1.経営成績等の概況 ……………………………………………………………………………………P.2
(1)当期の経営成績の概況 …………………………………………………………………………P.2
(2)当期の財政状態の概況 …………………………………………………………………………P.4
(3)当期のキャッシュ・フローの概況 ……………………………………………………………P.4
(4)今後の見通し ……………………………………………………………………………………P.4
2.会計基準の選択に関する基本的な考え方 …………………………………………………………P.5
3.連結財務諸表及び主な注記 …………………………………………………………………………P.6
(1)連結貸借対照表 …………………………………………………………………………………P.6
(2)連結損益計算書及び連結包括利益計算書 ……………………………………………………P.8
(3)連結株主資本等変動計算書 ……………………………………………………………………P.10
(4)連結キャッシュ・フロー計算書 ………………………………………………………………P.12
(5)連結財務諸表に関する注記事項 ………………………………………………………………P.14
(継続企業の前提に関する注記) …………………………………………………………………P.14
(会計上の見積りの変更) …………………………………………………………………………P.14
(セグメント情報等の注記) ………………………………………………………………………P.14
(1株当たり情報) …………………………………………………………………………………P.17
(重要な後発事象) …………………………………………………………………………………P.17
当連結会計年度におけるわが国経済は、所得・雇用環境の改善が続き、企業収益が緩やかに改善する中、内需の柱である個人消費は物価上昇の影響を受けて一部に足踏みが残るものの、設備投資と共に持ち直しの動きがみられています。その一方で、ウクライナ情勢の長期化やアメリカの新政権移行などの世界情勢の動きに加え、円安によるエネルギー資源や原材料価格の高騰などにより、依然として景気の先行きは不透明な状況です。外食業界においては、経済活動の正常化による人流増加に加え、インバウンドの増加も追い風となり、回復基調が継続しています。しかし、米をはじめとする原材料価格高騰に加えて、最低賃金上昇やベースアップによる人件費増加など、厳しい経営環境に直面しています。
既存事業の業態進化の取組みとして、吉野家は既存店舗の積極的なクッキング&コンフォートへの改装を継続して行っており、はなまるは「つくりたて」を実現させるべくテーブルオーダーの検証を開始しています。また、「吉野家」「はなまる」におけるクレジットカード端末の導入など、店舗運営のシステム化を積極的に進めています。海外においては、アメリカ、中国ともに現地経済の影響を受けていますが、価格戦略、メニュー構成の見直しなどに継続して取り組んでいます。これらの施策の効果により全社既存店売上高は、前年同期比5.7%増となりました。内訳は吉野家7.4%増、はなまる8.1%増、海外4.6%減(現地通貨ベース)です。
成長事業の強化の取組みとして、今後の事業ポートフォリオ戦略においてラーメン事業を次なる柱と位置付けています。ラーメン店向けの麺、スープ、タレなどの商材の開発、製造、販売を行っている宝産業株式会社に加えて、風味と食感を追求するため北海道産小麦を使用したこだわりの「自家製麺」と高純度の鶏スープを使った「鶏白湯スープ」が幅広い顧客層から支持を得ているキラメキノ未来株式会社の株式を取得し子会社化しました。今後はラーメン事業においてシナジーを活かして、規模拡大に邁進していきます。
