上の基礎は、以下のとおりであります。

項目

前連結会計年度

(自 2023年4月1日

至 2024年3月31日)

当連結会計年度

(自 2024年4月1日

至 2025年3月31日)

親会社株主に帰属する当期純利益(百万円)

7,515

9,317

普通株主に帰属しない金額(百万円)

普通株式に係る親会社株主に帰属する当期純利益

(百万円)

7,515

9,317

普通株式の期中平均株式数(千株)

76,122

70,890

 

(重要な後発事象)

(自己株式の消却)

 当社は、2025年5月7日開催の取締役会において、会社法第178条の規程に基づき、自己株式の消却を行うことを決議いたしました。

 詳細につきましては、2025年5月7日の「自己株式の消却に関するお知らせ」をご参照ください。

 

 消却に係る事項の内容

 (1)消却する株式の種類

    普通株式

 (2)消却する株式の数

    4,458,470株(消却前の発行済株式総数の5.9%)

 (3)消却予定日

    2025年5月16日

 

4.その他

(1)生産、受注及び販売の状況

① 生産実績

 当連結会計年度における生産実績を商品区分別に示すと次のとおりであり、著しい変動はありません。

 

 

 

(単位:百万円)

 区分

 前連結会計年度

(自 2023年4月1日

  至 2024年3月31日)

 当連結会計年度

(自 2024年4月1日

  至 2025年3月31日)

 増減率

 (%)

リズムディバイス

11

19

61.6

EP/アブレーション

6,388

6,654

4.2

心血管関連

1,275

1,646

29.1

消化器

570

745

30.8

合計

8,245

9,065

9.9

(注)1.金額は製造原価によっております。

   2.当連結会計年度より、事業区分に「脳血管関連」を追加しておりますが、「脳血管関連」の生産実績は前連結会計年度、当連結会計年度ともに発生していないため表示を省略しております。

② 受注実績

 当社グループの事業形態は、原則として受注残高が発生しないため、記載を省略しております。

③ 販売実績

 販売実績につきましては、添付資料2ページ「1.経営成績等の概況(1)当期の経営成績の概況」をご覧ください。

 

(2)役員の異動

① 新任取締役候補(2025年6月26日予定)

代表取締役 副社長執行役員

村瀬 達也

 

② 新任社外取締役候補(2025年6月26日予定)

取締役

中川 理恵

 

取締役(監査等委員)

太田 知成

 

③ 退任予定取締役(2025年6月26日予定)

代表取締役 副社長執行役員

鈴木 厚宏

(顧問就任予定)

取締役 上席執行役員 薬事統括本部長

出井 正

(顧問就任予定)

④ 退任予定社外取締役(2025年6月26日予定)

取締役

佐々木 文裕

 

取締役(監査等委員)

中村 勝彦

 

取締役(監査等委員)

浅利 大造