○添付資料の目次

 

1.経営成績等の概況 ………………………………………………………………………………………………………

2

(1)当四半期連結累計期間の経営成績の概況…………………………………………………………………………

2

(2)当四半期連結累計期間の財政状態の概況…………………………………………………………………………

7

(3)連結業績予想などの将来予測情報に関する説明 ………………………………………………………………

8

2.要約四半期連結財務諸表及び主な注記 ………………………………………………………………………………

9

(1)要約四半期連結財政状態計算書 …………………………………………………………………………………

9

(2)要約四半期連結損益計算書 ………………………………………………………………………………………

11

(3)要約四半期連結包括利益計算書 …………………………………………………………………………………

12

(4)要約四半期連結持分変動計算書 …………………………………………………………………………………

13

(5)要約四半期連結キャッシュ・フロー計算書 ……………………………………………………………………

15

(6)要約四半期連結財務諸表に関する注記事項 ……………………………………………………………………

16

(継続企業の前提に関する注記) …………………………………………………………………………………

16

(事業セグメント) …………………………………………………………………………………………………

16

(企業結合) …………………………………………………………………………………………………………

18

(後発事象) …………………………………………………………………………………………………………

20

 

1.経営成績等の概況

 文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)当四半期連結累計期間の経営成績の概況

<当第1四半期連結累計期間における業績の概要>

 当社グループ(当社及び当社の関係会社)は、経常的な収益力を示す指標として事業利益を採用しております。

 事業利益とは、売上収益から売上原価、販売費及び一般管理費並びに研究開発費を控除した額に持分法による投資損益を加減算した額であります。

(単位:百万円)

 

 

前第1四半期

連結累計期間

当第1四半期

連結累計期間

増減額

増減率

売上収益

519,517

582,840

63,322

12.2%

研究開発費投資前事業利益

161,352

201,330

39,977

24.8%

事業利益

88,965

122,947

33,982

38.2%

営業利益

92,021

124,420

32,399

35.2%

税引前四半期利益

100,079

113,367

13,287

13.3%

四半期利益

78,896

85,967

7,071

9.0%

親会社の所有者に帰属する
四半期利益

77,377

84,997

7,620

9.8%

 

研究開発費

72,387

78,382

5,994

8.3%

減損損失

125

93

△31

△25.6%

 

 大塚グループは、企業理念に基づき、身体的、精神的、そして社会的健康である状態であるウェルビーイングを追求して事業を展開しています。健康を「Better health」だけでなく、「Beyond health」として捉え、トータルヘルスケア企業として、独自の製品・サービスを通じて、個人の健康だけでなく、その人を取り巻く社会全体の充実を図ります。大塚グループは、ひとりひとりのウェルビーイングの向上を通じて、世界中の人々にとって欠かせない存在となることを目指しています。

 

 当第1四半期連結累計期間の売上収益は、医療関連事業及びニュートラシューティカルズ関連事業を中心に増加し、582,840百万円(前年同四半期比12.2%増)となりました。主な要因は、医療関連事業において、第4次中期経営計画の成長ドライバーとして位置付けた抗精神病薬「レキサルティ」、抗悪性腫瘍剤「ロンサーフ」の『コア2』製品に加え、持続性注射剤「エビリファイ メンテナ/エビリファイ アシムトファイ」、V2-受容体拮抗剤「ジンアーク」等の売上増加によるものです。また、ニュートラシューティカルズ関連事業においても、成長ドライバーとして新たに設定した3つの社会課題別カテゴリーにおいて、女性の健康カテゴリー及びヘルシアーライフカテゴリーが成長したことから売上収益は増加しました。

 研究開発費投資前事業利益は、201,330百万円(同24.8%増)となりました。主な要因は、医療関連事業及びニュートラシューティカルズ関連事業の増収を受け売上総利益が増加したことなどによります。

 研究開発費は、78,382百万円(同8.3%増)となりました。開発品目では『ネクスト8』製品である、IgA腎症を対象に開発中のシベプレンリマブ、新規抗精神病薬ウロタロント、非小細胞肺がんを対象として開発中のジパレルチニブに加え、昨年買収したジュナナ社のrepinatrabit等の開発費が増加しました。

 順調な売上成長により、事業利益は122,947百万円(同38.2%増)と大幅な増益となりました。

 営業利益においても、124,420百万円(同35.2%増)と大幅な増益となりました。

 なお、四半期利益は85,967百万円(同9.0%増)、親会社の所有者に帰属する四半期利益は84,997百万円(同9.8%増)となりました。

 セグメント別の業績の概況は、以下のとおりです。

 

当第1四半期連結累計期間の事業セグメント別売上収益及び事業利益

(単位:百万円)

 

 

医療関連
事業

ニュートラシューティカルズ
関連事業

消費者
関連事業

その他
の事業

調整額

連結

売上収益

417,826

131,355

7,385

27,068

△796

582,840

事業利益

116,461

15,031

4,777

1,554

△14,876

122,947

 

(参考-前第1四半期連結累計期間)

(単位:百万円)

 

 

医療関連
事業

ニュートラシューティカルズ
関連事業

消費者
関連事業

その他
の事業

調整額

連結

売上収益

359,598

126,222

7,276

27,300

△881

519,517

事業利益

79,423

16,870

4,305

1,671

△13,306

88,965

 

(医療関連事業)

 当第1四半期連結累計期間における売上収益は417,826百万円(前年同四半期比16.2%増)、事業利益は116,461百万円(同46.6%増)となりました。

 