サステナビリティの取組みとして、10月に当社東京工場が「食材加工時に廃棄される規格外の玉ねぎ端材のアップサイクル、ならびに持続可能なスキーム構築」について、環境省および消費者庁が実施している「令和6年度食品ロス削減推進表彰」で「環境事務次官賞」を受賞しました。また、誰もが一生涯、食の楽しみを失うことがない社会の実現を目指して、咀嚼・嚥下機能が低下した方を対象とした「吉野家のやさしいごはん」を展開しており、これを取り入れたデイサービス施設などで開催する介護レクリエーション「吉野家牛丼レクリエーション」が、第54回食品産業技術功労賞マーケティング部門を受賞しました。さらに、生活習慣病を気にかける消費者の食の選択肢を広げることを目指し、「新規高機能牛丼」の産学連携共同研究を太陽化学株式会社、京都府立医科大学と行っています。12月には、吉野家が提供するスマートミール®認証取得商品「牛丼ON野菜」が、厚生労働省およびスポーツ庁が主催する「第13回健康寿命をのばそう!アワード」において生活習慣病予防分野「厚生労働省 健康・生活衛生局長優良賞」を受賞しました。2月には、吉野家公式通販ショップにおいて、防災意識の高まりに合わせて缶詰やレトルトなどの防災食をセール価格で販売しました。
店舗出店については、国内75店、海外97店を出店した結果、当社グループの店舗数は2,821店舗となりました。以上の結果により、売上高は2,049億83百万円(前年同期比9.3%増)、営業利益は73億6百万円(前年同期比8.4%減)、経常利益は79億95百万円(前年同期比7.1%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は38億3百万円(前年同期比32.1%減)となりました。
当連結会計年度におけるセグメント別の概況については、次のとおりです。
[吉野家]
店舗数は、52店舗の出店、22店舗の閉店により1,259店舗となりました。当連結会計年度の主な商品施策として「親子丼」「牛皿麦とろ御膳、牛麦とろ丼」「牛たん・牛皿御膳」「オーストリッチ丼」「牛すき鍋膳、牛カレー鍋膳」「牛魯珈カレー、肉だく牛魯珈カレー」等を販売し、主な販売施策として「吉野家×星のカービィ」コラボキャンペーンに加え、「お子様割」「秋の牛丼祭(100円引き)」「牛すき祭」「から揚げ祭(10%引)」「あすトククーポン」「牛すき鍋膳テイクアウトキャンペーン」「超特盛祭(100円引)」等のキャンペーンを行いました。特に13年振りに実施した「秋の牛丼祭」は、幅広い層のお客様に好評でお客様の店舗体験の向上につながりました。また、原材料価格高騰および人件費増加の影響により7月に価格改定を行いました。
以上の結果により、当連結会計年度におけるセグメント売上高は1,378億4百万円(前年同期比9.0%増)となり、セグメント利益は人材の確保と定着を目的とした先行的な賃上げや店舗の時給改定など人件費を中心としたコスト上昇の影響により77億90百万円(前年同期比3.0%減)となりました。転換を進めている新サービスモデルの店舗数は当連結会計年度において412店舗から540店舗と128店舗増加し、テイクアウト・デリバリー専門店は同37店舗から44店舗と7店舗増加しました。
店舗数は、12店舗の出店、15店舗の閉店により415店舗となりました。当連結会計年度の商品施策として「柴漬鬼おろしぶっかけ、柚子鬼おろしぶっかけ」「白ごま担々、サラダ担々、海老担々」「生姜鶏ねぎ塩うどん、ゆず生姜鶏ねぎ塩うどん」「ホタテ味噌バター、豚肉味噌バター」等を販売し、販売施策として毎年ご好評をいただいている春・秋の「天ぷら定期券」と初実施となった夏・冬の「あすトククーポン」などのキャンペーンを行いました。また、原材料価格高騰および人件費増加の影響により1月に価格改定を行い、付加価値を感じていただくため、ご要望の多かった青ネギのフリートッピングを同時に開始しました。
2025年1月1日に本社を高松市に移転し、同月に「おいでまい!さぬきプロジェクト」を始動しました。香川県での地産地消の促進をはじめ、県産品を使った商品開発や販売により、香川県の魅力を全国に発信する取組みに着手しています。
以上の結果により、当連結会計年度におけるセグメント売上高は308億52百万円(前年同期比5.5%増)となりました。セグメント利益は、人件費を中心としたコスト上昇はあるものの増収効果により20億5百万円(前年同期比16.3%増)となりました。
店舗数は、97店舗の出店、93店舗の閉店により998店舗となりました。エリア別概況は次のとおりです。アメリカは既存店売上高前年同期比3.8%減、中国は同6.8%減、その他アセアン地区は同3.0%減、海外合計は同4.6%減(現地通貨ベース)となりました。米国(カリフォルニア州)の人件費上昇や中国における経済不況により外食産業で大きく影響を受けています。このような状況に対して米国、中国では価格戦略やメニュー構成の見直しに加え、販売施策を強化し打開を図っています。
