| 最終更新日:2025年6月23日 |
| 東京海上ホールディングス株式会社 |
| 取締役社長 小池 昌洋 |
| 問合せ先:法務コンプライアンス部文書グループ セクションチーフ 中田 進 |
| 証券コード:8766 |
| https://www.tokiomarinehd.com/ |
| 当社のコーポレート・ガバナンスの状況は以下のとおりです。 |
Ⅰコーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方及び資本構成、企業属性その他の基本情報
1.基本的な考え方

当社は、「東京海上グループ経営理念」を定め、株主、お客様、社会、社員等のステークホルダーに対する責任を果たしていくことで、グループの企業価値を永続的に高めてまいります。そのために、健全で透明性の高いコーポレート・ガバナンスを構築し、「内部統制基本方針」に基づき、持株会社としてグループ会社を適切に統治してまいります。
当社は、グループ会社の経営管理やグループのコンプライアンス、リスク管理、内部監査等に関する基本的な事項をグループの各種基本方針で定めています。また、主なグループ会社の事業戦略および事業計画等の重要事項の策定を当社の事前承認事項とするとともに、グループの各種基本方針の遵守状況および事業計画の実施状況等について確認すること等により、主なグループ会社の経営管理を行います。
【コーポレートガバナンス・コードの各原則を実施しない理由】

【原則1-4.政策保有株式】
経済合理性の検証
当社は、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式について、保有目的に応じて以下のように分類して管理しています。
政策投資として保有している株式について、当社は、2024年5月20日開催の取締役会において、当社グループのリスクポートフォリオを見直し、社会課題解決や成長分野等に対して資本を振り向けるために2029年度末までにゼロにすることを決定しました。なお、本決定の前まで、当社は取締役会において、中長期的な取引関係の強化等の保有目的の適切性および保有の経済合理性を検証していました。
戦略的投資として保有している株式については、取締役会において、出資時に想定した、新たな保険商品やソリューション事業の開発等に関する協業の進捗状況および具体的な協業成果等を確認するとともに、投資倍率等の財務的な評価を加味して、総合的に保有効果を検証しています。
海外パートナーシップ投資として保有している株式については、取締役会において、デジタル、モビリティ、ヘルスケア等の分野における情報、知見等の獲得状況を確認するとともに、含み損益や一定期間のトータルリターン等の財務的な評価を加味して、総合的に保有効果を検証しています。
なお、政策投資として保有している株式に関する方針および東京海上日動火災保険株式会社における議決権行使の考え方については、「【コーポレートガバナンス・コードの各原則に基づく開示】 7.その他(4)政策投資として保有している株式に関する方針等(原則1-4、原則2-6)」に記載のとおりです。
【コーポレートガバナンス・コードの各原則に基づく開示】

1.経営理念およびコーポレートガバナンス基本方針
(1)経営理念(原則3-1(ⅰ))
東京海上グループは、お客様の信頼をあらゆる活動の原点におき、企業価値を永続的に高めていきます。
・お客様に最高品質の商品・サービスを提供し、安心と安全をひろげます。
・株主の負託に応え、収益性・成長性・健全性を備えた事業をグローバルに展開します。
・社員一人ひとりが創造性を発揮できる自由闊達な企業風土を築きます。
・良き企業市民として公正な経営を貫き、広く社会の発展に貢献します。
(2)コーポレートガバナンス基本方針(原則3-1(ⅱ))
当社は、東京海上ホールディングスコーポレートガバナンス基本方針(以下「基本方針」といいます)を定めていますが(下記「Ⅴその他」の「2.その他コーポレート・ガバナンス体制等に関する事項」に記載のとおりです)、その基本的な考え方は以下のとおりです。
当社は、「東京海上グループ経営理念」を定め、株主、お客様、社会、社員等のステークホルダーに対する責任を果たしていくことで、グループの企業価値を永続的に高める。そのために、当社は、健全で透明性の高いコーポレートガバナンスを構築し、内部統制基本方針に基づき、持株会社として東京海上グループ各社を適切に統治する。
2.株主・投資家との対話および資本政策等
(1)株主・投資家との対話(原則5-1)
当社は、株主・投資家との建設的な対話を促進するために、次の基本方針に沿って、態勢整備と取組みに努めています。
①当社は、株主・投資家との対話のための活動全般を統括する業務執行役員を置くとともに、企画、実施するための専門部署を設置する。
②当社は、決算発表、投資家向け説明会等の株主・投資家との対話に向けて、専門部署が、関連部署と連携して、株主・投資家に正確で偏りのない情報を提供する。
③当社は、株式の保有状況や株主・投資家の意見等を踏まえ、株主・投資家との建設的な対話の手段の充実を図る。
④当社は、株主・投資家との対話において寄せられた意見について、定期的に整理、分析を行い、取締役会に報告する。
⑤当社は、「インサイダー取引防止規程」に基づき、未公表の重要事実の管理を徹底するとともに、未公表の重要事実を用いずに株主・投資家との対話を行う。
【株主との対話の実施状況等】【英文開示有り】
「株主との対話の実施状況等」(東京証券取引所2023年3月31日公表)についての当社の取組みは、当社ウェブサイトや統合レポートにおいて開示しています。経営陣等と株主・投資家との対話の実施状況(2023年度)、株主・投資家の関心事項等について「統合レポート2024」の114~117 ページに記載しています。
https://www.tokiomarinehd.com/company/governance/dialogue/
https://www.tokiomarinehd.com/ir/download/annual_report.html
(2)事業ポートフォリオの基本的な方針(補充原則5-2①)
当社のパーパスは、安心と安全の提供を通じて、お客様や社会のいざをお守りすることです。こうしたパーパスの実現に向けて、グローバルなリスク分散を基軸として、多様化・複雑化する社会課題を解決し、安心・安全な世界創りに貢献することで、サステナブルな社会への貢献による社会的な価値の創出と持続的な利益成長による株主価値の創出を同時に実現していくことを基本的な方針として事業ポートフォリオを構築してまいります。
(3)資本政策を通じた企業価値の向上(原則1-3、原則5-2)
東京海上グループは、お客様や社会のいざをお守りすることをパーパスとし、2035年にめざす姿として、お客様や社会の課題およびリスクに対してイノベーティブなソリューションを届け続けるパートナーを掲げています。
この実現に向けて、中期経営計画(2024年度~2026年度)においては、グローバルなリスク分散およびグループ一体経営をグループの基本戦略とし、成長の3本柱(①価値提供領域の飛躍的な拡大、②ディストリビューションの多様化・複線化および③生産性の徹底的な向上)ならびに規律の2本柱(①内部統制およびガバナンスの強化および向上ならびに②事業ポートフォリオおよび資本管理の高度化)をグループの重点戦略として取り組んでいます。
そのうえで、中期経営計画においては、修正EPSの年平均成長率(CAGR)+8%以上(含む政策株式売却益では+16%以上)、修正ROE14%以上(含む政策株式売却益では20%以上)をめざしています。これを実現するため、東京海上グループでは、国内外での内部成長をベースに、ポートフォリオも戦略的に見直すとともに、政策株式の売却加速も通じて、資本・資金を創出していきます。そして、創出した資本・資金を優良な事業投資に振り向け、よい案件がなければ資本を株主に還元するというサイクルを回し続けることで、当社の企業価値を向上させていきます。
また、東京海上グループでは、規律ある資本政策のため、ESR(Economic Solvency Ratioの略。リスク量はAA格基準の99.95%VaR(※)に基づくモデルで計算し、移動制約資本を控除)のターゲットレンジを100%から140%と定めています。ESRは2025年3月末時点で149%と引き続き充実した水準にあります。
(※)バリューアットリスク(VaR):将来の一定期間のうちに、一定の確率の範囲内で被る可能性のある最大損失額のことをいいます。99.95%VaR とは、今後1年後の損失が99.95%の確率でその額以内に収まる金額水準です。
株主還元については、配当を株主還元の基本と位置づけ、利益成長に応じて持続的に高める方針としています。配当額については、自然災害等の影響により単年度の利益がぶれやすいという保険事業の特性を踏まえ、5年平均の修正純利益に基づいて決定しています。具体的には、5年平均の利益の50%程度となるように配当総額を決定しています。
自己株式の取得については、資本水準や市場環境、事業投資機会および修正EPS成長への効果等を総合的に勘案し、機動的に実施する方針としています。
こうした取組みの結果として、東京海上グループのROEは資本コストである7%を上回って推移しています。今後も保険引受・資産運用両面における強い利益成長を実現するとともに、規律ある資本政策を実行することにより、「世界トップクラスのEPS Growthの実現」および「グローバルピア水準のROEへの向上」をめざし続けます。
3.経営陣幹部の選解任に関する方針と手続き等
(1)経営陣幹部の選任・指名・解任を行うにあたっての方針と手続き(原則3-1(ⅳ)、補充原則4-3②、補充原則4-3③、補充原則4-10①)
当社は、取締役会の諮問機関として、指名委員会および報酬委員会を設置しています。
指名委員会は、社長・取締役・監査役・執行役員の選任・解任および選任要件・解任方針等について審議し、取締役会に対して答申します。社長・取締役・監査役・執行役員が、各々の選任要件を満たさない場合は、当該者の解任について審議します。また、社長の後継者計画について審議するとともに、後継者候補の育成が計画的に行われるよう、その運用について適切に監督します。
取締役会は、指名委員会の審議内容および結果等について答申を受けた後、その内容を基に役員人事について審議します。
指名委員会は、原則として委員の過半数を社外委員とし、委員長は社外委員から選出します。本報告書提出日現在において、5名の委員のうち3名が社外委員です。
役員の選解任・指名に関する方針と手続きの詳細については、基本方針第9条および第12条から第17条までに規定しています。
(2)社長のサクセッションプラン(原則4-1③)
取締役会の諮問機関である指名委員会は、サクセッションプランや具体的な後任候補者について社長から十分な報告を受け、社外取締役を中心とするメンバーで意見交換を行い、経営課題も踏まえた検討を加え、必要に応じ取締役会にフィードバックを行います。
(3)社外役員の独立性に関する判断基準(原則4-9)
社外取締役および社外監査役については、以下のいずれにも該当しない場合に、当社からの独立性があると判断することとしています。
①当社またはその子会社の業務執行者である者
②過去10年間において当社またはその子会社の業務執行者であった者
③当社もしくは主な事業子会社を主要な取引先とする者(直近事業年度における当社または主な事業子会社との取引額が、その連結売上高の2%以上の者をいう。)またはその業務執行者である者
④当社もしくは主な事業子会社の主要な取引先である者(直近事業年度における当社または主な事業子会社との取引額が、当社の連結経常収益の2%以上の者をいう。)またはその業務執行者である者
⑤当社もしくは主な事業子会社が、その資金調達において必要不可欠とし、代替性がない程度に依存している金融機関その他の大口債権者またはその業務執行者である者
⑥当社または主な事業子会社から寄付を受けている法人、組合その他の団体であって、直近事業年度における当該寄付の額が一定額(1,000万円または当該団体の直近事業年度における総収入額の2%のいずれか高い額をいう。)を超えるものの業務執行者である者
⑦当社またはその子会社の取締役、監査役または執行役員の配偶者または三親等以内の親族である者
⑧当社または主な事業子会社から役員報酬以外に報酬を受けているコンサルタント、会計士、弁護士その他の専門家であって、直近事業年度における当該報酬の額が一定額(1,000万円または当該専門家が所属する法人、組合その他の団体の直近事業年度における総収入額の2%のいずれか高い額をいう。)を超えるもの
⑨直近事業年度末において、当社の総株主の議決権の10%以上の議決権を保有する者またはその業務執行者である者
(4)取締役会における社外取締役の構成比率(原則4-8)
取締役は、原則として3分の1以上を社外取締役とします。本報告書提出日現在において、取締役13名のうち7名が社外取締役です。
(5)取締役および監査役の多様性(補充原則4-11①)
取締役会は、その実効性を確保するために、多様性と適正規模を両立した構成とします。取締役の任期は1年とし、再任を妨げないものとします。
監査役の選任にあたっても、取締役同様、バランスの取れた構成とすることとしています。
また、当社は取締役・監査役のスキルについて以下のように考えています。
【取締役・監査役のスキルについての考え方】
①東京海上グループは、保険グループとしてグローバルに事業を展開しています。そのなかで、当社はグループを統括する保険持株会社として、健全で透明性の高いコーポレートガバナンス・内部統制を構築し、グループ会社を適切に統治します。
②監査役会設置会社である当社の取締役会は、重要な業務執行の決定を行うとともに、取締役の職務の執行を監督します。取締役会がその役割を適切に果たすためには、東京海上グループの事業内容、事業展開、統治構造等を踏まえ、取締役会全体として必要なスキルが備わっていることが必要です。また、必要とされるスキルは、事業環境の変化に伴い変化します。
③当社において重要な業務執行の決定や監督を適切に行うためには、まずは、ビジネスを深く理解していること、すなわち、「保険事業」に精通していることが求められます。
また、「金融経済」、「財務会計・ファイナンス」、「法務・コンプライアンス」、「人材戦略」、「ガバナンス・リスクマネジメント」のスキルはあらゆる判断のベースとなります。
さらに、地球環境や技術革新への対応が社会全体の課題となっている今、「環境」および「テクノロジー」のスキルの重要性はますます高まっています。