<主要製品の状況>

・抗精神病薬「レキサルティ」

 米国では、アルツハイマー型認知症に伴うアジテーションに関する疾患啓発活動並びに情報提供活動の強化により処方数が伸長し、大幅増収となりました。日本では、統合失調症の効能に加え、2023年12月にうつ病・うつ状態の効能の承認を取得、2024年9月にアルツハイマー型認知症に伴うアジテーション*1の効能の承認を取得し、情報提供活動の強化により新規処方数が伸長し、大幅増収となりました。これらの結果、売上収益は75,673百万円(前年同四半期比34.9%増)となりました。

*1 日本の添付文書上の効能・効果は「アルツハイマー型認知症に伴う焦燥感、易刺激性、興奮に起因する、過活動又は攻撃的言動」

 

・抗悪性腫瘍剤「ロンサーフ」

 米国では、大腸がんベバシズマブ併用療法がNCCNガイドライン*2で推奨され、処方数が伸長しておりますが、昨年度末における一時的な出荷量増加の影響により減収となりました。欧州では、導出先のセルヴィエ社への製品出荷時期の影響を受け、減収となりました。日本では、同併用療法の論文掲載等による認知向上や、2024年3月の添付文書改訂により情報提供活動が可能になったこと、同年7月の大腸癌治療ガイドライン改訂もあり増収となりました。これらの結果、売上収益は24,264百万円(前年同四半期比1.3%減)となりました。

*2 世界的に広く利用されているがん診療ガイドライン

 

・アリピプラゾール持続性注射剤(1ヵ月製剤)「エビリファイ メンテナ」

 米国では、服薬アドヒアランスに課題がある双極Ⅰ型障害や統合失調症患者に対する製品の有用性の訴求や情報提供活動により増収となりました。欧州では、アリピプラゾール持続性注射剤(2ヵ月製剤)への積極的な切り替えが実施され、減収となりました。日本では、売上収益は前年同四半期並となりました。これらの結果、売上収益は55,862百万円(前年同四半期比4.6%増)となりました。

 

・アリピプラゾール持続性注射剤(2ヵ月製剤)「エビリファイ アシムトファイ」

 米国と欧州では、製品の有用性の訴求や情報提供活動、及びアリピプラゾール持続性注射剤(1ヵ月製剤)「エビリファイ メンテナ」からの切り替えにより処方数が伸長し、大幅増収となりました。これらの結果、売上収益は7,699百万円(前年同四半期比173.5%増)となりました。

 

・V2-受容体拮抗剤「サムスカ/ジンアーク」

 米国では、常染色体優性多発性のう胞腎(ADPKD)治療薬として継続的な疾患啓発や臨床データの情報提供活動等により処方数が伸長し、大幅増収となりました。欧州と日本では、後発医薬品の影響を受け減収となりました。これらの結果、売上収益は77,277百万円(前年同四半期比23.0%増)となりました。

 

(ニュートラシューティカルズ関連事業)

 当第1四半期連結累計期間における売上収益は131,355百万円(前年同四半期比4.1%増)、主に、販売促進費の増加により、事業利益は15,031百万円(同10.9%減)となりました。

 

<社会課題別カテゴリーの状況>

・For Climate & Environmental Risk(気候及び環境リスク)

 水分・電解質補給飲料「ポカリスエット」は、日本では、感染症罹患者数が前年同四半期比で減少したために販売数量は減少しましたが、季節やシーンに合わせた水分・電解質補給の啓発活動や、東京マラソン2025をはじめとするスポーツイベント等で、ブランド価値訴求や飲用体験機会の創出活動を引き続き行っています。海外では、各地の文化や状況に応じた水分・電解質補給の重要性の啓発活動を通じてブランド価値向上に向けた取り組みを継続していますが、主に中国において、大手飲料各社による水分・電解質補給飲料市場への参入等、競合環境の激化の影響を受け、販売数量は減少しました。欧州を中心に健康食品を展開するニュートリション エ サンテ社ブランドは、「ジェルブレ」等の主力製品の成長等により、増収となりました。これらの結果、当カテゴリーの売上収益は42,170百万円(前年同四半期比3.5%減)となりました。

 

・For Women’s Health(女性の健康)

 北米においては、積極的なプロモーション活動を展開した結果、泌尿器系健康分野をサポートする「ユコラ」、複合化する女性のニーズをサポートする「ボナファイド」が広く認知され、売上収益は増加しました。日本では、女性の健康に関するセミナーの開催等、幅広い情報提供により「エクエル」の認知が進み、売上収益は増加しました。これらの結果、当カテゴリーの売上収益は14,353百万円(前年同四半期比11.2%増)となりました。

 

・For Healthier Life(ヘルシアーライフ)

 ファーマバイト社のサプリメント「ネイチャーメイド」は、サイエンス、イノベーション、品質の3つのコアバリューを持つ製品開発をしています。米国では、ブランドや品質に対する高い信頼性を背景に、革新的な製品の導入や、生活者へ栄養の重要性を伝える活動を継続しており、シェアが拡大*3し増収となりました。植物由来のサプリメント「メガフード」は、前年同四半期並の売上収益となりました。これらの結果、当カテゴリーの売上収益は58,146百万円(前年同四半期比10.7%増)となりました。

*3 Circana Data; Market Advantage; 12 wks 03/23/2025, Food, Drug, Mass Excluding Amazon and Costco (MULO) © 2025 Circana

 

[カテゴリーを構成する製品]

For Climate & Environmental Risk|ポカリスエット、OS-1、デイヤ、ニュートリション エ サンテ社ブランド

For Women’s Health|エクエル、ボナファイド、ユコラ、コスメディクス*4(インナーシグナル、サクラエ)

