1.経営成績等の概況 ………………………………………………………………………………………………2
(1)当期の経営成績の概況 ……………………………………………………………………………………2
(2)当期の財政状態の概況 ……………………………………………………………………………………4
(3)当期のキャッシュ・フローの概況 ………………………………………………………………………4
(4)今後の見通し ………………………………………………………………………………………………5
(5)利益配分に関する基本方針及び当期・次期の配当 ……………………………………………………5
2.会計基準の選択に関する基本的な考え方 ……………………………………………………………………5
3.連結財務諸表及び主な注記 ……………………………………………………………………………………6
(1)連結貸借対照表 ……………………………………………………………………………………………6
(2)連結損益計算書及び連結包括利益計算書 ………………………………………………………………8
連結損益計算書 …………………………………………………………………………………………………8
連結包括利益計算書 ……………………………………………………………………………………………9
(3)連結株主資本等変動計算書 ………………………………………………………………………………10
(4)連結キャッシュ・フロー計算書 …………………………………………………………………………12
(5)連結財務諸表に関する注記事項 …………………………………………………………………………13
(継続企業の前提に関する注記) ………………………………………………………………………………13
(セグメント情報等) ……………………………………………………………………………………………13
(1株当たり情報) ………………………………………………………………………………………………13
(重要な後発事象) ………………………………………………………………………………………………13
当連結会計年度における世界経済は、インフレの拡大が落ち着きつつあり、利下げの継続を背景に底堅い成長を維持しておりますが、第二次トランプ政権の追加関税を含む政策変更の可能性から、先行きは不透明なまま推移しております。米国では、個人消費は底堅いものの、高金利や物価高により個人消費に鈍化の兆しが見え、欧州では、インフレの鎮静化に伴い消費は緩やかに持ち直しているものの、回復のペースは緩やかにとどまっています。中国では、不動産市場の長期的な停滞から雇用環境が悪化し、内需の鈍化により景気回復に足踏みが続いています。我が国経済は、円安により企業の景況感が堅調であり、雇用・所得環境の改善を背景に、個人消費は緩やかに持ち直す見通しです。当社グループが属する楽器関連機器業界においては、コロナ特需の2021年をピークに下方傾向にあり、旅行やレジャー等の体験消費が旺盛なことや中古市場が拡大傾向にあること、世界的なインフレに伴う特に若年層の可処分所得の減少や金利差を背景とする急激な為替レートの変動により市況感が低迷していることから需要が減少しており、先行きの不透明な状況が続いております。
このような状況の中、当社は、「世界中の人々を“表現者”(クリエイター)にする」という長期目標に向けて、「“進化”と“挑戦”によりより多くの自己表現を支える」という中期経営計画のビジョンのもと、さまざまな取り組みを実施しました。
【取り組み1】収益率の向上
2020年秋以降に発生し、現在は沈静化しつつある世界的な半導体不足に伴う部品コストの上昇に対し、積極的な価格正常化交渉を実施しました。また、部品の集約化や内部構造の簡素化によるコスト削減を徹底した結果、2024年に市場投入した製品の利益率については、約3ポイント向上しました。
また、利益率が比較的高い国内市場の活性化を図るため、主要取引先との連携を強化するとともに、積極的な仕入れを実施した結果、当社単体では、国内売上が37%増加し、エリア別売上ランキングで日本が5位から3位へと急上昇しました。
【取り組み2】商品力の向上
プロダクト・アウト思考とマーケット・イン思考を融合させた商品企画を推進し、ハンディレコーダーでありながらマイクを搭載せず、多様なユーザーニーズに対応するH1 XLRや、デジタルミキサーの機能を妥協なく搭載しつつ、世界最小サイズを実現し、クリエイターにアディショナルなスペースを提供するL6を市場投入しました。これにより、新たな市場の開拓を実現しました。
マルチエフェクターでは、2012年から販売していたMS(MultiStomp)シリーズをMS+シリーズとして刷新しました。ユーザーの要望が多かった「足元で全てをコントロールできる」機能を提供するとともに、アナログ・デジタル両領域での音質を飛躍的に進化させました。更に初代ラインナップにはなかったドライブ専用機、アンプシミュレーター専用機、ルーパー専用機にも挑戦し、シリーズ全体を再ブランディングしました結果、通年販売していない機種が多いにもかかわらず、シリーズ全体の出荷台数を倍以上に伸ばすことに成功しました。
【取り組み3】開発体制の強化
プロジェクトチームへの臨機応変なメンバーアサインに加え、新たなプロジェクトチームを発足させることで、 同時開発できる商品数を拡大する組織体制を構築しました。更にハードウェアのプラットフォームを共用できるMS+シリーズなど、効率的な開発手法を取り入れた結果、過去3年間の年間新機種投入数の平均5.7機種に対し、2024年は11機種を投入することができました。