加えて、特に社外取締役には、「国際性」、「企業経営」のスキルを期待しています。これは、グローバルに事業展開する東京海上グループにとって、グローバルな環境認識や企業経営の知見が大変有益であるためです。
④監査役に関しても、取締役の職務の執行を適切に監査するためには、上記の取締役会同様のスキルを備える形で監査役会が構成されることが望ましいと考えています。そのなかでも、「財務会計・ファイナンス」のスキルの重要性は特に高く位置付けられます。
⑤下記の表は、本報告書提出日現在の取締役・監査役とその有するスキルを一覧にしたものですが、全体として必要なスキルが備わっているものと考えています。
こうした方針に基づき、社外取締役には企業経営経験者4名(うち1名は企業経営のコンサルタントとしての豊富な経験を有する)、学識経験者1名、エコノミスト1名および弁護士1名を選任し、社外監査役にも、弁護士、アナリストおよび学識経験者を選任しています。また、多くの社外役員が豊富な国際経験を有しています。このように多様なスキルを有するメンバーで取締役会および監査役会を構成しています。社外役員は、取締役会等の場においてこうしたスキルに基づき、当社の経営に対するアドバイスを行っています。
ジェンダーの面においても、女性取締役を3名、女性監査役を2名選任しており、取締役および監査役に占める女性の割合は27.8%となっています。加えて、外国籍の取締役を1名選任しています。
(6)経営陣幹部の選任・指名の理由(原則3-1(ⅴ))
a.社内役員
本パート末尾に記載のとおりです。
b.社外取締役
下記「Ⅱ経営上の意思決定、執行及び監督に係る経営管理組織その他のコーポレート・ガバナンス体制の状況」の「【取締役関係】会社との関係
(2)選任の理由」に記載のとおりです。
c.社外監査役
下記「Ⅱ経営上の意思決定、執行及び監督に係る経営管理組織その他のコーポレート・ガバナンス体制の状況」の「【監査役関係】会社との関係
(2)選任の理由」に記載のとおりです。
4.経営陣幹部の報酬を決定するにあたっての方針と手続き(原則3-1(ⅲ)、補充原則4-10①)
(1)役員の個人別の報酬等の内容の決定に関する事項
取締役会は、報酬委員会の答申を踏まえ、報酬体系、報酬水準、個人業績評価(分布)および会社業績評価を決議しています。
取締役の個人別の報酬等の内容については、上記を踏まえ、取締役会決議により決定しています。
監査役の個人別の報酬等については、会社法第387条第2項の規定に基づく監査役による協議により決定しています。
(2)報酬委員会の役割および構成
当社は、取締役会の諮問機関として、報酬委員会を設置しています。報酬委員会は次の事項等を審議し、取締役会に対して答申します。
①社長・取締役・執行役員の業績評価
②社長・取締役・執行役員の報酬体系および報酬水準
③役員報酬の決定に関する方針
報酬委員会は、原則として委員の過半数を社外委員とし、委員長は社外委員から選出します。本報告書提出日現在において、5名の委員のうち4名が社外委員です。
(3)役員報酬の決定に関する方針
取締役および監査役の個人別の報酬等の内容の決定に関する方針は、取締役会が、報酬委員会の答申を踏まえ、以下に記載のとおり決定しています。
①役員報酬の決定にあたっては、「透明性」、「公正性」、「客観性」を確保します。
②役員報酬体系は、以下の構成とします。
③各報酬導入の目的は以下のとおりとします。
④取締役の報酬の水準は、当社業績や他社水準等を勘案し、役位別に基準額を設定のうえ、職責の重さを加味し、取締役会が決定します。
⑤取締役の報酬等のうち、定額報酬および業績連動報酬については月例で支給します。株式報酬については退任時に交付します。
⑥取締役の個人別の報酬等の内容およびその他役員報酬に関する重要な事項は、取締役会が決定します。なお、報酬委員会諮問事項については、同委員会の答申を踏まえ、決定します。
(4)報酬等の基準額の構成
報酬等の基準額の構成は、以下のとおりです。
(5)業績連動報酬
企業価値向上に対するインセンティブ強化を目的として導入しています。「個人目標」および「会社目標」の前年度実績の評価について、報酬委員会の答申を踏まえ、取締役会で決定し、それに基づき金銭で支給します(評価に応じて0~200%の範囲で変動します)。
●個人目標:各取締役の担当を踏まえ期初に設定します。
●会社目標:原則として、以下の業績評価指標を用いて設定します。当該指標は、当社が経営指標として重視しているものです。
(6)株式報酬
株価の変動によるリターンを株主の皆様と共有し、アカウンタビリティを果たすことを目的として株式交付信託を導入しています。
5.取締役会の機能発揮
(1)取締役会の実効性評価(補充原則4-11③)
a.取締役会の実効性評価の方法
当社は、取締役会のさらなる機能発揮に向け、毎年1回取締役会の実効性評価を実施しています。2024年度は、取締役および監査役の全員を対象に、取締役会の運営や機能発揮に関するアンケートを行いました。取締役会は、その結果等を踏まえ、取締役会の現状および今後の対応等について審議しました。アンケートの主な項目は以下のとおりです。
・取締役会の機能発揮の状況
・取締役会の運営状況
・取締役会における論議の状況
・取締役会の規模、構成および多様性
・指名委員会および報酬委員会の運営状況
なお、当社は2022年度に第三者機関を活用した取締役会の実効性評価を実施しており、今後も必要に応じて実施します。
b.取締役会の実効性評価の結果
取締役会においては、取締役および監査役が活発に発言し、自由闊達で建設的な議論が行われており、取締役会の機能発揮は概ね十分であると評価しています。
実効性のさらなる向上に向け、以下のような意見もあり、対応を行っていく予定です。
<意見>取締役会が論議すべき重要課題に関する論議時間をより一層確保すべきである。
<対応>「戦略論議」のみを実施する取締役会の開催を継続する。また、意見を求めたいポイントを資料に明示すること、関連の深い複数の議題の審議を纏めて行うこと等により、審議全体の効率化を図り、重要課題に関する論議時間をより一層確保する。
(2)「戦略論議」の実施
当社は、会社の持続的な成長や中長期的な企業価値の向上に向けた経営戦略を検討・策定するに際し、社外取締役や社外監査役の見識を十分に活かしていきたいと考えています。そのために、取締役会において、経営課題や経営環境をテーマにした論議を「戦略論議」と称し、実施します。テーマは、取締役および監査役からのアンケートの回答や「独立役員会議」等での議論を基に選定します。
2024年度は、以下のテーマについて「戦略論議」を実施しました。
・東京海上グループの海外保険事業戦略
・アナリストからみた当社の課題等
・2025年度の戦略論議テーマ
(3)「独立役員会議」の開催
当社では、独立役員のみによる会議を年に1回開催しています。テーマ設定を含めた会議の進行全てを独立役員が行い、客観的かつ大局的な視点から様々な意見交換がなされています。
2024年度は、当社子会社で発生した保険料調整行為等の不適正事案に対するガバナンスのあり方等のテーマについて議論が行われ、それに基づく提言がなされました。
(4)取締役・監査役に対するトレーニング(補充原則4-14②)
当社は、取締役や監査役に必要とされる資質を備えた人材を登用することに加え、必要な研修や情報提供を実施することも重要であると考えています。当社およびグループ会社では、新任の社内取締役および社内監査役を対象に、法令上の権限および義務等に関する研修を、弁護士を講師として実施しています。また、これに加え、当社で社外取締役および社外監査役を新たに迎える際には、職責を果たすために理解が必須と考えられるテーマについての研修を就任前に実施しています。
さらに、次世代の経営幹部育成のため、執行役員の候補となる幹部社員には、トップマネジメントに求められるリーダーシップや経営スキルの習得のための研修を行っています。
6.サステナビリティに関する考え方および取組み(補充原則2-4①、補充原則3-1③)
(1)サステナビリティ共通
東京海上グループは、「お客様や社会のいざをお守りする」というパーパスを起点に、時代ごとの社会課題を自ら探し出し、保険本業を通じてその課題解決に貢献することで成長してきました。東京海上グループの事業活動は社会課題解決そのものであるため、使命感を持って事業活動に取り組むことで、安心・安全に生活し、かつ果敢に挑戦できるサステナブルな社会の実現に貢献できると考えています。
①ガバナンス
グループ全体でサステナビリティ戦略を推進するため、グループCEO、グループサステナビリティ総括(以下「CSUO」といいます)、グループ資本政策総括(以下「CFO」といいます)、グループリスク管理総括(以下「CRO」といいます)を含むチーフオフィサー、海外の経営陣等で構成されるサステナビリティ委員会を設置し、取組内容や方針等をグローバルベースで審議しています。サステナビリティ委員会は原則として年4回開催し、サステナビリティ課題への対応方針等に関する審議および各施策の進捗状況のモニタリングを行っています。CSUOは、サステナビリティ戦略の推進および浸透を総括し、取締役会に方針を諮るとともに進捗状況を報告する役割を担っています。また、リスクベース経営(ERM)に基づき、ERM委員会での論議等を通じて、気候変動および自然関連リスクを含むグループ全体のリスク管理を行っています。
取締役会は定期的にその報告を受けサステナビリティに関する取組みについて審議し、執行を適切に監督しています。2024年度は、以下のとおり取締役会において審議しました。
上記の体制により、グループ社員にサステナビリティ戦略を浸透させ、事業活動を通じた社会課題の解決に取り組んでいます。
また、取締役の業績連動報酬にサステナビリティ戦略に係る非財務指標を取り入れています。
サステナビリティ推進体制図
②戦略
東京海上グループは、「次の世代に明るい未来を引き継ぐことは私たちの責務である」との強い想いから、「お客様」、「社会」、「社員」および「株主・投資家」に加え、「未来世代」をステークホルダーに位置付けています。
東京海上グループは、パーパスを起点に取り組むべき8つの重点領域を設定しています。事業活動により社会課題を解決しながらサステナブルな社会づくりに貢献し、その結果として社会的価値と経済的価値を同時に高めていきます。
東京海上グループの8つの重点領域
上表のとおり、重点領域において、主力事業である保険事業の商品やサービス等の提供や投融資等を通じて社会課題の解決に取り組んできましたが、さらなる事業の拡大とお客様への価値創造をめざすべく、2025年2月に、主に建設コンサルティング事業、都市空間事業およびエネルギー事業を有するID&Eホールディングス株式会社を子会社化しました。ID&Eグループは「誠意をもってことにあたり、技術を軸に社会に貢献する。」を経営理念としています。同社の工学技術に基づく計画、評価、設計、調査等についての経営資源(人財、実績、実務経験、ノウハウ、技術力、研究開発力等)を保険と組み合わせることで、温室効果ガスの可視化や、災害リスクの評価および把握、被災からの早期復旧支援等、気候変動対策の推進や災害レジリエンスの向上等において、さらに高度なソリューションの提供が可能な体制を構築し、お客様への価値創造に取り組んでまいります。
③リスク管理
東京海上グループを取り巻くリスクは、グローバルな事業進展や経営環境の変化等を受けて一層多様化・複雑化してきています。また、不透明感が強く、変化の激しい昨今の政治・経済・社会情勢においては、新たなリスクの発現を常に注視し適切に対応していかなければなりません。そのため、東京海上グループは、リスクの軽減、回避等を目的とした従来型のリスク管理に留まらず、定性・定量の両面での網羅的なリスク把握に取り組んでいます。環境・社会に関しては、環境基本方針、人権基本方針および人事に関する基本方針に基づいて、当該リスクが発生する可能性の高いセクターを特定し、負の影響を与えるリスクを適切に把握、管理できるよう努めています。
④指標と目標
東京海上グループは、サステナビリティに関する中長期目標(非財務指標)を課題ごとに掲げ、実効性のあるPDCAサイクルを回し続けることで各種取組みを着実に進めています。
(2)気候変動対策と自然資本・生物多様性の保全
気候変動は、グローバルな課題であるとともに、異常気象や自然災害の増加をもたらすものであり、損害保険業界に直接的な影響を及ぼします。そのため、東京海上グループは、気候変動対策を、本業である保険事業はもとより、機関投資家、そしてグローバルカンパニーとして真正面から取り組むべき最重要課題に位置付けています。
また、地球の環境を守るためには、気候変動対策だけでなく、自然資本や生物多様性の損失を止め、回復させるネイチャーポジティブの取組みが不可欠です。気候変動によって、植物の生育ができない環境となり、自然が失われるという影響が出ています。自然が失われることによって、吸収・固定される温室効果ガスが減少し、地球の温暖化が進行するという影響も出ています。このように気候変動と自然資本・生物多様性は相互に影響を与えるものであり、同時に取り組むべき課題と認識しています。
東京海上グループは、気候関連財務情報開示タスクフォース(Task Force on Climate-related Financial Disclosures、以下「TCFD」といいます)および自然関連財務情報開示タスクフォース(Taskforce on Nature-related Financial Disclosures、以下「TNFD」といいます)の提言を支持しており、そこで推奨されている「ガバナンス」、「戦略」、「リスク管理」(TNFDにおいては「リスクとインパクトの管理」)および「指標と目標」の4つの柱に沿った情報開示を行っています。なお、両提言に沿った気候関連情報開示および自然関連情報開示の詳細については、東京海上グループのTCFDレポートおよびTNFDレポートに記載のとおりです。
①ガバナンス
「(1)サステナビリティ共通 ①ガバナンス」に記載のとおりです。
②戦略
戦略にはその前提となるリスク認識が重要です。東京海上グループは、気候変動リスクおよび自然関連リスクが高まることを想定し、事業への影響を特定・評価しています。気候変動リスクおよび自然関連リスクには、気候変動および自然の損失に伴う自然災害の頻度の高まりや規模の拡大等によって生じる物理的リスクに加え、脱炭素社会や自然共生社会への移行が投融資先の企業価値や東京海上グループの保有資産価値に影響を及ぼすこと等によって生じる移行リスクがあります。
また、気候変動の緩和および気候変動への適応ならびに自然との共生に向けた対応から生まれるビジネス機会を認識し、保険商品・サービスの開発・提供を通じて、脱炭素社会および自然共生社会への移行に取り組んでいきます。