以上の結果、当連結会計年度におけるセグメント売上高は為替などの影響により278億75百万円(前年同期比2.9%増)となりました。セグメント利益は、人件費を中心としたコスト上昇などの影響により12億14百万円(前年同期比47.0%減)となりました。なお、海外は暦年決算のため1月から12月の実績を取り込んでいます。
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ61億76百万円増加し1,191億13百万円となりました。主な内訳は、建物及び構築物(純額)の増加55億55百万円、土地の増加17億70百万円、原材料及び貯蔵品の減少6億38百万円、投資不動産(純額)の減少5億20百万円です。
負債総額は前連結会計年度末に比べ22億12百万円増加し542億99百万円となりました。主な内訳は、支払手形及び買掛金の増加16億99百万円、短期借入金の増加23億94百万円、資産除去債務(長期)の増加4億5百万円、長期借入金の減少25億20百万円です。
純資産は前連結会計年度末に比べ39億63百万円増加し648億13百万円となり、自己資本比率は0.5%増加し53.9%となりました。
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、換算差額を加え、前連結会計年度末より67億50百万円減少して195億24百万円となりました。
営業活動によるキャッシュ・フローは、133億4百万円の収入(前年同期は200億71百万円の収入)となりました。主な内訳は、税金等調整前当期純利益63億64百万円、減価償却費68億30百万円等です。
投資活動によるキャッシュ・フローは、143億98百万円の支出(前年同期は83億7百万円の支出)となりました。主な内訳は、有形固定資産の取得による支出133億45百万円等です。
財務活動によるキャッシュ・フローは、59億73百万円の支出(前年同期は89億57百万円の支出)となりました。主な内訳は、長期借入による収入30億円、長期借入金の返済による支出77億16百万円、配当金の支払額12億89百万円等です。
2025年2月期(当期)においては、店内飲食を中心に既存店売上高が増加しました。様々なコスト上昇の影響を受け、売上高の伸長に伴う粗利益高の増加やコスト低減の取組みを行ってきましたが、本業の儲けを示す営業利益は73億6百万円と、前期を6億67百万円下回りました。コスト上昇の主な要因は、原材料価格の高騰です。牛丼の主要食材である牛肉のほか、米、鶏肉、輸入野菜などの様々な原材料価格が上昇しました。
当社グループは、コロナ禍を機会に収益の構造変化を実現していますが、継続して経費コントロールの強化に取り組むとともに、財務の健全性の回復に向けた借入金の返済や効率的な資金管理を行いました。一方、これらの自社努力だけではコスト上昇分の全てを吸収することはできず、グループの各事業において商品の価格改定を行うなど、状況に柔軟かつ適切に対応しました。
2026年2月期においては、成長性および収益性の向上に向けて「成長投資の継続」と「客数獲得」を優先事項として取り組みます。特にグループの基幹事業である吉野家において、新サービスモデル店舗の改装を継続するとともに、これまで積み重ねてきた改装投資の効果を確実に収益につなげていきます。また、量的成長を図るため、テイクアウト・デリバリー専門店の出店も継続していきます。
「客数獲得」は、魅力的な商品・販売施策の展開と従業員の接客サービスの向上による店舗体験価値を高めることで、既存顧客の来店頻度向上と新規顧客の獲得を図ります。一方、原材料価格や人件費などのコスト上昇影響は、同期も継続すると見込んでおり、引き続き適正な経費コントロールに取り組みます。
ラーメン事業においても、吉野家、はなまる、海外に次ぐ柱と位置付けて取り組んでおり、多様なニーズに対応する新ブランドの育成と国内、海外での収益力の強化を行っていきます。既存事業に加えてM&Aによる事業拡大をこれからも進めていくとともに、マーチャンダイジングとサプライチェーンの融合効果で商品価値強化とコスト最適化を図り、事業の次の柱へ成長させていきます。
以上のことから、翌連結会計年度の連結業績見通しは、売上高2,250億円、営業利益74億円、当期純利益42億円を予想しています。また、実際の業績等は様々な要因により大きく異なる可能性があります。
2.会計基準の選択に関する基本的な考え方