For Healthier Life|ネイチャーメイド、メガフード、カロリーメイト

*4 Cosmedics(健粧品)=cosmetics(化粧品) + medicine(医薬品)

 

(消費者関連事業)

 当第1四半期連結累計期間における売上収益は7,385百万円(前年同四半期比1.5%増)、事業利益は持分法投資利益の貢献等により4,777百万円(同11.0%増)となりました。

 「クリスタルガイザー」は、日本では、ミネラルウォーター市場の堅調な推移*5のもと、通販・自販機チャネルにおいて500mlペットボトルを中心にブランド全体の販売数量は伸長しています。ビタミン炭酸飲料「マッチ」は、販売数量は減少しましたが、高校生を中心とした体感施策、絆づくりなどの継続したマーケティング活動により、ブランド全体の価値向上のための取り組みを進めています。

*5 インテージ SRI+

 

(その他の事業)

 当第1四半期連結累計期間における売上収益は27,068百万円(前年同四半期比0.9%減)、事業利益は1,554百万円(同7.0%減)となりました。

 機能化学品分野は、主に自動車市場やスマートフォン市場の回復を受け、売上収益は微増となりました。

 運輸・倉庫分野は、貨物輸送の効率化を進めた結果、売上収益は前年同四半期並となりました。

 

※ その他、製品別の売上収益等につきましては、決算補足資料(ファクトブック)をご参照ください。

https://www.otsuka.com/jp/ir/library/materials.html

 

<当四半期連結累計期間における研究開発活動の内容及び成果>

 当第1四半期連結累計期間における研究開発費は、78,382百万円です。

 主な研究開発分野及び新製品の開発のセグメント別の状況は、次のとおりです。

 

(医療関連事業)

 当社グループは、精神・神経領域、がん領域を重点領域とし、循環器・腎領域等においても未充足疾患に焦点を当てた研究開発を進めています。

 医療関連事業における研究開発費は、74,081百万円です。

 

 当第1四半期連結累計期間の医療関連事業における研究開発の主な進捗状況は、以下のとおりです。

領域

開発コード

製品名

一般名

エリア

対象・適応症

状況*1

精神・

神経領域

SEP-363856

ウロタロント

日本・米国

統合失調症

2025年3月、フェーズⅢ

開始

 

 

 

 

日本・中国

統合失調症

開発戦略上、実施していたフェーズⅡ/Ⅲ試験を中止

がん領域

ASTX030

azacitidine・cedazuridine

米国

骨髄異形成症候群、慢性骨髄単球性白血病、急性骨髄性白血病

2025年2月、フェーズⅢ開始

 

AB680+ABI-007

アブラキサン*2

quemliclustat+パクリタキセル(アルブミン懸濁型)

日本

膵管腺がん

2025年2月、フェーズⅢ開始

循環器・
腎領域

VIS649

シベプレンリマブ

米国

IgA腎症

2025年3月、承認申請

*1 米国・欧州における承認申請は、当局へ承認申請、あるいは当局による申請受理を意味します。それ以外の国・地域では当局に承認申請を提出したことを意味します

*2 ABI-007の製品名

 

(ニュートラシューティカルズ関連事業)

 当事業においては、医療関連事業で培ったノウハウを活かし、人々の健康の維持・増進と社会全体のウェルビーイングを目指し、社会課題の解決につながる独創的な製品の研究開発に取り組んでいます。

 ニュートラシューティカルズ関連事業における研究開発費は、2,827百万円です。

 

(消費者関連事業)

 当事業においては、食品事業、飲料事業を中核とし、生活に身近な食と健康をテーマに革新的な製品の研究開発に取り組んでいます。

 消費者関連事業における研究開発費は、160百万円です。

 

(その他の事業)

 当事業においては、独自技術を基盤に、有機、無機の合成技術を主体とした新製品や次世代分野の研究開発を行っています。

 その他の事業における研究開発費は、1,313百万円です。

 

(2)当四半期連結累計期間の財政状態の概況

① 資産、負債及び資本の状況

(単位:百万円)

 

 

前連結会計年度

(2024年12月31日)

当第1四半期連結会計期間

(2025年3月31日)

増減額

流動資産

1,366,972

1,318,551

△48,421

非流動資産

2,372,278

2,374,500

2,222

資産合計

3,739,251

3,693,051

△46,199

流動負債

632,664

701,725

69,060

非流動負債

328,421

300,541

△27,879

負債合計

961,085

1,002,266

41,180

資本合計

2,778,165

2,690,785

△87,380

 

a. 資産

 当第1四半期連結会計期間末における総資産は3,693,051百万円(前連結会計年度末は3,739,251百万円)となり、46,199百万円減少しました。その内訳は、流動資産が48,421百万円の減少、非流動資産が2,222百万円の増加であります。

(流動資産)

 当第1四半期連結会計期間末における流動資産は1,318,551百万円(前連結会計年度末は1,366,972百万円)となり、48,421百万円減少しました。その主たる内訳は、棚卸資産が9,806百万円増加したものの、現金及び現金同等物が18,676百万円、売上債権及びその他の債権が34,065百万円、その他の金融資産が5,567百万円減少したこと等によるものです。

(非流動資産)