物理的リスク、移行リスクおよび機会について、TCFD提言およびTNFD提言の分類ごとの事象例および東京海上グループの事業活動における具体例は以下のとおりです。
東京海上グループは、物理的リスクおよび移行リスクに関するシナリオ分析を行い、気候変動が及ぼす保険金支払、投融資先の企業価値および東京海上グループの保有資産価値への影響を評価しています。そして、サステナビリティ戦略を、シナリオ分析の結果も踏まえ、充実させながら実践しています。損害保険事業は比較的短期の保険契約が多いことや東京海上グループの運用資産は流動性の高い金融資産が中心であることから、これらの影響に柔軟に対応し、レジリエンスを確保することが可能であると考えています。
東京海上グループは、保険商品・サービスによる再生可能エネルギーの普及支援、脱炭素化を目的とした取引先との建設的な対話(エンゲージメント)、保険引受・投融資方針の厳格化等を通じて、2050年カーボン・ニュートラルの実現に取り組んでいます。また、自然共生社会の実現に向けて、自然共生サイトの認定に向けた取組みや、取引先企業との対話を通じた支援を実行しています。東京海上グループの移行に向けた計画は次のとおりです。
③リスク管理
東京海上グループは、リスクベース経営(ERM)に基づいてグループ全体のリスク管理を行うとともに、その高度化に取り組んでいます。気候変動リスク・自然関連リスクについてもERMの枠組みのなかで適切に管理しています。
④指標と目標
東京海上グループは、パリ協定を踏まえ、以下の指標と目標を設定しています。
・2050年度までに、東京海上グループが排出する温室効果ガスの実質ゼロをめざす(含む保険引受・投融資先)。
・2030年度までに、東京海上グループが排出する温室効果ガスを2015年度対比60%削減するとともに、東京海上グループの主要拠点において使用する電力を100%再生可能エネルギーとする。
・2026年度までに、東京海上グループにおける脱炭素社会の実現に直接的に貢献する脱炭素関連保険料を450億円とする。
・2030年までに、グループのなかで企業取引を多く扱う東京海上日動火災保険株式会社において、保険引受に伴う温室効果ガス排出量の約9割を占める大口顧客200社と対話し、160社以上について深度ある提案・対話を行う。また、当該大口顧客200社に対しては、対話のなかで脱炭素計画の策定を求め、2030年までに脱炭素計画を有していない企業とは取引を行わない。
(3)災害レジリエンス
①ガバナンス
「(1)サステナビリティ共通 ①ガバナンス」に記載のとおりです。
②戦略
東京海上グループにとって、災害に関する課題を解決することによる「災害レジリエンスの向上」は重要課題です。災害リスクをカバーする保険商品を提供し、人工衛星やAI等を活用した迅速な保険金支払体制を整備するなど、お客様のいざをお守りするサービスの開発・提供を強化しています。
また、有事における保険金の支払いに留まらず、事故を未然に防ぎ、万が一発生してもその負担を軽減し早期復旧等に繋げるための「事前・事後」のサービスを継続的に提供することを通じて、災害に負けない社会づくりに貢献していきます。そのために、業界の垣根を超えた防災コンソーシアムをリードし、各社が持つ技術やインフラを活用した防災・減災ソリューションを開発しています。2023年11月には防災・減災領域の新規事業に特化した子会社として、東京海上レジリエンス株式会社を設立し、防災・減災のソリューション事業を立ち上げました。気象リスクをリアルタイムで把握できる「レジリエント情報配信サービス」や、企業担当者の管理・配布の負担を軽減する「防災備蓄品」等の防災・減災サービスを提供しています。また、2025年2月に東京海上グループに加わったID&Eホールディングス株式会社とのシナジーを活用した取組みも始まっています。同社の工学技術に基づく計画、評価、設計、調査等についての経営資源(人財、実績、実務経験、ノウハウ、技術力、研究開発力等)を保険と組み合わせることで、災害リスクの評価・把握といった「現状把握」、都市計画・防災設計やエネルギー最適化といった「対策実行」、財物・工事・利益補償といった「経済的補償(保険金支払)」、被災からの早期復旧支援、再発防止といった「復旧・維持管理」という社会の強靭化に関わる4つの領域において、一気通貫でソリューションを提供できる体制を構築しました。保険と技術の両面で、さらに付加価値の高い防災・減災ソリューションの提供を開始しています。
さらに、産学連携に基づく科学的知見を踏まえた気候変動および自然関連リスクの研究を行うとともに、セミナーの開催、子どもたちへの「ぼうさい授業」の継続的な実施等の防災教育・啓発活動を推進しています。
③リスク管理
東京海上グループは、ERMに基づいてグループ全体のリスク管理を行うとともに、その高度化に取り組んでいます。災害に関するリスクについても、ERMの枠組みのなかで自然災害が保険引受に及ぼす影響等を考慮しながら適切に取り組んでいます。
④指標と目標
東京海上グループの指標と目標は以下のとおりです。
・社会の災害レジリエンス向上に不可欠な火災保険制度を持続的に運営する。
・防災・減災につながる保険商品を開発し、提供するソリューションを増加させる。
・BCP(事業継続計画)策定支援の内容を充実させるとともに、支援の提供先を増加させる。
(4)人的資本
①ガバナンス
グループ全体へのガバナンスとして、内部統制基本方針に基づき人事に関する基本方針を定め、人事に関しての基本的な考え方、統括部署の設置、各種基準の策定等の態勢整備等を示すとともに、グループ会社における重要な人事制度改定等における承認および報告の基準を定め、人事に関するガバナンス体制を構築しています。また、取締役会は関連議案の報告を受けて人的資本に関する取組みについて審議し、執行を適切に監督しています。
グループの人事を統括するチーフオフィサーは、東京海上グループの人的資本経営に関する議題および施策を取締役会に報告することで人事戦略と経営戦略の連動性を高め、人事戦略に基づく施策の実行によって人的資本を強化し、経営戦略がめざす姿の実現を図ります。
②戦略
a)人事戦略の全体像
<人的資本経営に関する考え方>
“People’s Business”と呼ばれる保険事業を祖業とする東京海上グループは、創業以来、一貫して「人」を最も重要な資産と位置づけています。パーパスの実現に向けて挑戦を重ねる「人」の力を高めていくことが、企業としての成長の原動力、競争優位の源泉に繋がるとの考えのもと、社員一人ひとりを尊重し、そのポテンシャルを最大限に発揮できる環境を整えることをめざしています。
<経営戦略と連動した人事戦略>
東京海上グループは、2035年にめざす姿を「お客様や社会の課題/リスクに対して“イノベーティブなソリューションを届け続けるパートナー”」と設定し、その実現に向けて、下図の中期経営計画を掲げています。人事戦略は、当社の強みである「グループ基本戦略」を支え、中期経営計画の達成確度を高めるための基盤として、「グループ一体経営を支える“人材”の安定的・継続的な輩出」および「グループ一体経営を支える“企業文化”のさらなる浸透」を両軸として取組みを進めています。
経営戦略における重点施策ごとに人事面から対応すべき課題を特定し、人事施策を立案・実行しています。また、その進捗状況をモニタリングするための指標を設定し、各施策がめざす姿と現状とのギャップを明確にしながらPDCAを実施しています。
b)人材育成方針:グループ一体経営を支える“人材”
グループ一体経営を担う人材の安定的・継続的な輩出に向けて、グループ経営体制の強化と戦略整合的な人材ポートフォリオの構築に取り組み、経営戦略のめざす姿の実現に必要なケイパビリティを強化しています。
イ)グループ経営体制の強化
●多様な人材で構成された経営体制構築
海外子会社人材のグループ経営への積極登用等を通じたグループ横断での知見活用や、取締役会における女性比率の向上等を通じて、執行・監督の両面から経営判断の質を高めることをめざした体制構築に取り組んでいます。
●グループ経営人材の安定的・継続的な輩出
<Tokio Marine Group Leadership Institute>
経営陣の強いコミットのもと、グループ経営人材候補の特定、能力開発、登用、配置を一体的に組み合わせた次世代人材育成プログラム「Tokio Marine Group Leadership Institute」を基軸にしています。多様なバックグラウンドをもつ参加者たちが、自社や自国市場の枠を超えて東京海上グループのパーパスのもとに団結し、経営課題に対する高い視座や解決アプローチを身につける独自のプログラムです。
<タレントマネジメント>
CEOを含む経営陣が参加し、年3回のタレントマネジメント会議を開催しています。グループ横断のタレントプールに約300名の候補者を選定し、ストレッチアサインメントやグローバル研修等、タレントごとのキャリアディベロップメント・プランを議論します。
<Management Associate Program>
経営戦略の遂行に必要な高い専門性を有する若手人材の育成を目的にした、グループ横断の研修プログラムを実施しています。海外大学からの新卒社員および国内外のグループ会社の若手社員が、2年間で複数のグループ会社・部門・チームをローテーションし、専門性やグローバルな視点の獲得をめざします。
ロ)戦略整合的な人材ポートフォリオの構築
●成長領域への人材の配置
事業環境の変化を成長機会として捉えるために、ソリューション事業等の成長領域に積極的に人材を配置しています。また、各領域における専門性を有する人材を積極的にキャリア採用し、事業に必要なケイパビリティを確保しています。
●イノベーションを生む環境創出
グループの成長に資するビジネスモデルの創造・新規事業創出を目的とした社内公募制プログラム「Tokio Marine Innovation Program」を開催しています。優秀案に選定された応募者は、新規事業を担う部門への異動等を通じて、事業化をめざすことができます。本制度を通じて会社全体のイノベーションマインドを高め、一人ひとりの発意にあふれた挑戦を後押ししています。
●デジタル・ケイパビリティの向上
環境変化に対応していくために、全ての社員がDX推進の担い手として学び、成長していく必要があるという考えに基づき、Tokio Marine DX
Academyを運営しています。担当業務や役割に応じて対象層ごとに研修や育成プログラムを提供することで、全社のDX人材育成を推進しています。
●ガバナンス強化に向けた専門人材の拡充
グローバルな事業の拡大・多様化が進むなかで、成長とガバナンスの高位均衡を実現するために、リスク管理、法務・コンプライアンス、内部監査等の領域における専門人材の採用・育成を継続し、グループ会社横断での活用を推進しています。また、東京海上日動火災保険株式会社では、「本当に信頼されるお客様起点の会社」を実現するため、人材育成の目的である「個人と組織の成長」に不可欠なものとして「規律」を重視し、インテグリティや高い規範意識を持った人材の育成に取り組んでいます。
●女性
女性管理職以上比率については、グループ会社各社が自社の状況に応じてジェンダーギャップ解消に向けた定量目標を定めることとしているため、当社グループ共通での定量目標は定めていません。なお、2025年4月1日現在のグループ全体の女性管理職以上比率は37.0%となっています。また、国内の主要グループ会社である東京海上日動火災保険株式会社においては、2025年度までに女性管理職以上比率30%との目標を掲げ、2025年4月1日現在で30.3%となっています。
●外国人
当社は、グローバルな事業展開をするうえで、文化的背景、キャリア、経験等、様々なバックグラウンドを有する人材をバランスよく登用し、意思決定の質を高めていくことが重要と考えています。こうしたことから、現時点では国籍のみに特化した外国人管理職の登用に係る定量目標は定めていませんが、2025年4月1日現在の当社の管理職に占める外国籍者の比率は9.0%となっています。
●中途採用者
中途採用は、将来の成長に向けた専門機能の強化という経営戦略と一体的に推進しており、その有するキャリアやスキルが、その観点で適合する人材を中途採用することとしています。こうしたことから、目標値を置いて中途採用すべきものと考えていないため、中途採用者の管理職への登用に係る定量目標は定めていません。なお、2025年4月1日現在の当社の管理職に占める中途採用者の比率は32.0%となっています。また、東京海上日動においても中途採用を積極的に推進しており、中途採用者はデジタル分野等において活躍しています。
c)環境整備方針:グループ一体経営を支える“企業文化”
国内外で5万人を超えるグループ社員が持つ力を最大限発揮していくために、多様な人材が一体となり、社員一人ひとりがいきいきと働ける風土づくりを推進していきます。
イ)グループ一体感の醸成
●パーパスの浸透
グループ社員が熱意と一体感を持って社会課題の解決に取り組むためには、グループ共通の羅針盤・拠り所となるパーパスが不可欠です。また、健全なガバナンスの観点からも、良いカルチャーをグループ全体に浸透させることは極めて重要であると考えています。グループCEO自らがグループカルチャー総括(CCO)として先頭に立って継続的なメッセージを発信するとともに、CCOオフィス(部門横断のバーチャル組織)が研修プログラムやグループ表彰等のパーパス浸透施策を推進しています。
●DE&Iの推進
東京海上グループでは、DE&Iを成長戦略の最重要課題と位置付けています。全ての人が持てる力を最大限発揮できる人事制度、人事施策および職場環境の整備に向けて様々な取組みを推進することで、グループベースのシナジー・イノベーション創出、意思決定層の多様化やエンゲージメント向上に繋げることをめざしています。
<ダイバーシティカウンシル>
グループCEO直轄のDE&I推進に関する諮問機関として、2021年より年2回開催しています。経営陣・社員代表・社外有識者が集い、多様な知見・意見を共有し、グループベースでDE&I推進に向けた議論を進めています。
<女性社員のエンパワーメントを図る取組み>
女性社員一人ひとりが自律的にキャリアを構築し、より広いフィールドで活躍するための環境創りや人材育成を、積極的に推進しています。2024年には「Global Women’s Conference」を初めて開催し、有識者による講演やテーマごとのディスカッションを行い、世界中から集まった参加者の学びとネットワーキングの機会としています。
<男女間賃金格差解消に向けた取組み>