2025年には、技術を極めるプロフェッショナル職とプロジェクトを率いるマネジメント職を選択できる複線型人事制度の導入を予定しております。更に若手~中堅社員を中心に推進するプロジェクトチームを多数結成し、プロフェッショナル社員が横断的に技術品質を担保することで、更にプロジェクトチームの拡大が見込まれます。これにより、組織の開発力を強化するとともに、社員のモチベーション向上も期待できます。
【取り組み4】成長投資
交渉を進めていたカリフォルニア創業のスタートアップ企業「Instamic」の買収は、2025年に完了を予定しています。Instamicは、超小型・防水仕様の32bitフロートレコーダーを開発・販売しており、MEMSマイクを複数使用した小型かつ高音質を実現する特許を保有しております。当社と共通の理念を持ちながらも、当社にはない独自の強みを有しており、今回の買収により更なる技術革新と市場拡大が期待できます。
業績につきましては、当連結会計年度に発売した11機種の新製品の貢献や、年末商戦が特に日本国内で好調だったことに加え、為替レートが円安に推移したこともあり、売上高は前期比で増加いたしました。将来の財務健全性と収益性向上のために一部商品の評価額の見直しを行った影響並びに、高価格帯製品の苦戦及び北米と南欧地域の不振により外貨ベースでの売上総利益が減少しました。販売費及び一般管理費は経費削減に努め、前期比98,376千円減となったものの、営業利益は前期比で減少しました。
以上の結果、当社グループの当連結会計年度の経営成績は、売上高は18,072,018千円(前期比1.0%増)、営業利益は531,518千円(前期比7.3%減)、経常利益は554,189千円(前期比14.7%減)及び親会社株主に帰属する当期純利益は40,876千円(前期比54.0%減)となりました。
(ハンディオーディオレコーダー)
ハンディオーディオレコーダーは、新製品である主力機種H-essentialシリーズが、国内では予想以上の好調な販売を見せた一方、海外では旧製品の在庫処理に時間がかかり、市場への浸透が遅れたことにより、売上高は3,870,899千円(前期比5.6%減)となりました。
(デジタルミキサー/マルチトラックレコーダー)
デジタルミキサー/マルチトラックレコーダーは、L6及びR4の新製品効果、ポッドキャスト需要が旺盛な北米地域におけるPシリーズの好調により、売上高は2,079,984千円(前期比14.8%増)となりました。
(マルチエフェクター)
マルチエフェクターは、MultiStompシリーズを刷新・拡大したMS+シリーズの売れ行きが好調のため、売上高は1,724,072千円(前期比6.4%増)となりました。
(プロフェッショナルフィールドレコーダー)
プロフェッショナルフィールドレコーダーは、半導体不足の解消に伴う前期の一時的な需要増を受け、当期は在庫調整が入りました。更に当期は新製品をリリースしなかったため、売上高は1,440,993千円(前期比24.5%減)となりました。
(ハンディビデオレコーダー)
ハンディビデオレコーダーは、北米では非常に好調だったものの、前期に南欧で政府機関への大量納入という一時的な需要増があったことの反動減により、売上高は594,727千円(前期比0.1%減)となりました。
(マイクロフォン)
マイクロフォンは、北米でポッドキャスト用のマイクパックの売上が増加したため、売上高は423,768千円(前期比16.4%増)となりました。
(ボーカルプロセッサ―)
ボーカルプロセッサ―は、中欧で売上が増加したこと及び円安により、売上高は281,168千円(前期比8.8%増)となりました。
(オーディオインターフェース)
オーディオインターフェースは、AMSシリーズの国内向け売上増により、売上高は171,259千円(前期比10.6%増)となりました。
(Mogar取扱いブランド)
Mogar取扱いブランドは、Zildjianブランドの取扱い終了により現地通貨ベースでは対前期比減となったものの、円安により売上高は1,217,085千円(前期比6.3%増)となりました。
(フックアップ取扱いブランド)
フックアップ取扱いブランドは、主要ブランドでの新製品の発売及びセールの実施により、売上高は1,862,563千円(前期比14.6%増)となりました。
(Sound Service取扱いブランド)
Sound Service取扱いブランドは、Blackstarブランドの取扱い終了及びNordブランドで前期に新製品の発売があったことによる反動減があったものの、円安により売上高は3,966,478千円(前期比2.8%増)となりました。
財政状態については、当連結会計年度末の資産合計は20,087,876千円となり、前連結会計年度末と比べ827,604千円増加しました。これは主に、流動資産が1,243,253千円増加したことによるものであります。
(流動資産)
当連結会計年度末の流動資産は、前連結会計年度末に比べ1,243,253千円増加し、14,965,019千円となりました。これは主に、商品及び製品が680,682千円増加したことによるものであります。
(固定資産)
当連結会計年度末の固定資産は、前連結会計年度末に比べ415,649千円減少し、5,122,857千円となりました。これは主に、リース資産が60,113千円、のれんが249,172千円減少したことによるものであります。
(流動負債)
