1.経営成績・財政状態に関する分析 …………………………………………………………………2
(1)経営成績に関する分析 …………………………………………………………………………2
(2)財政状態に関する分析 …………………………………………………………………………4
(3)利益配分に関する基本方針及び当期・次期の配当 …………………………………………6
2.経営方針 ………………………………………………………………………………………………6
(1)会社の経営の基本方針 …………………………………………………………………………6
(2)中期経営計画及び目標とする経営指標 ………………………………………………………8
3.会計基準の選択に関する基本的な考え方 …………………………………………………………9
4.連結財務諸表及び主な注記 …………………………………………………………………………10
(1)連結貸借対照表 …………………………………………………………………………………10
(2)連結損益計算書及び連結包括利益計算書 ……………………………………………………12
(連結損益計算書) …………………………………………………………………………………12
(連結包括利益計算書) ……………………………………………………………………………13
(3)連結株主資本等変動計算書 ……………………………………………………………………14
(4)連結キャッシュ・フロー計算書 ………………………………………………………………16
(5)連結財務諸表に関する注記事項 ………………………………………………………………17
(継続企業の前提に関する注記) …………………………………………………………………17
(企業結合等関係) …………………………………………………………………………………17
(セグメント情報等) ………………………………………………………………………………17
(1株当たり情報) …………………………………………………………………………………18
(重要な後発事象) …………………………………………………………………………………18
5.その他 …………………………………………………………………………………………………19
役員の異動 ………………………………………………………………………………………………19
2023年7月4日に行われたSARL ROBIN MARINEとの企業結合について前連結会計年度に暫定的な会計処理を行っておりましたが、当連結会計年度に確定したため、前連結会計年度との比較・分析にあたっては、暫定的な会計処理の確定による見直し後の金額を用いております。
1)全般の概況
当連結会計年度における世界経済は、各国の金融政策を背景とした物価情勢や、ウクライナ紛争の長期化、中東情勢の緊迫化による地政学的リスクの高まり等、先行きが不透明な状況が続いたものの、緩やかな回復基調となりました。米国は、政策金利の引き下げがあったものの依然として高い水準で推移し、インフレ率も高止まっています。一方で、底堅い雇用や所得環境を背景とした個人消費の増加により景気は堅調に推移しました。欧州は、堅調な個人消費を背景に緩やかな回復基調となりましたが、長期化する製造業の不振等が影響し、足元では伸びが鈍化しました。中国は、2024年末にかけての景気刺激策や米国による対中制裁関税実施前の駆け込みとみられる輸出の増加により回復しましたが、不動産投資や個人消費の低迷等により低調に推移しました。わが国においては、堅調な個人消費やインバウンド需要等を背景に緩やかに回復しました。
このような経済環境の中、当社グループは、2030年までに目指す姿を経営ビジョン「FURUNO GLOBAL VISION“NAVI NEXT 2030”」として定め、事業ビジョン「安全安心・快適、人と環境に優しい社会・航海の実現」及び人財・企業風土ビジョン「VALUE through GLOBALIZATION and SPEED」を目指した経営を推進しております。その中で、利益水準の向上、売上規模の拡大による成長投資の資源捻出、サステナブル経営の実行を主な基本施策とする中期経営計画フェーズ2(2024年2月期~2026年2月期)の2年目を終えました。
