1.経営成績等の概況 ………………………………………………………………………2
(1)当期の経営成績の概況 ……………………………………………………………2
(2)当期の財政状態の概況 ……………………………………………………………3
(3)当期のキャッシュ・フローの概況 ………………………………………………3
(4)今後の見通し ………………………………………………………………………4
(5)利益配分に関する基本方針及び当期・次期の配当 ……………………………4
2.会計基準の選択に関する基本的な考え方 ……………………………………………5
3.連結財務諸表及び主な注記 ……………………………………………………………6
(1)連結貸借対照表 ……………………………………………………………………6
(2)連結損益計算書及び連結包括利益計算書 ………………………………………8
(3)連結株主資本等変動計算書 ………………………………………………………10
(4)連結キャッシュ・フロー計算書 …………………………………………………12
(5)連結財務諸表に関する注記事項 …………………………………………………13
(会計方針の変更) ……………………………………………………………………13
(セグメント情報等) …………………………………………………………………13
(継続企業の前提に関する注記) ……………………………………………………14
(連結損益計算書関係) ………………………………………………………………14
(1株当たり情報) ……………………………………………………………………15
(重要な後発事象) ……………………………………………………………………15
当期の国内経済につきましては、高水準の企業収益を背景に設備投資は底堅く推移し、雇用・所得環境の改善により個人消費に持ち直しの動きがみられた一方、鉱工業生産の停滞や物価高影響からくる消費マインドの悪化もあり、緩やかな回復傾向にあるものの、力強さを欠いた状況となりました。
当社の主要需要先である建設業界の需要は、資機材価格の上昇や人手不足の影響が継続し、前年より更に落ち込み低迷いたしました。コスト面におきましても、電力会社の契約見直しによる電力料の高騰に加えて2024年の物流問題に端を発した物流費の本格的な上昇があり、主原料である鉄スクラップ価格は一定程度低下したものの、厳しいコスト環境が継続いたしました。
当社が事業を営むインドネシアの経済につきましては、堅調な個人消費や輸出を背景にGDP成長率は5%台を維持するなど緩やかに回復いたしました。
このような環境の下、お客様の理解を得ながら販売価格の維持を図り、適正なマージン価格の確保を最優先課題として取り組むとともに、自助努力による徹底的なコスト改善を進めてまいりました。現場活動を中心とした地道な歩留・原単位の改善を継続するとともに、堺工場の省エネ・省CO2型電気炉(2025年完工)の本工事の開始や西日本熊本工場の新製品倉庫の完工など、各拠点において計画に沿った設備投資を実行してまいりました。
これら施策と並行し、サステナビリティ課題への取り組みを推進しております。人的資本強化として、従業員の給与水準の引き上げや11月には健康経営宣言を策定するなど、従業員エンゲージメント向上策を推進いたしました。環境面においては、カーボンニュートラル推進委員会を設置し、CDPの気候変動スコアの取得(B-)やSCOPE3でのGHG排出量の算定に取り組むなど、2050年度カーボンニュートラルに向けた取り組みを強化しております。また、共生の森づくり活動への参画や当社に続いてグループ会社においてもマレーシアSIRIMエコラベルの取得等、環境対応も実行しております。
インドネシア事業につきましては、鉄塔向け形鋼の需要捕捉や高付加価値棒鋼の拡大などにより出荷量は増加し、コスト改善も進展したことにより、収益面では前年に比べ改善したものの、引き続き厳しい収益・財政状況が継続しております。
なお、本年1月には、資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応として「大阪製鐵グループ中期経営計画」を策定・公表いたしました。収益改善対策と資本効率化対策を計画し、資本効率化対策・株主還元策の一環として本年4月に自己株式9,000,000株を22,050百万円にて取得しております。
以上の取組みの結果、当連結会計年度の当社グループにおける鋼材売上数量は104万7千トン(前期実績105万1千トン)、売上高は1,164億2千4百万円(前期実績1,171億2千7百万円)、経常利益は49億1千1百万円(前期実績63億4百万円)となり、固定資産売却益4億3千3百万円を特別利益に計上した結果、親会社株主に帰属する当期純利益は32億2千7百万円(前期実績31億2千1百万円)となりました。
また、当社子会社であるKRAKATAU OSAKA STEEL社の占める鋼材売上数量は28万1千トン(前年同期22万3千トン)、売上高は253億9千4百万円(前年同期197億5千2百万円)、経常損失は12億1千7百万円(前年同期経常損失22億4千9百万円)、当期純損失は13億2百万円(前年同期純損失23億1千2百万円)となり、前年同期に比べ改善したものの、厳しい収益・財政状況が継続いたしました。
① 資産
流動資産は、前連結会計年度に比べ5.4%減少し、1,088億9千万円となりました。これは、主として、現金及び預金が42億3千万円増加し、売掛金が41億5千7百万円、未収入金が29億8千1百万円、預け金が32億2百万円減少したことによるものです。