当社グループは、連結財務諸表の期間比較可能性および企業間の比較可能性を考慮し、当面は、日本基準で連結財務諸表を作成する方針です。
なお、今後につきましては、外国人株主比率の推移および国内の同業他社の国際会計基準の適用動向を踏まえ、国際会計基準の適用について検討を進めていく方針です。
前連結会計年度(自 2023年3月1日 至 2024年2月29日)
当連結会計年度(自 2024年3月1日 至 2025年2月28日)
該当事項はありません。
当連結会計年度において、店舗等の不動産賃貸借契約に伴う原状回復義務として計上している資産除去債務について、直近の原状回復費用実績等の新たな情報の入手に伴い、見積額の変更を行っています。なお、この変更による当連結会計年度の損益に与える影響は軽微です。
1 報告セグメントの概要
当社の報告セグメントは当社の構成単位のうち分離された財務情報が入手可能であり、取締役会が経営資源の配分の決定および業績を評価するために、定期的に検討を行う対象となっているものです。
当社は、持株会社として、グループ戦略の立案・決定、グループ経営のモニタリング機能を果たすとともに、グループ会社に対して、各種共通サービスの提供を行っており、事業活動は、当社傘下の子会社および関連会社が展開しています。
したがって当社グループは、事業会社を基礎とした製品・サービス別のセグメントから構成されており、「吉野家」、「はなまる」、「海外」の3つを報告セグメントとしています。
「吉野家」は、日本国内における牛丼等のファストフード店経営およびフランチャイズ店舗への経営指導等を行っています。「はなまる」は、日本国内におけるセルフ式讃岐うどん等のファストフード店経営およびフランチャイズ店舗への経営指導等を行っています。「海外」は、米国・中国・アセアン地区等において、牛丼等のファストフード店経営およびフランチャイズ店舗への経営指導等を行っています。
2 報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産、その他の項目の金額の算定方法
報告されている事業セグメントの会計処理の方法は、連結財務諸表作成において採用している会計処理の方法と概ね同一です。報告セグメントの利益は、営業利益に基づく数値です。
セグメント間の内部売上高及び振替高は市場実勢価格に基づいて算定した合理的な内部振替価格によっています。
当連結会計年度において、店舗等の不動産賃貸借契約に伴う原状回復義務として計上している資産除去債務について、直近の原状回復費用実績等の新たな情報の入手に伴い、見積額の変更を行っています。なお、これによるセグメント利益に与える影響は軽微です。
3 報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産、その他の項目の金額に関する情報
前連結会計年度(自 2023年3月1日 至 2024年2月29日)
(注) 1 「その他」の区分は報告セグメントに含まれない事業セグメントであり、連結子会社12社を含んでいます。
当連結会計年度(自 2024年3月1日 至 2025年2月28日)
(注) 1 「その他」の区分は報告セグメントに含まれない事業セグメントであり、連結子会社14社を含んでいます。
2 調整額は、以下のとおりです。
(注)全社費用は、主に報告セグメントに帰属しない費用です。
(注)全社資産は、主に当社及び一部の連結子会社の本社等の共用資産です。
その他の項目
減価償却費
減価償却費の調整額の内容は、当社及び一部の連結子会社の本社等の共用資産としての有形固定資産、無形固定資産に係るものです。
3 セグメント利益は、連結損益計算書の営業利益と調整を行っています。
(報告セグメントごとの固定資産の減損損失に関する情報)
前連結会計年度(自 2023年3月1日 至 2024年2月29日)
(注) 「その他」の金額は、連結子会社が運営する飲食店に係るものです。
当連結会計年度(自 2024年3月1日 至 2025年2月28日)
(注) 「その他」の金額は、連結子会社が運営する飲食店に係るものです。
(注) 1 潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、潜在株式が存在しないため記載していません。
2 1株当たり当期純利益の算定上の基礎は、以下のとおりです。
該当事項はありません。