 当第1四半期連結会計期間末における非流動資産は2,374,500百万円(前連結会計年度末は2,372,278百万円)となり、2,222百万円増加しました。その主たる内訳は、主に為替の影響により無形資産が23,016百万円、有形固定資産が13,642百万円、その他の金融資産が9,722百万円減少したものの、のれんがAraris Biotech AG (以下「アラリス社」)の買収等により50,111百万円増加したこと等によるものです。なお、アラリス社買収によるのれん(買収時計上額72,985百万円)は、当第1四半期連結会計期間末において取得対価の配分が完了していないため、暫定的に算定されたものです。

b. 負債

 当第1四半期連結会計期間末における負債合計は1,002,266百万円(前連結会計年度末は961,085百万円)となり、41,180百万円増加しました。その内訳は、流動負債が69,060百万円の増加、非流動負債が27,879百万円の減少であります。

(流動負債)

 当第1四半期連結会計期間末における流動負債は701,725百万円(前連結会計年度末は632,664百万円)となり、69,060百万円増加しました。その主たる内訳は、仕入債務及びその他の債務が25,685百万円減少したものの、主に運転資金のための借入金や1年以内償還予定の社債の増加により社債及び借入金が98,013百万円増加したこと等によるものです。

(非流動負債)

 当第1四半期連結会計期間末における非流動負債は300,541百万円(前連結会計年度末は328,421百万円)となり、27,879百万円減少しました。その内訳は、その他の金融負債がアラリス社の買収による条件付対価を計上したこと等により7,306百万円増加したものの、社債及び借入金が30,409百万円、リース負債が4,037百万円減少したこと等によるものです。社債及び借入金の減少は、主として1年以内償還予定に振り替えたことによるものです。

c. 資本

 当第1四半期連結会計期間末における資本は2,690,785百万円(前連結会計年度末は2,778,165百万円)となり、87,380百万円減少しました。その主な要因は、2025年3月18日開催の取締役会決議に基づき、資本効率の向上及び株主還元のため、自己株式の取得を実施したことにより自己株式が59,076百万円増加したこと、親会社の所有者に帰属する四半期利益84,997百万円の計上、配当金の支払い32,225百万円等により利益剰余金が52,490百万円増加したこと、主として為替の影響によりその他の資本の構成要素が79,122百万円減少したこと等です。

② キャッシュ・フローの状況

 当第1四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物の残高は407,496百万円となり、前連結会計年度末より18,676百万円減少しました。当第1四半期連結累計期間の営業活動によるキャッシュ・フローは、105,427百万円となりました。一方で、将来の持続的成長に向けて、主に医療関連事業におけるアラリス社の買収、医療関連事業及びニュートラシューティカルズ関連事業において設備投資等を行ったことにより、投資活動によるキャッシュ・フローは、△81,080百万円となりました。また、運転資金のための借入を行った一方で、資本効率の向上及び株主還元のため、自己株式の取得を行うとともに、リース負債の返済、配当金の支払いを行ったことにより、財務活動によるキャッシュ・フローは、△29,633百万円となりました。

 これらの結果、投資活動と財務活動をあわせたキャッシュ・アウト・フローは、営業活動によるキャッシュ・イン・フローを上回るとともに、円高の影響もあり、現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末より減少し、407,496百万円となりました。

 

 当第1四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動によるキャッシュ・フローは、105,427百万円(対前年同四半期比69,006百万円増)となりました。

 当第1四半期連結累計期間の主な内容は、税引前四半期利益113,367百万円、減価償却費及び償却費27,136百万円、棚卸資産の増減額△17,663百万円、売上債権及びその他の債権の増減額14,899百万円、法人所得税等の支払額△23,720百万円となっております。当第1四半期連結累計期間における対前年同四半期比69,006百万円のキャッシュ・フロー増加の主な要因は、医療関連事業及びニュートラシューティカルズ関連事業の増収が業績を牽引し、税引前四半期利益が13,287百万円増加するとともに、法人所得税等の支払額が対前年同四半期比14,510百万円減少したこと、仕入債務及びその他の債務の増減額が対前年同四半期比16,395百万円増となったこと等によるものです。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動によるキャッシュ・フローは、△81,080百万円(同10,378百万円支出減)となりました。

 当第1四半期連結累計期間の主な内容は、有形固定資産の取得による支出△20,090百万円、無形資産の取得による支出△9,026百万円、アラリス社の買収による子会社の取得による支出△56,609百万円等であります。当第1四半期連結累計期間における対前年同四半期比10,378百万円のキャッシュ・フロー増加の主な要因は、医療関連事業におけるアラリス社の買収により子会社の取得による支出が53,989百万円増加した一方で、契約一時金、マイルストーン等の支払い減により、無形資産の取得による支出が5,148百万円減少したこと、投資の取得による支出が32,600百万円減少したこと、定期預金の増減額が対前年同四半期比22,930百万円減となったこと等により、対前年同四半期比で支出減となったことによるものです。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動によるキャッシュ・フローは、△29,633百万円(同29,064百万円支出減)となりました。

 当第1四半期連結累計期間の主な内容は、自己株式の取得による支出△59,076百万円、短期借入金の増減額68,448百万円、配当金の支払額△32,903百万円であります。当第1四半期連結累計期間における対前年同四半期比29,064百万円のキャッシュ・フロー増加の主な要因は、当第1四半期連結累計期間において、資本効率の向上及び株主還元のための自己株式の取得を実施したためキャッシュ・フローが減少した一方で、短期資金の借入の増加によってキャッシュ・フローが増加し、さらにキャッシュ・フローを減少させる事象である前第1四半期連結累計期間に発生した社債の償還(支出△20,000百万円)がなかったこと等によるものです。

 

(3)連結業績予想などの将来予測情報に関する説明

 2025年2月14日の決算短信で公表いたしました第2四半期連結累計期間及び通期の業績予想に変更はありません。

 

2.要約四半期連結財務諸表及び主な注記

(1)要約四半期連結財政状態計算書

 

