○添付資料の目次
1.経営成績等の概況 ……………………………………………………………………………………2
(1)当期の経営成績の概況 …………………………………………………………………………2
(2)当期の財政状態の概況 …………………………………………………………………………5
(3)当期のキャッシュ・フローの概況 ……………………………………………………………5
(4)今後の見通し ……………………………………………………………………………………5
2.会計基準の選択に関する基本的な考え方 …………………………………………………………5
3.財務諸表及び主な注記 ………………………………………………………………………………6
(1)貸借対照表 ………………………………………………………………………………………6
(2)損益計算書 ………………………………………………………………………………………8
(3)株主資本等変動計算書 …………………………………………………………………………9
(4)キャッシュ・フロー計算書 ……………………………………………………………………11
(5)財務諸表に関する注記事項 ……………………………………………………………………12
(継続企業の前提に関する注記) …………………………………………………………………12
(セグメント情報等) ………………………………………………………………………………12
(持分法損益等) ……………………………………………………………………………………12
(1株当たり情報) …………………………………………………………………………………13
(重要な後発事象) …………………………………………………………………………………13
1.経営成績等の概況
当事業年度(2024年1月1日~12月31日)における我が国経済は、世界的な金融引き締めや、世界各地での紛争リスクによる社会経済への影響が続く等、依然として先行きの不透明感が残る状況下でありましたが、一方で、経済活動の正常化が進み、インバウンド需要の回復等を背景にサービス消費が拡大し、景気は緩やかな回復基調をたどりました。バイオ分野においては、「新しい資本主義のグランドデザイン及び実行計画」が発表されて以降、バイオベンチャーへの支援がより一層推進傾向にあり、特に再生医療・遺伝子治療等のバイオ分野は国益に直結する科学技術・イノベーション分野として、重点投資分野に指定されており、今後の経済成長が期待されております。国内における再生・細胞医療、遺伝子治療分野では、条件及び期限付き承認制度の在り方や再生医療等製品の製造・評価体制の整備に関する議論が掲題されつつも、厚生労働省 薬事・食品衛生審議会 再生医療等製品・生物由来技術部会において、再生医療等製品の製造販売承認が了承された製品が追加され、新たな再生医療等製品の上市と本分野の拡大成長及び社会的な期待が加速しております。
このような環境下において、当社では、独自の基盤技術を用いた革新的な再生医療等製品や3D細胞製品の創出を通じて、新たな再生医療・細胞医療の実用化・産業化に貢献するべく、研究・技術開発を中核とする事業活動を推進してまいりました。また、細胞製品開発と並行して、デバイス販売や共同研究活動等により、次世代製品候補の探索や当社の基盤技術を国内外に普及させる事業活動にも取り組んでまいりました。
具体的には、①再生医療領域において、再生医療等製品の実用化へ向けたパイプライン開発及び研究用細胞製品の各種受託、②創薬支援領域において、製薬企業・非臨床試験受託企業等の創薬活動を支援する3D細胞製品の開発・販売、③デバイス領域において、基盤技術を搭載したバイオ3Dプリンタ等の三次元細胞積層システム機器の開発・販売等を多面的に展開しております。
このような状況のもと、当事業年度における経営成績は、以下のとおりとなりました。
当事業年度における売上高は、3D細胞製品に関する各種受託及び関連消耗品の販売等により54,446千円(前年同期比10.9%減)、販売費及び一般管理費912,982千円(前年同期比24.2%増)、営業損失896,133千円(前年同期は697,437千円の営業損失)となりました。また、公的機関からの助成金受領等により、営業外収益46,866千円(前年同期比64.4%減)及び借入金の利息等の支払により営業外費用20,480千円(前年同期比0.3%減)を計上したことから、経常損失869,747千円(前年同期は586,187千円の経常損失)、当期純損失は872,238千円(前年同期は589,211千円の当期純損失)となりました。なお、当社の事業は細胞製品等の研究開発及び製造販売並びにこれらの付随業務の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しています。
