1.経営成績等の概況 ………………………………………………………………………………………………2
(1)当期の経営成績の概況 ……………………………………………………………………………………2
(2)当期の財政状態の概況 ……………………………………………………………………………………3
(3)利益分配に関する基本方針及び次期の配当 ……………………………………………………………4
2.会計基準の選択に関する基本的な考え方 ……………………………………………………………………4
3.連結財務諸表及び主な注記 ……………………………………………………………………………………5
(1)連結貸借対照表 ……………………………………………………………………………………………5
(2)連結損益計算書及び連結包括利益計算書 ………………………………………………………………7
(3)連結株主資本等変動計算書 ………………………………………………………………………………9
(4)連結キャッシュ・フロー計算書 …………………………………………………………………………11
(5)連結財務諸表に関する注記事項 …………………………………………………………………………12
(継続企業の前提に関する注記) ………………………………………………………………………………12
(セグメント情報等) ……………………………………………………………………………………………12
(1株当たり情報) ………………………………………………………………………………………………13
(重要な後発事象) ………………………………………………………………………………………………14
①当期の経営成績
当連結会計年度における当社グループを取り巻く世界経済は、ロシア・ウクライナ情勢やイスラエル・パレスチナ情勢等の地政学リスク、不安定な為替動向、物価の上昇、中国での景気停滞など、引き続き先行き不透明な状況で推移しました。
電子楽器事業を取り巻く環境においては、コロナによるサプライチェーンの混乱に端を発したディーラー在庫調整の影響は、当第2四半期までに概ね終息したものの、コロナ需要からの反動減に加え物価高等の影響により、最終需要の回復には時間を要しました。当第4四半期においては、徐々に需要回復の動きが見られる中で、当社では来期以降の再成長フェーズに向け、需要創造型新製品の発売を計画的に進めると同時に、ブランド価値の維持向上のため、市場価格の適正化にも継続的に取り組みました。またコスト面では、中長期成長の基盤となる投資は進める一方で、不透明な市場環境に機敏に対応すべく、販促経費等のコントロールにも継続的に注力しました。
このような環境下、当社グループでは中期経営計画の2年目として「需要創造」、「シェア拡大」、「LTV(ライフタイムバリュー)向上」、「基盤強化」に取り組みました。
「需要創造」においては、市場競争力強化を目指した主要製品群のリニューアル及びラインアップの追加に加え、Game Changer製品による新たな市場創造に注力しました。具体的には、従来の当社電子ドラムと比べて打撃音と振動の発生を75%軽減した、当社史上最も静かな電子ドラム「VQD106」を発売しました。また初代モデルの登場から20年という節目のタイミングで、ライブ・シンセサイザーの主力機種である「JUNO-Dシリーズ」を、上位クラスの音源とRoland Cloudによるサウンド・ライブラリの拡張性を備えたモデルへと一新しました。コロナ禍を経て一般的となったハイブリット・イベント市場に向けては、リアル・イベントとライブ配信で、高品位な映像演出・音声調整を行える小型のビデオ・スイッチャー「V-80HD」を発売しました。
「シェア拡大」においては、当社にとって未開拓市場であったポータブル・キーボード市場へ向けて、クリエイター感覚で本格的な演奏や楽曲作りができる「GO:KEYSシリーズ」を発売しました。Roland Cloudにも対応した「GO:KEYSシリーズ」は、先進国に加えて新興国でも好調に推移しました。また新興国においては、引き続き大幅な人口増加と中間層の購買力向上が進む、インド、インドネシアや中南米等での販売体制強化に注力しました。世界の主要都市へ出店を進めている直営店舗「ローランドストア」、新興国を中心に出店を進めている「ストア・イン・ストア」については、市況を鑑み出店を厳選したものの、販売実績は好調に推移しました。
「LTV(ライフタイムバリュー)向上」においては、Roland Cloudの新規サービス、コンテンツを継続的にリリースしました。また、Wireless LANを搭載し、Roland Cloud経由でドラム・サウンドを拡張可能な「V-Drum7シリーズ」を始め、Roland Cloudへ接続し、サービス、コンテンツが利用可能なCloud-ready製品を拡充しました。
「基盤強化」においては、経営の基幹システムとして「SAP S/4HANA」の稼働を開始しました。基幹システムを最新化することで、当社のビジネス継続におけるリスクや課題の解決、業務の効率化を見込んでいます。加えて、販売機会ロスの低減やリードタイム短縮に向けた新しい生産管理システムの稼働も開始しました。さらに、開発部門の集約によるInnovationの加速、社員エンゲージメント及び生産性の向上を目的とした、研究開発の中核拠点となる新本社についても、2025年末の移転に向けて建設がスタートしました。また、新たなテクノロジーがもたらす創造的な可能性を探求し、音楽の未来をデザインするための研究開発部門となる「Roland Future Design Lab」を設立しました。