固定資産は、前連結会計年度に比べ5.5%増加し、945億9千4百万円となりました。これは、主として、機械装置が9億5千6百万円、建設仮勘定が29億3千7百万円増加したことによるものです。
この結果、総資産は、前連結会計年度に比べ0.6%減少し、2,034億8千5百万円となりました。
② 負債
流動負債は、前連結会計年度に比べ10.9%減少し、403億7千9百万円となりました。これは、主として、短期借入金が16億4百万円増加し、買掛金が74億4千5百万円、減少したことによるものです。
固定負債は、前連結会計年度に比べ2.3%減少し、48億9千4百万円となりました。
この結果、負債合計は、前連結会計年度に比べ10.1%減少し、452億7千3百万円となりました。
③ 純資産
純資産合計は、前連結会計年度に比べ2.5%増加し、1,582億1千1百万円となりました。
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ10億2千8百万円増加し、441億4千万円となりました。
① 営業活動によるキャッシュ・フロー
営業活動の結果、得られた資金は76億1千3百万円(前連結会計年度10億6千7百万円の支出)となりました。収入の主な内訳は、税金等調整前当期純利益53億4千5百万円、減価償却費47億8千6百万円、売上債権の減少額49億8千7百万円、未収入金の減少額29億8千5百万円、支出の主な内訳は、仕入債務の減少額85億3千2百万円、未払金の減少額9億7千8百万円であります。
② 投資活動によるキャッシュ・フロー
投資活動の結果、使用した資金は58億7千5百万円(前連結会計年度29億2千3百万円の支出)となりました。主な内訳は、固定資産の取得による支出74億5千9百万円であります。
③ 財務活動によるキャッシュ・フロー
財務活動の結果、使用した資金は14億7千2百万円(前連結会計年度使用した資金は166億3千3百万円の支出)となりました。支出の主な内訳は、配当金の支払いによる支出11億4千8百万円、短期借入金の返済による支出3億2百万円であります。
今後の国内経済の見通しは、個人消費や設備投資は回復の動きが続くものと期待され、インドネシア経済においても堅調な個人消費に支えられて底堅く推移するものと見込まれますが、一方で米国の通商政策を受けた世界経済の下振れリスクがあり、先行き不透明な状況が継続することが想定されます。
当社の経営環境は、建設向け需要は大幅な回復は望めず、コスト面においても、更なる電力料金等の値上げも見込まれ、経営環境は一段と厳しさを増しております。
このような環境の下、引き続きお客様の理解を得ながらコスト上昇も踏まえた適正マージンの確保に取り組みつつ、「大阪製鐵グループ中期経営計画」の諸施策の推進に鋭意努力してまいります。最終年度となる2027年度において、売上高1,250億円、経常利益95億円、ROE5%程度の達成に向け、商品競争力・納期対応力の発揮、国内4拠点の有機的な連携、省エネ・省CO2型電気炉稼働による製鋼~圧延~出荷一貫の体質強化の収益改善策を実行し、加えて資本効率化対策も継続して検討してまいります。特に2025年度は堺省エネ・省CO2型電気炉工事の完遂や性能発揮に向け、全社を挙げて取り組んでまいります。
また、インドネシア事業におきましては、同国の政策転換によりインフラ開発予算が削減された影響で需要動向が不透明となっており、厳しい経営環境が継続すると想定されます。このような環境の中、製販連携強化によるプロジェクト向け拡販や大阪製鐵と一体となった事業運営強化により、事業損益及び財政状態の回復に努めます。
サステナビリティ課題についても、安全・環境・防災・品質活動を最優先課題としつつ、カーボンニュートラルやDXの推進、人的資本強化に向けた具体的な施策を検討・実行してまいります。
以上の活動に取組み、企業としての収益性と成長性を高め、株主の皆様、需要家の皆様のご期待にお応えしていく所存でございます。
なお、2026年3月期通期の連結業績予想につきましては、売上高 1,200億円、経常利益 25億円を見込んでおります。
株主の皆様には、引き続き一層のご支援を賜りますようよろしくお願い申し上げます。
配当につきましては、業績に応じて適切に株主の皆様へ利益を還元していくべきものと考えております。
当社の属する普通鋼電炉業界は、主原料のスクラップ価格及び主要製品の市況変動が大きく、これにより業績が大きく影響されます。当社は、こうした業界にあって経営基盤の長期安定に向けたゆるぎない財務体質の構築を進めるとともに、企業としての資産効率の改善にも努め、企業価値の安定的向上を目指します。
この方針のもと、当事業年度の配当金は、期末配当金を1株当たり19円とし、中間配当金15円と合わせて年間34円とさせていただく予定です。
なお、通期業績は前回公表見通しに対して減益ではございますが、為替差損等の評価性損益が一過的に変動したことが要因であることから、今回の配当見通しは前回公表通りとさせていただいております。
次期の配当につきましても、業績に応じて適切に株主の皆様へ利益を還元していくことを基本とし、中長期的な成長・戦略投資などに必要な資金を留保しつつ、事業環境や業績動向、財政状況を勘案しながら、適切な水準の株主還元を実施していく方針です。
具体的な指標としては、連結配当性向30%程度を目安としております。
また、本年1月に公表した中期経営計画の検討過程において、2025年度から2027年度までに必要な戦略投資や基盤強化投資、老朽更新投資による必要資金を算出するとともに、収益改善策により見込まれるキャッシュフローや運転資金を検証した結果、連結配当性向30%を目途とした配当に加え、同3年間で300億円を上限とする株主還元が可能と判断し、実施することといたしました。