当社グループの関連する市場において、舶用事業のうち商船向け市場では、資材価格や人件費の上昇により船価は高位で推移しました。しかしながら、GHG(温室効果ガス)排出量削減のための代替燃料船の需要は高く、2024年1月から12月の年間の受注量は2000年代後半の造船ブーム以降の最高水準となりました。それに伴い、造船会社の手持ち工事量は高い水準を保ちました。漁業向け市場では、欧州や国内の需要が低調に推移しました。プレジャーボート向け市場では、ボート購入時のローン金利の影響や物価高を背景に北米の中小型艇を中心に需要の伸びが鈍化しました。
産業用事業では、ITS・GNSS市場における国内の自動車販売は、小型自動車の販売減少の影響等により低調に推移しました。5Gエリア拡大に伴う携帯電話向け基地局数は高水準を維持しました。ヘルスケア市場においては、IVD(体外診断用医療機器)等の機器設置需要は堅調でした。防衛装備品事業における国内の防衛関連市場は、防衛予算の増額に伴い拡大しました。
無線LAN・ハンディターミナル事業における国内の教育ICT市場では、ICT整備に関する通信インフラ機器の更新需要は低調に推移しました。
これらの結果、当連結会計年度の売上高は1,269億5千3百万円(前年同期比10.5%増)、売上総利益は529億6千9百万円(前年同期比24.4%増)となりました。営業利益は131億8千1百万円(前年同期比102.1%増)、経常利益は141億5千8百万円(前年同期比73.3%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は114億5千7百万円(前年同期比83.6%増)となりました。
売上高及び全段階利益において予想値を超え、前年同期比で大幅に増加しました。2年連続で過去最高の売上高・利益を更新したと同時に、売上高及び営業利益率については、2018 年 12 月に策定した「FURUNO GLOBAL VISION "NAVI NEXT 2030"」で掲げた2031年2月期の成長目標である連結売上高1,200億円、営業利益率10%を達成する結果となりました。加えて、ROE(自己資本利益率)は、当期利益が大幅伸長した結果、17.2%と大きく向上しました。
なお、当連結会計年度に適用した米ドル及びユーロの平均為替レートはそれぞれ151円及び164円であり、前年同期に比べ米ドルは約7.3%、ユーロは約7.6%の円安水準で推移しました。
2)セグメント別の状況
セグメント別の業績は、次のとおりであります。セグメント利益は、営業利益ベースの数値であり、連結損益計算書の営業利益と調整を行っております。
① 舶用事業
舶用事業では、商船市場でのGHG排出削減を目的とした新造船の需要が増えました。また、2000年代後半の造船ブーム期に建造された既存船が機器の換装期を迎えているほか、新造船納期の長期化により中古船の換装需要も高まりました。それに伴い、商船の新造船向け及び既存船向けの機器販売が大幅に増加し、保守サービスも好調に推移しました。米州では、大型艇を中心にプレジャーボート向け機器の販売が増加しましたが、漁業向け機器の販売は減少しました。欧州では、商船の既存船向け機器の販売は高い水準を維持し、保守サービスも好調に推移しました。アジアでは、商船の新造船向け機器の販売と保守サービスが増加しました。日本では漁業向け機器の販売が減少しましたが、商船向けの機器販売及び保守サービスが増加しました。
この結果、舶用事業の売上高は1,086億7千8百万円(前年同期比10.7%増)となりました。セグメント利益は133億3千4百万円(前年同期比87.7%増)となりました。
② 産業用事業
産業用事業では、ヘルスケア事業における生化学分析装置の販売が減少しましたが、ITS・GNSS事業においては、OEM受託製品の販売や、時刻同期製品の販売が増加しました。また、防衛予算の増額を背景に防衛装備品事業の売上は増加しました。
この結果、産業用事業の売上高は142億1千4百万円(前年同期比11.0%増)となりました。セグメント利益は4億9千6百万円(前年同期比103.6%増)となりました。
③ 無線LAN・ハンディターミナル事業
無線LAN・ハンディターミナル事業では、需要環境は低調に推移しましたが、無線LANアクセスポイントの販売は僅かに増加しました。
この結果、無線LAN・ハンディターミナル事業の売上高は36億9千4百万円(前年同期比3.9%増)となりました。セグメント利益は1億9千7百万円(前年同期比49.0%増)となりました。
④ その他
