(参考)個別業績の概要
1.令和6年12月期の個別業績(令和6年1月1日~令和6年12月31日)
(2)個別財政状態
1.経営成績等の概況 ………………………………………………………………………………………………2
(1)当期の経営成績の概況 ……………………………………………………………………………………2
(2)当期の財政状態の概況 ……………………………………………………………………………………4
(3)当期のキャッシュ・フローの概況 ………………………………………………………………………4
(4)今後の見通し ………………………………………………………………………………………………6
(5)利益配分に関する基本方針及び当期・次期の配当 ……………………………………………………7
(6)事業等のリスク ……………………………………………………………………………………………8
2.経営方針 …………………………………………………………………………………………………………11
(1)会社の経営の基本方針 ……………………………………………………………………………………11
(2)目標とする経営指標 ………………………………………………………………………………………11
(3)会社の経営環境及び対処すべき課題 ……………………………………………………………………13
3.会計基準の選択に関する基本的な考え方 ……………………………………………………………………14
4.連結財務諸表及び主な注記 ……………………………………………………………………………………15
(1)連結貸借対照表 ……………………………………………………………………………………………15
(2)連結損益計算書及び連結包括利益計算書 ………………………………………………………………17
連結損益計算書 …………………………………………………………………………………………………17
連結包括利益計算書 ……………………………………………………………………………………………18
(3)連結株主資本等変動計算書 ………………………………………………………………………………19
(4)連結キャッシュ・フロー計算書 …………………………………………………………………………21
(5)連結財務諸表に関する注記事項 …………………………………………………………………………22
(継続企業の前提に関する注記) ………………………………………………………………………………22
(セグメント情報等) ……………………………………………………………………………………………22
(1株当たり情報) ………………………………………………………………………………………………25
(重要な後発事象) ………………………………………………………………………………………………25
5.補足情報 …………………………………………………………………………………………………………26
(1)セグメント別売上高の状況 ………………………………………………………………………………26
(2)事業所及び物流センターの開設、移転等の状況 ………………………………………………………26
6.その他(発行体格付) …………………………………………………………………………………………26
①当連結会計年度の経営成績
当連結会計年度(令和6年1月1日~令和6年12月31日)における日本経済は、半導体需要や自動車生産の持ち直し、堅調な設備投資需要を背景とした改善の動きが見られたものの、海外景気の減速やコスト高が重石となり、全体としては横ばいにとどまりました。先行きについては、米国の通商政策における不確実性、海外景気の一段の減速、金利上昇などのリスク要因があり、総じて慎重な見通しとなります。
このような環境下で当社及び連結子会社は、いつの時代もお客様や社会から必要とされる企業を目指し、「がんばれ!!日本のモノづくり」の企業メッセージのもと、業界「最速」「最短」「最良」の納品を実現できる企業になりたい。等、11項目の「ありたい姿」(能力目標)実現のための取組みを継続しました。このような取組みを通じてお客様、ユーザー様にとって最高の利便性を提供することが、結果として環境負荷軽減などの社会貢献につながると考えています。
サプライチェーン全体の最適化・合理化を図る主な取組みとして、「ニアワセ+ユーチョク」(荷物詰合わせ+ユーザー様直送)の利用促進を更に強化しました。当社は在庫を多数保有しているだけでなく、最先端の物流機器とデジタルを組み合わせて活用することで、複数の商品を1つの梱包に「ニアワセ」(荷物詰合わせ)し、卸売である当社よりユーザー様へ直送することが可能となります。このサービスにより、納品リードタイムの短縮に加え、得意先様の配送業務や送料を削減できます。また、配送や梱包資材にかかる二酸化炭素排出量などの環境負荷を軽減することができ、環境保全につながる取組みとしてネット通販企業様を中心に高い評価を得ています。