東京海上日動火災保険株式会社では、真にインクルーシブで自由闊達な組織風土のもと、多様な社員がエンゲージメント高く働くことで、全ての社員と会社双方が持続的に成長することをめざしています。なかでも、ジェンダーギャップ解消を優先すべき課題と捉え、賃金格差の解消に向けた取組みを進めています。
[男女間賃金格差の主な要因]
東京海上日動火災保険株式会社において、男性と女性の間で賃金格差が生じている要因の分析を行った結果、勤務地区分および勤続年数の差異による影響が大きいことを確認しています。
・勤務地区分
転居を伴う転勤(以下「転居転勤」といいます)の有無で賃金差を設けており、転居転勤がある「総合職」に男性が多く、転居転勤が原則無い「総合職(エリア限定)」に女性が多いことから、男性の賃金水準が高い傾向がある。
・勤続年数
男性と女性を比較すると、男性の平均勤続年数が長く、これに伴い男性の賃金水準が高い傾向がある。
[男女間賃金格差解消に向けた主な取組み]
2026年4月に以下の人事制度・運用変革を実現し、全ての社員が持てる力を最大限発揮できる環境を実現します。
・My Aspiration(社員一人ひとりの想い)を起点とした転居転勤政策への転換
「総合職」「総合職(エリア限定)」の勤務地区分を廃止し、「総合職」に統一するとともに、全ての総合職が「本拠地」を定め、毎年、転居転勤への同意有無を申告する制度を導入
・成果・実力・職責に応じた評価・処遇
「4つのフリー(注)」の考え方を軸に、属性によらず、成果・実力・職責に応じて適正に評価・処遇する制度・運用へと変革
仕事とライフ(育児・介護)の両立支援策のさらなる拡充
・スーパーマイセレクト制度(5時から22時の間で、始業および終業時刻の変更を可能とする制度)やリモートワーク等により、時間・場所を問わず柔軟な働き方を実現
・パートナー参加型の仕事・育児の両立支援セミナー「すくすくペンギン会」や上司が育児疑似体験を行う「もしもチャレンジ」等の施策を通じた、「仕事とライフの両立」をしやすい職場風土の醸成
(注)東京海上日動火災保険株式会社がDE&I推進のために掲げる4つの方針:ジェンダーフリー(LGBTQへの取組みや性別の壁の打破)、エイジフリー(入社年次や社員間の年齢の壁の打破)、ボーダーフリー(コース区分・国籍・障がい・キャリア採用等の壁の打破)、ワークスタイルフリー(個々人のライフスタイルに合わせた働き方の壁の打破)
<障がい者の雇用促進>
東京海上グループは「障がい者の雇用促進と働く環境創りを通じて社会課題を解決し、誰もが安心して暮らせる共生社会の実現に貢献すること」をめざし、グループ各社において障がい者雇用とノーマライゼーションの意識浸透に努めています。
ロ)エンゲージメントの向上
●働きがいの向上
<エンゲージメント向上のためのPDCAサイクルの実行>
社員一人ひとりの働きがいを高め、持っている力を最大限発揮するためには、エンゲージメントの状況および課題を的確かつ網羅的に把握し、改善に繋げていくことが必要です。東京海上日動火災保険株式会社では、2020年度より「エンゲージメントサーベイ」を導入し、各組織において定性的かつ定量的な分析結果をもとに課題を特定し、対策の実行および効果測定を行っています。
<働きがい向上のための取組み>
当社および東京海上日動火災保険株式会社では、「個人および会社双方の成長の実現」というゴールに向けて、社員一人ひとりの想い(=My Aspiration)と会社のパーパスとの“つながり”を強めていく取組み(LINK)を推進しています。上司・部下間の1on1や、お互いのMy Aspirationを共有して組織の一体感を高めるダイアローグ等、様々な施策で対話の質の向上を図り、社員のキャリア形成の実現を支援しています。
また、東京海上日動火災保険株式会社では、社員自らが希望する職務に手を挙げて異動をする「JOBリクエスト制度」を実施しています。その他、グループ全体では、社員が自らの意思で東京海上日動火災保険株式会社に1年間の研修出向ができる「Group-wide Open Training」や、海外グループ会社の社員を最長3か月間当社で受け入れ、業務を通じて専門知識を深める機会を提供する「Short-term Group-wide Job Training
Scheme」等を実施しています。
●働きやすさの向上
<社員が心身ともに健康でいきいきと働くためのグループ全体の環境整備>
「お客様に“あんしん”をお届けし、選ばれ、成長し続ける会社」であるために、その原動力となる社員の心身の健康は重要なテーマです。そのために、当社は「東京海上グループ健康憲章」を定め、グループを挙げて健康経営を推進しています。2024年度より毎年6月を「Tokio Marine Wellness Month」とし、メッセージリレー、ウォーキングイベント、仕事と介護との両立に関するセミナー等、グループが一体となって社員の心身の健康の保持・増進を図る取組みを実施しています。
d)人的資本経営の成果を測る指標
人事戦略が有効に機能し、社員が生み出す価値の持続的な向上に繋がっていることを測る観点から「一人あたり創出価値(注)1」を指標として設定しています。
<一人あたりの創出価値>
東京海上グループの人的資本経営、人事戦略の詳細およびグループにおける取組みの具体例については、人的資本レポート「Human Capital
Report」(2025年版は同年7月末発行予定)に記載しています。
③リスク管理
形のない保険や関連するサービスを中核事業とする東京海上グループにおいては、「人」が創り上げる信頼が全ての源泉であり、「人」の力の最大化がパーパスの実現を通じた成長の原動力です。人材の流動性が高まるなか、人材マーケットにおける競争力低下は、人材採用の計画未達および社員の離職に繋がり、当社の経営戦略の遂行を困難にさせる大きなリスクです。人事戦略の実践を通じて、社員一人ひとりへ成長機会を提供し、活躍できる環境を整えることで、このようなリスクの低減に努めています。
④指標と目標
「②戦略 a)人事戦略の全体像」に記載のとおりです。
なお、本項の記載には将来に関する事項が含まれていますが、当該事項は本報告書提出日現在において判断したものです。
7.その他
(1)監督と執行の分離(補充原則4-1①)
取締役会は、重要な業務執行の決定を行うとともに、取締役の職務の執行を監督します。取締役会が行う重要な業務執行の決定の内容については、取締役会規則に定めています。ここでいう重要な業務執行の決定には、グループの経営戦略の策定、グループの経営計画の策定、グループの内部統制システムの構築、一定の規模を超える事業投資の決定が含まれます。取締役会での決定を要しない業務執行の決定については業務執行役員に委任しています。
(2)関連当事者取引の確認に係る枠組み(原則1-7)
当社は、取締役会規則および「東京海上グループ グループ内取引等の管理に関する方針」を定め、役員や子会社等との関連当事者取引については取締役会が監視し、会社および株主共同の利益を害することのないよう努めることとしています。
(3)取締役および監査役の重要な兼任(補充原則4-11②)
当社ウェブサイトに掲載しています。
https://www.tokiomarinehd.com/company/officers/
(4)政策投資として保有している株式に関する方針等(原則1-4、原則2-6)
a.東京海上日動火災保険株式会社における削減の取組み
政策投資として保有している株式(非上場株式および資本業務提携による出資等は除く)は、当社グループのリスクポートフォリオを見直し、社会課題解決や成長分野等に対して資本を振り向けるために2029年度末までにゼロにします。
東京海上日動火災保険株式会社は、2024年度から3年間で、2024年3月末時点の保有時価(約3.5兆円)を半減する計画とし、IFRS基準へ移行後の2026年度末には、当社の連結純資産対比20%程度となる見込みとしていたところ、2024年度は政策投資として保有している国内株式(以下「国内政策投資株式」)を年間で9,224億円とその計画を上回る水準で削減を行い、計画達成の確度を高めています(2025年3月末時点の保有時価は、当社の連結純資産対比で43.7%となりました)。
なお、当社は、政策投資として保有している株式の保有目的を純投資目的に変更することは行いません(例えば、発行者から売却に関して応諾を得ている銘柄で、個別銘柄ごとの市場における流動性や発行体との合意内容に配慮し、売却まで一時的に保有を行う場合においても、その過程で純投資目的への変更は行いません)。
b.経済合理性の検証
政策投資として保有している株式について、当社は、2024年5月に開催した取締役会において、当社グループのリスクポートフォリオを見直し、社会課題解決や成長分野等に対して資本を振り向けるために、2029年度末までにゼロにすることを決定しました。なお、本決定の前まで、当社は取締役会において、中長期的な取引関係の強化等の保有目的の適切性および保有の経済合理性を検証していました。
戦略的投資として保有している株式については、取締役会において、出資時に想定した、新たな保険商品やソリューション事業の開発等に関する協業の進捗状況および具体的な協業成果等を確認するとともに、投資倍率等の財務的な評価を加味して、総合的に保有効果を検証しています。
海外パートナーシップ投資として保有している株式については、取締役会において、デジタル、モビリティ、ヘルスケア等の分野における情報、知見等の獲得状況を確認するとともに、含み損益や一定期間のトータルリターン等の財務的な評価を加味して、総合的に保有効果を検証しています。
c.東京海上日動火災保険株式会社における議決権行使の考え方
東京海上日動火災保険株式会社は、「責任ある機関投資家」の諸原則《日本版スチュワードシップ・コード》の趣旨に賛同し、同コードを受け入れることを表明しています。
同社は、投資先企業やその事業環境等に関する深い理解に基づく建設的な「目的を持った対話」等を通じて、当該企業の企業価値の向上や持続的成長を促すことが、資産価値を高め、保険契約者・被保険者等の中長期的な利益につながると考えており、議決権行使に際しては、これらの対話の内容および客観的指標(ROE、配当性向等)を踏まえた総合的な判断を行います。また、環境問題や社会貢献、企業統治を含むサステナビリティの取組みも考慮します。
スチュワードシップ活動の透明性を高めていくことは重要であり、その活動内容をご理解いただくために、投資先企業との対話事例(議決権行使結果と賛否理由を含む)、議決権行使に係る不賛同議案・理由、議決権行使結果の集計を公表しています。
同社が議決権行使において着目する精査項目は次のとおりです。
●取締役の選解任(一定期間連続で赤字である企業、一定期間連続でROEやPBR、営業利益率が低位である企業、独立社外取締役の員数が不十分である企業、不祥事が発生した企業、気候変動や女性取締役等のダイバーシティ、買収防衛策の導入・更新を含む、ESGの観点で課題のある企業、取締役会への出席率が低位である社外役員の再任等)
●監査役の選解任(不祥事が発生した企業、取締役会または監査役会への出席率が低位である社外役員の再任)
●会計監査人の選任(不祥事や監査ミス等へ関与した会計監査人)
●役員への退職慰労金贈呈(一定期間連続で赤字である企業、一定期間連続でROEやPBR、営業利益率が低位である企業、一定期間連続で配当性向等が低位である企業、不祥事が発生した企業等)
●役員報酬の増額改定(一定期間連続で赤字である企業、一定期間連続でROEやPBR、営業利益率が低位である企業、一定期間連続で配当性向等が低位である企業、不祥事が発生した企業等)
●株式および新株予約権の発行
●合併、買収、営業の譲渡・譲受け等の組織再編
●自己株式の取得(公正価格を超える価格による特定株主からの取得等)
●買収防衛策の導入・更新(一定期間連続でROEやPBR、営業利益率が低位である企業等)
●剰余金処分(一定期間連続で配当性向等が低位である企業)
●定款変更(取締役の解任決議要件の加重について合理性が認められない場合)
●株主提案(株主共同の利益に反する恐れがある場合等) 等
なお、法令違反や反社会的行為に該当する議案については、事情の有無を問わず反対します。
東京海上日動火災保険株式会社の日本版スチュワードシップ・コードに関する方針等については、同社ウェブサイト(https://www.tokiomarine-nichido.co.jp/company/about/policy/stewardship.html)に掲載しています。
d.企業年金のアセットオーナーとしての機能発揮
当社には企業年金制度はありませんが、東京海上日動火災保険株式会社には、東京海上日動企業年金基金があります。運用方針については、資産運用業務に関する高い専門性を有する複数の人材が委員を務める年金資産運用委員会の助言を得て、策定しています。また、当該方針に基づき、資産運用業務に関する高い専門性を有する運用執行理事が運用実務を行うなど、アセットオーナーとして期待される機能を発揮するための人事面および運営面における取組みを行っています。また、代議員会には労働組合の代表者を含めています。加えて、年金資産運用委員会の審議内容や代議員会での決議内容を、加入者・受給者に広く周知を行うなど、利益相反についても適切に管理される態勢を構築しています。
(5)知的財産への投資等(補充原則3-1③)
当社は、有事における「保険金の支払い」に留まらず、事故を未然に防ぐ、仮に事故が発生してもその負担を軽減する、そして早期に復旧し、再発を防止する、こうした事前・事後の安心、「保険金支払に留まらない価値」を提供することがより一層重要になっていくと考えています。そのために、デジタル技術と東京海上グループの保有データを競争力の源泉としての重要な知的財産・無形資産と位置づけ、これらを徹底的に活用することで、事業領域の拡大をめざし、当社のパーパスである「お客様のいざという時」を支えるために、「いつも支えることのできる存在」へと進化できるよう挑戦していきます。
東京海上ディーアール株式会社では、集約されたグループの高度なデジタル・ケイパビリティを基に、グループのデータ分析やソリューション開発力強化の役割を担っています。また、2023年11月に設立した「東京海上レジリエンス株式会社」、「東京海上スマートモビリティ株式会社」および2024年10月に設立した「東京海上ウェルデザイン株式会社」では、それぞれ「防災・減災」、「モビリティ」および「ペットヘルスケア」に関するソリューション事業の推進に取り組んでいます。他にも、「脱炭素」や「ヘルスケア」、「サイバー」等の分野において、事前・事後の安心の提供を強力に進めていきます。