その他の売上高は3億6千5百万円(前年同期比13.1%増)、セグメント損失は1億2千5百万円(前年同期のセグメント損失は1億2千2百万円)となりました。
3)次期の見通し
今後の世界経済は、各国におけるインフレ率の低下と段階的な政策金利の引き下げが景気の押し上げ要因として見込まれるものの、米国における関税政策の動向や各地での地政学的リスクの高まりにより、先行きは不透明な状況です。当社グループの主力市場である舶用事業の分野につきましては、受注残は引き続き高い水準にあります。商船向け市場ではGHG排出量削減に向けた対応としての代替燃料船の需要の高まりから、多くの造船会社は数年分の手持ち工事量を継続して確保しており、新造船市場は堅調に推移する見込みです。また、保守サービスも欧州を中心に堅調に推移しており、デジタル技術を活用したリモート管理による高品質なサービスを推進し、機器の換装需要とともに、さらなる需要の取り込みを進めてまいります。漁業向け市場では主に先進国においてサステナブルな資源管理型漁業に対応する高付加価値なシステムの導入を推進するとともに、新興国漁業市場の開拓に向け製品ラインナップを強化し、さらなる販売の拡大を図ります。プレジャーボート向け市場では、最大市場である北米を中心に、地域特性に応じた新たな製品の投入、販売促進を進めてまいります。
産業用事業の分野につきましては、生化学自動分析装置における試薬の販売拡大に向け、東南アジアでの装置の販売・設置を積極的に進めてまいります。また、携帯電話基地局向け時刻同期製品の海外向け販売のさらなる拡大を目指します。防衛装備品事業につきましても、高まる需要へ対応すべく、開発や生産体制を整備し、また、利益水準の向上を進めてまいります。
無線LAN・ハンディターミナル事業の分野につきましては、無線LANアクセスポイントの文教市場でのリプレイス需要を着実に取り込むとともに、介護市場等の新規市場の開拓を推し進めてまいります。
次期の業績につきましては、連結売上高1,275億円(前年同期比0.4%増)、連結営業利益115億円(前年同期比12.8%減)、連結経常利益125億円(前年同期比11.7%減)、親会社株主に帰属する当期純利益90億円(前年同期比21.4%減)を見込んでおります。また、業績見通しの前提となる為替レートにつきましては、米ドルは145円、ユーロは157円を想定しております。
1)資産、負債及び純資産の状況
① 資産
流動資産は前連結会計年度末と比較して53億2千万円増加し、916億5百万円となりました。これは主に、現金及び預金が43億2千7百万円増加したことによるものであります。
固定資産は前連結会計年度末と比較して37億8千9百万円増加し、319億1千3百万円となりました。これは主に、その他有形固定資産が10億8百万円及びソフトウエアが12億5千9百万円、それぞれ増加したことによるものであります。
以上の結果、当連結会計年度末の資産合計は前連結会計年度末と比較して91億1千万円増加し、1,235億1千9百万円となりました。
② 負債
流動負債は前連結会計年度末と比較して36億9千4百万円減少し、356億9千万円となりました。これは主に、支払手形及び買掛金が11億6百万円増加した一方で、電子記録債務が40億8千6百万円減少したことによるものであります。
固定負債は前連結会計年度末と比較して16億2千1百万円増加し、152億9百万円となりました。これは主に、その他固定負債が10億1百万円増加及び長期借入金が4億9千4百万円増加したことによるものであります。
以上の結果、当連結会計年度末の負債合計は前連結会計年度末と比較して20億7千3百万円減少して、508億9千9百万円となりました。
③ 純資産
純資産は前連結会計年度末と比較して111億8千3百万円増加し、726億1千9百万円となりました。これは主に、利益剰余金が90億8千8百万円及び為替換算調整勘定が18億2千1百万円、それぞれ増加したことによるものであります。この結果、当連結会計年度の自己資本比率は前連結会計年度の53.4%から5.1ポイント上昇し、58.4%となりました。また、中期経営計画(2024年2月期~2026年2月期)で経営指標として設定した自己資本経常利益率については、前連結会計年度の14.4%から6.8ポイント上昇して21.3%となりました。
(当社グループの自己資本経常利益率の推移)
(注) 自己資本経常利益率(%)の算出方法:経常利益/自己資本