なお、その一環として、2025年1月31日開催の取締役会決議及び2025年2月14日付け取締役会決議により、当社普通株式につき公開買付けを行うことを決定し、実施した結果、2025年4月10日付けにて当社普通株式9,000,000株を22,050百万円にて取得いたしました。この株主還元策実行による資本効率化により、1株当たり当期純利益の上昇、ひいては当社配当方針に基づく1株当たり配当の増額に寄与することとなります。
なお、次期の配当予想につきましては、需要環境や金融情勢等の先行きが不透明な状況にあることから、今後の業績動向等を見極めつつ検討することとし、未定としております。開示が可能となった時点で速やかに開示いたします。
2.会計基準の選択に関する基本的な考え方
当社グループは、海外からの資金調達の必要性が乏しいため、会計基準につきましては日本基準を適用しております。
なお、国際会計基準の適用につきましては、国内外の諸情勢を考慮の上、適切に対応していく方針であります。
前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
(「法人税、住民税及び事業税等に関する会計基準」等の適用)
「法人税、住民税及び事業税等に関する会計基準」(企業会計基準第27号 2022年10月28日。以下「2022年改正会計基準」という。)等を当連結会計年度の期首から適用しております。
法人税等の計上区分(その他の包括利益に対する課税)に関する改正については、2022年改正会計基準第20-3項ただし書きに定める経過的な取扱い及び「税効果会計に係る会計基準の適用指針」(企業会計基準適用指針第28号2022年10月28日。以下「2022年改正適用指針」という。)第65-2項(2)ただし書きに定める経過的な取扱いに従っております。なお、当該会計方針の変更による当連結会計年度の連結財務諸表への影響はありません。
また、連結会社間における子会社株式等の売却に伴い生じた売却損益を税務上繰り延べる場合の連結財務諸表における取扱いの見直しに関連する改正については、2022年改正適用指針を当連結会計年度の期首から適用しております。当該会計方針の変更は、遡及適用され、前連結会計年度については遡及適用後の連結財務諸表となっております。なお、当該会計方針の変更による前連結会計年度の連結財務諸表への影響はありません。
当社グループは普通鋼の生産及び製品等の販売並びにこれらの運送を包括的に営んでおり、当社グループで経営資源配分の決定及び業績評価を行っていることから、事業セグメントは単一であり、該当事項はありません。
【顧客との契約から生じる収益を分解した情報】
前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
(単位:百万円)
(注) 売上高は顧客の所在地を基礎とし、国又は地域に分類しております。
当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
(単位:百万円)
(注) 売上高は顧客の所在地を基礎とし、国又は地域に分類しております。
該当事項はありません。
※ 固定資産売却益
当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
遊休資産(土地・建物等)の売却に伴うものであります。
(注) 1.潜在株式調整後1株当たり当期純利益金額については、潜在株式が存在しないため記載しておりません。
2.1株当たり当期純利益金額の算定上の基礎は以下のとおりであります。
3.1株当たり純資産額の算定上の基礎は、以下のとおりであります。
(自己株式の取得)
当社は、2025年1月31日開催の取締役会決議及び2025年2月14日付け取締役会決議において、会社法(平成17年法律第86号。その後の改正を含みます。以下「会社法」といいます。)第165条第3項の規定により読み替えて適用される同法第156条第1項の規定及び当社定款の規定に基づき、自己株式の取得及びその具体的な取得方法として自己株式の公開買付け(以下「本公開買付け」といいます。)を行うことを決定し、以下の通り自己株式を取得いたしました。
詳細については、2025年3月18日公表の「自己株式の公開買付けの結果及び取得終了に関するお知らせ」をご参照ください。
(1)自己株式の取得に関する取締役会決議内容
①取得対象株式の種類
普通株式
②取得する株式の総数
9,000,100株(上限)(発行済株式総数(自己株式を除く)に対する割合23.12%)
③株式の取得価額の総額
22,050百万円(上限)
④買付け等の期間
2025年2月17日から2025年3月17日まで
⑤取得方法
自己株式の公開買付け
(2)取得日
2025年4月10日
(3)自己株式の取得結果
本公開買付けを実施した結果、当社普通株式9,000,000株(取得価額22,050百万円)
を取得いたしました。
(自己株式の消却の中止)
当社は、2025年1月31日開催の取締役会において、会社法第 178 条の規定に基づき、自己株式の公開買付けにより当社が取得する普通株式を含めて自己株式 12,360,699 株(以下「本自己株式」といいます。)を、2025年4月15日を効力発生日として消却することを決議しておりましたが、2025年3月31日時点の当社の株主名簿等を踏まえて検討した結果、本自己株式の消却の実施時期を再考することが適当と判断し、2025年4月8日付けの取締役会決議により、本自己株式の消却を中止する旨を決定いたしました。
詳細については、2025年4月8日公表の「自己株式の消却の中止に関するお知らせ」をご参照ください。