 

 

(単位:百万円)

 

前連結会計年度

(2024年12月31日)

 

当第1四半期連結会計期間

(2025年3月31日)

資産

 

 

 

流動資産

 

 

 

現金及び現金同等物

426,173

 

407,496

売上債権及びその他の債権

515,289

 

481,223

棚卸資産

298,292

 

308,098

未収法人所得税

3,531

 

3,491

その他の金融資産

31,905

 

26,338

その他の流動資産

91,780

 

91,902

流動資産合計

1,366,972

 

1,318,551

非流動資産

 

 

 

有形固定資産

628,544

 

614,902

のれん

449,464

 

499,576

無形資産

544,247

 

521,231

持分法で会計処理されている投資

314,780

 

312,119

その他の金融資産

206,272

 

196,549

繰延税金資産

205,700

 

205,524

その他の非流動資産

23,267

 

24,595

非流動資産合計

2,372,278

 

2,374,500

資産合計

3,739,251

 

3,693,051

 

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

前連結会計年度

(2024年12月31日)

 

当第1四半期連結会計期間

(2025年3月31日)

負債及び資本

 

 

 

負債

 

 

 

流動負債

 

 

 

仕入債務及びその他の債務

219,996

 

194,310

社債及び借入金

7,350

 

105,363

リース負債

21,146

 

20,901

その他の金融負債

4,387

 

4,707

未払法人所得税

29,250

 

29,466

引当金

1,242

 

792

契約負債

13,952

 

12,849

その他の流動負債

335,338

 

333,334

流動負債合計

632,664

 

701,725

 

 

 

 

非流動負債

 

 

 

社債及び借入金

87,275

 

56,866

リース負債

73,612

 

69,574

その他の金融負債

53,127

 

60,433

未払法人所得税

1,584

 

1,584

退職給付に係る負債

12,564

 

11,824

引当金

3,766

 

3,702

契約負債

35,361

 

33,258

繰延税金負債

28,801

 

29,484

その他の非流動負債

32,327

 

33,811

非流動負債合計

328,421

 

300,541

負債合計

961,085

 

1,002,266

 

 

 

 

資本

 

 

 

親会社の所有者に帰属する持分

 

 

 

資本金

81,690

 

81,690

資本剰余金

478,486

 

478,808

自己株式

△67,398

 

△126,475

利益剰余金

1,904,404

 

1,956,894

その他の資本の構成要素

336,397

 

257,275

親会社の所有者に帰属する持分合計

2,733,580

 

2,648,193

非支配持分

44,584

 

42,591

資本合計

2,778,165

 

2,690,785

負債及び資本合計

3,739,251

 

3,693,051

 

(2)要約四半期連結損益計算書

 

 

 

(単位:百万円)

 

 前第1四半期連結累計期間

(自 2024年1月1日

 至 2024年3月31日)

 

 当第1四半期連結累計期間

(自 2025年1月1日

 至 2025年3月31日)

売上収益

519,517

 

582,840

売上原価

△151,802

 

△156,647

売上総利益

367,715

 

426,193

 

 

 

 

販売費及び一般管理費

△213,750

 

△232,495

持分法による投資利益

7,387

 

7,632

研究開発費

△72,387

 

△78,382

減損損失

△125

 

△93

その他の収益

3,602

 

2,145

その他の費用

△421

 

△579

営業利益

92,021

 

124,420

 

 

 

 

金融収益

10,092

 

2,692

金融費用

△2,034

 

△13,745

税引前四半期利益

100,079

 

113,367

法人所得税費用

△21,182

 

△27,399

四半期利益

78,896

 

85,967

 

 

 

 

四半期利益の帰属

 

 

 

親会社の所有者

77,377

 

84,997

非支配持分

1,518

 

969

四半期利益

78,896

 

85,967

 

 

 

 

1株当たり四半期利益

 

 

 

基本的1株当たり四半期利益(円)

142.59

 

158.57

希薄化後1株当たり四半期利益(円)

 

 

(3)要約四半期連結包括利益計算書

 

 

 

(単位:百万円)

 

 前第1四半期連結累計期間

(自 2024年1月1日

 至 2024年3月31日)

 

 当第1四半期連結累計期間

(自 2025年1月1日

 至 2025年3月31日)

四半期利益

78,896

 

85,967

 

 

 

 

その他の包括利益

 

 

 

純損益に振り替えられることのない項目

 

 

 

確定給付制度の再測定

148

 

△326

その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産

5,016

 

△6,155

持分法適用会社におけるその他の包括利益に対する持分

103

 

36

(小計)

5,269

 

△6,445

 

 

 

 

純損益に振り替えられる可能性のある項目

 

 

 

在外営業活動体の換算差額

57,337

 

△65,887

キャッシュ・フロー・ヘッジ

△59

 

22

持分法適用会社におけるその他の包括利益に対する持分

11,068

 

△8,866

(小計)

68,346

 

△74,731

その他の包括利益合計

73,615

 

△81,177

四半期包括利益

152,511

 

4,790

 

 

 

 

四半期包括利益の帰属

 

 

 

親会社の所有者

150,469

 

5,593

非支配持分

2,041

 

△803

四半期包括利益

152,511

 

4,790

 

(4)要約四半期連結持分変動計算書

前第1四半期連結累計期間(自 2024年1月1日 至 2024年3月31日)

 

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

親会社の所有者に帰属する持分

 

資本金

資本剰余金

自己株式

利益剰余金

その他の資本の構成要素

 

