1.経営成績等の概況 ……………………………………………………………………………………2
(1)当期の経営成績の概況 …………………………………………………………………………2
(2)当期の財政状態の概況 …………………………………………………………………………3
(3)当期のキャッシュ・フローの概況 ……………………………………………………………3
(4)今後の見通し ……………………………………………………………………………………4
2.会計基準の選択に関する基本的な考え方 …………………………………………………………5
3.連結財務諸表及び主な注記 …………………………………………………………………………6
(1)連結貸借対照表 …………………………………………………………………………………6
(2)連結損益計算書及び連結包括利益計算書 ……………………………………………………8
(3)連結株主資本等変動計算書 ……………………………………………………………………10
(4)連結キャッシュ・フロー計算書 ………………………………………………………………14
(5)連結財務諸表に関する注記事項 ………………………………………………………………16
(継続企業の前提に関する注記) …………………………………………………………………16
(会計方法の変更) …………………………………………………………………………………16
(表示方法の変更) …………………………………………………………………………………16
(連結損益計算書に関する注記) …………………………………………………………………16
(追加情報) …………………………………………………………………………………………16
(セグメント情報等) ………………………………………………………………………………17
(1株当たり情報) …………………………………………………………………………………21
(重要な後発事象) …………………………………………………………………………………22
当期のわが国経済は、新型コロナウイルス感染症影響下における行動制限が緩和されると共に、個人消費や企業の設備投資を中心に経済活動の回復が進み、景気は緩やかに持ち直しました。しかしながら、長引くウクライナ情勢や、急激な為替の変動などにより、燃料価格や原材料価格は不安定な状況で推移し、企業収益に大きな影響を及ぼしました。
また、世界経済については、米国経済が高インフレと政策金利の引き上げ等の影響で景気の減速感があり、中国経済は、新型コロナウイルス感染症急拡大により経済活動が抑制され、景気が減速しました。
このような状況の中で、当期の売上高は8,095億4千2百万円と前期に比べ1,013億4千万円の増収、営業利益は44億5千6百万円と前期に比べ422億4千5百万円の減益、経常利益は10億1千5百万円と前期に比べ491億7千7百万円の減益、親会社株主に帰属する当期純損失は332億6百万円(前期は289億7千1百万円の親会社株主に帰属する当期純利益)となりました。
セグメント別の経営成績は次のとおりであります。各金額については、セグメント間取引の相殺消去前の数値によっております。
①セメント
セメント国内需要について、民需は都市部再開発工事や物流関連施設新増設の活発化により一定の需要がある一方、建設コストの増加や住宅ローン金利の上昇に対する懸念により住宅需要が減少したことから前期並となりました。また官公需については労務費や建設資材コストの上昇によるセメント原単位の減少や、建設現場の慢性的な人手不足による工程遅延で低調に推移した結果、全体では3,728万屯と前期に比べ1.5%減少しました。その内、輸入品は1万屯と前年に比べ51.3%増加しました。また、総輸出数量は813万屯と前期に比べ29.1%減少しました。
このような情勢の下、当社グループにおけるセメントの国内販売数量は、受託販売分を含め1,312万屯と前期に比べ1.7%減少しました。輸出数量は243万屯と前期に比べ41.2%減少しました。また、セメント製造用石炭価格の高止まり等により、厳しいコスト状況が続いており、セメント販売価格の改定を行っております。
米国西海岸のセメント事業は、レディング工場他資産買収等により、販売数量は前期を上回りました。中国のセメント事業は、ゼロコロナ政策に伴うロックダウンの影響等により、販売数量が前期を下回りました。ベトナムのセメント事業は、中国の需要低迷に伴う輸出減少および国内需要の伸び悩み等により、販売数量は前期を下回りました。フィリピンのセメント事業は、ベトナムからの輸入品に対するアンチダンピング課税による輸入セメントの販売減少等の影響により、販売数量が前期を下回りました。
以上の結果、売上高は5,530億4千1百万円と前期に比べ898億2千7百万円の増収となり、営業損失は148億9千8百万円(前期は241億8千8百万円の営業利益)となりました。
②資源
骨材事業は関東・中部地区を中心に販売が堅調に推移しました。鉱産品事業は鉄鋼向け石灰石の販売数量が減少しました。土壌ソリューション事業は建設発生土受入数量が前期を下回りました。また事業全体において、販売価格への転嫁に努めているものの、各種コストアップの影響を受けました。
以上の結果、売上高は827億6百万円と前期に比べ55億2千3百万円の増収、営業利益は55億5千6百万円と前期に比べ4億7千8百万円の減益となりました。