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、営業活動によるキャッシュ・フローが108億2千万円増加した一方で、投資活動によるキャッシュ・フローが45億8千8百万円、財務活動によるキャッシュ・フローが26億9千6百万円それぞれ減少したことにより、前連結会計年度末と比較して42億5千5百万円増加し154億1千3百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
① 営業活動によるキャッシュ・フロー
当連結会計年度において営業活動による資金の増加は108億2千万円となりました(前連結会計年度は27億1千3百万円の増加)。これは主に、税金等調整前当期純利益が増加したことによるものであります。
② 投資活動によるキャッシュ・フロー
当連結会計年度において投資活動による資金の減少は45億8千8百万円となりました(前連結会計年度は35億8千9百万円の減少)。これは主に、有形固定資産の取得及び無形固定資産の取得によるものであります。
③ 財務活動によるキャッシュ・フロー
当連結会計年度において財務活動による資金の減少は26億9千6百万円となりました(前連結会計年度は35億5千7百万円の減少)。これは主に、配当金の支払によるものであります。
(当社グループのキャッシュ・フロー指標の推移)
(注)1 各指標の算出方法は、次のとおりです。
自己資本比率(%) : 自己資本/ 総資産
時価ベースの自己資本比率(%) : 株式時価総額/ 総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率(年) : 有利子負債/ 営業キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍) : 営業キャッシュ・フロー/ 利払い
2 各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により算出しています。
3 株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式数(自己株式控除後)により算出しています。
4 営業キャッシュ・フローは、連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しています。
5 有利子負債は、連結貸借対照表上に計上している短期借入金、1年内返済予定の長期借入金及び長期借入金を対象にしています。
6 利払いについては、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しています。
3)資本の財源及び資金の流動性
当社グループは、安定した収益を確保するための運転資金及び将来成長に向けた投資に必要な資金は、営業活動によるキャッシュ・フローを源泉としておりますが、資本コストや自己資本比率等を総合的に勘案し、必要に応じて金融機関からの借入により調達しております。
なお、当連結会計年度末における資金の残高は154億1千3百万円、有利子負債の残高は178億8百万円となっております。
また、金融・資本市場の混乱や緊急で資金が必要となる場合に備え、複数の金融機関とコミットメントライン契約及び当座借越契約を締結し、資金の流動性を確保しております。
当社は、配当政策を経営における最重要政策のひとつと位置付けております。現在の中期経営計画(2024年2月期~2026年2月期)では、配当性向30%以上を安定的に実現できる経営基盤を構築することを目標に掲げております。
当期の期末配当金につきましては、上記の基本方針に基づき、1株当たり75円の配当を実施する予定です。この結果、当期の年間配当金は、すでに実施しております中間配当金(1株当たり35円)と合わせ、110円となる予定です。
また、次期の配当につきましては、1株当たり年間110円を予定しております。
当社グループは、「会社存立の原点は社会の役に立つことである」「経営は創造である」「社員の幸福は会社の発展と共にある」との経営理念を掲げております。また、当社グループ社員の行動指針は、「未来に向かう」「最良に挑む」「独創を貫く」「率直を好む」を謳っております。当社は今後も、これらを普遍的な価値観として尊重しつつ、2018年12月に迎えた創立70周年を機に、2030年までに目指す姿を示す新たな経営ビジョン「FURUNO GLOBAL VISION“NAVI NEXT 2030”」を策定しました。当社グループは、2030年までの目指す姿を「事業ビジョン」と「人財・企業風土ビジョン」で構成する新たな経営ビジョンとして明示し、その実現に向けた諸活動を展開することを通じて、顧客提供価値と企業価値の両面を持続的かつ発展的に高める方針です。