確定給付制度の再測定

その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産

2024年1月1日残高

81,690

506,230

△44,669

1,621,218

47,355

四半期利益

77,377

その他の包括利益

148

5,042

四半期包括利益

77,377

148

5,042

自己株式の取得

△0

配当金

△32,561

支配の喪失を伴わない子会社に対する所有者持分の変動

△5

その他の資本の構成要素から利益剰余金への振替

662

△148

△514

所有者との取引額等合計

△5

△0

△31,898

△148

△514

2024年3月31日残高

81,690

506,224

△44,669

1,666,697

51,884

 

 

 

 

 

 

 

 

 

親会社の所有者に帰属する持分

非支配持分

資本合計

 

その他の資本の構成要素

合計

 

在外営業活動体の換算差額

キャッシュ・フロー・ヘッジ

合計

2024年1月1日残高

181,815

43

229,214

2,393,683

42,634

2,436,317

四半期利益

77,377

1,518

78,896

その他の包括利益

67,960

△59

73,091

73,091

523

73,615

四半期包括利益

67,960

△59

73,091

150,469

2,041

152,511

自己株式の取得

△0

△0

配当金

△32,561

△1,013

△33,574

支配の喪失を伴わない子会社に対する所有者持分の変動

△5

5

その他の資本の構成要素から利益剰余金への振替

△662

所有者との取引額等合計

△662

△32,567

△1,007

△33,575

2024年3月31日残高

249,775

△16

301,643

2,511,586

43,668

2,555,254

 

当第1四半期連結累計期間(自 2025年1月1日 至 2025年3月31日)

 

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

親会社の所有者に帰属する持分

 

資本金

資本剰余金

自己株式

利益剰余金

その他の資本の構成要素

 

確定給付制度の再測定

その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産

2025年1月1日残高

81,690

478,486

△67,398

1,904,404

39,323

四半期利益

84,997

その他の包括利益

△287

△6,080

四半期包括利益

84,997

△287

△6,080

自己株式の取得

△59,076

配当金

△32,225

株式報酬取引

321

その他の資本の構成要素から利益剰余金への振替

△282

287

△5

所有者との取引額等合計

321

△59,076

△32,507

287

△5

2025年3月31日残高

81,690

478,808

△126,475

1,956,894

33,237

 

 

 

 

 

 

 

 

 

親会社の所有者に帰属する持分

非支配持分

資本合計

 

その他の資本の構成要素

合計

 

在外営業活動体の換算差額

キャッシュ・フロー・ヘッジ

合計

2025年1月1日残高

297,086

△11

336,397

2,733,580

44,584

2,778,165

四半期利益

84,997

969

85,967

その他の包括利益

△73,058

22

△79,404

△79,404

△1,772

△81,177

四半期包括利益

△73,058

22

△79,404

5,593

△803

4,790

自己株式の取得

△59,076

△59,076

配当金

△32,225

△1,189

△33,415

株式報酬取引

321

321

その他の資本の構成要素から利益剰余金への振替

282

所有者との取引額等合計

282

△90,980

△1,189

△92,170

2025年3月31日残高

224,027

10

257,275

2,648,193

42,591

2,690,785

 

(5)要約四半期連結キャッシュ・フロー計算書

 

 

 

(単位:百万円)

 

 

 

 

 

 前第1四半期連結累計期間

(自 2024年1月1日

 至 2024年3月31日)

 

 当第1四半期連結累計期間

(自 2025年1月1日

 至 2025年3月31日)

営業活動によるキャッシュ・フロー

 

 

 

税引前四半期利益

100,079

 

113,367

減価償却費及び償却費

26,064

 

27,136

減損損失及びその戻入益

125

 

93

持分法による投資損益(△は利益)

△7,387

 

△7,632

金融収益

△10,092

 

△2,692

金融費用

2,034

 

13,745

棚卸資産の増減額(△は増加)

△18,214

 

△17,663

売上債権及びその他の債権の増減額(△は増加)

22,215

 

14,899

仕入債務及びその他の債務の増減額(△は減少)

△17,851

 

△1,456

その他

△24,342

 

△12,974

(小計)

72,631

 

126,823

利息及び配当金の受取額

2,932

 

3,261

利息の支払額

△912

 

△936

法人所得税等の支払額

△38,231

 

△23,720

営業活動によるキャッシュ・フロー

36,420

 

105,427

 

 

 

 

投資活動によるキャッシュ・フロー

 

 

 

有形固定資産の売却による収入

189

 

56

有形固定資産の取得による支出

△25,988

 

△20,090

無形資産の取得による支出

△14,174

 

△9,026

投資の売却及び償還による収入

2,084

 

86

投資の取得による支出

△35,680

 

△3,080

子会社の取得による支出

△2,620

 

△56,609

定期預金の増減額(△は増加)

△15,353

 

7,576

その他

83

 

7

投資活動によるキャッシュ・フロー

△91,459

 

△81,080

 

 

 

 

財務活動によるキャッシュ・フロー

 

 

 

自己株式の取得による支出

△0

 

△59,076

短期借入金の増減額(△は減少)

1,014

 

68,448

長期借入れによる収入

150

 

長期借入金の返済による支出

△1,567

 

△546

社債の償還による支出

△20,000

 

リース負債の返済による支出

△5,387

 

△5,555

配当金の支払額

△32,907

 

△32,903

財務活動によるキャッシュ・フロー

△58,697

 

△29,633

 

 

 

 

現金及び現金同等物の増減額(△は減少)

△113,736

 

△5,286

現金及び現金同等物の期首残高

513,341

 

426,173

現金及び現金同等物に係る換算差額

12,016

 

△13,390

現金及び現金同等物の期末残高

411,622

 