③環境事業
排脱タンカル、石膏及び燃料販売は堅調に推移したものの、石炭灰処理は伸び悩みました。また、バイオマス燃料は国際的な為替変動の影響を受けました。
以上の結果、売上高は779億1千1百万円と前期に比べ55億9千5百万円の増収、営業利益は58億7千1百万円と前期に比べ7億7千6百万円の減益となりました。
④建材・建築土木
ALC(軽量気泡コンクリート)と建築材料の販売は堅調に推移したものの、原材料価格の急激な高騰の影響を受けました。また、地盤改良工事は低調に推移しました。
以上の結果、売上高は682億7千万円と前期に比べ31億7千3百万円の増収、営業利益は23億5千1百万円と前期に比べ11億4千1百万円の減益となりました。
⑤その他
売上高は869億2千6百万円と前期に比べ20億9千9百万円の減収、営業利益は51億8百万円と前期に比べ18億1千1百万円の減益となりました。
総資産は前連結会計年度末に比べ1,658億5千4百万円増加して1兆2,688億6千2百万円となりました。流動資産は前連結会計年度末に比べ898億5千7百万円増加して4,304億8百万円、固定資産は同759億9千7百万円増加して8,384億5千4百万円となりました。流動資産増加の主な要因は原材料及び貯蔵品が増加したことによるものであります。固定資産増加の主な要因はその他有形固定資産が増加したことによるものであります。
負債は前連結会計年度末に比べ1,817億9千6百万円増加して7,400億5百万円となりました。流動負債は前連結会計年度末に比べ760億1千6百万円増加して3,857億8千4百万円、固定負債は同1,057億8千万円増加して3,542億2千1百万円となりました。流動負債増加の主な要因は短期借入金が増加したことによるものであります。固定負債増加の主な要因は長期借入金が増加したことによるものであります。有利子負債(短期借入金、コマーシャル・ペーパー、1年内償還予定の社債、社債、長期借入金の合計額)は、前連結会計年度末に比べ1,328億9千8百万円増加して4,034億8千5百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により使用した資金は2億6千8百万円(前年同期は711億9千1百万円の獲得)となりました。これは、減価償却費が644億1千9百万円となった一方で、棚卸資産の増加額が371億6千5百万円、売上債権の増加額が182億1千7百万円となったこと等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動により使用した資金は933億4千4百万円(対前年同期94億2千4百万円増)となりました。これは、固定資産の取得による支出が634億1百万円、事業譲受による支出が309億3千万円となったこと等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により得られた資金は1,120億8千万円(前年同期は37億4千2百万円の使用)となりました。これは、長期借入金の返済による支出が418億2千6百万円となった一方で、長期借入れによる収入が1,442億6千4百万円、短期借入金純増額が232億3千7百万円となったこと等によるものであります。
(注)自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/営業キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い
※ 各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。
※ 株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式数(自己株式控除後)により算出しております。
※ 有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち、利子を支払っている全ての負債を対象としております。
※ 営業キャッシュ・フロー及び利払いは、連結キャッシュ・フロー計算書の「営業活動によるキャッシュ・フロー」及び「利息の 支払額」を使用しております。
※ 2023年3月期は、営業活動によるキャッシュ・フローがマイナスであるため、キャッシュ・フロー対有利子負債比率及びインタレスト・カバレッジ・レシオを記載しておりません。
今後のわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の収束による経済・社会活動の回復等により、引き続き景気が持ち直していくことが期待されます。一方、燃料価格や原材料価格等の急激な変動にも注意を払う必要があります。
このような状況下、当社グループを取り巻く事業環境につきましては、主要事業である国内セメント事業において、都市部の再開発工事、リニア中央新幹線関連工事、国土強靭化及び防災・減災対策、老朽化した社会インフラの更新など、一定水準の需要が続くと期待されます。一方、石炭等原燃料価格の高止まりは、当社の業績に大きな影響を及ぼしており、原燃料をはじめとする各種コストの上昇に応じたセメント販売価格の適正化を引き続き実行していく必要があります。また、建設コスト上昇や技能労働者の不足が工事に与える影響に留意する必要があるほか、物流業界におけるドライバー不足に加え、時間外労働時間の上限規制に伴う諸問題にも対処する必要があります。