加えて、究極の即納を実現する置き薬ならぬ置き工具「MROストッカー」の拡大、在庫アイテム数や商品データ保有数の拡充、AI見積「即答名人」[見積自動化システム]の利用推進、欠品・欠量を防ぐための在庫最適化、プライベート・ブランド商品のブラッシュアップ、修理工房「直治郎」の取組み強化などのプル戦略を中心とした施策を実施しました。
この結果、当連結会計年度における売上高は2,950億24百万円(前年同期比10.0%増)となりました。
一方、急速に進んだ物価の高騰が和らぎ、前期に比べ価格改定前に仕入れた在庫商品を改定価格で販売した影響が弱まったことなどにより、売上総利益率は20.9%(前年同期比0.6ポイント減)となりました。出荷量の増加に伴い運賃及び荷造り費が増加したこと、また、人員増加や時給の上昇により給料及び賞与が増加したことなどにより販売費及び一般管理費は417億4百万円(前年同期比6.9%増)となった結果、営業利益は199億78百万円(前年同期比7.9%増)、経常利益は200億56百万円(前年同期比7.4%増)となりました。また、大阪本社の移転に伴い、旧大阪本社ビルの土地、建物等を売却したことなどにより特別利益として27億78百万円を計上し、親会社株主に帰属する当期純利益は160億95百万円(前年同期比31.2%増)となりました。
②セグメント別売上高の状況
1)ファクトリールート(製造業、建設関連業等向け卸売)
ファクトリールートにおいては、全国に28か所ある物流センター及び全国に29か所ある在庫保有支店が、市場のニーズに即した在庫拡充を進め、受注頻度に合わせて在庫量を適切に管理することで得意先様の利便性向上に努めました。また、ユーザー様の工場に、置き薬ならぬ置き工具「MROストッカー」を設置することで、工場内でいつでも商品の調達が可能となるサービスの拡大や、サプライチェーン全体の物流コストや手間を大幅に削減できる「ユーザー様直送サービス」を強化するなど、環境負荷の軽減にもつながる営業活動を行いました。これらの活動により、得意先様の課題を迅速に解決することで、主に生産工場の稼働に係る環境安全用品、作業用品、ハンドツール、などの売上高が増加しました。
その結果、売上高は1,969億47百万円(前年同期比8.1%増)、経常利益は137億7百万円(前年同期比0.9%増)となりました。
eビジネスルートにおいては、3,637社の仕入先様との協業を基軸に、約455万アイテムに及ぶ商品データベース及び仕入先様の在庫データと得意先様のシステムとの連携を加速させました。また、納期短縮・納期精度向上を主軸とし、5か所の物流センターに7ライン導入しているI-Pack®(アイパック)[高速自動梱包出荷ライン]を活用した「ユーザー様直送サービス」を強化しました。これらの取組みにより、eビジネスに必要な高品質のサービスを提供することで、お客様の利便性が向上し、売上高の増加につながりました。また、商品分類別では、主に生産工場の稼働に係る環境安全用品、ハンドツール及び作業用品などの売上高が増加しました。
その結果、売上高は681億59百万円(前年同期比15.3%増)、経常利益は57億98百万円(前年同期比30.9%増)となりました。
ホームセンタールートにおいては、建築現場などで働くユーザー様をターゲットとしたプロショップなど、各得意先様に対し売場提案や商流集約に向けた営業活動を強化しました。また、ホームセンター各社がEC事業を強化していることから、当社の約61万アイテムに及ぶ在庫と物流設備を活用したサービスを積極的に提案しました。これらの取組みにより、得意先様のリアルとネットを融合したビジネスへの需要に応えることができ、作業用品、ハンドツール、環境安全用品などの受注が増え、売上高増加に寄与しました。
その結果、売上高は268億25百万円(前年同期比10.6%増)、経常利益は2億85百万円(前年同期比30.8%減)となりました。
海外ルートにおいては、連結子会社であるTRUSCO NAKAYAMA CORPORATION(THAILAND)LIMITED 及びPT.TRUSCO NAKAYAMA INDONESIAの業績と海外部の諸外国向け販売を含めています。連結子会社では、現地の市場ニーズに即した在庫を積極投入するなど、在庫を保有するメリットを活かした営業活動を行いました。また、現地得意先様及び仕入先様の開拓を進めることで販売活動を強化しました。さらに、海外部の諸外国向け販売では、新規得意先様開拓と既存の得意先様との協業強化を中心に行い、取引を拡大しました。
その結果、売上高は30億91百万円(前年同期比19.7%増)、経常利益は2億70百万円(前年同期比68.2%増)となりました。
(資産)
当連結会計年度末における資産合計は、前連結会計年度末に比べ254億12百万円増加の2,702億90百万円(前連結会計年度末比10.4%増)となりました。その主な要因は、売掛金が31億62百万円増加、商品が45億18百万円増加、プラネット愛知の新築工事等により建設仮勘定が191億97百万円増加し、現金及び預金が19億30百万円減少したことによるものです。
(負債)