東京海上グループが有するデータと他社が有するデータを掛け合わせ、上記分野での課題解決に資するソリューションを創出する取組みも進めています。具体的な取組みとして、「防災・減災」においては、2025年2月にID&Eホールディングス株式会社が東京海上グループに加わり、東京海上日動火災保険株式会社が2021年11月に立ち上げた「防災コンソーシアムCORE」は2025年4月1日現在、多種多様な業界を代表する126の法人が参画しています。ID&Eホールディングス株式会社およびCORE参画企業が持つ技術やデータを活用しながら、災害レジリエンスに関する「現状把握」、「対策実行」、「経済的補償」および「復旧・維持管理」の4領域において一気通貫で防災・減災に直結するサービスを提供していきます。「モビリティ」においては2024年11月に「物流コンソーシアムbaton」を立ち上げ、2025年4月1日現在11社が参画しています。第1弾の取組みとして複数企業横断型の中継輸送ネットワークを実現し、社会的価値の創出に向けた企業間の連携を支援します。
また、AI等のデジタル技術やデータを高度に活用し、①業務プロセスと働き方を変革することで社内事務を徹底的に削減、②創出された時間で営業推進や事前・事後の安心の提供を実行しトップライン向上や損害率改善に貢献および③その結果としての収益力強化の実現に取り組んでいます。さらに、これらを支える基盤として、投資先の技術、知見等の獲得に向けた戦略的な投資等を通じた社外の多様なパートナーとの連携やデジタル開発体制の強化に取り組んでいます。こうして得られたノウハウについては、グローバルに横展開しています。
【資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応】
該当項目に関する説明

統合レポートにおいて開示しています。ポートフォリオの見直し・事業投資の考え方、株主還元方針、ROE推移等について「統合レポート2024」の44~59ページに記載しています。
https://www.tokiomarinehd.com/ir/download/annual_report.html
【大株主の状況】

| 日本マスタートラスト信託銀行株式会社信託口 | 329,309,900 | 17.11 |
| 株式会社日本カストディ銀行信託口 | 150,011,450 | 7.79 |
| STATE STREET BANK AND TRUST COMPANY 505001 | 51,529,809 | 2.68 |
| STATE STREET BANK WEST CLIENT - TREATY 505234 | 38,770,673 | 2.01 |
| JPモルガン証券株式会社 | 37,699,706 | 1.96 |
| 明治安田生命保険相互会社 | 37,304,053 | 1.94 |
| 東海日動従業員持株会 | 28,676,762 | 1.49 |
| MOXLEY AND CO LLC | 28,183,362 | 1.46 |
| JP MORGAN CHASE BANK 385781 | 27,102,665 | 1.41 |
| 株式会社三菱UFJ銀行 | 23,546,700 | 1.22 |
補足説明

・上記の「大株主の状況」は、2025年3月31日現在の株主名簿に基づいて記載しています。
・上記の「大株主の状況」の「割合」は、発行済株式(自己株式を除く)の総数に対する所有株式数の割合を記載しています。
・当社株式につき、2020年7月21日付で野村證券株式会社から大量保有報告書の変更報告書が、2024年6月6日付でブラックロック・ジャパン株式会社から大量保有報告書の変更報告書が、2024年10月7日付で株式会社三菱UFJフィナンシャル・グループから大量保有報告書がそれぞれ関東財務局長宛てに提出されています。これらについては、当社として2025年3月31日現在の実質所有株式数の確認ができませんので、上記の「大株主の状況」には含めていません。
3.企業属性
| 東京 プライム |
| 3 月 |
| 保険業 |
| 1000人以上 |
| 1兆円以上 |
| 100社以上300社未満 |
4.支配株主との取引等を行う際における少数株主の保護の方策に関する指針
―――
5.その他コーポレート・ガバナンスに重要な影響を与えうる特別な事情
―――
Ⅱ経営上の意思決定、執行及び監督に係る経営管理組織その他のコーポレート・ガバナンス体制の状況
【取締役関係】
| 15 名 |
| 1 年 |
| 会長(社長を兼任している場合を除く) |
| 13 名 |
| 選任している |
会社との関係(1)
| 御立 尚資 | 他の会社の出身者 | | | | | | | | | | | |
| 遠藤 信博 | 他の会社の出身者 | | | | | | | | | | | |
| 片野坂 真哉 | 他の会社の出身者 | | | | | | | | | | | |
| 大薗 恵美 | 他の会社の出身者 | | | | | | | | | | | |
| 進藤 孝生 | 他の会社の出身者 | | | | | | | | | | | |
| ロバート・フェルドマン | 他の会社の出身者 | | | | | | | | | | | |
| 松山 遙 | 弁護士 | | | | | | | | | | | |
※ 会社との関係についての選択項目
※ 本人が各項目に「現在・最近」において該当している場合は「○」、「過去」に該当している場合は「△」
※ 近親者が各項目に「現在・最近」において該当している場合は「●」、「過去」に該当している場合は「▲」
| a | 上場会社又はその子会社の業務執行者 |
| b | 上場会社の親会社の業務執行者又は非業務執行取締役 |
| c | 上場会社の兄弟会社の業務執行者 |
| d | 上場会社を主要な取引先とする者又はその業務執行者 |
| e | 上場会社の主要な取引先又はその業務執行者 |
| f | 上場会社から役員報酬以外に多額の金銭その他の財産を得ているコンサルタント、会計専門家、法律専門家 |
| g | 上場会社の主要株主(当該主要株主が法人である場合には、当該法人の業務執行者) |
| h | 上場会社の取引先(d、e及びfのいずれにも該当しないもの)の業務執行者(本人のみ) |
| i | 社外役員の相互就任の関係にある先の業務執行者(本人のみ) |
| j | 上場会社が寄付を行っている先の業務執行者(本人のみ) |
| k | その他 |
会社との関係(2)
| 御立 尚資 | ○ | 同氏は、【コーポレートガバナンス・コードの各原則に基づく開示】に記載の当社の定める社外役員の独立性判断基準を満たしています。 | 同氏には、社外取締役として、取締役会に提言を行うとともに、適切な監督機能を発揮することを、役割として期待しています。同氏の選任の理由は、同氏が当社取締役に就任以来、長年のコンサルティング会社での実務経験や企業経営を通じて培われた経営の専門家としての見識に基づき、この期待される役割を適切に果たしているためです。また、同氏は、取引所の規則に定められた事項には該当せず、これを踏まえて当社との関係を総合的に検討した結果、当社の一般株主と利益相反が生じるおそれがない独立役員であると判断しています。
|
| 遠藤 信博 | ○ | 同氏は、【コーポレートガバナンス・コードの各原則に基づく開示】に記載の当社の定める社外役員の独立性判断基準を満たしています。 | 同氏には、社外取締役として、取締役会に提言を行うとともに、適切な監督機能を発揮することを、役割として期待しています。同氏の選任の理由は、同氏が当社取締役に就任以来、 長年の企業経営を通じて培われた経営の専門家としての見識に基づき、この期待される役割 を適切に果たしているためです。また、同氏は、取引所の規則に定められた事項には該当せず、これを踏まえて当社との関係を総合的に検討した結果、当社の一般株主と利益相反が生じるおそれがない独立役員であると判断しています。
|
| 片野坂 真哉 | ○ | 同氏は、【コーポレートガバナンス・コードの各原則に基づく開示】に記載の当社の定める社外役員の独立性判断基準を満たしています。 | 同氏には、社外取締役として、取締役会に提言を行うとともに、適切な監督機能を発揮することを、役割として期待しています。同氏の選任の理由は、同氏が当社取締役に就任以来、 長年の企業経営を通じて培われた経営の専門家としての見識に基づき、この期待される役割 を適切に果たしているためです。また、同氏は、取引所の規則に定められた事項には該当せず、これを踏まえて当社との関係を総合的に検討した結果、当社の一般株主と利益相反が生じるおそれがない独立役員であると判断しています。
|
| 大薗 恵美 | ○ | 同氏は、【コーポレートガバナンス・コードの各原則に基づく開示】に記載の当社の定める社外役員の独立性判断基準を満たしています。 | 同氏には、社外取締役として、取締役会に提言を行うとともに、適切な監督機能を発揮することを、役割として期待しています。同氏の選任の理由は、同氏が当社取締役に就任以来、 長年の企業戦略研究等を通じて培われた企業経営等に関する見識に基づき、この期待される役割を適切に果たしているためです。また、同氏は、取引所の規則に定められた事項には該当せず、これを踏まえて当社との関係を総合的に検討した結果、当社の一般株主と利益相反が生じるおそれがない独立役員であると判断しています。 |
| 進藤 孝生 | ○ | 同氏は、【コーポレートガバナンス・コードの各原則に基づく開示】に記載の当社の定める社外役員の独立性判断基準を満たしています。 | 同氏には、社外取締役として、取締役会に提言を行うとともに、適切な監督機能を発揮することを、役割として期待しています。同氏の選任の理由は、同氏が当社取締役に就任以来、長年の企業経営を通じて培われた経営の専門家としての見識に基づき、この期待される役割を適切に果たしているためです。また、同氏は、取引所の規則に定められた事項には該当せず、これを踏まえて当社との関係を総合的に検討した結果、当社の一般株主と利益相反が生じるおそれがない独立役員であると判断しています。 |
| ロバート・フェルドマン | ○ | 同氏は、【コーポレートガバナンス・コードの各原則に基づく開示】に記載の当社の定める社外役員の独立性判断基準を満たしています。 | 同氏には、社外取締役として、取締役会に提言を行うとともに、適切な監督機能を発揮することを、役割として期待しています。同氏の選任の理由は、同氏が当社取締役に就任以来、長年の金融機関におけるエコノミストとしての経験を通じて培われた見識に基づき、この期待される役割を適切に果たしているためです。また、同氏は、取引所の規則に定められた事項には該当せず、これを踏まえて当社との関係を総合的に検討した結果、当社の一般株主と利益相反が生じるおそれがない独立役員であると判断しています。 |
| 松山 遙 | ○ | 同氏は、【コーポレートガバナンス・コードの各原則に基づく開示】に記載の当社の定める社外役員の独立性判断基準を満たしています。 | 同氏には、社外取締役として、取締役会に提言を行うとともに、適切な監督機能を発揮することを、役割として期待しています。同氏の選任の理由は、同氏が当社取締役に就任以来、長年の弁護士としての経験を通じて培われた企業法務に関する見識に基づき、この期待される役割を適切に果たしているためです。また、同氏は、取引所の規則に定められた事項には該当せず、これを踏まえて当社との関係を総合的に検討した結果、当社の一般株主と利益相反が生じるおそれがない独立役員であると判断しています。 |
任意の委員会の設置状況、委員構成、委員長(議長)の属性
|
| 指名委員会 | 5 | 0 | 2 | 3 | 0 | 0 | 社外取締役 |
| 報酬委員会 | 5 | 0 | 1 | 4 | 0 | 0 | 社外取締役 |
補足説明
経営陣幹部の選解任に関する方針と手続き等については、「Ⅰコーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方及び資本構成、企業属性その他の基本情報」の「【コーポレートガバナンス・コードの各原則に基づく開示】 3.経営陣幹部の選解任に関する方針と手続き等」に記載のとおりです。
経営陣幹部の報酬を決定するにあたっての方針と手続きについては、「Ⅰコーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方及び資本構成、企業属性その他の基本情報」の「【コーポレートガバナンス・コードの各原則に基づく開示】 4.経営陣幹部の報酬を決定するにあたっての方針と手続き等」に記載のとおりです。
監査役、会計監査人、内部監査部門の連携状況
内部監査部門および会計監査人は、監査役に対してそれぞれの監査計画や監査結果について情報提供するなど、監査役と連携しています。また、内部監査部門、会計監査人および監査役が意見交換することにより、相互に連携し、それぞれの監査の実効性を高めています。
監査役は、取締役会および監査役会に出席し、内部統制部門によるグループの内部統制システムの整備・運用状況に関する報告、内部監査に関する基本方針に基づく内部監査計画およびその実施状況に関する報告ならびに財務諸表監査および財務報告に係る内部統制監査の結果に関する報告等を受けています。
当社は、会計監査人と監査契約を締結し、財務諸表監査および財務報告に係る内部統制監査を受けており、その過程で内部統制部門は会計監査人に対して必要な情報を提供しています。
会社との関係(1)
| 和仁 亮裕 | 弁護士 | | | | | | | | | | | | | |
| 大槻 奈那 | 他の会社の出身者 | | | | | | | | | | | | | |
| 清水 順子 | 他の会社の出身者 | | | | | | | | | | | | | |
※ 会社との関係についての選択項目
※ 本人が各項目に「現在・最近」において該当している場合は「○」、「過去」に該当している場合は「△」
※ 近親者が各項目に「現在・最近」において該当している場合は「●」、「過去」に該当している場合は「▲」
| a | 上場会社又はその子会社の業務執行者 |
| b | 上場会社又はその子会社の非業務執行取締役又は会計参与 |
| c | 上場会社の親会社の業務執行者又は非業務執行取締役 |
| d | 上場会社の親会社の監査役 |
| e | 上場会社の兄弟会社の業務執行者 |
| f | 上場会社を主要な取引先とする者又はその業務執行者 |
| g | 上場会社の主要な取引先又はその業務執行者 |