米国ではバイデン政権により1兆ドルを超えるインフラ投資法案が可決されており、2028年にはロサンゼルスオリンピック・パラリンピックの開催も控えているなど、今後もセメント需要が伸長していくことが期待されますが、高インフレの長期化懸念もあり、景気の動向を注視していく必要があります。
なお、次期の業績につきましては、売上高9,200億円、営業利益580億円、経常利益560億円、親会社株主に帰属する当期純利益400億円を予想しております。
2.会計基準の選択に関する基本的な考え方
当社グループは、当面は日本基準で連結財務諸表を作成する方針であります。
なお、国際財務報告基準(IFRS)適用につきましては、わが国における適用状況等を勘案し、適切に対応していく方針であります。
前連結会計年度(自 2021年4月1日 至 2022年3月31日)
当連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
該当事項はありません。
時価の算定に関する会計基準の適用指針の適用
「時価の算定に関する会計基準の適用指針」(企業会計基準適用指針第31号 2021年6月17日。以下「時価算定会計基準適用指針」という。)を当連結会計年度の期首から適用し、時価算定会計基準適用指針第27-2項に定める経過的な取扱いに従って、時価算定会計基準適用指針が定める新たな会計方針を将来にわたって適用することとしております。なお、連結財務諸表に与える影響はありません。
米国財務会計基準審議会会計基準編纂書(ASC)第842号「リース」の適用
米国会計基準を採用している在外の連結子会社において、当連結会計年度の期首よりASC第842号「リース」を適用しております。これにより原則として、借手におけるすべてのリースを連結貸借対照表に資産及び負債として計上しております。また、適用にあたっては経過措置として認められている累積的影響を適用開始日に認識する方法を採用しております。
この結果、当連結会計年度の連結貸借対照表は、有形固定資産のその他(純額)29,589百万円、流動負債のその他5,593百万円、固定負債のリース債務(固定)13,146百万円及びその他10,414百万円が増加しております。
なお、この変更による当連結会計年度の損益に与える影響は軽微です。
(連結損益計算書関係)
前連結会計年度において独立掲記しておりました「営業外収益」の「為替差益」は、金額的重要性が乏しくなったため、当連結会計年度より「営業外収益」の「その他」に含めて表示しております。この表示方法の変更を反映させるため、前連結会計年度の連結財務諸表の組み替えを行っております。
この結果、前連結会計年度の連結損益計算書において、「営業外収益」の「為替差益」に表示していた453百万円は、「その他」として組み替えております。
また、前連結会計年度において独立掲記しておりました「特別損失」の「臨時休業等による損失」は、金額的重要性が乏しくなったため、当連結会計年度より「特別損失」の「その他」に含めて表示しております。この表示方法の変更を反映させるため、前連結会計年度の連結財務諸表の組み替えを行っております。
この結果、前連結会計年度の連結損益計算書において、「特別損失」の「臨時休業等による損失」に表示していた277百万円は、「その他」として組み替えております。
(連結損益計算書に関する注記)
中国子会社のセメント製造販売事業を停止したことに伴う損失として、当連結会計年度において、「事業撤退損失」として7,984百万円、「減損損失」として5,450百万円を特別損失に計上しております。
(追加情報)
ウクライナ情勢の影響に関する会計上の見積りにおいて見直しを行い、繰延税金資産の回収可能性について慎重に検討を行った結果、繰延税金資産を取り崩しております。
【セグメント情報】
1. 報告セグメントの概要
当社の報告セグメントは、当社の構成単位のうち分離された財務情報が入手可能であり、取締役会が、経営資源の配分の決定及び業績を評価するために、定期的に検討を行う対象となっているものであります。
当社は製品・サービスごとに「セメント」、「資源」、「環境事業」、「建材・建築土木」の4つを報告セグメントとしております。
各報告セグメントに属する主要な製品等は次のとおりであります。
2. 報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産、負債その他の項目の金額の算定方法
報告されている事業セグメントの会計処理の方法は、連結財務諸表作成において採用している会計処理の方法と概ね同一であります。報告セグメントの利益は、営業利益ベースであります。セグメント間の内部収益及び振替高は市場実勢価格に基づいております。
3. 報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産、負債その他の項目の金額に関する情報
前連結会計年度(自 2021年4月1日 至 2022年3月31日)
(単位:百万円)