当連結会計年度末における負債合計は、前連結会計年度末に比べ121億31百万円増加の962億94百万円(前連結会計年度末比14.4%増)となりました。その主な要因は、買掛金が16億60百万円増加、未払金が46億17百万円増加、長期借入金が135億円増加、1年内返済予定の長期借入金が70億円減少、未払法人税等が3億61百万円減少したことによるものです。
(純資産)
純資産合計は、前連結会計年度末に比べ132億80百万円増加の1,739億96百万円(前連結会計年度末比8.3%増)となりました。その主な要因は、利益剰余金が親会社株主に帰属する当期純利益160億95百万円の計上により増加し、配当金32億64百万円の支払などにより減少したことによるものです。自己資本比率は前連結会計年度末の65.6%から64.4%となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、130億21百万円の収入(前連結会計年度は148億2百万円の収入)となりました。その主な要因は、税金等調整前当期純利益226億51百万円、減価償却費60億87百万円、仕入債務の増加16億48百万円の収入に対し、売上債権の増加32億0百万円、棚卸資産の増加43億78百万円、法人税等の支払額70億74百万円の支出によるものです。
投資活動によるキャッシュ・フローは、182億67百万円の支出(前連結会計年度は131億13百万円の支出)となりました。その主な要因は有形固定資産の取得による支出192億87百万円(プラネット愛知新築工事費及びトラスコ セントラルビル改修にかかる工事費の支払など)、無形固定資産の取得による支出24億79百万円(ソフトウエア構築費の支払など)によるものです。
財務活動によるキャッシュ・フローは、32億38百万円の収入(前連結会計年度は19億32百万円の収入)となりました。その主な要因は、長期借入れによる収入150億円に対し、長期借入金の返済による支出85億円、配当金の支払32億60百万円によるものです。
以上の結果、当連結会計年度における現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末に比べ19億50百万円減少し、411億35百万円(前連結会計年度末は430億85百万円)となりました。
(参考)キャッシュ・フロー関連指標の推移
・自己資本比率:自己資本/総資産
・時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
・キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/営業キャッシュ・フロー
・インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い
(注)1 各指標は、連結ベースの財務数値により計算しています。
2 時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式数(自己株式を除く)にて算定しています。
3 有利子負債は、(連結)貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象と
しています。
4 営業キャッシュ・フローは、(連結)キャッシュ・フロー計算書上に計上されている「営業活動による
キャッシュ・フロー」、支払利息は、(連結)損益計算書に記載されている「支払利息」を用いています。
【業績予想】
(注) プライベート・ブランド商品の数値は個別業績です。
次連結会計年度における当社及び連結子会社の事業環境は、為替相場の急速な変動、金利上昇、物価上昇によるコストの増加や人出不足による人件費増加などのリスク要因があり、先行きについて慎重とならざるを得ない状況です。
次連結会計年度においても、モノづくり現場で必要とされる少量多品種の商品ニーズに的確にお応えするために、必要な設備投資を継続します。物流設備の導入やシステム開発、適正な在庫拡充を継続することで、ファクトリールートや、eビジネスルートの売上高の更なる増加を見込んでいます。また、ホームセンタールートに関しても、売場提案や、当社のサービスを提案することで、主力得意先様の当社への商流集約を目指します。加えて、海外ルートでは引き続き子会社のTRUSCO NAKAYAMA CORPORATION (THAILAND)LIMITED 及びPT.TRUSCO NAKAYAMA INDONESIAや海外部の諸外国向け販売において、現地のニーズに基づいたサービスの提供を加速させることで、既存得意先様の売上高の増加や新規得意先様の開拓を図ります。
販売費及び一般管理費につきましては、売上の拡大に伴う出荷量増による運賃及び荷造費の増加などを見込んでおり、合計445億70百万円を予想しています。
これらの施策を実行することで、様々な市場のニーズに対応できる体制の構築を進め、お客様の利便性向上を図り、事業戦略を強化することで、令和7年12月期は売上高・経常利益の増加を見込んでいます。
次連結会計年度の連結業績に関しては、売上高3,174億30百万円、経常利益211億70百万円、親会社株主に帰属する当期純利益145億20百万円、1株当たり当期純利益は220円20銭、年間配当金55円50銭を予想しています。