| h | 上場会社から役員報酬以外に多額の金銭その他の財産を得ているコンサルタント、会計専門家、法律専門家 |
| i | 上場会社の主要株主(当該主要株主が法人である場合には、当該法人の業務執行者) |
| j | 上場会社の取引先(f、g及びhのいずれにも該当しないもの)の業務執行者(本人のみ) |
| k | 社外役員の相互就任の関係にある先の業務執行者(本人のみ) |
| l | 上場会社が寄付を行っている先の業務執行者(本人のみ) |
| m | その他 |
会社との関係(2)
| 和仁 亮裕 | ○ | 同氏は、【コーポレートガバナンス・コードの各原則に基づく開示】に記載の当社の定める社外役員の独立性判断基準を満たしています。 | 同氏には、社外監査役として、適切な監査機能を発揮することを、役割として期待しています。同氏の選任の理由は、同氏が当社監査役に就任以来、長年の弁護士としての経験を通じて培われた企業法務に関する同氏の見識に基づき、適切な監査機能を果たしているためです。また、同氏は、取引所の規則に定められた事項には該当せず、これを踏まえて当社との関係を総合的に検討した結果、当社の一般株主と利益相反が生じるおそれがない独立役員であると判断しています。なお、同氏は、金融機関の企業法務に携わる弁護士としての長年の経験があり、財務および会計に関する相当程度の知見を有しています。 |
| 大槻 奈那 | ○ | 同氏は、【コーポレートガバナンス・コードの各原則に基づく開示】に記載の当社の定める社外役員の独立性判断基準を満たしています。 | 同氏には、社外監査役として、適切な監査機能を発揮することを、役割として期待しています。同氏の選任の理由は、同氏が当社監査役に就任以来、長年の金融機関におけるアナリストとしての経験を通じて培われた企業経営等に関する同氏の見識に基づき、適切な監査機能を果たしているためです。また、同氏は、取引所の規則に定められた事項には該当せず、これを踏まえて当社との関係を総合的に検討した結果、当社の一般株主と利益相反が生じるおそれがない独立役員であると判断しています。なお、同氏は、金融機関におけるアナリストとしての長年の経験があり、財務および会計に関する相当程度の知見を有しています。 |
| 清水 順子 | ○ | 同氏は、【コーポレートガバナンス・コードの各原則に基づく開示】に記載の当社の定める社外役員の独立性判断基準を満たしています。 | 同氏には、社外監査役として、適切な監査機能を発揮することを、役割として期待しています。同氏の選任の理由は、長年の金融機関における実務経験および国際金融に関する研究等を通じて培われた見識に基づき、この期待される役割を適切に果たせると判断したためです。また、同氏は、取引所の規則に定められた事項には該当せず、これを踏まえて当社との関係を総合的に検討した結果、当社の一般株主と利益相反が生じるおそれがない独立役員であると判断しています。 なお、同氏は、金融機関における実務経験があり、財務および会計に関する相当程度の知見を有しています。 |
その他独立役員に関する事項
当社は、独立役員の資格を満たす社外役員を全て独立役員に指定しています。
該当項目に関する補足説明
業績連動報酬および株式報酬の概要等については、「Ⅰコーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方及び資本構成、企業属性その他の基本情報」の 「【コーポレートガバナンス・コードの各原則に基づく開示】 4.経営陣幹部の報酬を決定するにあたっての方針と手続き」に記載のとおりです。
該当項目に関する補足説明

連結報酬等の総額が1億円以上の取締役について、個別に報酬額の開示を行う方針としています。2024年度については次のとおりです。
報酬の額又はその算定方法の決定方針の開示内容
役員報酬の決定に関する方針については、「Ⅰコーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方及び資本構成、企業属性その他の基本情報」の「【コーポレートガバナンス・コードの各原則に基づく開示】 4.経営陣幹部の報酬を決定するにあたっての方針と手続き」に記載のとおりです。
【社外取締役(社外監査役)のサポート体制】

社外取締役および社外監査役による適切な監督、監査を確保するため、取締役会、監査役会等において内部統制部門、内部監査部門等から必要な情報を提供しています。取締役会および監査役会の事務局業務担当部門は、これらの情報提供が適時適切に行われるようサポートするとともに、社外取締役および社外監査役からの指摘・提言がその後の業務執行に活かされるよう、担当部門にフィードバックしています。また、社外取締役および社外監査役が東京海上グループをより深く知ることができるよう、東京海上グループ社員との意見交換会の開催、経営会議や東京海上グループ合同ディパートメントヘッド会議等の社内会議・研修へのオブザーブ参加の案内、メール等による情報提供に加え、東京海上グループの拠点訪問の機会を提供しています。
その他の事項

・当社には、元代表取締役社長等が就任する相談役・顧問等の制度はありません。
・当社の元代表取締役社長である石原邦夫は傘下の東京海上日動火災保険株式会社のシニアアドバイザーを務めています。同じく当社の元代表取締役社長である隅修三および永野毅は、同社の相談役を務めています。同制度の概要は以下のとおりです。
業務内容:当社グループの経営に資する公職や財界活動等を行うとともに、取締役会や社長の求め等に応じて意見を述べる。
勤務形態・条件:非常勤、報酬有
任期:石原邦夫 2025年6月から2026年開催の定時株主総会まで。取締役会の決議により1年ごとに更新可能とするが5年を更新の限度とする(2023年6 月就任)。
隅 修三および永野 毅 当社会長退任後10年満了まで(それぞれ2019年6月、2025年6月に会長退任)。
2.業務執行、監査・監督、指名、報酬決定等の機能に係る事項(現状のコーポレート・ガバナンス体制の概要)

(1)取締役・取締役会
取締役会は、重要な業務執行を決定するとともに、取締役の職務の執行を監督する責務、適切な内部統制システムを構築する責務等を負います。加えて、持株会社である当社の取締役会は、グループの中長期戦略および「内部統制基本方針」をはじめとしたグループの各種基本方針を決定するなどの機能を有します。各取締役は、取締役会がこれらの責務・機能を十分に全うできるよう努めます。
取締役の員数は定款上15名以内とし、このうち、原則として3分の1以上を社外取締役とします。取締役会は、その実効性を確保するために、多様性と適正規模を両立した構成とします。取締役の任期は1年とし、再任を妨げないものとします。本報告書提出日現在、取締役会は7名の社外取締役を含む13名の取締役で構成されています。
取締役会は、法令、定款および取締役会規則に基づき、株式または株主等に関する重要事項、取締役および取締役会ならびに執行役員に関する重要事項、職制、機構等に関する重要事項、人事に関する重要事項、資産等に関する重要事項、資金および決算に関する重要事項、グループ経営に関する重要事項ならびに子会社の経営管理に関する重要事項等の重要な業務執行の決定を行うとともに、取締役の職務の執行を監督します。
加えて、当社は、会社の持続的な成長や中長期的な企業価値の向上に向けた経営戦略を検討・策定するに際し、社外取締役や社外監査役の見識を十分に活かしていきたいと考えています。そのために、取締役会において、経営課題や経営環境をテーマにした論議を「戦略論議」と称し、実施します。テーマは、取締役および監査役からのアンケートの回答や「独立役員会議」の議論を基に選定します。
2024年度は、上記に従い、法令、定款および取締役会規則に基づき重要な業務執行の決定および取締役の職務の執行の監督を行うとともに、「戦略論議」については以下のテーマで実施しました。
・東京海上グループの海外保険事業戦略
・アナリストからみた当社の課題等
・2025年度の戦略論議テーマ
当社は、取締役会規則において、取締役会はすべての取締役で組織する旨および監査役は取締役会に出席し必要があると認めるときは意見を述べなければならない旨を定めており、取締役および監査役は原則として取締役会に毎回出席します。2024年度は、取締役会を12回開催しました(このうち1回は臨時取締役会です)。各取締役および各監査役の出席状況は以下のとおりです。
(2)監査役・監査役会
監査役は、株主の負託を受けた独立の機関として、企業の健全で公正な経営に寄与し、社会的信頼に応えることを目的に、取締役の職務執行を監査します。監査の実施にあたっては、監査役会で定めた監査役会規則、監査役監査基準、監査方針および監査計画等に従い、質の高い監査を実施するよう努めます。
監査役の員数は、定款上6名以内とし、このうち、原則として過半数を社外監査役とします。監査役の任期は4年とし、再任を妨げないものとします。本報告書提出日現在、監査役会は社外監査役3名を含む5名の監査役で構成されています。このうち湯浅隆行、和仁亮裕、大槻奈那および清水順子の各氏は、財務・会計に関する相当程度の知見を有しています。
(3)指名委員会・報酬委員会
当社は、取締役会の諮問機関として、指名委員会および報酬委員会を設置します。
指名委員会は、次の事項等を審議し、取締役会に対して答申します。
a.社長・取締役・監査役・執行役員の選任・解任
b.社長・取締役・監査役・執行役員の選任要件・解任方針
指名委員会は、社長の後継者計画について審議するとともに、後継者候補の育成が計画的に行われるよう、その運用について適切に監督します。また、取締役・監査役に求められるスキル等の特定を行い、社長・取締役・監査役・執行役員の選任・解任の審議の参考とします。
報酬委員会は、次の事項等を審議し、取締役会に対して答申します。
a.社長・取締役・執行役員の業績評価
b.社長・取締役・執行役員の報酬体系および報酬水準
c.役員報酬の決定に関する方針
指名委員会および報酬委員会は、原則として、委員の過半数を社外委員とし、委員長は社外委員から選出します。
構成員の状況は以下のとおりです。
2024年度は、指名委員会において、社長、取締役、監査役および執行役員の選任および解任ならびに選任要件および解任方針等について審議し、取締役会に対して答申を行いました。2024年度は、指名委員会を6回開催しました。各委員の出席状況は以下のとおりです。
2024年度は、報酬委員会において、社長、取締役および執行役員の業績評価、報酬体系および報酬水準ならびに役員報酬の決定に関する方針等について審議を行いました。2024年度は、報酬委員会を4回開催しました。各委員の出席状況は以下のとおりです。
(4)社外取締役・社外監査役
社外取締役が存在することにより、取締役の職務執行に対する取締役会による監督の実効性を確保しています。また、社外取締役からの様々な見識に基づくアドバイスを受けることにより、重要な業務執行の決定を適切に行うことが可能な体制を確保しています。
社外監査役が存在することにより、中立かつ客観的な立場からの監査体制を確保しています。また、監査役会による監査の実効性を高め、当社の経営の透明性・健全性を維持することが可能な体制を確保しています。
社外役員は全員、株式会社東京証券取引所が定める独立役員の要件を満たしており、独立役員として届出を行っています。また、下記のとおり当社は独自に独立性判断基準を定めており、原則としてこの基準を満たしている者を社外役員に選任することとしていますが、社外役員は全員この基準も満たしています。
また、社外役員およびそれぞれの出身企業・兼職先企業等(過去において社外役員が関係を有していた企業を含みます。)と当社または当社子会社との間における人的関係、資本的関係または取引関係その他の利害関係につき、社外役員と当社の一般株主との間で利益相反が生じるおそれのあるものはありません。
こうしたことから、当社が期待する機能および役割が十分に果たされ得る社外役員の選任状況にあると判断しています。
(5)監査の状況
a.監査役監査
各監査役は、監査役会において決定した監査役会規則、監査役監査基準、監査方針、監査計画、重点監査項目(グループ中期経営計画の遂行状況、海外保険事業における経営管理業務の遂行状況等)等に基づき、取締役会に出席するほか、定期的に代表取締役や内部監査部門との意見交換を行うこと等により、取締役の職務の執行を適切に監査しています。
常勤監査役2名は、取締役会のほか、経営会議、グループ監査委員会、サステナビリティ委員会等の重要な会議への出席、重要な決裁書類の閲覧、執行部門の役職員へのヒアリング、海外拠点の役職員へのインタビュー、グループ会社の常勤監査役等からの聴取等により、意思決定の過程や内部統制の遂行状況を把握し、監査役会に報告しています。
なお、監査役の活動を補助するため、監査役直轄の監査役室を設置し、2024年度末時点で専任スタッフ6名、兼任スタッフ5名を配置しています。
2024年度は、監査役会を11回開催しました。各監査役の出席状況は以下のとおりです。監査役会では、会計監査の相当性の判断、監査役会監査報告書の作成、会計監査人の評価および選解任議案の検討等を行ったほか、必要に応じて社内関係者あるいは会計監査人に監査役会への出席を求め、監査に関連する事項について説明を受けました。
b.内部監査
当社においては、他部門から独立した内部監査部門が、東京海上グループ全体の適切な経営管理体制の構築に向け、内部統制部門を含む各部門の業務執行の状況を監査しています。また、グループの内部監査に関する基本方針を策定し、グループ会社の規模等に応じて、内部監査の方法(実施主体について、自社の内部監査部門と親会社の内部監査部門を使い分けるなど)や実施頻度を変えるなど、効率的かつ実効性のある形でグループ会社の内部監査を実施しています。
自ら内部監査機能を持つグループ各社の内部監査計画については当社が事前承認を行うこととしており、また各社の内部監査の結果および改善措置・改善計画等の遂行状況の報告を当社が受け、内部監査の実施状況や内部管理態勢の状況等をモニタリングしています。
内部監査の実効性を確保するために、取締役会規則等に基づき、年次の内部監査計画を取締役会で決議するとともに、内部監査部門は、内部監査計画の実施状況ならびに当社およびグループ各社の内部監査結果のうち重要な事項について取締役会に直接報告しています。加えて、年次の内部監査計画および内部監査計画の実施状況は監査役会にも直接報告しています。また、グループ各社の内部統制の状況について、リスク管理部門およびコンプライアンス部門と協同して、取締役会に対しては原則半期ごとに、監査役会に対しては原則四半期ごとに直接報告しています。さらに、内部監査部門は、社外委員を起用して新設した「グループ監査委員会」との連携を図るとともに、新たに外部から採用した内部監査専門人材をグループ会社の内部監査に参加させる等により、内部監査に社外視点を取り入れています。