以上の結果、当連結会計年度の売上高は、99,433百万円(前期比2.9%減)となりました。損益につきましては、営業利益は9,951百万円(前期比16.2%減)、経常利益は8,411百万円(前期比24.6%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は5,976百万円(前期比26.7%減)となりました。
製品カテゴリーごとの販売状況(対前期比)は以下のとおりです。
【鍵盤楽器】売上高26,869百万円(前期比2.5%減)
電子ピアノは、継続的な中国での需要減少の影響に加えて、物価高、低価格帯での競合激化がありましたが、今期発売した新製品は好調に推移しました。
ポータブル・キーボードは、新製品の投入効果により好調に推移しました。
【管打楽器】売上高28,588百万円(前期比2.6%減)
ドラムは、ディーラーの在庫調整影響に加え、大変好調であったサンプリングパッドの需要に落ち着きが見られました。ドラムセットの実売は、競合の影響もありましたが、9月末から10月上旬に大型新製品を投入し、競争力の強化を図りました。
電子管楽器は、競合製品の増加等により、中低価格帯は苦戦が継続しましたが、主力市場の中国では徐々に販売の回復が見られました。
【ギター関連機器】売上高24,988百万円(前期比2.9%減)
ギターエフェクターは、主力製品であるコンパクトエフェクターや新製品の需要は堅調に推移しましたが、ルーパーシリーズやマルチエフェクターの需要には落ち着きが見られました。
楽器用アンプは、ギターアンプは今期発売の新製品群が貢献しましたが、ディーラーの在庫調整の影響もあり、そのほかの製品群は、全体的に軟調に推移しました。
【クリエーション関連機器&サービス】売上高12,627百万円(前期比0.3%減)
シンセサイザーは、高価格帯製品や88鍵盤を搭載したステージピアノ型製品の需要に落ち着きが見られましたが、新製品の貢献により、徐々に販売が回復しました。
ダンス&DJ関連製品では、既存製品の需要は軟調に推移しましたが、今期発売した新製品群により徐々に販売が回復しました。
ソフトウエア/サービス分野では、Roland Cloudにおいて、ユーザーのLTV(ライフタイムバリュー)を高めるためのコンテンツやサービスの提供を継続的に行い、会員数は引き続き増加しました。
【映像音響機器】売上高3,199百万円(前期比21.5%減)
ビデオ関連製品は、イベント需要はコロナ期から回復していますが、前期に発売した新製品や受注残出荷の反動減等が大きく影響し苦戦しました。
2025年12月期連結業績については、売上高100,900百万円(前期比1.5%増)、営業利益10,100百万円(前期比1.5%増)、経常利益9,700百万円(前期比15.3%増)、親会社株主に帰属する当期純利益7,200百万円(前期比20.5%増)を予想しています。
当資料の記載内容のうち、将来に関する見通し及び計画に基づいた将来予測には、リスクや不確定な要素などが含まれており、実際の成果や業績などは、記載の見通しとは異なる可能性があります。
①当期末の資産の状況
総資産は、前連結会計年度末と比較して2,209百万円増加し、83,179百万円となりました。その主な要因は、棚卸資産が997百万円減少した一方、次項に詳述するキャッシュ・フローの状況により現金及び預金が1,595百万円、無形固定資産が1,205百万円それぞれ増加したことによるものです。
負債は、前連結会計年度末と比較して4,358百万円減少し、36,496百万円となりました。その主な要因は、借入金が4,392百万円減少したことによるものです。
純資産は、前連結会計年度末と比較して6,568百万円増加し、46,682百万円となりました。その主な要因は、配当金の支払いにより剰余金が4,722百万円減少した一方で、主要国通貨に対する円安進行により為替換算調整勘定が4,693百万円増加し、また親会社株主に帰属する当期純利益が5,976百万円あったことによるものです。
以上の結果、自己資本比率は前連結会計年度末と比較して6.6ポイント増加し、55.8%となりました。
②当期のキャッシュ・フローの状況
当連結会計年度において現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、1,595百万円増加(前年同期は2,377百万円増加)し、期末残高は14,478百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において営業活動の結果得られた資金は、主として税金等調整前当期純利益及び運転資金の減少により、11,717百万円(前年同期に得られた資金は15,428百万円)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において投資活動の結果使用した資金は、主として投資有価証券の売却及び事業譲渡による収入があったものの、有形固定資産及び無形固定資産の取得による支出により、1,193百万円(前年同期に使用した資金は3,576百万円)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において財務活動の結果使用した資金は、主として借入金の返済や配当金の支払等により、9,658百万円(前年同期に使用した資金は8,668百万円)となりました。