当社は、日本のモノづくりのお役に立つことを目的とした事業活動や設備投資を行い、持続的な成長を果たすことにより、その成果を最大限株主様に還元できると考えています。利益配分につきましては、親会社株主に帰属する当期純利益を基礎とし、安定配当としての下限を設けた上で、一定の基準を超えた利益が計上された場合、連結配当性向を25%として業績に連動した配当を行うことを基本方針としています。また、事業活動に直接の関わりのない不動産や株式の売却、及びその他の特殊要因(特別損益)により親会社株主に帰属する当期純利益が大きく変動する事業年度については、その影響額を除外し、配当額を決定します。なお、決定した1株当たり年間配当金が前事業年度の1株当たり年間配当金を下回る場合、親会社株主に帰属する当期純利益に、該当期の減価償却費の一部(減価償却費×最大10%)をトラスコ善択配当として加算し、連結配当性向を25%として配当を行います。
剰余金の配当の決定に関しましては、迅速な配当金のお支払を目的に取締役会決議で行うことを定款第39条に定めています。
(配当金計算基準)
(注)1. ( )内は中間期の計算基準です。
2. 配当金の計算上の銭単位端数については50銭刻みで繰上げます。1銭~49銭→50銭 51銭~99銭→1円
3. 事業活動に直接の関わりのない特殊要因により親会社株主に帰属する当期純利益が大きく変動する事業
年度については、その影響額を除外し、配当額を決定します。
4. 決定した1株当たり年間配当金が前事業年度の1株当たり年間配当金を下回る場合、親会社株主に帰属す
る当期純利益に、該当期の減価償却費の一部(減価償却費×最大10%)を加算し、連結配当性向を25%と
して配当を行います。
令和6年12月31日時点の期末発行済株式に対する当連結会計年度の配当金は、この基本方針に基づき、1株当たり当期純利益は244円09銭となりますが、事業活動に直接の関わりのない特殊要因を考慮し算定した214円84銭を1株当たり当期純利益とみなすため、上記配当金計算基準により、当連結会計年度の配当金は54円00銭となります。中間配当金26円00銭を既に実施していますので、期末配当金は28円00銭と決定し、3月6日を支払開始日としました。なお、次連結会計年度については、6ページ「1.経営成績等の概況(4)今後の見通し」に記載のとおり、親会社株主に帰属する当期純利益を145億20百万円と予想していますので、1株当たり当期純利益は220円20銭となり、配当金につきましては年間55円50銭を予定しています。
今後も株主の皆様のご期待に沿えるよう業績向上に努めていきます。
(6)事業等のリスク
当社及び連結子会社の財政状態及び経営成績に関する事項のうち、投資家の皆様の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると考えられるリスクを以下に記載しています。また、当社及び連結子会社として、これらのリスク要因への対策が講じられている事項についても、積極的な情報開示の観点から記載しています。文中の将来に関する事項は、現在において当社が判断したものですが、ここに掲げられている項目に限定されるものではありません。当社及び連結子会社は、リスクを認識して事業活動を行っており、リスクの最小化及び発生した場合の損失最小化に努めていますが、当社の株式に関する投資判断は、本項及び本資料中の他の記載事項もあわせて慎重に検討したうえで行われる必要があると考えています。
<事業環境>
①景気変動
当社及び連結子会社は、製造業や建設・建築現場を含む幅広いモノづくり現場で必要とされる工具、作業用品、作業用消耗品、機器類などの“PRO TOOL”[間接資材]や約9.1万アイテムに及ぶプライベート・ブランド商品“TRUSCO”を自社開発商品として取り扱う卸売業として、モノづくり現場のお役に立つことを主たる事業としています。モノづくり現場で必要とされる少量多品種の商品ニーズにお応えするために、必要な設備投資を継続し、お客様の利便性向上に努めていますが、製造業を中心とした経済動向に予想外の変動があった場合には、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
②市場環境の変化
当社及び連結子会社は、モノづくり現場で必要とされる少量多品種の商品ニーズにお応えするべく、物流センター28か所で、約61万アイテムの在庫を保有し、即納を可能とする卸売に徹した事業を主としています。また、約455万アイテムに及ぶ商品データと仕入先様3,637社との連携に加え、得意先様の口座数は34,911口座、法人数は5,652社と、幅広い販売チャネルを有しています。さらに、オリジナル総合カタログ「トラスコ オレンジブック」及び工場・作業現場のプロツール総合サイト「トラスコ オレンジブック.Com」を媒体に市場のニーズに応え、商品をお客様へ販売することが主要な事業です。今後、国内外の製造業の事業活動において、予期せぬ産業構造の変化、操業休止、減産、または、取引先様の経営状況の変化などにより、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