なお、2024年度末における内部監査業務従事者は61名です。
c.会計監査
当社は、会計監査人と監査契約を締結し、財務諸表監査および財務報告に係る内部統制監査を受けており、その過程で内部統制部門は会計監査人に対して必要な情報を提供しています。当社の監査業務を執行した公認会計士はPwC Japan有限責任監査法人に所属する井野貴章、鈴木隆樹および山本啓正の3氏であり、当社に係る継続監査年数はいずれも7年以下です。
・監査法人の名称:PwC Japan有限責任監査法人
・継続監査期間:2002年度以降
・監査業務に係る補助者の構成:2023年度の監査業務に係る補助者の構成は、公認会計士29名、その他39名です。
(6)責任限定契約
当社は、会社法第427条第1項の規定に基づき、社外取締役および社外監査役と会社法第423条第1項の責任を限定する契約を締結しています。当該契約に基づく責任限度額は、金1,000万円または会社法第425条第1項に規定する最低責任限度額のいずれか高い額となります。なお、当該責任限定が認められるのは、責任の原因となった職務の遂行について善意かつ重大な過失がないときに限られます。
(7)役員等賠償責任保険契約
当社は、会社法第430条の3第1項に規定する役員等賠償責任保険契約を保険会社と締結しています。当該契約は、被保険者がその職務の執行に関し責任を負うことまたは当該責任の追及に係る請求を受けることによって生ずることのある損害賠償金および争訟費用等をてん補するものです。当該契約には免責金額を設定しており、被保険者に一定の自己負担を求める内容となっています。
この他、「Ⅰコーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方及び資本構成、企業属性その他の基本情報」の「【コーポレートガバナンス・コードの各原則に基づく開示】」にも関連する内容を記載しています。
3.現状のコーポレート・ガバナンス体制を選択している理由
当社は、「東京海上グループ経営理念」を定め、株主、お客様、社会、社員等のステークホルダーに対する責任を果たしていくことで、グループの企業価値を永続的に高めてまいります。そのために、健全で透明性の高いコーポレート・ガバナンスを構築し、「内部統制基本方針」に基づき、持株会社としてグループ会社を適切に統治することが重要であると認識しています。
当社は「東京海上ホールディングスコーポレートガバナンス基本方針」において、当社のコーポレート・ガバナンス体制の枠組みを定めています。当社のコーポレート・ガバナンスの体制は、監査役会設置会社をベースに任意の指名委員会・報酬委員会を設置するハイブリッド型の機関設計としています。当社は、重要な業務執行の決定を取締役会で行っており、社外取締役や社外監査役の知見を活用することで、質の高い意思決定を行っていること、取締役会で議決権を有しない監査役が中立で客観的な監査を行っていることおよび指名委員会・報酬委員会の審議に基づき役員の指名・報酬を決定しており決定過程の透明性を確保していることから、こうした体制が現時点では最適と判断しています。
1.株主総会の活性化及び議決権行使の円滑化に向けての取組み状況

| 2004年からインターネットによる議決権行使を可能としています。 |
| 2006年から「機関投資家向け議決権電子行使プラットフォーム」を通じた議決権行使を可能としています。 |
| 英文による招集通知(株主総会参考書類、事業報告を含む)を作成し、当社ウェブサイト等に掲載しています。 |
| 2025年は6月2日(月)の発送に先立ち、5月21日(水)に当社ウェブサイトに招集通知を掲載しました。 |
2.IRに関する活動状況

情報開示に関する基本方針として「東京海上グループ ディスクロージャー方針」を策定・公表するとともに、IR活動の基本方針として「東京海上ホールディングス IRポリシー」を策定・公表しています。 https://www.tokiomarinehd.com/company/governance/internal/policy/ ※英文URLは次のとおり。 https://www.tokiomarinehd.com/en/company/governance/internal/policy/
| |
| グループCEOを説明者とする個人投資家説明会を4都市で開催し、社会課題の解決に貢献してきた当社の歴史やグループ経営戦略等について説明しました。(2024年9月:東京、2025年2月:広島・大阪・名古屋) | あり |
2024年11月および2025年5月にグループCEO等を説明者とする決算IR電話会議を開催し、通期業績予想および決算概要等について説明しました。 また、2024年11月および2025年5月にグループCEO等を説明者とする経営戦略説明会を開催し、経営・事業戦略について説明しました。
| あり |
| 決算情報、決算情報以外の適時開示資料、有価証券報告書、IR説明会資料、IR説明会の動画、統合レポート、主要子会社の月次業績速報の解説等をウェブサイトに掲載しています。 | |
| グローバルコミュニケーション部IR・SRグループに専任者を配置しています。また、米国(ニューヨーク)にIR・SRデスクを設置し、専任者を配置しています。 | |
<東京海上グループ経営理念> 東京海上グループは、お客様の信頼をあらゆる活動の原点におき、企業価値を永続的に高めていきます。 ●お客様に最高品質の商品・サービスを提供し、安心と安全をひろげます。 ●株主の負託に応え、収益性・成長性・健全性を備えた事業をグローバルに展開します。 ●社員一人ひとりが創造性を発揮できる自由闊達な企業風土を築きます。 ●良き企業市民として公正な経営を貫き、広く社会の発展に貢献します。
|
| 「東京海上グループ ディスクロージャー方針」を定め、経営の透明性や公平性の向上に資する情報を迅速、正確かつ公平に開示することに努めています。 |
1.内部統制システムに関する基本的な考え方及びその整備状況

当社は、「内部統制基本方針」を定め、これに沿ってグループ会社の経営管理、コンプライアンス、リスク管理、内部監査、監査役監査の実効性確保等を含む東京海上グループ全体の内部統制システムを整備することにより、業務の適正を確保するとともに企業価値の向上に努めています。また、内部統制システムの整備および運用状況のモニタリングを実施し、取締役会委員会であるグループ監査委員会での審議結果に基づき、取締役会がその内容を確認しています。
内部統制基本方針(2025年4月1日改定)
当社は、会社法および会社法施行規則に基づき、以下のとおり、内部統制基本方針を定める。
1.東京海上グループにおける業務の適正を確保するための体制
(1)当社は、東京海上グループ経営理念に基づき、グループの事業を統轄する持株会社として、グループ会社の経営管理に関する基本方針を定めるとともに、取締役会への報告体制を確立することにより、グループ会社に対する当社の経営管理体制を整備する。
a.当社は、当社が直接的に経営管理するグループ会社(以下「子会社等」という。)と経営管理契約を締結することなどにより、子会社等の経営管理を行う。
①グループの経営戦略やグループ経営の根幹となる各種グループ基本方針等を子会社等に示す。
②子会社等による事業戦略、事業計画等の重要事項の策定を当社の事前承認事項とする。
③子会社等による各種グループ基本方針等に基づく取り組み、事業計画の実施状況、各社の事業運営に重大な影響(「影響」とは、財務的な影響に限らず、レピュテーションの観点での影響を含む)を与える可能性がある事案等を当社への報告事項とする。
b.子会社等以外のグループ会社の経営管理は、原則として、子会社等を通じて行う。
(2)当社は、グループの資本配分制度に関する基本方針を定め、資本配分制度の運営体制を整備する。
(3)当社は、グループの経理に関する基本方針を定め、当社の連結財務状態およびグループ会社の財務状態等を把握し、株主・監督官庁に対する承認・報告手続および税務申告等を適正に実施するための体制を整備する。
(4)当社は、グループの財務報告に係る内部統制に関する基本方針を定め、財務報告の適正性と信頼性を確保するために必要な体制を整備する。
(5)当社は、グループの情報開示に関する基本方針を定め、企業活動に関する情報を適時・適切に開示するための体制を整備する。
(6)当社は、グループのITガバナンスに関する基本方針を定め、ITガバナンスを実現するために必要な体制を整備する。
(7)当社は、グループのAIガバナンスに関する基本方針を定め、AIガバナンスを実現するために必要な体制を整備する。
(8)当社は、グループのデータマネジメントに関する基本方針を定め、データマネジメントを実現するために必要な体制を整備する。
(9)当社は、グループの人事に関する基本方針を定め、社員の働きがい、やりがいの向上、透明公正な人事および成果実力主義の徹底により、生産性および企業価値の向上の実現を図る。
(10)当社は、グループ監査委員会を設置し、主に以下の事項を行うとともに、その内容を取締役会に報告する。
①グループの内部統制システムの整備について、各種方針・施策等の策定、実施状況の評価および改善に係る審議ならびに総合的調整および推進
②国内外の各グループ会社で発生した不祥事案や重大事案の再発防止策の策定・実施を当該グループ会社が適切に行っていることの確認
③同業他社や他業界で発生した事象の東京海上グループでの潜在・発生可能性やシナリオ、現時点での対応策の有効性等の確認と、それを踏まえた各グループ会社へのテーマ監査等の実施の指示および監査結果の確認
2.職務の執行が法令および定款に適合することを確保するための体制
(1)当社は、グループのコンプライアンスに関する基本方針を定め、コンプライアンス体制を整備する。
a.当社は、コンプライアンスを統轄する部署を設置する。
b.当社は、グループのコンプライアンス行動規範を定め、グループの役職員がこの行動規範に則り事業活動のあらゆる局面においてコンプライアンスを最優先するよう周知徹底を図る。
c.当社は、子会社等にコンプライアンス・マニュアルを策定させるとともに、役職員が遵守すべき法令、社内ルール等に関する研修を実施させ、コンプライアンスの周知徹底を図る。
d.当社は、子会社等に法令または社内ルールの違反が生じた場合の報告ルールを定めるとともに、通常の報告ルートのほかに、社内外にホットライン(内部通報制度)を設け、その利用につきグループの役職員に周知する。
(2)当社は、被監査部門から独立した内部監査担当部署を設置するとともに、グループの内部監査に関する基本方針を定め、当社およびグループ会社において、効率的かつ実効性のある内部監査体制を整備する。
3.リスク管理に関する体制
(1)当社は、グループのリスク管理に関する基本方針を定め、リスク管理体制を整備する。
a.当社は、リスク管理を統轄する部署を設置する。
b.当社は、リスク管理にあたって、リスクの特定・評価・制御、コンティンジェンシー・プランの策定およびモニタリング・報告のプロセスを基本とする。
c.当社は、子会社等の業態やリスクの特性等に応じた適切なリスク管理を会社毎に実施させる。
(2)当社は、グループの統合リスク管理に関する基本方針を定め、格付けの維持および倒産の防止を目的としたグループ全体の定量的リスク管理を実施する。
(3)当社は、グループの危機管理に関する基本方針を定め、危機管理体制を整備する。
4.職務の執行が効率的に行われることを確保するための体制
(1)当社は、グループの中期経営計画および年度計画(数値目標等を含む。)を策定する。
(2)当社は、業務分担および指揮命令系統を通じて効率的な業務執行を実現するため、職務権限に関する規程を定めるとともに、事業目的を達成するために適切な組織機構を構築する。
(3)当社は、経営会議規則を定め、取締役、執行役員等で構成する経営会議を設置し、経営上の重要事項について協議・報告を行う。
(4)当社は、(1)~(3)のほか、当社およびグループ会社において、職務の執行が効率的に行われることを確保するための体制を整備する。
5.取締役の職務の執行に係る情報の保存および管理に関する体制
当社は、文書等の保存に関する規程を定め、重要な会議の議事録等、取締役および執行役員の職務の執行に係る情報を含む重要な文書等は、同規程の定めるところに従い、適切に保存および管理を行う。
6.監査役の職務を補助すべき職員に関する事項
(1)当社は、監査役の監査業務を補助するため、監査役直轄の監査役室を設置する。監査役室には、監査役の求めに応じて、監査業務を補助するために必要な知識・能力を具備した専属の職員を配置する。
(2)監査役室に配置された職員は、監査役の命を受けた業務および監査を行う上で必要な補助業務に従事し、必要な情報の収集権限を有する。
(3)当該職員の人事考課、人事異動および懲戒処分は、常勤監査役の同意を得た上で行う。
7.監査役への報告に関する体制
(1)役職員は、経営、財務、コンプライアンス、リスク管理、内部監査の状況等について、定期的に監査役に報告を行うとともに、当社またはグループ会社の業務執行に関し重大な法令もしくは社内ルールの違反または会社に著しい損害を及ぼすおそれのある事実があることを発見したときは、直ちに監査役に報告を行う。
(2)当社は、グループ会社の役職員が、当社またはグループ会社の業務執行に関し重大な法令もしくは社内ルールの違反または会社に著しい損害を及ぼすおそれのある事実を発見したときに、これらの者またはこれらの者から報告を受けた者が、当社の監査役に報告を行う体制を整備する。
(3)当社は、当社およびグループ会社において、監査役に(1)または(2)の報告を行った者が、当該報告を行ったことを理由として不利な取扱いを受けることがないよう、必要な体制を整備する。
(4)役職員は、ホットライン(内部通報制度)の運用状況および報告・相談事項について定期的に監査役に報告を行う。
8.その他監査役の監査が実効的に行われることを確保するための体制
(1)監査役は、取締役会に出席するほか、経営会議その他の重要な会議または委員会に出席し、意見を述べることができるものとする。
(2)監査役は、重要な会議の議事録、取締役および執行役員が決裁を行った重要な稟議書類等について、いつでも閲覧することができるものとする。
(3)役職員は、いつでも監査役の求めに応じて、業務執行に関する事項の説明を行う。
(4)内部監査担当部署は、監査に協力することなどにより、監査役との連携を強化する。