当事業年度における各事業領域の進捗概況は、以下のとおりです。
①再生医療領域
当社では、主要な再生医療パイプライン(末梢神経再生、骨軟骨再生、血管再生等の革新的な再生医療等製品)について、国立研究開発法人日本医療研究開発機構(以下、「AMED」という。)等の公的機関の支援のもと、再生医療等製品の承認取得・実用化を目指し、各大学・研究機関及び連携企業等の共同開発パートナーとともに臨床開発及び研究開発を進めております。
これまでに、当社のバイオ3Dプリンタを用いた再生医療等製品に係る開発は、世界で初めて実際の患者さまへ移植を行う臨床試験に成功する等、成長市場である再生医療分野において、産学官一体となって順調に進展しております。また、当社のパートナー企業との協業により、本分野の事業基盤(サプライチェーン)の整備・確立へ向けた取り組みについても進めております。
当事業年度においては、本臨床試験の成果を含む当社の再生医療等製品の開発に関して、英国の国際学術誌「Communications Medicine」への掲載や第23回日本再生医療学会総会、第97回日本整形外科学会学術総会における発表等を通じて、学術的・科学的なエビデンスを国内外に広く公表し、また、BioJAPANや7th TERMIS 2024 world congressをはじめとする展示会等において製品周知及び価値向上に向けて様々な活動を行いました。その結果、当社の製品開発活動やバイオ3Dプリンティング技術をはじめとした基盤技術に対するメディアでの取り上げが増加する等、今後の製品上市へ向けた事業化活動も進展いたしました。
末梢神経再生については、京都大学医学部附属病院とともに実施した「末梢神経損傷を対象とした三次元神経導管移植による安全性と有効性を検討する医師主導治験」が完了したことを受け、国立大学法人京都大学から公表された論文内容をもとに本治験結果の報告を行い、当社のパートナー企業である太陽ホールディングス株式会社及び太陽ファルマテック株式会社とともに、今後の産学官連携による社会実装に向けた取り組み等について報道発表を行い、企業治験開始に向け、準備を進めました。また新たに同種細胞を用いた末梢神経再生法の開発について、開発パートナーである京都大学及び東京大学とともにAMED事業「末梢神経損傷に対する同種臍帯由来間葉系細胞を用いた三次元神経導管移植治療法の開発」において非臨床試験を実施し、神経再生が確認された研究成果が米国の国際学術誌「PLOS One」に掲載されました。本研究成果をもとに早期の治験開始に向け研究開発を進めており、自家並びに同種(他家)細胞を用いた末梢神経再生の実現に向けて取り組んでおります。
骨軟骨再生については、当事業年度新たにAMED橋渡し研究プログラム「バイオ3Dプリンター技術を用いた膝関節特発性骨壊死に対する骨軟骨再生治療」に採択され、慶應義塾大学病院及び藤田医科大学病院とともに次相臨床試験開始に向けた開発を進めました。また、前事業年度に採択された経済産業省「令和4年度 第二次補正予算『再生・細胞医療・遺伝子治療の社会実装に向けた環境整備事業』」により、藤田医科大学及び慶應義塾大学病院、慶應義塾大学再生医療リサーチセンターとともに骨軟骨再生の社会実装に向けて継続して基盤整備に取り組んでおります。
血管再生については、国立大学法人佐賀大学とともに臨床試験を継続し開発を進めました。
今後も、開発パートナー及び医療機関並びにパートナー企業と協働し、細胞製神経導管をはじめとする革新的な再生医療等製品としての製造販売承認取得並びに社会実装を目指し、新たな治療法の選択肢を増やすべく、引き続き開発を進めてまいります。
また、主要パイプラインに加え、次世代パイプラインの育成及び探索開発についても進捗しており、共同研究先である国立大学法人広島大学が採択されたAMED事業「バイオ3Dプリンターで作製した三次元移植組織を用いる革新的歯周再生療法の開発」に引き続き参画し、歯周組織再生療法に関する研究開発を進め、第23回日本再生医療学会総会及び第13回細胞再生医療研究会学術集会(最優秀賞受賞)において、共同研究パートナーとともに開発成果の公表等を行いました。今後も引き続き、次世代パイプラインの研究開発を進めるとともに、新たなシーズ探索・基礎研究を進めてまいります。