③競合・優位性低下
当社及び連結子会社は、「持つ経営」を軸として、豊富な在庫商品、取扱アイテムを拡充するとともに、全国にある物流センター28か所及び29か所の在庫保有支店による即納体制の強化を中心に、市場での優位性を高めています。しかしながら、予期せぬスピードで競合他社が資本を投入し、機能の高い物流サービスを提供し、当社及び連結子会社の事業の優位性が低下した場合、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
④製造業の構造変化
製造業や建設・建築現場を含む幅広いモノづくり現場において、電気自動車の普及などにより市場の需要が大きく変化することで、既存の商材やサプライチェーンの見直しが迫られるような根本的な産業構造の変化が起きた場合、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
<事業運営>
①人材育成
当社及び連結子会社は、あらゆる分野において、独創的な発想で活躍できる人材を育てるため、部門を超えたジョブローテーションの実施と多様なコース選択や各種チャレンジ制度をハイブリッドに導入し、個人の能力を最大限に引き出しながら、長く安心して働ける環境を作っています。有能な人材の確保及び育成を重要視しており、各年代においてそれぞれの研修を行い、「自覚に勝る教育なし」という能動的な姿勢を育む環境を構築しています。また、新卒採用を継続することで、長期的な人材育成に努めています。しかしながら、突発的な景気の変動などにより、採用数を抑えなければならない状況、少子高齢化、労働人口の減少等により人材の確保及び育成が計画通り進まなかった場合、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
②債権管理
当社及び連結子会社は、社内管理規程等に基づき徹底した与信管理を行い、貸倒リスクの軽減に努めています。しかしながら、取引先様の経営状況が想定外の諸事情により悪化し、債務不履行等が発生した場合には、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
③品質管理・製造物責任法
当社及び連結子会社は、プライベート・ブランド商品“TRUSCO”を自社開発商品として、国内外問わず幅広い仕入先様とOEM(Original Equipment Manufacturing)による委託生産を行っています。これらの自社開発商品は、PB品質保証課を中心に徹底した品質管理を行っています。しかしながら、大規模なリコールや損害賠償責任を負うような商品の欠陥が発生した場合、プライベート・ブランド商品の安心・安全が損なわれることで、大きな信用失墜につながり、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
④デジタル・情報セキュリティ
当社及び連結子会社は、事業全般において、高度なデジタル技術を活用しており、予期せぬシステムダウンやプログラムエラー、サイバー攻撃による障害が生じ、かつその復旧に想定以上の時間を要した場合、大きな機会損失につながります。さらに、システムの連携業務の停止や使用不能による事業への悪影響だけでなく、個人や取引先様情報の漏洩等が発生した場合にも、大きな信用失墜につながり、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
⑤在庫管理
当社及び連結子会社は、豊富な在庫を成長のエネルギーと捉え、一般的に重要視される在庫回転率ではなく、「在庫出荷率」(ご注文のうちどれだけ在庫から出荷できたか)を重要指標とし、即納体制を強化しています。売れているから在庫を保有するのではなく、「在庫はあると売れる」という信念のもと、独創的な発想でお客様が必要とする在庫商品の拡充を進めています。令和6年12月期連結貸借対照表においては、棚卸資産は553億66百万円を計上しており、総資産に対する比率は20.5%となります。今後もより効果的に在庫を充実させることで即納体制を強化しますが、想定外の販売不振が続いた場合には、棚卸資産の評価減等が発生し、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
⑥顧客情報
当社及び連結子会社は、多くの顧客情報を扱っています。万一情報の漏洩等が発生した場合、大きな信用失墜につながり、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
<その他>
①法規制・コンプライアンス
当社及び連結子会社は、社員一人ひとりが高い倫理観を持てるようコンプライアンスの指針として「取捨“善”択」を掲げ、損得勘定ではなく、善悪を基準に判断するという企業姿勢を浸透させています。また、コンプライアンス手引書「トラスコ善択ブック」の配布や、社内外の通報窓口「善択ホットライン」を設置することで、コンプライアンス上の問題を早期に発見し、対処しています。しかしながら、事業活動に関連する様々な法令・規制等の制定や変更など、予期しない法令の適用などが財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