407,496

 

(6)要約四半期連結財務諸表に関する注記事項

(継続企業の前提に関する注記)

 該当事項はありません。

 

(事業セグメント)

(1) 報告セグメントの概要

 当社グループの報告セグメントは、当社グループの構成単位のうち分離された財務情報が入手可能であり、取締役会が経営資源の配分の決定及び業績を評価するために、定期的に検討を行う対象となっているものであります。

 当社は持株会社として、グループ戦略の立案・決定、グループ経営のモニタリング機能を果たすとともに、グループ会社に対して、各種共通サービスの提供を行っており、事業活動は、当社傘下の子会社及び関連会社が展開しております。

 当社グループは、事業の核をヘルスケアにおいて、国内・海外で医療関連、ニュートラシューティカルズ関連、消費者関連及びその他の事業活動を展開しており、「医療関連事業」、「ニュートラシューティカルズ関連事業」、「消費者関連事業」及び「その他の事業」の4つを報告セグメントとしております。

 「医療関連事業」は、治療薬及び輸液等を生産及び販売しております。「ニュートラシューティカルズ関連事業」は、機能性飲料等、医薬部外品及び栄養補助食品等を生産及び販売しております。「消費者関連事業」は、ミネラルウォーター、嗜好性飲料及び食品等を生産及び販売しております。「その他の事業」は、倉庫・運送事業の他、機能化学品及び電子機器等を生産及び販売しております。

 

(2) 報告セグメントの売上収益及び業績

 当社グループの報告セグメントごとの売上収益及び業績は、以下のとおりであります。

 報告セグメントの利益は、営業利益に基づく数値であります。

 セグメント間の内部売上収益及び振替高は市場実勢価格に基づいて算定した合理的な内部振替価格によっております。

 

前第1四半期連結累計期間(自 2024年1月1日 至 2024年3月31日)

 

 

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

報告セグメント

調整額

(注)

要約四半期連結損益計算書

 

医療関連

事業

ニュートラシューティカルズ関連事業

消費者

関連事業

その他の

事業

合計

売上収益

 

 

 

 

 

 

 

外部顧客への売上収益

359,598

126,216

7,275

26,427

519,517

519,517

セグメント間の内部売上収益又は振替高

6

1

872

881

△881

359,598

126,222

7,276

27,300

520,398

△881

519,517

セグメント利益

79,777

16,801

4,304

1,916

102,800

△10,778

92,021

(注)セグメント利益の調整額△10,778百万円には、セグメント間取引消去24百万円、各セグメントに配賦していない全社費用△13,624百万円、その他の収益2,820百万円が含まれております。全社費用は、本社等の間接部門に係る費用であります。

 

当第1四半期連結累計期間(自 2025年1月1日 至 2025年3月31日)

 

 

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

報告セグメント

調整額

(注)

要約四半期連結損益計算書

 

医療関連

事業

ニュートラシューティカルズ関連事業

消費者

関連事業

その他の

事業

合計

売上収益

 

 

 

 

 

 

 

外部顧客への売上収益

417,826

131,348

7,380

26,284

582,840

582,840

セグメント間の内部売上収益又は振替高

6

5

784

796

△796

417,826

131,355

7,385

27,068

583,636

△796

582,840

セグメント利益

116,570

15,584

5,191

1,799

139,145

△14,725

124,420

(注)セグメント利益の調整額△14,725百万円には、セグメント間取引消去△149百万円、各セグメントに配賦していない全社費用△15,085百万円、その他の収益509百万円が含まれております。全社費用は、本社等の間接部門に係る費用であります。

 

(企業結合)

1.重要な企業結合

当第1四半期連結累計期間(自 2025年1月1日 至 2025年3月31日)

(Araris Biotech AGの買収について)

 当社の連結子会社である大鵬薬品工業株式会社(以下「大鵬薬品」)は、2025年3月17日にスイスに拠点を置き、次世代の抗体薬物複合体(Antibody-drug conjugate、以下「ADC」)を開発するバイオテクノロジー企業Araris Biotech AG (以下「アラリス社」)と、現金及び将来のマイルストーンの支払いを対価とする株式取得を実施することにより、アラリス社を完全子会社化(以下「本買収」)することについて合意し、2025年3月31日に本買収は完了しました。

 

(1) 企業結合の概要

① 被取得企業の名称及びその事業の内容

被取得企業の名称

Araris Biotech AG

事業の内容

医薬品の研究開発

② 企業結合を行った主な理由

 大鵬薬品は、「がん」及び「免疫関連疾患」の2つの領域に注力する研究開発型のスペシャリティファーマです。特にがん領域においては、代謝拮抗剤や独自のシステイノミクス創薬技術基盤を用いた分子標的薬の開発といった低分子経口剤治療薬の創薬に強みをもっているほか、低分子以外の新規モダリティについても国内外の企業やアカデミアとの協業を通じて複数の研究開発プログラムを進めています。ADCは有望なモダリティのひとつとして自社での創薬活動を開始しており、アラリス社とも2023年11月より共同研究を実施していました。

 アラリス社は、既存のADCが持つ課題を克服できる優れた設計、高溶解性リンカーとシンプルな製造プロセスを特徴とするベスト・イン・クラスのADC開発に先駆的に取り組んでいます。ADCは、がん細胞に特異的に結合する抗体に繋ぎ手(リンカー)を用いて細胞障害性薬物(ペイロード)を結合させ、がん部位選択的に殺細胞効果を発揮するよう設計されています。同社のアプローチの基盤となるのが、独自のADCリンカープラットフォームAraLinQ™です。このプラットフォームは、非常に均一で安定、かつ強い効力を持つADC候補を生み出し、基礎試験において既存のADCと比較して抗腫瘍効果の増強や広い安全域を確認しています。さらに、同社は血液及び固形がんを対象に、独自のAraLinQ™技術を用いて創製した3つの製品の開発を進めています。これらの製品は現在前臨床段階にあり、2025年から2026年の間に臨床試験へと進む予定です。