当連結会計年度末の流動負債は、前連結会計年度末に比べ616,957千円増加し、7,760,687千円となりました。これは主に、買掛金が173,773千円、短期借入金が719,032千円増加したことによるものであります。
(固定負債)
当連結会計年度末の固定負債は、前連結会計年度末に比べ487,695千円減少し、3,705,333千円となりました。これは主に、長期借入金が457,655千円減少したことによるものであります。
(純資産)
当連結会計年度末の純資産は、前連結会計年度末に比べて698,342千円増加し、8,621,856千円となりました。これは主に、為替換算調整勘定が561,947千円、非支配株主持分が194,826千円増加したことによるものであります。
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ461,781千円増加し、3,287,950千円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により増加した資金は584,571千円(前年同期は817,101千円の増加)となりました。これは主に、棚卸資産の増加額が135,697千円及び未払金の減少額399,796千円があった一方、税金等調整前当期純利益を554,188千円計上したこと、減価償却費336,801千円及びのれんの償却費469,688千円を計上したことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動により減少した資金は241,611千円(前年同期は2,443,671千円の減少)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出203,181千円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により増加した資金は15,111千円(前年同期は2,231,619千円の増加)となりました。これは主に、長期借入金の返済による支出451,176千円及び配当金の支払額129,838千円があった一方、短期借入金の純増減額670,330千円があったことによるものであります。
当社グループが属する音楽用電子機器事業の世界市場につきましては、コロナ特需の2021年をピークに下降トレンドが続いており、また、米国トランプ政権による追加関税やウクライナ紛争といった地政学リスクの影響を受け、全体的には需要の伸び悩みが続くと予想しております。当社におきましては、2024年度にリリースした新製品が通期で貢献すること及び高価格帯製品へのタイムリーな新製品投入により、米ドルベースでは11%の増収を見込んでおります。
このような状況のもと、当社グループの2025年12月期の業績を、次のとおり見込んでおります。
2025年12月期の円ベースの売上高は、為替レートを2024年12月期に比べて円高に想定していますが、おおむね2024年12月期並みを見込んでおります。一方、利益面では、海外連結子会社の費用が円高により減少すると見込んでいることから、営業利益を含む各段階利益は増益を見込んでおります。
(業績予想作成にあたっての前提条件)
想定為替レート
業績予想の作成にあたっては、2025年度の期中平均レートを下記のとおり想定しております。
ドル 円 :1US$=140円
ユーロ円:1EUR=155円
ポンド円:1GBP=180円
(中期経営計画の業績目標)
当社は、2024年2月14日に公表した第4次中期経営計画(2024-2026)において、中期経営計画の最終年度の2026年度の連結売上目標を220億円、連結営業利益目標を22億円(営業利益率10%)と定めております。また、同中期経営計画より資本収益性に係る指標についても目標値を定めており、2026年度ではROE及びROICについてそれぞれ10%以上達成することを目標としております。
当社は、株主の皆様への利益還元を重要な課題と認識しており、事業年度ごとの利益の状況、将来の事業展開などを勘案しつつ、安定した配当を維持するとともに株主の皆様への利益還元に努めることとしております。具体的には、第4次中期経営計画(2024-2026)において、配当性向30%以上を目安に、減配無しの累進配当を実施する方針としております。
当期(2024年12月期)の年間配当額は、予想配当額として開示していたとおり1株当たり31円といたします。次期(2025年12月期)につきましては、上記方針及び財務状況を踏まえて、年間配当額を1株当たり32円とする予定です。
2.会計基準の選択に関する基本的な考え方
当社グループは、連結財務諸表の期間比較可能性及び企業間比較可能性を考慮し、当面は日本基準で連結財務諸表を作成する方針であります。国際会計基準の適用につきましては、国内外の諸情勢を考慮のうえ、適切に対応していく方針であります。
前連結会計年度(自 2023年1月1日 至 2023年12月31日)
当連結会計年度(自 2024年1月1日 至 2024年12月31日)
該当事項はありません。
当社グループは音楽用電子機器事業の単一セグメントであるため、セグメント情報の記載を省略しております。
(注)1.当連結会計年度における潜在株式調整後1株当たり当期純利益金額につきましては、潜在株式が存在しないため、記載しておりません。
2.1株当たり当期純利益金額及び潜在株式調整後1株当たり当期純利益金額の算定上の基礎は、以下のとおりであります。
該当事項はありません。