②固定資産の減損
当社及び連結子会社は、「持つ経営」を念頭に、建物や土地、車両に至るまで自社保有を進めています。令和6年12月期連結貸借対照表において、有形固定資産を中心として固定資産の総額は1,323億19百万円を計上しており、総資産に対する比率は49.0%となります。今後、経済環境の変化などにより保有固定資産の経済価値や収益性の著しい低下が発生した場合には、適正な減損処理を実施することとなり、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
③自然災害・感染症
当社及び連結子会社は、「如何なる時においても商品を供給する」という方針のもと、地震や水害などの自然災害に備えるため、免震構造の物流センターや社屋を構え、災害備蓄品の在庫を6か月分以上保有しています。また、全国の物流センター28か所及び29か所の在庫保有支店を分散配置することで、復旧・復興支援物資の安定供給を目指しています。さらに、事業活動の継続のために、事業継続計画(BCP)の策定、安否確認システムの導入、災害対策マニュアルの作成、防災訓練、新型ウイルス感染症等の対策を講じています。しかしながら、予期せぬ事態が発生し、電力や公共機関などのインフラ機能の停止、感染症の拡大、各事業所の損壊等により、事業活動が継続できなくなった場合、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
④資金調達
当社及び連結子会社は、令和6年12月期連結貸借対照表において、自己資本比率64.4%であり、総資産に占める借入依存度は低いものの、今後の金利動向や業績の悪化に伴い返済能力の著しい低下や、更なる資金調達が困難になった場合は、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
⑤気候変動
当社及び連結子会社は、「やさしさ、未来へ」基本方針のもと、幅広い事業活動における環境面に関して、適用可能な法律、条令ならびに協定など、同意するその他の事項の要求事項を順守しています。また、TCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)の枠組みに基づき、気候変動が当社に与えるリスクや機会を分析し開示しています。しかしながら、地球温暖化などの世界的な気候変動の動向により、温室効果ガスの排出量削減を目的とした法的な規制強化やサプライチェーンの規制等により、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
⑥海外事業
当社および連結子会社は、タイ、インドネシアの2か国にて事業を展開し、海外部にて諸外国向け販売を行っています。これらの国において、政治、経済、社会情勢の変化、紛争、感染症の拡大などによる工場の稼働停止といった、予期せぬ事象が発生し、販売活動に支障が出た場合は、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
⑦レピュテーションリスク
当社及び連結子会社は、自社ホームページや各種SNSなどを通じて社外に対して情報発信を行っています。予期せぬ、根拠のない風評被害やそれに伴う誹謗中傷が拡散されることにより、企業イメージが著しく低下した場合は、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
⑧環境・人権
当社及び連結子会社の事業活動とそのサプライチェーンは国内外問わず多岐に亘っています。その中で、環境問題や人権などにかかわる問題が発生し、事業活動の停止、損害賠償などの負担、既存のサプライチェーンの見直しなどを余儀なくされた場合は、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
当社及び連結子会社は、「がんばれ!!日本のモノづくり」を企業メッセージとして掲げ、製造業や建設・建築現場を含む幅広いモノづくり現場で必要とされる工具、作業用品、作業用消耗品、機器類などの“PRO TOOL”[間接資材]や約9.1万アイテムに及ぶプライベート・ブランド商品“TRUSCO”を自社開発商品として取り扱う卸売業としてモノづくり現場のお役に立つことを経営の基本方針としています。
モノづくり現場では、多様化する生産活動において間接資材を「必要な時に」「必要なモノを」「必要なだけ」調達することが効率的な生産活動につながるといったニーズがあります。この需要に的確にお応えするため、取扱アイテムの拡大や即納などの付加価値の高い物流システム、AIを活用したAI見積「即答名人」[見積自動化システム]などのサービス、商品データベースを含むデジタル機能を構築・強化することで存在価値を高め、モノづくり現場に貢献するよう努めています。