(注) 1. 「その他」の区分は報告セグメントに含まれない事業セグメントであり、不動産事業、エンジニアリング事業、情報処理事業、金融事業、運輸・倉庫事業、化学製品事業、スポーツ事業、電力供給事業等を含んでおります。
2. セグメント利益の調整額は、セグメント間取引消去であります。
セグメント資産の調整額は、各報告セグメントに配分していない全社資産59,071百万円及びセグメント間取引消去であります。全社資産の主なものは当社での余資運用資金(預金)及び管理部門に係わる資産等であります。
3. セグメント利益は、連結損益計算書の営業利益と調整を行っております。
4. その他の項目の減価償却費、有形固定資産及び無形固定資産の増加額には、長期前払費用に係る金額が含まれております。
当連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
(単位:百万円)
(注) 1. 「その他」の区分は報告セグメントに含まれない事業セグメントであり、不動産事業、エンジニアリング事業、情報処理事業、金融事業、運輸・倉庫事業、化学製品事業、スポーツ事業、電力供給事業等を含んでおります。
2. セグメント利益又は損失(△)の調整額は、セグメント間取引消去であります。
セグメント資産の調整額は、各報告セグメントに配分していない全社資産61,076百万円及びセグメント間取引消去であります。全社資産の主なものは当社での余資運用資金(預金)及び管理部門に係わる資産等であります。
3. セグメント利益又は損失(△)は、連結損益計算書の営業利益と調整を行っております。
4. その他の項目の減価償却費、有形固定資産及び無形固定資産の増加額には、長期前払費用に係る金額が含まれております。
【関連情報】
前連結会計年度(自 2021年4月1日 至 2022年3月31日)
1. 製品及びサービスごとの情報
セグメント情報に同様の情報を開示しているため、記載を省略しております。
2. 地域ごとの情報
(1) 売上高
(注)売上高は顧客の所在地を基礎とし、国又は地域に分類しております。
(2) 有形固定資産
3. 主要な顧客ごとの情報
外部顧客への売上高のうち、連結損益計算書の売上高の10%以上を占める相手先がないため、記載はありません。
当連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
1. 製品及びサービスごとの情報
セグメント情報に同様の情報を開示しているため、記載を省略しております。
2. 地域ごとの情報
(1) 売上高
(注)売上高は顧客の所在地を基礎とし、国又は地域に分類しております。
(2) 有形固定資産
3. 主要な顧客ごとの情報
外部顧客への売上高のうち、連結損益計算書の売上高の10%以上を占める相手先がないため、記載はありません。
【報告セグメントごとの固定資産の減損損失に関する情報】
前連結会計年度(自 2021年4月1日 至 2022年3月31日)
セグメント情報に同様の情報を開示しているため、記載を省略しております。
当連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
セグメント情報に同様の情報を開示しているため、記載を省略しております。
【報告セグメントごとののれんの償却額及び未償却残高に関する情報】
前連結会計年度(自 2021年4月1日 至 2022年3月31日)
(注)のれん償却額に関しては、セグメント情報に同様の情報を開示しているため、記載を省略しております。
当連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
(注)のれん償却額に関しては、セグメント情報に同様の情報を開示しているため、記載を省略しております。
【報告セグメントごとの負ののれん発生益に関する情報】
前連結会計年度(自 2021年4月1日 至 2022年3月31日)
重要な負ののれん発生益はありません。
当連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
重要な負ののれん発生益はありません。
(注) 1.当連結会計年度の潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、1株当たり当期純損失であり、また、潜在株式が存在しないため記載しておりません。なお、前連結会計年度の潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、潜在株式が存在しないため記載しておりません。
2.1株当たり当期純利益又は1株当たり当期純損失の算定上の基礎は、以下のとおりであります。
米Martin Marietta社の米国西海岸におけるセメント事業資産等買収の中止
2023年4月28日に公表いたしましたとおり、当社の連結子会社であるCalPortland Company(本社:米国カリフォルニア州)は、Martin Marietta Materials, Inc.(本社:米国ノースカロライナ州、以下、MM社)の米国西海岸におけるセメント事業用資産の一部買収について、米国連邦取引委員会による本資産買収承認の目途が立たない中、MM社との間で同買収の中止について合意に至りました。買収を中止する資産は、テハチャピ工場(カリフォルニア州)及び関連セメントターミナル2拠点であります。