(3)利益分配に関する基本方針及び次期の配当
当社は、事業活動により創出される付加価値の最大化とその適正な分配を通じて、全てのステークホルダーの共感を得ながら持続的な企業価値の成長を図ります。
株主還元につきましては、持続的かつ安定的な配当を行うとともに、株式市場動向や資本効率等を考慮した機動的な自己株式の取得も適宜行うことで、連結総還元性向は原則50%を目指し、成長投資資金の留保が必要な場合も、連結総還元性向は30%以上を目指します。
上記方針及び財務状況等を勘案して、当連結会計年度の期末配当金につきましては、1株当たり85円(中間配当金85円と合わせて、年間配当金170円)を予定しています。次期の配当につきましては、1株当たり年間配当金170円(中間配当金85円、期末配当金85円)を予定しています。また、当社は2025年2月13日付の取締役会決議において、会社法第165条第3項の規定により読み替えて適用される同法第156条の規定に基づき、自己株式取得に係る事項について決議しました。詳細につきましては、(重要な後発事象)(自己株式の取得)をご参照ください。
2.会計基準の選択に関する基本的な考え方
当社グループは、日本基準により連結財務諸表を作成しています。IFRS(国際財務報告基準)の適用につきましては、国内外の諸情勢を考慮の上、適切に対応を進めていく方針です。
前連結会計年度(自 2023年 1月 1日 至 2023年12月31日)
当連結会計年度(自 2024年 1月 1日 至 2024年12月31日)
該当事項はありません。
当社グループは、電子楽器事業の単一セグメントであるため、記載を省略しています。
(注) 1.役員向け株式給付信託、従業員向け株式給付信託及び従業員持株会支援信託が保有する当社の株式を、1株当たり純資産額の算定上、期末発行済株式数から控除する自己株式に含めています。また、1株当たり当期純利益及び潜在株式調整後1株当たり当期純利益の算定上、期中平均株式数の計算から控除する自己株式に含めています。当該信託口が保有する当社株式の期中平均株式数は前連結会計年度は318,462株、当連結会計年度は202,854株であり、期末株式数は前連結会計年度は281,328株、当連結会計年度は186,995株です。
2.1株当たり当期純利益及び潜在株式調整後1株当たり当期純利益の算定上の基礎は、以下のとおりです。
3. 1株当たり純資産額の算定上の基礎は、以下のとおりです。
(自己株式の取得)
当社は、2025年2月13日付の取締役会決議において、会社法第165条第3項の規定により読み替えて適用される同法第156条の規定に基づき、自己株式取得に係る事項について決議しました。
1. 自己株式の取得を行う理由
当社は、当社の主要株主である筆頭株主のTaiyo Jupiter Holdings, L.P.(以下「TJH」といいます)より、TJHが保有する当社普通株式に関し、今後当社株式の直接保有を予定する複数のTJHの長期保有LP投資家に対して現物償還(当社の発行済株式総数(自己株式を除く)に対する割合にして約26%)し、現物償還が困難なLP投資家分の保有株式(当社の発行済株式総数(自己株式を除く)に対する割合にして約7%)については現金での償還を行うため、株式を処分する意向の連絡を受けています。同社の保有する当社株式の売却による株式市場における当社株式の需給への影響ならびに株主還元、資本効率等を総合的に勘案し、本自己株式の取得を行うものです。
2. 取得の内容
(1) 取得対象株式の種類 普通株式
(2) 取得し得る株式の総数 1,800,000株(上限)
発行済株式総数(自己株式を除く)に対する割合 6.5%
(3) 株式の取得価額の総額 58億円(上限)
(4) 取得期間 2025年2月17日~2025年2月28日
(5) 取得方法 東京証券取引所の自己株式立会外買付取引(ToSTNeT-3)による買付け
(6) その他 その他自己株式の取得に必要な事項の一切の決定については、代表取締役社
長 蓑輪 雅弘に一任する。
(注)1.市場動向等により、一部又は全部の注文の執行が行われない可能性もあります。
(注)2.当社がToSTNeT-3による自己株式取得を決定した場合には、事前に公表したうえで実施します。
3. その他
TJHは、当社がToSTNeT-3による自己株式の取得を決定した場合、これに応じる意向を示しています。また、今回取得する株式はすべて消却予定です。なお、上記のTJHによる現物償還のプロセスにおいて、当社の主要株主である筆頭株主に異動が生じる見込みです。詳細は本日開示しました「主要株主及び主要株主である筆頭株主の異動(予定)に関するお知らせ」をご参照ください。
(参考)2024年6月30日時点の自己株式の保有状況