パートナー企業との連携に関しては、細胞製品の製造に関する包括的パートナーシップ契約を締結している太陽ホールディングス株式会社及びその子会社である太陽ファルマテック株式会社とともに、将来の再生医療等製品の実用化を見据えた、製造販売体制構築に向けて準備を進めました。さらに、PHCホールディングス株式会社及びその子会社であるPHC株式会社とともに、再生医療等製品の商業生産体制構築へ向けた共同開発を、その他、ZACROS株式会社とともに、細胞の大量培養に関する共同技術開発を進めております。また、岩谷産業株式会社との協業においては、3D細胞製品の凍結保存に関する共同開発を進めており、第23回日本再生医療学会総会にて共同研究成果の発表を行うとともに、2024年7月にはその成果について共同プレスリリースを行いました。これらのパートナー企業との共同開発は、サイフューズが開発を進める再生医療等製品及び3D細胞製品の実用化に向けた、産学官エコシステムでの取り組みであり、慢性期のみならず急性期の病気やケガに対する治療法の開発、並びに産業応用を目指した開発であり、将来の我が国の経済発展が期待されています。
その他、ISSCR・Organoid symposium2024及び 7th TERMIS 2024 World congress、Neuroscience2024、Biofabrication 2024等の国際学会に参加し、バイオ3Dプリンタのマーケティングをはじめ、様々な関係機関や企業等とのコラボレーションの機会探索を拡大しました。また、前事業年度に、日立グローバルライフソリューションズ株式会社、MetaTech (AP) Inc.及びTaiwan Hitachi Asia pacific Co., Ltd.との間で締結した、基本合意書に基づき台湾地域での協業展開へ向けた交渉を進める等、今後のグローバル展開へ向けた協業も進捗しております。
以上のように、今後もパートナー企業との間で戦略的パートナーシップの強化を進め、革新的な再生医療等製品の早期の実用化に向け、開発を進めるとともに商業化へ向け企業間連携をより一層強化してまいります。
②創薬支援領域
当社では、独自の基盤技術により、スキャフォールドを使用せずヒト細胞のみから成る「ヒト3Dミニ肝臓®」をはじめとした、臓器が有する機能を体外で再現する3D細胞製品の開発を進めております。
当事業年度においては、前事業年度より販売を開始した「ヒト3Dミニ肝臓®」について、富士フイルム和光純薬株式会社ほか数社との販売提携を行い、マーケティング及び販路拡大を進めました。また、第51回日本毒性学会学術年会において本製品に関する講演及び学会の企業展示ブースや産業交流展2024、第2回湘南EXPO等の展示会への製品出展によるユーザーへの販売促進活動も進めました。
本製品は2018年度に採択された国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)事業により開発を進めてきた成果のひとつであり、その後、積水化学工業株式会社、大阪サニタリー株式会社及び株式会社SCREENホールディングス等のパートナー企業との協業により製品実用化を達成したものとなります。
本製品は、製薬企業や非臨床試験受託企業等の創薬研究のニーズに応える高いユーザービリティを発揮する特徴を有するとともに、将来的には動物実験代替法として利用できる可能性を有する点で、サステナビリティに関しても大きな社会的意義を有するものであります。
また、本製品が東京都ベンチャー技術大賞において、革新的で将来性のある製品として評価を受け、奨励賞を受賞する等、3D細胞製品という新たな分野の周知活動も拡大いたしました。さらに、株式会社SCREENホールディングスとともに、細胞・組織の品質評価に関する新技術の発表を共同リリースにて実施いたしました。本開発は、これまで方法論が限られていた細胞製品の品質管理を刷新する可能性が見込まれるものであり、次世代の品質試験ツールとしての活用が期待されています。
加えて、当社の3D細胞製品ラインナップ拡充に向けた『難治性線維化疾患評価に適した革新的三次元間質組織 FCD』の開発が、「令和6年度新製品・新技術開発助成事業」(東京都中小企業振興公社)に事業採択されました。
本事業の成果を新たな3D細胞製品の実用化・商業化へ繋げ、未だ特定されない様々な疾患の発症メカニズムの解明や新しく開発された治療薬候補の効果検証等に対して貢献することを目指してまいります。
③デバイス領域
当社では、再生医療領域・創薬支援領域と併せてデバイス領域においても、独自の基盤技術を搭載したバイオ3Dプリンタに代表される自動化装置や関連周辺機器及び専用消耗品類の開発・製造・販売等の事業活動を進めております。また、本事業活動を通じてバイオ3Dプリンタを介した基盤技術の普及促進を図ることで、再生・細胞医療領域における新たなシーズ探索や様々な製品開発に寄与する有力な技術としてのポジション確立を目指しております。その他、再生医療等製品の製造工程の機械化・自動化等の生産技術開発、3D細胞製品の実用化に必要となる技術応用及び新技術開発にも取り組んでおります。