「FURUNO GLOBAL VISION“NAVI NEXT 2030”」の概要は、次のとおりです。
① 事業ビジョン「安全安心・快適、人と環境に優しい社会・航海の実現」
この事業ビジョンは、「当社グループのすべての事業は、海でも陸でも、安全安心かつ快適であることを前提に、人と環境に優しい社会や航海の実現を目指す」という、“わたしたちが最も優先する価値”を表現しています。これまで当社グループが事業活動で重視してきた「安全安心」「環境」という提供価値を、「安全安心」と「快適」、「環境」と「人」の視点へ拡大することで、既存事業での顧客提供価値の拡充や周辺領域での新規事業育成を推進するための新たな道しるべとします。
当社グループは、世界初の魚群探知機実用化を成し遂げた1948年の創立当時から現在に至るまで、「事業を通じた社会的課題の解決」を果たすべき使命としてまいりました。一方で、国連が採択したSDGs(持続可能な開発目標)の考え方が国際社会の共通認識として醸成されつつあるなかで、企業が事業活動を通じてその実現に貢献することが求められております。当社グループは今後も、創立当初からの価値観を大切に受け継ぎながら、企業運営並びに事業活動の基本方針の中にSDGsを積極的に取り入れることにします。
② 人財・企業風土ビジョン「VALUE through GLOBALIZATION and SPEED」
企業運営における重要な経営資源である人財と企業風土については、経営理念並びに行動指針を普遍的な価値観として尊重した上で、事業ビジョンの実現に向けて重点的に強化・評価する基軸として「VALUE through GLOBALIZATION and SPEED」を謳い、3つのポイントを定めました。
(VALUE)さらなる価値共創への挑戦
わたしたちはビジョンを深く理解し、高い自律性を持って行動していくことで、社会へのさらなる価値を、当社グループに関わるすべてのステークホルダーと「共に」創り上げていきます。
(GLOBALIZATION)グローバリゼーションの浸透
わたしたちはグローバルマインドセットを醸成し、ビジョン実現に向けて、社内外の資源を所属、地域、国等の属性に依らず最適かつ最大限に活用いたします。
※グローバルマインドセット:異なる文化・習慣・価値観を持つ人たちやグループに対して影響を与えることを可能とする思考を意味しています。
(SPEED)迅速かつ柔軟な判断と行動
わたしたちは変化することに躊躇せず、新しい時代を創り続けることを目指します。
当社グループは、創立から間もない1955年に「世界のフルノ」を宣言し、海外展開を加速してまいりました。現在では連結売上高のうち海外売上比率が6割を超え、世界80カ国以上に開発・生産・販売・サービス拠点を有するようになりました。今後は、顧客提供価値と企業価値の最大化を目標に、事業と市場の特性に応じて当社の人財と組織機能をグローバリゼーションの観点からより有機的に活用するとともに、顧客や取引先との連携を積極的に推進することで「名実ともに世界のフルノ」となることを目指します。
「FURUNO GLOBAL VISION “NAVI NEXT 2030”」の実現は、次の3つのフェーズに分けて段階的かつ速やかに挑む方針です。
【フェーズ1・・・変える】
事業の体質改善による資源の捻出・体力強化のフェーズ(2021年2月期~2023年2月期)
【フェーズ2・・・つなぐ】
技術と事業の柱・収益構造の構築に向けた行動のフェーズ(2024年2月期~2026年2月期)
【フェーズ3・・・変わる】
あるべき企業規模・収益性・事業構造を実現するフェーズ(2027年2月期~2031年2月期)
当社グループは、2023年2月に、2024年2月期から2026年2月期までの3年間を対象期間として、フェーズ2となる中期経営計画(以下中計)を策定しました。体質改善・体力強化による利益水準の向上と、売上規模拡大による利益の確保、また、将来成長に向けた投資も同時に推し進め、企業価値向上に努めています。経営指標としては利益の確保に加え、資本効率の観点から、最終年度にあたる2026年2月期には、自己資本経常利益率10%以上を計上し、配当性向30%以上を安定的に実現できる経営基盤の構築を目指しています。