また、当社はプロツールサプライヤーとして、いつの時代も日本のモノづくりのお役に立ち続ける企業でありたいと考えています。「人や社会のお役に立ててこそ事業であり、企業である」というこころざしのもと、事業を通じて社会価値と企業価値の両方を生み出すことで、社会課題の解決や持続可能な地域社会へ貢献することをサステナビリティの基本方針としています。
独創的な企業として存在価値を高めるために優先すべきは、数値目標ではなく、能力目標と考えており、どのような能力を持った企業になりたいのかという発想を重要視しています。「人や社会のお役に立ててこそ事業であり、企業である」というこころざし、「問屋を極める、究める」という指針を念頭に、お客様や社会から必要とされる企業を目指します。
【「ありたい姿」(能力目標)】
①2030年までに在庫100万アイテムを保有できる企業になりたい。
②1日24時間受注、1年365日出荷できる企業になりたい。
③欠品、誤受注、誤出荷のない企業になりたい。
④棚卸作業のない企業になりたい。
⑤問屋であってもユーザー様直送をストレスなくできる企業になりたい。
⑥お見積りに瞬時にお応えできる企業になりたい。
⑦業界「最速」「最短」「最良」の納品を実現できる企業になりたい。
⑧可能な限り環境負担の小さい企業になりたい。
⑨リサイクル、リユース、リターナブルにも積極的な企業になりたい。
⑩日本のモノづくりを支えるプラットフォーマーになりたい。
⑪業界の常識、習慣、定説、定石を塗り替えることのできる企業になりたい。
【重要指標】
能力目標を着実に達成するために、以下の重要指標を活用することで、企業価値の向上を図ります。
(注)1.平均年収(正社員)には執行役員を含んでいます。
2.〈 〉内はファイナンシャルボンドを含む年収。当社は退職金を退職時に一括支給するのではなく、「ファイナンシャルボンド」として年次支払で支給しています。
3.「 1 人あたり月平均残業時間」には法定内残業を含んでいます。
4. 定年退職者を除く離職率です。
製造業を中心としたモノづくり現場において、少量多品種の商品ニーズは今後も高まることが予想されます。そのニーズにお応えするためには、ネット通販企業の台頭やAI、IoTといったIT関連が発展していく中で、継続して物流やデジタル分野への投資を強化していく必要があります。また商品、物流、販売、デジタル、人材を柱とした5つの経営戦略を着実に実施していくことが、企業価値拡大の最も重要な要素であると考えます。
①商品戦略
業界最大レベルの在庫を更に拡大するために、海外ブランドを含めた取扱アイテム数をますます充実させ、2024年末には在庫アイテム数は61万アイテムを超えました。お客様の利便性向上のために商品管理システム強化に取り組み、在庫1,000万アイテム以上の商品データを保有可能にする「Sterra2.0」を稼働させ、2030年までに在庫100万アイテムを達成できる体制を整えました。データを商品領域の中心に据え、その拡充・活用・連携を推進し、データを通じてネット通販企業や大手ユーザー様との連携強化、業務プロセスの高速化・効率化、仕入先様との協業深化に取り組み、“PRO TOOL” [間接資材]のプラットフォームとしての利便性向上を実現します。
②物流戦略
「物流を制する者が商流を制す」という信念のもと、最先端の物流設備を増強し、ユーザー様直送機能を強化することで、更なる納品スピードの向上を図ります。物流センター28か所及び全国に29か所ある在庫保有支店では、各地域の市場のニーズに即した在庫拡充を進め、受注頻度の高い商品の在庫拡充や配送網を再整備し、即納体制の強化、物流コストの低減につなげることでお客様の利便性向上に努めます。また、マテハン設備とデジタルの双方を駆使し、競争力の源泉である在庫力を継続的に強化することで、お客様が必要とする“PRO TOOL”[間接資材]が「必ず見つかる、すぐ手に入る」を実現します。
③販売戦略
環境変化に柔軟に対応し、お客様のニーズに的確にお応えするため、リアルとデジタルを組み合わせてお客様との接点を増やし、課題を起点にした営業スタイルの変革を実施します。エネルギーや梱包資材などの資源消費削減につながる「ニアワセ+ユーチョク」(荷物詰合わせ+ユーザー様直送)や、リユースサービスの強化につながる修理工房「直治郎」、究極の即納を実現する、置き薬ならぬ置き工具「MROストッカー」など環境負荷を軽減する取組みを強化するとともに、お客様に必要とされる商品の在庫化を推進することでサプライチェーンの効率化を実現します。
④デジタル戦略
サプライチェーン全体の利便性向上のため、業界共通のデータ基盤の構築からユーザー様への先回り納品まで、当社が接点を持つあらゆるシーンでデジタルによる変革を続けていきます。AI見積「即答名人」[見積自動化システム]、売れ筋商品を自動で在庫化する「商品自動採用システム」、得意先様とのコミュニケーションツール「T-Rate(トレイト)」のほか、AIやロボット活用をはじめとするデジタル変革の一層の加速を図り、他社にマネできない圧倒的な利便性を提供します。加えてそれらを支えるセキュリティ環境を構築し、安心して利用いただけるシステム基盤づくりを継続して進めていきます。社内の業務改革やサプライチェーン全体の商習慣を変えていくことで今後も新たなサービスを構築していきます。