当事業年度においては、周辺機器類を含めたデバイス製品の生産性・品質向上を目的とした『バイオ3Dプリンタ用資材製造・保守レポート管理システムの構築』の新たな技術開発テーマが、「ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金」(全国中小企業団体中央会/中小企業庁/経済産業省)に事業採択されました。本採択事業により、将来の商業生産を見据えた技術開発を加速してまいります。
また、業務提携パートナーである日本精工株式会社との間では、再生・細胞医療分野における製品製造工程の自動化へ向けた新技術開発を実施しており、その成果に関する共同リリースを実施いたしました。これらの新技術開発の進展は、当社が開発を進める再生医療等製品や3D細胞製品の生産技術・設備としての応用展開を視野に入れ、業務提携パートナー企業とともに進めてきた協業成果であり、今後も製品製造工程に係る様々なプロセスの機械化・自動化へ向けた技術・装置・設備開発をさらに進め、将来の商業生産体制の構築に向け準備を進めてまいります。
その他、各種学会や展示会へのバイオ3Dプリンタの出展、メディア等の媒体を通じたPRの拡大等、更なる基盤技術の普及・周知に繋げる取り組みに関しても継続して進めてまいりました。
当社では、今後も引き続き、様々なパートナー企業との連携を通じて3D細胞製品及び再生医療等製品の実用化に向けた生産技術開発、並びに将来の再生医療の商業化を見据えた新たな技術開発にも積極的に取り組んでまいります。
(資産)
当事業年度における総資産は、前事業年度末に比べ696,807千円減少し、3,518,001千円となりました。主な減少要因は、現金及び預金の減少821,203千円であります。
(負債)
負債については、前事業年度末に比べ35,744千円減少し、975,595千円となりました。主な減少要因は、短期借入金の減少42,200千円であります。
(純資産)
純資産については、前事業年度末に比べ661,063千円減少し、2,542,406千円となりました。主な減少要因は、当期純損失の計上872,238千円であります。
当事業年度末における現金及び現金同等物の残高は、前事業年度末に比べて821,203千円減少し、2,052,570千円となりました。当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により支出した資金は760,553千円(前事業年度は562,296千円の支出)となりました。これは主に、税引前当期純損失869,747千円を計上したこと等によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動により支出した資金は8,637千円(前事業年度は19,474千円の支出)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出7,612千円によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により支出した資金は52,012千円(前事業年度は18,236千円の収入)となりました。これは主に、短期借入金の減少51,752千円等によるものです。
翌期の見通しとして、再生医療等製品の受託開発や業務提携を通じた開発委託金等による収益拡大及び再生医療等製品の承認取得へ向けたパイプライン開発に係る研究開発費等の増加より、売上高302,596千円(当事業年度比455.8%増)、営業損失1,219,543千円(当事業年度は営業損失896,133千円)、経常損失1,140,399千円(当事業年度は経常損失869,747千円)、当期純損失1,142,939千円(当事業年度は当期純損失872,238千円)を見込んでおります。
2.会計基準の選択に関する基本的な考え方
当社は、企業間の比較可能性を考慮し、当面は日本基準で財務諸表を作成する方針であります。なお、IFRS(国際財務報告基準)の適用については、国内外の諸情勢を考慮の上、適切に対応していく方針であります。
3.財務諸表及び主な注記
前事業年度(自 2023年1月1日 至 2023年12月31日)
当事業年度(自 2024年1月1日 至 2024年12月31日)
該当事項はありません。
(セグメント情報等)
当社の事業は、細胞製品等の研究開発及び製造販売並びにこれらの付随業務の単一セグメントであるため、記載を省略しております。
該当事項はありません。
(注) 1.潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、潜在株式は存在するものの、1株当たり当期純損失であるため、記載しておりません。
2.1株当たり当期純損失の算定上の基礎は、以下のとおりであります。
3.1株当たり純資産額の算定上の基礎は、以下のとおりであります。
該当事項はありません。