このような中計及び目標とする経営指標の中、当社グループは当連結会計年度における業績において、「FURUNO GLOBAL VISION "NAVI NEXT 2030"」で掲げた2031年2月期の成長目標である連結売上高1,200億円、営業利益率10%を6年前倒しで達成しました。これを受け、2026年2月期については、2024年2月期から2026年2月期までの3年間を対象期間とする「フェーズ2中計」の最終年度であることから、各施策を継続しつつ、"NAVI NEXT 2030"で掲げた売上・利益目標の水準を安定継続させることを目指します。
尚、前倒しでの目標達成を踏まえ、2027年2月期からスタートする「フェーズ3中計」の策定を進めています。新中計では、投下資本を意識した収益性向上を図り、ROIC(投下資本利益率)経営の導入や、今後の成長投資や株主還元含めたキャッシュアロケーションの開示等、新たに当社がありたい姿を示す予定です。開示は2026年1月下旬から2月頃を予定しています。
※2010年2月期から2018年2月期の平均自己資本経常利益率は6%
フェーズ2中計の2年目である当連結会計年度は、自己資本経常利益率21.3%、配当性向は30.3%となりました。
【主な基本施策】
① 利益水準の向上
体質改善・体力強化による収益性改善に焦点をあてたフェーズ1の取り組み(品質水準向上、在庫適正化、商品開発機能・総合モノづくり機能の最適化)の継続及び強化(水平展開による対象範囲拡大)によるコストダウンを目指します。
② 売上規模の拡大
将来成長への投資を進めていくさらなる原資獲得に向け、リモート管理による高品質なサービスの提供、舶用Digitalization等を中心とした舶用DX(デジタルトランスフォーメーション)の推進、成長期待事業へのリソース投下等を推し進め、売上規模の拡大を目指します。
③ サステナブル経営の実行
未来に向けた将来事業の道標となる長期方針を表明し、戦略的な投資枠を活用した事業創出の強化、新規事業・領域拡大事業の早期事業化、人財投資、ダイバーシティ等を推し進め、サステナブル経営の実現を目指します。
【個別事業戦略】
(舶用事業)
新造船竣工時から保守メンテナンス、機器換装に至るまで、船のライフサイクルを通して顧客に寄り添う「ライフサイクルサポート」を舶用事業の共通理念とし、市場及び地域別の戦略・戦術によるグローバルな販売・サービスを推し進めます。また、新規取り組み分野における売上の拡大と舶用DXの推進を加速させます。
① グローバルに展開する販売体制を最適化しつつ、市場に近い現場での製品・ソリューション開発を強化することで新たなグローバル戦略の進化を図ります。
② サービス品質のさらなる向上とともに、予兆サービス及びリモートメンテナンスを促進し、顧客の満足度と収益力向上を目指します。
③ 養殖や洋上風力等、新たな取り組み分野での事業展開を加速させます。
④ データを活用した製品・サービスを市場投入し、新たな顧客価値の創造を目指します。また、既に獲得した自律航行支援技術の普及によって、「安全安心・快適、人と環境に優しい社会・航海の実現」に貢献していきます。
(産業用事業)
事業ポートフォリオを見直し、防衛装備品事業やモバイル基地局向けに製品展開する時刻同期事業等、今後市場 の成長が見込まれる成長期待事業にリソースを集中させ、収益の向上を図ります。
(無線LAN・ハンディターミナル事業)
顧客の求めるDXの実現に貢献する新たなシステムソリューションを展開し、無線LANアクセスポイントの文教市場 でのさらなるシェア拡大とともに、新たな市場を開拓し事業領域の拡大を目指します。
【フェーズ2中計 主な基本施策の取り組み結果について】
① 利益水準の向上
生産リードタイム短縮を図る合理化策の水平展開等のスマート化推進により工場の生産効率を向上させるとともに、販売価格の適正水準への調整や収益性による取り組み案件選別を実施しました。また、信頼性評価展開による故障の未然防止強化及び品質の安定性向上やロスコスト率低位安定を図るとともに、サイバーセキュリティ対応や製品安全に対する体制強化に取り組みました。在庫については、最近の好調な市場環境の中、長納期部材の確保により評価損等の会計処理が依然発生しておりますが、当費用の抑制に向け適正な在庫水準を見極めてまいります。