⑤人材戦略
独創的な発想で活躍できる人材を育てるため、部門を超えたジョブローテーションの実施と多様なコース選択や各種チャレンジ制度をハイブリッドに導入し、個人の能力を最大限に引き出しながら、長く安心して働ける環境を作っています。また、評価制度においては、上司だけでなく、周囲の人が相互に評価しあうオープンジャッジシステム(OJS=360度評価)の結果が、昇格時の判断基準となっています。従業員が長く安心して働ける環境づくりに加え、独自の人事制度を実行していくことで、一人ひとりの成長、そして会社の成長につなげます。
3.会計基準の選択に関する基本的な考え方
当社及び連結子会社の利害関係者の多くは、国内の株主、債権者、取引先等であり、海外からの資金調達の必要性が乏しいため、会計基準につきましては日本基準を適用しています。
前連結会計年度(自 令和5年1月1日 至 令和5年12月31日)
当連結会計年度(自 令和6年1月1日 至 令和6年12月31日)
該当事項はありません。
【セグメント情報】
① 報告セグメントの概要
当社の報告セグメントは、当社の構成単位のうち分離された財務情報が入手可能であり、取締役会が経営資源の配分の決定及び業績を評価するために、定期的に検討を行う対象となっているものです。当社は、販売ルート別のセグメントから構成されており、製造業、建設関連業等向け卸売の「ファクトリールート」、ネット通販企業等向け販売の「eビジネスルート」、ホームセンター、プロショップ等向け販売の「ホームセンタールート」及び連結子会社業績、諸外国向け販売の「海外ルート」の4つのルートを報告セグメントとしています。
② 報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産、負債その他の項目の金額の算定方法
報告されている事業セグメントの会計処理の方法は、連結財務諸表を作成するために採用される会計方針に準拠した方法です。
報告セグメントの利益又は損失は、経常利益又は損失ベースの数値です。
③ 報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産、負債その他の項目の金額に関する情報並びに収益の分解情報
前連結会計年度(自 令和5年1月1日 至 令和5年12月31日)
(単位:百万円)
(注)1 「セグメント利益又は損失(△)」は、経常利益又は損失を表示しています。
2 調整額は、次のとおりです。
(1)「セグメント利益又は損失(△)」の調整額85百万円は、各報告セグメントに帰属しない利益が含まれています。
(2)「セグメント資産」の調整額858億93百万円は、各報告セグメントに配分していない現金及び預金425億51百万円、土地・建物234億95百万円、建設仮勘定101億49百万円などが含まれています。
(3)事業セグメントに対する固定資産の配分基準と関連する減価償却費の配分基準が異なっています。
(4)「減損損失」の調整額45百万円は、各報告セグメントに配分していないソフトウエアに係るものです。
(5)「有形・無形固定資産の増加額」の調整額122億76百万円は、建設仮勘定97億36百万円、ソフトウエア仮勘定14億53百万円などが含まれています。
3 「セグメント利益又は損失(△)」は、連結損益計算書の経常利益と調整を行っています。
4 「減価償却費」は、長期前払費用の償却額を含んでいます。
当連結会計年度(自 令和6年1月1日 至 令和6年12月31日)
(単位:百万円)
(注)1 「セグメント利益又は損失(△)」は、経常利益又は損失を表示しています。
2 調整額は、次のとおりです。
(1)「セグメント利益又は損失(△)」の調整額△5百万円は、各報告セグメントに帰属しない損失が含まれています。
(2)「セグメント資産」の調整額1,050億69百万円は、各報告セグメントに配分していない現金及び預金403億85百万円、土地・建物241億49百万円、建設仮勘定293億46百万円などが含まれています。
(3)事業セグメントに対する固定資産の配分基準と関連する減価償却費の配分基準が異なっています。
(4)「有形・無形固定資産の増加額」の調整額248億13百万円は、建設仮勘定191億97百万円、ソフトウエア30億42百万円などが含まれています。
3 「セグメント利益又は損失(△)」は、連結損益計算書の経常利益と調整を行っています。
4 「減価償却費」は、長期前払費用の償却額を含んでいます。
(注) 1 潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、潜在株式がないため記載していません。
2 1株当たり当期純利益の算定上の基礎は、次のとおりです。
3 1株当たり純資産額の算定上の基礎は、次のとおりです。
該当事項はありません。
6.その他(発行体格付)
当社は、年1回、株式会社格付投資情報センター(R&I)による発行体格付審査を受け、結果を公表することにより財務の健全性、信憑性及び経営の透明性を確保しています。令和6年5月17日に「A」の評価を受けています。