 大鵬薬品は今後、システイノミクス創薬技術基盤に加え、アラリス社の革新的なADC創薬技術獲得を通して同社とともにバイオロジクス研究開発体制を構築し、低分子とADCの両方に強みを持ち、がん領域での継続的な開発品ポートフォリオの拡充を進めます。

③ 支配獲得日

 2025年3月31日

④ 被取得企業の支配獲得の経緯及び取得する議決権付資本持分割合

 当社の連結子会社である大鵬薬品が、現金及び将来のマイルストーンの支払いを対価としてアラリス社の議決権付株式を100%取得しています。

 

(2) 支配獲得日現在における支払対価、取得資産及び引受負債の公正価値

(単位:百万円)

 

金額

支払対価の公正価値

75,676

現金

62,228

条件付対価

13,448

取得資産及び引受負債の公正価値

 

流動資産

5,895

非流動資産

40

流動負債

△3,244

非流動負債

取得資産及び引受負債の公正価値

2,691

のれん

72,985

 

(注)・取得に直接要した費用は1,193百万円であり、要約四半期連結損益計算書の「販売費及び一般管理費」に含まれております。

・取得した売上債権及びその他の債権は236百万円であり、回収が見込まれない契約上のキャッシュ・フローはありません。

・取得資産及び引受負債並びにのれんについては、当第1四半期連結会計期間末において取得対価の配分が完了していないため、現時点で入手可能な情報に基づいて暫定的に算定しております。

・のれんの主な内容は、取得から生じることが期待される既存事業とのシナジー効果と超過収益力であります。のれんについて、税務上損金算入を見込んでいる金額はありません。

 

(3) 当社グループの業績に与える影響

当社グループの要約四半期連結損益計算書に含まれる、支配獲得日以降にアラリス社から生じた売上収益及び損益に重要性はありません。また、当該企業結合日が2025年1月1日であると仮定した売上収益及び損益(いわゆる「プロ・フォーマ」情報)は、当該影響の重要性が乏しいため、開示を省略しております。

 

2.条件付対価

 条件付対価は、ニューロバンス Inc.、ジュナナ社及びアラリス社の企業結合により生じたものです。

 ニューロバンス Inc.の企業結合による条件付対価は、2017年3月にニューロバンス Inc.を買収した際に取得したADHD治療薬として開発中の化合物センタナファジンの開発進捗に応じたマイルストーン及び発売後の売上収益に応じた販売マイルストーンであり、最大でそれぞれ50百万米ドル、750百万米ドルを支払う可能性があります。

 ジュナナ社の企業結合による条件付対価は、2024年9月にジュナナ社を買収した際に取得したrepinatrabitをはじめとする開発品の進捗に応じた開発マイルストーン及び薬事マイルストーンであり、最大でそれぞれ75百万米ドル、250百万米ドルを支払う可能性があります。

 アラリス社の企業結合による条件付対価は、2025年3月にアラリス社を買収した際に取得したADC開発の複数のパイプラインの進捗等に応じた開発・薬事マイルストーン及び発売後の売上収益に応じた販売マイルストーンであり、最大で740百万米ドルを支払う可能性があります。

 条件付対価の公正価値は、契約相手に支払う可能性がある金額について、その発生確率を加味した現在価値で算定しております。

 条件付対価の公正価値ヒエラルキーのレベルは、レベル3です。

条件付対価に係る公正価値変動額のうち、時間的価値の変動に基づく部分を「金融費用」に計上するとともに、時間的価値以外の変動に基づく部分を「その他の収益」又は「その他の費用」に計上しております。

 条件付対価の公正価値の増減は、以下のとおりです。

 

前第1四半期連結累計期間(自 2024年1月1日 至 2024年3月31日)

(単位:百万円)

 

 

金額

期首残高

16,210

公正価値の変動

579

為替換算調整

1,105

期末残高

17,895

 

当第1四半期連結累計期間(自 2025年1月1日 至 2025年3月31日)

(単位:百万円)

 

 

金額

期首残高

52,544

企業結合

13,448

公正価値の変動

1,189

為替換算調整

△2,893

期末残高

64,288

 

(後発事象)

自己株式の消却について

当社は、2025年4月30日開催の取締役会において、会社法第178条の規定に基づき、自己株式の消却に係る事項について、以下のとおり決議しました。

 

1.自己株式の消却を行う理由

資本効率の向上及び株主還元のため

 

2.消却に係る事項の内容

(1) 消却する株式の種類:

当社普通株式

(2) 消却する株式の数:

9,035,800株

(消却前発行済株式総数に対する割合 1.64%)

(3) 消却後の発行済株式総数:

542,988,917株

(4) 消却予定日:

2025年5月23日

 

なお、上記の消却する自己株式は、2025年3月18日開催の取締役会決議に基づいて取得を完了した、以下の自己株式であります。

(1) 取得対象株式の種類:

当社普通株式

(2) 取得した株式の総数:

9,035,800株

(3) 株式の取得価額の総額:

69,999百万円

(4) 取得期間:

2025年3月19日から2025年4月14日まで

(5) 取得方法:

東京証券取引所における市場買付
(自己株式立会外買付取引(ToSTNeT-3)による買付を含む)