② 売上規模の拡大
舶用事業においては、サービス及び機器拡販機会の創出や将来の売上規模拡大に寄与する新たな取り組みを推進しました。特に、当社の強みであるグローバルネットワークを活用した保守サービスにリモートサービスを加えた攻めのサービスの推進や、サービス品質及び作業効率の向上に向けた当社グループ独自のサービスノウハウを集約したデータベースの構築を図っています。またプレジャーボート向け事業において戦略商品を上市し、米州を中心に販売拡大を推進しています。加えて、自律航行支援システムや漁業データ活用クラウドサービスの開発継続や実践投入を進めました。
産業用事業においては、成長期待事業と位置付ける時刻同期製品の海外顧客向け販売拡大を推進しました。また、防衛装備品事業においては、高まる需要に応じて生産体制を強化し、売上が増加しました。
③ サステナブル経営の実行
事業を通じた持続可能な社会への貢献と、持続的な企業価値向上を実現すべく、当社グループとして取り組むべきマテリアリティを特定しました。気候変動対応に向けては、GHG排出量削減目標設定や、TCFD提言に準拠した環境情報の開示に向けた取り組みを進めています。また、社会情勢や会社を取り巻く環境の変化に対応するため、新たな人事ビジョンを策定し、人財戦略にもとづく施策を実施しています。具体的には、社員の能力の最大化と能力・適正に応じた人財配置の最適化、最前線となる営業サービス人員の勤務形態や諸手当の見直し等を推進しました。また、D&I推進課を設立し、女性社員向けリーダーシップ開発研修の実施等、多様な人財の確保と人財が成長・活躍できる風土の醸成に向けた取り組みを進めています。これらの取り組みに対するガバナンス体制としてサステナブル委員会を設置しました。
3.会計基準の選択に関する基本的な考え方
当社グループは、連結財務諸表の期間比較可能性及び企業間の比較可能性を考慮し、当面は日本基準で連結財務諸表を作成する方針であります。なお、IFRSの適用につきましては、国内外の諸情勢を考慮の上、適切に対応していく方針であります。
前連結会計年度(自 2023年3月1日 至 2024年2月29日)
当連結会計年度(自 2024年3月1日 至 2025年2月28日)
該当事項はありません。
(企業結合に係る暫定的な処理の確定)
2023年7月4日に行われたSARL ROBIN MARINEとの企業結合について前連結会計年度において暫定的な会計処理を行っておりましたが、当連結会計年度に確定しております。
この暫定的な会計処理の確定に伴い、当連結会計年度の連結財務諸表に含まれる比較情報において取得原価の当初配分額に重要な見直しが反映されており、前連結会計年度末の連結貸借対照表は、のれんの金額が104百万円減少し、その他無形固定資産が143百万円、繰延税金負債が37百万円、利益剰余金が1百万円増加しております。前連結会計年度の連結損益計算書は、販売費及び一般管理費が1百万円減少し、営業利益、経常利益及び税金等調整前当期純利益がそれぞれ1百万円増加しております。
(企業結合等関係)の(企業結合に係る暫定的な処理の確定)に記載の見直しに伴い、前連結会計年度のセグメント情報については、当該見直し反映後のものを記載しております。
1)報告セグメントごとの売上高、利益又は損失の金額に関する情報
前連結会計年度(自 2023年3月1日 至 2024年2月29日)
(単位:百万円)
当連結会計年度(自 2024年3月1日 至 2025年2月28日)
(単位:百万円)
2)地域ごとの売上高の金額に関する情報
前連結会計年度(自 2023年3月1日 至 2024年2月29日)
(単位:百万円)
当連結会計年度(自 2024年3月1日 至 2025年2月28日)
(単位:百万円)
(注) 1 潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、潜在株式がないため記載しておりません。
2 1株当たり当期純利益の算定上の基礎は、以下のとおりであります。
3 1株当たり純資産額の算定上の基礎は、以下のとおりであります。
4 前連結会計年度の1株当たり純資産額及び1株当たり当期純利益は、(企業結合等関係)の(企業結合に係る暫定的な処理の確定)に記載の見直しが反映された後の金額により算定しております。
該当事項はありません。
①代表者の異動
該当事項はありません。
②その他の役員の異動
該当事項はありません。