(5)当社は、監査役の職務の執行に係る費用等について、当社が監査役の職務の執行に必要でないことを証明したときを除き、これを支払うものとする。
9.改廃
本方針の改定および廃止は、取締役会において決定する。ただし、軽微な修正は経営企画部 ディパートメントヘッドが行うことができる。
以上
2.反社会的勢力排除に向けた基本的な考え方及びその整備状況
当社は、「東京海上グループ コンプライアンスに関する基本方針」に基づき、グループの反社会的勢力等への対応に関する方針を定め、反社会的勢力等への対応体制を整備するとともに、反社会的勢力等との関係遮断、不当要求等に対する拒絶等について、弁護士や警察等とも連携し
て、毅然とした姿勢で組織的に対応することとしています。
上記方針に基づき、当社は「東京海上グループ反社会的勢力等への対応マニュアル」を策定し子会社等に示すとともに、反社会的勢力に関する情報を収集し、子会社からの照会等への対応を行います。また、子会社は自社マニュアル等を策定し、研修等を通じて役職員に対して周知徹底を図ることにより、反社会的勢力等からの不当要求を拒絶し、適切な法的対応を行う体制を確保しています。
2.その他コーポレート・ガバナンス体制等に関する事項
【適時開示体制の概要】当社の会社情報の適時開示に係る社内体制の状況は、以下のとおりです。
1.情報開示に関する基本方針
(1)基本的考え方
当社は、経営の透明性・公平性を確保し、ブランド価値の向上を目的として、適時・適切な情報開示に努めます。
当社は、情報開示にあたり、情報の収集ならびに開示の要否およびその方法等の決定を迅速かつ適切に行い、正確かつ公平に開示します。
(2)東京海上グループ ディスクロージャー方針
当社は、「東京海上グループ ディスクロージャー方針」を以下のとおり定め、当社ウェブサイトに公表しています。
「東京海上グループ ディスクロージャー方針」(2018年4月1日)
1. 基本的考え方
東京海上グループは、お客様、株主・投資家、代理店をはじめ、広く社会の皆様が東京海上グループの実態を正確に認識できるよう、経営の透明性や公平性の向上に資する情報を、迅速、正確かつ公平に開示します。
2.情報開示の基準
東京海上グループは、国内外の関係法令に則って情報開示を行います。
また、適時開示につきましては、東京証券取引所の定める「有価証券上場規程」に則って情報開示を行います。
上記以外の情報に関しましても、当該情報の内容に応じて、適切に情報開示を行います。
3.情報開示の方法
東京海上グループの情報開示は、国内外の関係法令が定める情報開示関連報告書への掲載、東京証券取引所の適時開示情報伝達システム、ニュースリリースでの発表、東京海上グループ各社のホームページへの掲載等、適切な方法により行います。
4.ご注意
この方針によって開示する情報は、東京海上グループの活動を正確、迅速かつ公平にお伝えする目的のものであり、投資勧誘を目的とするものではありません。
2.会社情報の適時開示に係る社内体制
(1)重要情報の把握と適時開示の体制
当社は、インサイダー取引防止規程および経営会議付議・報告基準等により、当社に関する重要な情報について、法務コンプライアンス部 ディパートメントヘッドが一元的に把握する体制を構築しています。
重要情報を把握した法務コンプライアンス部 ディパートメントヘッドは、金融商品取引法、施行令や証券取引所の定める開示基準に照らして開示が必要と考えられるときは、速やかに経営陣に報告のうえ、必要な手続きを経て開示を行う体制としています。
当社の子会社に係る重要情報についても、当社内部統制基本方針およびグループ方針等ならびに子会社が定めるインサイダー取引防止規程、経営会議付議・報告基準および子会社等管理規程等により、当社法務コンプライアンス部 ディパートメントヘッドが一元的に把握し、適時開示を行う体制としています。
(2)適時開示体制に対するモニタリングの整備
当社は、内部監査に関する基本方針に基づきグループ各社において実効性のある内部監査体制を構築し、情報開示を含む業務運営の適切性を担保するための内部監査を実施しています。
当社の内部監査部門は、当社の内部監査を実施するほか、子会社の内部監査の実施状況や内部管理体制の状況等をモニタリングし、内部監査の結果のうち重要な事項については取締役会に報告しています。また、子会社の内部監査部門は、自社および孫会社の内部監査を実施しています。
【東京海上ホールディングスコーポレートガバナンス基本方針】(2024年5月20日改定)
第1章 コーポレートガバナンスに関する基本的な考え方
(コーポレートガバナンスに関する基本的な考え方)
第1条 当社は、「東京海上グループ経営理念」を定め、株主、お客様、社会、社員などのステークホルダーに対する責任を果たしていくことで、グループの企業価値を永続的に高める。そのために、当社は、健全で透明性の高いコーポレートガバナンスを構築し、内部統制基本方針に基づき、持株会社として東京海上グループ各社を適切に統治する。
第2章 株主の権利・平等性の確保
(株主の権利・平等性の確保)
第2条 当社は、株主総会における議決権の行使が適切になされるよう環境を整備する。
2 当社は、株主配当政策を安定的に維持すること等を通じて、株主還元の充実に努める。
3 当社は、株主総会における議決権の行使や剰余金の配当の支払いにおいて、株主をその有する株式の内容および数に応じて平等に取り扱う。
(政策投資として保有している株式に関する方針)
第3条 政策投資として保有している株式は、当社グループのリスクポートフォリオを見直し、社会課題解決や成長分野等に対して資本を振り向けるためにゼロにする。
※非上場株式および資本業務提携による出資等は除く。
(関連当事者間の取引)
第4条 当社は、取締役会規則や「東京海上グループグループ内取引等の管理に関する方針」を定め、役員や子会社等との関連当事者取引については取締役会が監視することとし、会社や株主共同の利益を害することのないよう努める。
第3章 株主以外のステークホルダーとの適切な協働
(株主以外のステークホルダーとの適切な協働)
第5条 当社は、「東京海上グループ経営理念」を定め、株主の負託に応え、収益性、成長性、健全性を備えた事業をグローバルに展開するとともに、お客様へ安心と安全を提供し、社員が創造性を発揮できる企業風土を構築し、広く社会の発展に貢献することにより、企業価値を永続的に高めることに努める。
第4章 適切な情報開示と透明性の確保
(適切な情報開示と透明性の確保)
第6条 当社は、「東京海上グループ情報開示に関する基本方針」を定め、経営の透明性や公平性を確保することを目的として、会社の経営成績等の財務情報や経営理念、経営計画等の非財務情報の適時、適切な開示に努める。
第5章 取締役会等の責務
(取締役会および取締役の役割)
第7条 取締役会は、重要な業務執行の決定を行うとともに、取締役の職務の執行を監督する。
2 当社は、取締役会規則を定め、取締役会が行う重要な業務執行の決定の内容を定める。ここでいう重要な業務執行の決定には、グループの経営戦略の策定、グループの経営計画の策定、グループの内部統制システムの構築、一定の規模を超える事業投資の決定を含む。
3 各取締役は、取締役会が第1項に定める責務を十分に全うできるよう努める。
4 当社は、取締役会での決定を要しない業務執行の決定を業務執行役員に委任する。
(取締役会の構成、取締役の任期等)
第8条 取締役は、原則として3分の1以上を社外取締役とする。
2 取締役会は、その実効性を確保するために、多様性と適正規模を両立した構成とする。
3 取締役の任期は1年とし、再任を妨げないものとする。
4 社外取締役の在任期間は原則として最長10年までとする。
(取締役の選任要件)
第9条 取締役は、会社の業態をよく理解し、会社経営に必要な広範な知識を有し、取締役会の構成員として会社の重要な業務執行を決定するに十分な判断力を有している者とする。
2 社外取締役は、前項に定める要件を満たすことに加え、原則として、別表に定める独立性判断基準を満たす者とする。
(監査役の役割)
第10条 監査役は、株主の負託を受けた独立の機関として、企業の健全で公正な経営に寄与し、社会的信頼に応えることを目的に、取締役の職務執行を監査する。
(監査役会の構成、監査役の任期等)
第11条 監査役は、原則として過半数を社外監査役とする。
2 監査役の任期は4年とし、再任を妨げないものとする。
3 社外監査役の在任期間は原則として最長3期までとする。
(監査役の選任要件)
第12条 監査役は、監査役としての職務能力、過去の実績・経験等を勘案し、質の高い監査を実施することによって、会社の健全で持続的な成長を確保し、社会的信頼に応える良質な企業統治体制の確立に寄与することができる者とする。
2 社外監査役は、前項に定める要件を満たすことに加え、原則として、別表に定める独立性判断基準を満たす者とする。
(執行役員の選任要件)
第13条 執行役員は、役員としてのコンピテンシーの発揮度、過去の実績・経験、人物等を勘案し、会社の業務執行の責任者となりうる者とする。
(社長の選任要件)
第14条 社長は、第9条に定める取締役の選任要件および第13条に定める執行役員の選任要件を満たし、かつ、当社グループの持続的な成長と中長期的な企業価値の向上の実現に向けて、事業運営を主導する資質を有する者とする。
(解任方針)
第15条 社長・取締役・監査役・執行役員が、本基本方針に定める各々の選任要件を満たさない場合は、指名委員会は当該者の解任について審議する。
(指名委員会の役割)
第16条 当社は、取締役会の諮問機関として、指名委員会を設置する。
2 指名委員会は、次の事項等を審議し、取締役会に対して答申する。
①社長・取締役・監査役・執行役員の選任・解任
②社長・取締役・監査役・執行役員の選任要件・解任方針
3 指名委員会は、社長の後継者計画について審議するとともに、後継者候補の育成が計画的に行われるよう、その運用について適切に監督する。
4 指名委員会は、取締役・監査役に求められるスキル等の特定を行い、第2項第1号の選任・解任の審議の参考とする。
(指名委員会の構成)
第17条 指名委員会は、原則として、委員の過半数を社外委員とし、委員長は社外委員から選出する。
(報酬委員会の役割)
第18条 当社は、取締役会の諮問機関として、報酬委員会を設置する。
2 報酬委員会は、次の事項等を審議し、取締役会に対して答申する。
①社長・取締役・執行役員の業績評価
②社長・取締役・執行役員の報酬体系および報酬水準
③役員報酬の決定に関する方針
(報酬委員会の構成)
第19条 報酬委員会は、原則として、委員の過半数を社外委員とし、委員長は社外委員から選出する。
(役員報酬の決定に関する方針)
第20条 役員報酬の決定にあたっては、「透明性」「公正性」「客観性」を確保する。
2 役員報酬体系は、以下の構成とする。
※取締役および執行役員の報酬の基準額における各報酬の構成については、原則として役位の高さに応じて業績連動報酬および株式報酬の割合を高める。
3 各報酬導入の目的は以下のとおりとする。
4 取締役および執行役員の報酬の水準は、当社業績や他社水準等を勘案し、役位別に基準額を設定のうえ、職責の重さを加味し、取締役会が決定します。
5 取締役および執行役員の報酬等のうち、定額報酬および業績連動報酬については月例で支給します。株式報酬については退任時に交付します。
6 取締役および執行役員の個人別の報酬等の内容およびその他役員報酬に関する重要な事項は、取締役会が決定します。なお、報酬委員会諮問事項については、同委員会の答申を踏まえ、決定します。
(役員に対するトレーニングの方針)
第21条 当社は、取締役、監査役および執行役員が、それぞれに求められる役割や責務を適切に果たすことができるよう、知識の習得および更新の機会を必要に応じて設ける。
第6章 株主との対話
(株主・投資家との建設的な対話に関する方針)
第22条 当社は、株主・投資家との建設的な対話を促進するために、次の基本方針に沿って、態勢整備と取組みに努める。
①当社は、株主・投資家との対話のための活動全般を統括する業務執行役員を置くとともに、企画、実施するための専門部署を設置する。
②当社は、決算発表、投資家向け説明会等の株主・投資家との対話に向けて、専門部署が、関連部署と連携して、株主・投資家に正確で偏りのない情報を提供する。
③当社は、株式の保有状況や株主・投資家の意見等を踏まえ、株主・投資家との建設的な対話の手段の充実を図る。
④当社は、株主・投資家との対話において寄せられた意見について、定期的に整理、分析を行い、取締役会に報告する。
⑤当社は、「インサイダー取引防止規程」に基づき、未公表の重要事実の管理を徹底するとともに、未公表の重要事実を用いずに株主・投資家との対話を行う。
第7章 改廃権限
(改廃権限)
第23条 本基本方針の改廃は、取締役会において決定する。ただし、軽微な修正は法務コンプライアンス部担当の業務執行役員が行うことができる。
(別表)社外役員の独立性判断基準社外取締役および社外監査役については、以下のいずれにも該当しない場合に、当社からの独立性があると判断する。
①当社またはその子会社の業務執行者である者
②過去10年間において当社またはその子会社の業務執行者であった者
③当社もしくは主な事業子会社を主要な取引先とする者(直近事業年度における当社または主な事業子会社との取引額が、その連結売上高の2%以上の者をいう。)またはその業務執行者である者
④当社もしくは主な事業子会社の主要な取引先である者(直近事業年度における当社または主な事業子会社との取引額が、当社の連結経常収益の2%以上の者をいう。)またはその業務執行者である者
⑤当社もしくは主な事業子会社が、その資金調達において必要不可欠とし、代替性がない程度に依存している金融機関その他の大口債権者またはその業務執行者である者
⑥当社または主な事業子会社から寄付を受けている法人、組合その他の団体であって、直近事業年度における当該寄付の額が一定額(1,000万円または当該団体の直近事業年度における総収入額の2%のいずれか高い額をいう。)を超えるものの業務執行者である者
⑦当社またはその子会社の取締役、監査役または執行役員の配偶者または三親等以内の親族である者
⑧当社または主な事業子会社から役員報酬以外に報酬を受けているコンサルタント、会計士、弁護士その他の専門家であって、直近事業年度における当該報酬の額が一定額(1,000万円または当該専門家が所属する法人、組合その他の団体の直近事業年度における総収入額の2%のいずれか高い額をいう。)を超えるもの
⑨直近事業年度末において、当社の総株主の議決権の10%以上の議決権を保有する者またはその業務執行者である者
以上